私の原点~東宝チャンピオンまつり版ゴジラ一挙放映!~

ハリウッド版ゴジラ最新作『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』公開が迫ってまいりました。
国内ゴジラファンの機運を盛り上げようと日本映画専門チャンネルさんが久し振りに特撮特集をやってくれるそうです。ヽ(≧∀≦)ノ
東宝チャンピオンまつり版ゴジラ全7作品一挙放送!

昨年の「デジタルリマスター版:東宝特撮王国」の再開はないものか?とチャンネルWEBページを覗いているうちに見つけました。
今回放送されるのは・・・
『キングコング対ゴジラ』(短縮再編集版)
『モスラ対ゴジラ』(短縮再編集版)
『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 地球最大の決戦』(『三大怪獣 地球最大の決戦』の短縮再編集版)
『怪獣大戦争 キングギドラ対ゴジラ』(『怪獣大戦争』短縮再編集版)
『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』(短縮再編集版)
『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』(短縮再編集版リバイバル)
『ゴジラ電撃大作戦』(『怪獣総進撃』の短縮再編集版)
の7作品。
実は私、今回放送されるタイトルのうち、『キンゴジ』『大戦争』以外の5作品は映画館で観ております。
そのうち『モスゴジ』以外は、祖母に連れて行ってもらったという思い出があります。
私にとって昭和ゴジラシリーズは、この東宝チャンピオンまつり版で初めて触れた作品がほとんどなのです。

『モスゴジ』に関しては昭和55年春に『ドラえもん のび太の恐竜』と同時上映されたバージョンを見ています。
ただし、この時のバージョンは冒頭に松本零士監修によるアバンタイトルとタリスマン(『ウルトラマン80』の主題歌を歌っていたグループ)によるイメージソングが付け加えられた特殊なものでした。
短縮版といっても決して適当にカットしているものはありません。
オリジナルと見比べてみると子供向けプラグラム用の短縮作業にとどまらない丁寧な編集が施されていることが分かります。
子供には重く感じる部分を省いてテンポアップしながらも、シーン順序を入れ替えたりナレーションを付加するなどして分かり易さを放棄していないことに驚かされます。
劇場にかかる一本の映画として決して子供を馬鹿にした作りにはなっていません。
(もっともこの短縮作業中に『キンゴジ』のカットした部分のネガを紛失するという不手際もあったわけですが・・・)

さらに今回の放送ではオリジナル版も併せて放送されるとのことです。
もし、これが昨年の「東宝特撮王国」みたいにデジタルリマスターで高画質化されていたら嬉しいのですがね。

ちなみに、私がこれらのオリジナル版を観たのは昭和58年に開催された「ゴジラ復活フェスティバル1983」の時でした。
つまり、私は昭和ゴジラの初期作品のほとんどを「東宝チャンピオンまつり」版で初めて触れたことになります。

1972年夏『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』
子供心にゴジラとエビラの岩石打ち合いが楽しかったことだけよく覚えています。
逆にイタコだの赤い竹だのは全然記憶にありません(笑)。
チャンピオンまつり版ではカットされてたのかも?。
今回の放送ではその辺も合わせて楽しめそうです。

1973年夏『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』
幼い頃、いつも私を映画館に連れて行ってくれたのは祖母でした。
しかし祖母は怪獣映画が始まるといつも隣の席でぐうぐう寝てばかりいて、帰りに映画の話をしても「うんうん」と適当に相槌を打って返すだけだったのが少し不満でした。
そんな祖母もこの『ゴジラの息子』だけはちゃんと見ていて、「あのゴジラの赤ちゃん頑張ってたねえ。」と目を細めて私の話にも真面目に受け答えしてくれたことが今も鮮明に思い出されます。
隣の映画館でやっていた「東映まんがまつり」も見たいと駄々をこねて困らせたこととか、映画の帰りには必ず駅のレストランでご飯を食べて帰るのが楽しみだったこととか、「東宝チャンピオンまつり」には祖母との思い出がギッシリ詰まっているのです。

1972年冬『ゴジラ電撃大作戦』
1972年冬の「東宝チャンピオンまつり」は、『ゴジラ電撃大作戦(怪獣総進撃)』『パンダコパンダ』『怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアス』と超豪華なプログラムでした。
「チャンピオンまつり」のゴジラしか知らない当時の私の目には、(キラアク星人に操られたとはいえ)彼が人間の街を破壊していく姿がとても奇異なものとして映ったものです。
『ゴジラ対ヘドラ』で満身創痍になりながらヘドラと戦ってくれたゴジラは、当時の私にとって絶対的な「いいもん(正義の味方)怪獣」だったのですから。
でも、私はこの時初めて祖母から真実を聞かされたのです。
「昔は、ゴジラもと~っても怖い怪獣だったんだよ」と。

どうせやるなら『ダイゴロウ』も『パンダコパンダ』も合わせて放送して「1972年冬の東宝チャンピオンまつり」を再現していただきたいくらいです。
(それも出来ればデジタルリマスターで!)
『ダイゴロウ』は10年ほど前に日本映画専門チャンネルで放送されたことがあったのですが、録画に安物BDメディアを使ってしまったため現在は再生出来なくなってしまっているのです。
もう一回チャンスを下さい、日本映画専門チャンネルさん!。

今度の特集は、映画に連れて行ってもらえる日を指折り数えて待ちわびた幼い頃の思い出を蘇らせてくれる好企画です。
まずは3月6日放送の『モスラ対ゴジラ』(短縮再編集版)をやはり指折り数えながら待つといたしましょう(笑)。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。