週刊映画鑑賞記(2017.5/29~2017.6/4)
CATEGORY週刊映画鑑賞記
トガジンです。
毎週日曜の夜は、この一週間に観た映像作品の感想をまとめて書き連ねています。
ゴールデン・ウィーク中にガッツリ働いた分、今週はまとめて休みを取ることに決めていました。
メインイベントはもちろん、『ちはやふる-結び―』のエキストラ出演です。
5/29(月))
『ちはやふる―上の句ー』
『ちはやふる―下の句ー』
(ホームシアター:レンタルBlu-ray)

先日(5月30日)書いた通り、『ちはやふる-結び-』の撮影にエキストラとしての参加が決まりました。
それに先立ち前作をもう一度見ておこうと思い立ち、ブルーレイを借りて二本連続で鑑賞しました。
それぞれが約100分づつの映画ですから、(時間に関してだけ言えば)『七人の侍』を全編観るのと大差はありません。
これで現場で会う同好の皆さんとも話を合わせることが出来ます(笑)。
内容については、「比較的よく出来たアイドル映画」といった印象です。
映像面でいえば、サム・ペキンパー監督作品を彷彿とさせる(というのは言い過ぎですが)スローモーションを駆使したかるたの表現が新鮮でした。
また、若い俳優さんたちは皆かるたの練習をキッチリやってきたとのことでその努力と機敏な動きには感心しました。
しかし、ストーリー面ではどうしても気になって仕方がない2つの問題点があります。
①子供時代の描写が薄い
原作では、千早が小学生の時に福井からの転校生:新と初めて出会い、かるたの存在を知ってその面白さに目覚めていくところがしっかり描かれています。
新についても、方言を馬鹿にされてクラスから浮いてしまい好きなかるたも出来ずに心を閉ざしていたものの、千早と太一と出会ったおかげで他者と一緒にかるたをする楽しさを味わいます。
再び福井へ引っ越す時に「一緒にかるたやってくれてありがとうな」と泣く新のシーンは、これらのシークエンスがなければ成立しないものでした。
また『下の句』では、千早と太一が対戦中に追い詰められた時「かるたが一番楽しかった時」のことを思い出して気持ちを切り替えて勝利を得るシーンが出てきますが、その「楽しかった」子供の頃のシーンがちゃんと描かれていないために原作を知らない者には全く感動することが出来ません。
千早のかるたに対する猪突猛進なエネルギーの出処もこの子供時代の出来事が根となっています。
映画版ではそこが欠落しているために、彼女自身も気づかないうちに心の奥に抱えていた新への想いも見えてきません。
(失礼ながら)広瀬すずの稚拙な演技も相まって、これでは千早がただのアスペルガー症候群にしか見えないのです。
原作漫画は単行本を最初の10冊くらいしか読んでいませんが、『ちはやふる』という物語の全てはこの幼少時代のエピソードに繋がっているように感じます。
千早のかるたに対する異常なまでの情熱も、新の逡巡も、その新に対する太一の後ろめたい感情も、全て小学生の頃の「かるたが一番楽しかった時」を追い求めることからくる行動のように思います。
その重要なシーンを簡素化してしまったことは、この実写版映画の致命的欠点です。
②主人公たちの親の存在が描かれていない
千早をはじめ主要人物のほとんどが高校生であるにもかかわらず、その親兄妹や家庭環境が全くと言っていいほど描写されていません。
唯一、福井のシーンで新の祖父と母親が描かれたのみでした。
東京―福井(芦原温泉)間への汽車賃だけでも往復で一人3万円近くかかります。
更に食費や滞在費や現地での移動費を考えると4万円は必要です。
そんな大金をアルバイトもせずに部活に励む高校生が自腹で出せるとは思えません。
彼らの行動を理解し交通費を出してくれた親の姿をきちんと描くことは、リアリティの面でもキャラクターの人格形成の背景を見せるという面においても重要なことのはずです。
しかし、このことは私がこのくらいの子を持つ親の年齢であることから感じることなのかも知れません。
限られた時間の中で物語を描き切るためにはいくつかの要素を削除する必要があり、広瀬すずたち若手俳優を少しでも多く画面に登場させたいと思えば真っ先に切られる要素であることは理解出来ます。
しかし、そのために「所詮、広瀬すずのファン・ムービー」という印象ばかりが残ってしまいました。
原作漫画以上にマンガっぽい映画になっていましたが、こういった傾向は『ちはやふる』に限ったことではなく昨今のアイドルが出演するマンガ・ライトノベル原作の映画全般に言えることです。
5/30(火)

実は『ちはやふる』は、我が福井県、それも私が住む町のお隣であるあわら市という所が舞台の一つになっています。
前日に観た映画に写っていた場所を実際に見たくなって、プチ聖地巡礼に出かけることにしました。
午前中だけの散策でしたがとても楽しい時間でありました。
5/31(水)~6/2(金)

この3日間は終日『ちはやふる―結の句ー』の撮影現場にエキストラとして参加してきました。
その時のことは来週中にまとめて書かせていただきます。
とは言うものの、「SNSやツイッター等、ネットに撮影に関する情報をアップするのはご遠慮ください」と念を押されたこともあって、撮影場所についても撮影内容についてもあまり詳しいことは書けません。
例えば、ロケ場所が公になってしまうと、「広瀬すずが来る!」ということで現場にギャラリーが集まってしまい今後の撮影に悪影響を及ぼす恐れがあります。
撮影内容についても、今回は映画独自の展開になっているらしく原作にはいないオリジナル・キャラクターを演じていた女優さんがいたりしました。
そのことから内容を推測することも楽しみの一つですが、どこまでが許される範囲なのかを再確認する必要があります。
当然ながら撮影現場の写真も一枚も撮っていません。
バレたら即退出&出入り禁止になってしまいます。
まだあと数回分の募集にエントリーしているのですからそんな馬鹿な真似はしたくありません。
個人的には現場の様子や感想を詳細に書き残しておきたいので、可能な限りネタバレや情報漏洩を避けるための構成を現在思案中であります。
6/4(日)
今週は『ちはやふる』一色の一週間でありました。
土曜日も仕事が休みだったから良かったものの、3日間の疲れが全然取れていません。
歳ですかね~。
・・・と締めようとしていたまさにその時、このメールが届きました。

次の月曜日、6月12日のエキストラ参加の当選通知メールです!。
いや~、「当選」って何度受け取っても嬉しいものですねぇ(笑)。

こちらがその募集内容です。
実は、先日の撮影は重要な意味合いを持つ試合シーンだったのですが、それは千早や太一たちが参加する試合ではありませんでした。
今回は高校生役の募集が多いことから、おそらく高校かるたチームによる大規模な試合のシーンではないかと思われます。
もしかすると、ここからが本当のクライマックスシーンかも知れません。
朝7時半集合と前回の3日間より少し早くなっていますが、全然問題ありません。
また楽しみが増えてしまいました。
今週もお付き合いいただきありがとうございました。
毎週日曜の夜は、この一週間に観た映像作品の感想をまとめて書き連ねています。
ゴールデン・ウィーク中にガッツリ働いた分、今週はまとめて休みを取ることに決めていました。
メインイベントはもちろん、『ちはやふる-結び―』のエキストラ出演です。
5/29(月))
『ちはやふる―上の句ー』
『ちはやふる―下の句ー』
(ホームシアター:レンタルBlu-ray)


先日(5月30日)書いた通り、『ちはやふる-結び-』の撮影にエキストラとしての参加が決まりました。
それに先立ち前作をもう一度見ておこうと思い立ち、ブルーレイを借りて二本連続で鑑賞しました。
それぞれが約100分づつの映画ですから、(時間に関してだけ言えば)『七人の侍』を全編観るのと大差はありません。
これで現場で会う同好の皆さんとも話を合わせることが出来ます(笑)。
内容については、「比較的よく出来たアイドル映画」といった印象です。
映像面でいえば、サム・ペキンパー監督作品を彷彿とさせる(というのは言い過ぎですが)スローモーションを駆使したかるたの表現が新鮮でした。
また、若い俳優さんたちは皆かるたの練習をキッチリやってきたとのことでその努力と機敏な動きには感心しました。
しかし、ストーリー面ではどうしても気になって仕方がない2つの問題点があります。
①子供時代の描写が薄い
原作では、千早が小学生の時に福井からの転校生:新と初めて出会い、かるたの存在を知ってその面白さに目覚めていくところがしっかり描かれています。
新についても、方言を馬鹿にされてクラスから浮いてしまい好きなかるたも出来ずに心を閉ざしていたものの、千早と太一と出会ったおかげで他者と一緒にかるたをする楽しさを味わいます。
再び福井へ引っ越す時に「一緒にかるたやってくれてありがとうな」と泣く新のシーンは、これらのシークエンスがなければ成立しないものでした。
また『下の句』では、千早と太一が対戦中に追い詰められた時「かるたが一番楽しかった時」のことを思い出して気持ちを切り替えて勝利を得るシーンが出てきますが、その「楽しかった」子供の頃のシーンがちゃんと描かれていないために原作を知らない者には全く感動することが出来ません。
千早のかるたに対する猪突猛進なエネルギーの出処もこの子供時代の出来事が根となっています。
映画版ではそこが欠落しているために、彼女自身も気づかないうちに心の奥に抱えていた新への想いも見えてきません。
(失礼ながら)広瀬すずの稚拙な演技も相まって、これでは千早がただのアスペルガー症候群にしか見えないのです。
原作漫画は単行本を最初の10冊くらいしか読んでいませんが、『ちはやふる』という物語の全てはこの幼少時代のエピソードに繋がっているように感じます。
千早のかるたに対する異常なまでの情熱も、新の逡巡も、その新に対する太一の後ろめたい感情も、全て小学生の頃の「かるたが一番楽しかった時」を追い求めることからくる行動のように思います。
その重要なシーンを簡素化してしまったことは、この実写版映画の致命的欠点です。
②主人公たちの親の存在が描かれていない
千早をはじめ主要人物のほとんどが高校生であるにもかかわらず、その親兄妹や家庭環境が全くと言っていいほど描写されていません。
唯一、福井のシーンで新の祖父と母親が描かれたのみでした。
東京―福井(芦原温泉)間への汽車賃だけでも往復で一人3万円近くかかります。
更に食費や滞在費や現地での移動費を考えると4万円は必要です。
そんな大金をアルバイトもせずに部活に励む高校生が自腹で出せるとは思えません。
彼らの行動を理解し交通費を出してくれた親の姿をきちんと描くことは、リアリティの面でもキャラクターの人格形成の背景を見せるという面においても重要なことのはずです。
しかし、このことは私がこのくらいの子を持つ親の年齢であることから感じることなのかも知れません。
限られた時間の中で物語を描き切るためにはいくつかの要素を削除する必要があり、広瀬すずたち若手俳優を少しでも多く画面に登場させたいと思えば真っ先に切られる要素であることは理解出来ます。
しかし、そのために「所詮、広瀬すずのファン・ムービー」という印象ばかりが残ってしまいました。
原作漫画以上にマンガっぽい映画になっていましたが、こういった傾向は『ちはやふる』に限ったことではなく昨今のアイドルが出演するマンガ・ライトノベル原作の映画全般に言えることです。
5/30(火)


実は『ちはやふる』は、我が福井県、それも私が住む町のお隣であるあわら市という所が舞台の一つになっています。
前日に観た映画に写っていた場所を実際に見たくなって、プチ聖地巡礼に出かけることにしました。
午前中だけの散策でしたがとても楽しい時間でありました。
5/31(水)~6/2(金)

この3日間は終日『ちはやふる―結の句ー』の撮影現場にエキストラとして参加してきました。
その時のことは来週中にまとめて書かせていただきます。
とは言うものの、「SNSやツイッター等、ネットに撮影に関する情報をアップするのはご遠慮ください」と念を押されたこともあって、撮影場所についても撮影内容についてもあまり詳しいことは書けません。
例えば、ロケ場所が公になってしまうと、「広瀬すずが来る!」ということで現場にギャラリーが集まってしまい今後の撮影に悪影響を及ぼす恐れがあります。
撮影内容についても、今回は映画独自の展開になっているらしく原作にはいないオリジナル・キャラクターを演じていた女優さんがいたりしました。
そのことから内容を推測することも楽しみの一つですが、どこまでが許される範囲なのかを再確認する必要があります。
当然ながら撮影現場の写真も一枚も撮っていません。
バレたら即退出&出入り禁止になってしまいます。
まだあと数回分の募集にエントリーしているのですからそんな馬鹿な真似はしたくありません。
個人的には現場の様子や感想を詳細に書き残しておきたいので、可能な限りネタバレや情報漏洩を避けるための構成を現在思案中であります。
6/4(日)
今週は『ちはやふる』一色の一週間でありました。
土曜日も仕事が休みだったから良かったものの、3日間の疲れが全然取れていません。
歳ですかね~。
・・・と締めようとしていたまさにその時、このメールが届きました。

次の月曜日、6月12日のエキストラ参加の当選通知メールです!。
いや~、「当選」って何度受け取っても嬉しいものですねぇ(笑)。

こちらがその募集内容です。
実は、先日の撮影は重要な意味合いを持つ試合シーンだったのですが、それは千早や太一たちが参加する試合ではありませんでした。
今回は高校生役の募集が多いことから、おそらく高校かるたチームによる大規模な試合のシーンではないかと思われます。
もしかすると、ここからが本当のクライマックスシーンかも知れません。
朝7時半集合と前回の3日間より少し早くなっていますが、全然問題ありません。
また楽しみが増えてしまいました。
今週もお付き合いいただきありがとうございました。
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