続・『シン・ゴジラ』ウルトラHDブルーレイ騒動記~その先を調べるのも我々の仕事だ~
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トガジンです。
先日、購入した『シン・ゴジラ』ウルトラHD(4K)ブルーレイを2Kダウンコンバート環境で鑑賞したところ、どういうワケかその再生画質が非常に悪かったことにショックを受けていました。

2K(通常BD)

4K(ウルトラHD-BD)を2Kに変換
このように、スクリーンに映し出された『シン・ゴジラ』ウルトラHDブルーレイの映像は、異常な輝度低下とノイズの増加によって立体感が乏しく見辛いものになってしまいました。

「こいつは想定外すぎるぞ!」

原因はプロジェクター(DLA-X75R)とプレーヤー(DMP-UB90)のどちらにあるのか?。

ところが、全く同じ条件で6年以上前の液晶テレビ(パナソニック:TH-L37D2)に映し出すと、多少の輝度変化はあるものの細部が潰れてしまうほどのノイズは発生しません。
同じプレーヤー(パナソニック:DMP-UB90)で再生した映像が旧型液晶テレビとの組み合わせでは大きな問題が生じなかったことから、消去法で考えると原因はDLA-X75R側にあることになります。
一つ思い当たったのは、X75Rに搭載されたe-shift2機能による二重変換の悪影響です。

<ビクターHPより>
DMP-UB90で4K映像を2Kにダウンコンバートした映像を、プロジェクター側で再度4K化(疑似)していることが問題ではないか?。
そう考えて、設定でe-shift2のON/OFFや設定値の変更が出来ないか試してみました。

<ビクターHPより>
e-shift2を直接イジる項目はありませんでしたが、その効果の度合いを調整するMPCは設定可能でした。

「フィルム」
私はこの設定で常用しています。
ここを「オフ」にするとオリジナルの解像度で表示されるとのことなので、設定を変更してみます。

「オフ」
う~ん、何も変わりありません。
どうやらDLA-X75Rの4K e-shift2のせいではなかったようです。

「じゃあ、原因は何なんだ!」

「ああ~~~っ」

次に気付いたのは、プレーヤーで一時停止した時に画面上部に出るこの表示です。
「ダイナミックレンジ変換出力」とあります。

最近の4Kテレビに搭載されている高画質機能の一つに、コントラストのダイナミックレンジを拡張するHDRというものがあります。
再生に使用したDMP-UB90には、4KブルーレイをHDR非対応の環境で再生するときにもその効果を楽しめるよう、2Kへの変換時にHDR効果を盛り込む機能が備わっていました。
その調整項目が再生設定内にあり、そこには「設定値を小さくするとHDRの明暗比の忠実度は上がるが画面が暗くなる」と書かれてあります。
つまり、プレーヤー側でもダウンコンバート以外に輝度の変換作業が行われていたのです。

「いけますよ、これ!」
早速、この設定をいじってみることにしました。

調整値0(ゼロ)
先日から私を悩ませ続けている映像です。

4ポイントづつ上げてみました。
まずは+4.

+8。

そして最大値である+12。

そして、こちらが2K(通常)のブルーレイの映像です。
↑の「調整値+12」の映像はこれよりわずかに明るいくらいでした。
正確に測定してはいませんが、おそらく+10くらいが両者同等の明るさになる数値ではないかと考えます。

ちなみに通常のBDを再生している時にはこの設定は出現しません。
あくまでも4Kディスクを2Kの媒体に表示するときだけ有効になる機能のようです。

石原さとみの肌は女性らしい自然な色合いに戻り、背景の木目もスッキリと見やすくなっています。

ゴジラの吐くプロトン・ビームも爆発の輝きも、ベールを何枚も剥いだかのように鮮やかです。
ただ、目視による確認では、4K素材からのダウンコンバートによる精細感の向上は認められませんでした。
プロジェクターもプレーヤーもウルトラHDブルーレイ・ディスクも、どれも悪くないことが分かってひと安心でした。
強いて言えば、DMP-UB90のダイナミックレンジ変換出力のパラメーターのデフォルトはスルー値にしておいて欲しかったということくらいです。
教訓としては、
「4Kテレビも持っていないくせに4K ULTRA-HD Blu-rayを買った自分が悪い」
ということでしょうかね(笑)。
いや~、いい勉強になりました!。
今回もお付き合いいただきありがとうございました。
先日、購入した『シン・ゴジラ』ウルトラHD(4K)ブルーレイを2Kダウンコンバート環境で鑑賞したところ、どういうワケかその再生画質が非常に悪かったことにショックを受けていました。

2K(通常BD)

4K(ウルトラHD-BD)を2Kに変換
このように、スクリーンに映し出された『シン・ゴジラ』ウルトラHDブルーレイの映像は、異常な輝度低下とノイズの増加によって立体感が乏しく見辛いものになってしまいました。

「こいつは想定外すぎるぞ!」


原因はプロジェクター(DLA-X75R)とプレーヤー(DMP-UB90)のどちらにあるのか?。

ところが、全く同じ条件で6年以上前の液晶テレビ(パナソニック:TH-L37D2)に映し出すと、多少の輝度変化はあるものの細部が潰れてしまうほどのノイズは発生しません。
同じプレーヤー(パナソニック:DMP-UB90)で再生した映像が旧型液晶テレビとの組み合わせでは大きな問題が生じなかったことから、消去法で考えると原因はDLA-X75R側にあることになります。
一つ思い当たったのは、X75Rに搭載されたe-shift2機能による二重変換の悪影響です。

<ビクターHPより>
DMP-UB90で4K映像を2Kにダウンコンバートした映像を、プロジェクター側で再度4K化(疑似)していることが問題ではないか?。
そう考えて、設定でe-shift2のON/OFFや設定値の変更が出来ないか試してみました。

<ビクターHPより>
e-shift2を直接イジる項目はありませんでしたが、その効果の度合いを調整するMPCは設定可能でした。

「フィルム」
私はこの設定で常用しています。
ここを「オフ」にするとオリジナルの解像度で表示されるとのことなので、設定を変更してみます。

「オフ」
う~ん、何も変わりありません。
どうやらDLA-X75Rの4K e-shift2のせいではなかったようです。

「じゃあ、原因は何なんだ!」

「ああ~~~っ」

次に気付いたのは、プレーヤーで一時停止した時に画面上部に出るこの表示です。
「ダイナミックレンジ変換出力」とあります。

最近の4Kテレビに搭載されている高画質機能の一つに、コントラストのダイナミックレンジを拡張するHDRというものがあります。
再生に使用したDMP-UB90には、4KブルーレイをHDR非対応の環境で再生するときにもその効果を楽しめるよう、2Kへの変換時にHDR効果を盛り込む機能が備わっていました。
その調整項目が再生設定内にあり、そこには「設定値を小さくするとHDRの明暗比の忠実度は上がるが画面が暗くなる」と書かれてあります。
つまり、プレーヤー側でもダウンコンバート以外に輝度の変換作業が行われていたのです。

「いけますよ、これ!」
早速、この設定をいじってみることにしました。

調整値0(ゼロ)
先日から私を悩ませ続けている映像です。

4ポイントづつ上げてみました。
まずは+4.

+8。

そして最大値である+12。

そして、こちらが2K(通常)のブルーレイの映像です。
↑の「調整値+12」の映像はこれよりわずかに明るいくらいでした。
正確に測定してはいませんが、おそらく+10くらいが両者同等の明るさになる数値ではないかと考えます。

ちなみに通常のBDを再生している時にはこの設定は出現しません。
あくまでも4Kディスクを2Kの媒体に表示するときだけ有効になる機能のようです。


石原さとみの肌は女性らしい自然な色合いに戻り、背景の木目もスッキリと見やすくなっています。


ゴジラの吐くプロトン・ビームも爆発の輝きも、ベールを何枚も剥いだかのように鮮やかです。
ただ、目視による確認では、4K素材からのダウンコンバートによる精細感の向上は認められませんでした。
プロジェクターもプレーヤーもウルトラHDブルーレイ・ディスクも、どれも悪くないことが分かってひと安心でした。
強いて言えば、DMP-UB90のダイナミックレンジ変換出力のパラメーターのデフォルトはスルー値にしておいて欲しかったということくらいです。
教訓としては、
「4Kテレビも持っていないくせに4K ULTRA-HD Blu-rayを買った自分が悪い」
ということでしょうかね(笑)。
いや~、いい勉強になりました!。
今回もお付き合いいただきありがとうございました。
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