メインPCが壊れました(パート1:遭遇編)
CATEGORYPC
トガジンです。
非常事態であります。
メインで使っているPCが突然起動出来なくなってしまいました。

いつもなら、電源を入れた当初は「ウィィーーン」と空冷ファンが回る音が豪快に鳴るはずなのですが、「シュルルル~」というひ弱な音が何度も繰り返されるのみなのです。
そしてBIOS画面が全く表示されず、当然ながらWindowsも起動しません。
その数時間前に使用したときは特に問題なく使えていたので、本当に「急死」という表現がピッタリの状況です。

起動ドライブを変更してみても同様でした。
仮に起動ドライブの物理的故障やOSプログラムの不具合だったとしてもBIOSは表示出来るはずですから、これで起動ドライブの疑いは晴れたことになります。

余談ですが、私は起動ドライブをRATOCのREX-SATA3シリーズを利用して複数使い分けております。
Windows10は2種類用意していて、現在接続中の「EXE(実行)」が普段使い、「TRAIAL(実験)」は体験版や珍しいソフトウェアの試用専用でありバックアップ・イメージで保存してある「EXE」の状態にいつでも戻せるようにしてあります。
物理的に同じ機種構成で使うわけですから認証問題が生じることもありません。
また、他に「Windows7 SP1」や「Ubuntu(linux)」も用意して様々な状況に対処出来るようにしてあります。
SSDは最初プレクスターのPX-128M5Pを4台使っていましたが、Windows10用の2つは昨年SANDISKの240GBのものに交換しました。
それで余ったPX-128M5Pの一台をノートPC用に、もう一台をホームシアタールームのサブPCに使っています。

ちなみに大事なデータは全てRAIDを組んだ外付けHDDやNAS(LAN接続の外部HDD)に置くように設定していたので、データの損失はありません。
顧客からお預かりしている映像データを失うことでもあったらフリーランスとして最も大事な信用を失うことになってしまいます。
その点はひと安心でした。

現在のところは先日買ったノートPCで急場をしのいでいますが、ビデオ編集(EDIUS8PRO)となるとやはり荷が重いようです。
今はいいとしても、編集も含めた急ぎの仕事が急に舞い込んでくる可能性もありますので対策を急がねばなりません。
【メインPCの内訳】

今回故障したメイン機は自作PCです。
ケースだけは10年以上前から愛用し続けている年代物ですが、中身は2011年の春に一括購入して組み替えたSandy Bridge世代のパーツが中心です。
グラボと電源と光学ドライブ以外は丸6年使っているわけですから、経年劣化があっても全然おかしくない状況ではあります。
【OS】
Windows10(Windows7からのアップグレード)
【CPU】
INTEL Core i7 2600K
【M/B】
ASUS P8Z68-V PRO(ATX)
【メモリ】
Corsair CMX16GX3M4A1333C9(PC3-10600 4GB 4枚組)
【SSD】
SANDISK SDSSDXPS-240G-J25
【BDドライブ】
パイオニア BDR-209
【グラフィックボード】
LEADTEK WFGT640-2GD3ATX4(2560x1440解像度とDisplayport対応用に追加)
【ギガビットLANアダプター】
インテル EXPI9301CT(ネットワーク安定用)
【電源】
オウルテック PT-650M(昨年秋に交換したばかり)
【ケース】
星野金属 Windy MT-PRO1220 T-STYLE(黒)
【モニター】
EIZO EV2736W-FSBK

上記のうち、OSとSSDは最初に交換してみて無実が証明されています。
また、モニターやケースが起動に影響するとは考えられませんのでこれらも対象外です。
残るは、CPU、M/B、メモリ、グラボ、BDドライブ、LANアダプター、電源。
この中から、故障個所を絞り込んでいきます。

この中でまず疑ったのは電源ユニットでした。
電源の劣化による起動トラブルは過去に何度か経験しています。
「またか!」と思ったものの、今回は少々引っかかる点がありました。
この電源は昨年10月に交換したばかりのPLATINUM電源です。
経年劣化を起こすには早すぎますし、何より起動不能になるのがあまりにも突然すぎます。
電源が劣化すると、BDやDVDの読み書きにやたら失敗するとかバスパワーの外付けHHDを見失ったりするとかの予兆が必ずあるものですが今回そんな事象は記憶にありません。

とはいえ、この電源のせいであってくれたほうがコスト的には助かります。
なぜならば、この製品は最初から3年間のメーカー保証が付いているのです。
オウルテックには悪いですが、この電源の故障が原因であってくれれば無料交換で済むので修理費がかかりません。

サブPCの電源を取り外してきて付け替えてみます。
この電源は玄人志向の400W出力の安物ですが動作に問題は無く、使用頻度はオウルテックとは比較にならないくらい低いものです。
結果は・・・やっぱり駄目でした。
これまでと同じくファンが弱々しく回りかけては止まる動作を繰り返すばかりです。
残念ながら電源ユニットの問題ではありませんでした。

次に、グラボ・BDドライブ・LANアダプターを取り外して起動テストをしてみましたが状況は変わりません。
この3つも無罪放免です。


残るはCPU、M/B、メモリといったPC組み立ての基幹部分ばかりです。
最悪の場合、これら基幹部分の総入れ替えということになればかなりの出費を覚悟しなければなりません。
映像編集もこなせる性能を求めるとなると、最新のKaby Lake-Sや前世代のSkylakeということになるうえにメモリもDDR4になるため、現在のメモリが問題無かったとしても流用は出来ません。
その場合、新品パーツで組んだとして6万円以上は確実に必要です。
5月から6月にかけて住民税やら自動車税やらを毟り取られる上に、家の固定資産税と私と嫁の車2台分の車検が迫っているというこの時期に6~7万円もの追加出費は痛すぎます。
出来る限り該当部品の交換だけで済ませて延命を図りたいところです。

まずはメモリを取り外し、一枚づつサブPCでメモリチェックしましたが4枚とも異常はありませんでした。
さらに各メモリ一枚刺しで起動テストもしてみましたが、結果は同じ。
これで、メモリの無実は証明されました。

さて困りました。
CPU:Core i7 2600KとM/B:P8Z68V-PROのどちらか、あるいは両方が壊れていることになります。
その要因を絞り込む必要がありますが、さてどうしたものか・・・。
「壊れる」とか「経年劣化」ということで言えば、どちらといえばマザーボード(P8Z68V-PRO)のほうが疑わしいです。
6年間、ほぼ毎日使ってきたわけですから劣化しても当たり前といえば当たり前です。

まずは各コンデンサーが劣化してしていないかを一つ一つ手で触って確かめてみました。
コンデンサーとかバッテリーパックというものは、劣化してくるとプックリと膨張するものです。
しかしながら、目視と触感で確かめた限りは明らかに劣化したコンデンサーはありませんでした。

さらにCMOSクリアを兼ねてボタン電池の交換も試してみました。
しかし電池交換後も全く変わらず、やはり起動は出来ずじまいでした。
【CPU、お前なのか・・・?】

ボタン電池交換後の起動テストの時、気付いたのがこの「CPU_LED」の点灯です。
取扱説明書によると、これはCPUに異常がある際に点灯するものとのことでしたが、これまではきちんと確認していなかった部分でした。
なにしろCPUが壊れる原因なんて、よほどオーバークロックで負荷をかけ過ぎたとか、冷却不足で焼けてしまうということくらいしか思い当たりません。
私はオーバークロックなど一切やっていませんし、温度異常の警告も出たことはありませんでした。
そのためCPUの異常という事態はほとんど念頭に無かったのです。
この「CPU_LED」に気付くまでは・・・。

とにかく、この巨大なCPUクーラーを取り外してCPU本体を確認することにします。
サイズ社製のこのクーラー、静かで冷えるのは良いのですがネジの取り外しがメチャメチャ大変でした。
6年前にこのクーラーを選択した当時の自分を呪いたくなります。

クーラーを取り外し、グリスをふき取ってよく見てみましたが焼け焦げたような跡は無く臭いもしません。
外見上からは判別不可能です。
このCPUが異常か否かを確かめる方法はただ一つです。
それは、Core i7 2600Kと同じLGA1155規格の安いCPUを入手してP8Z68V-PROに装着してみること。
もしそれで起動出来たなら、問題があるのはCore i7 2600Kということになり、正常な同CPUを入手して交換すれば以前と同じ条件のPCに復活が可能ということです。
中古で状態の良いCore i7 2600Kは1万2~3千円で入手可能です。
反対にそれでも起動出来ないとなれば、やはりマザーボードの問題かあるいは両方に難があるということになります。
その場合、今度はLGA1155の中古マザーボードを安く買って・・・ということになるのでしょうが、それならいっそ思い切って全部最新型に入れ替えてしまうことも考慮するべきかも知れません。
コスト的には確かに苦しいところではありますが、長い目で見ればこれ以上余計なコストをかけて延命するよりその方が良いのではないかと思います。

早速、ヤフオクで1,000円(即決)のLGA1155規格CPU(Pentium G850)を見つけて落札しました。
現在このテスト用CPUの到着待ちです。
CPU到着からメインPC復活までの顛末は、事態収拾後に「パート2:解決篇」(仮題)としてアップします。
それと、この記事をノートPCだけで書いてみて、手間のかかる記事は非常に書き辛いことを痛感しました(笑)。
恒例の『週刊映画鑑賞記』(毎週日曜)は別として、この件が落ち着くまでは長尺の記事を書くのを控えることにします。
今回はひとまずここまで。
お付き合いいただきありがとうございました。

非常事態であります。
メインで使っているPCが突然起動出来なくなってしまいました。

いつもなら、電源を入れた当初は「ウィィーーン」と空冷ファンが回る音が豪快に鳴るはずなのですが、「シュルルル~」というひ弱な音が何度も繰り返されるのみなのです。
そしてBIOS画面が全く表示されず、当然ながらWindowsも起動しません。
その数時間前に使用したときは特に問題なく使えていたので、本当に「急死」という表現がピッタリの状況です。

起動ドライブを変更してみても同様でした。
仮に起動ドライブの物理的故障やOSプログラムの不具合だったとしてもBIOSは表示出来るはずですから、これで起動ドライブの疑いは晴れたことになります。

余談ですが、私は起動ドライブをRATOCのREX-SATA3シリーズを利用して複数使い分けております。
Windows10は2種類用意していて、現在接続中の「EXE(実行)」が普段使い、「TRAIAL(実験)」は体験版や珍しいソフトウェアの試用専用でありバックアップ・イメージで保存してある「EXE」の状態にいつでも戻せるようにしてあります。
物理的に同じ機種構成で使うわけですから認証問題が生じることもありません。
また、他に「Windows7 SP1」や「Ubuntu(linux)」も用意して様々な状況に対処出来るようにしてあります。
SSDは最初プレクスターのPX-128M5Pを4台使っていましたが、Windows10用の2つは昨年SANDISKの240GBのものに交換しました。
それで余ったPX-128M5Pの一台をノートPC用に、もう一台をホームシアタールームのサブPCに使っています。

ちなみに大事なデータは全てRAIDを組んだ外付けHDDやNAS(LAN接続の外部HDD)に置くように設定していたので、データの損失はありません。
顧客からお預かりしている映像データを失うことでもあったらフリーランスとして最も大事な信用を失うことになってしまいます。
その点はひと安心でした。

現在のところは先日買ったノートPCで急場をしのいでいますが、ビデオ編集(EDIUS8PRO)となるとやはり荷が重いようです。
今はいいとしても、編集も含めた急ぎの仕事が急に舞い込んでくる可能性もありますので対策を急がねばなりません。
【メインPCの内訳】

今回故障したメイン機は自作PCです。
ケースだけは10年以上前から愛用し続けている年代物ですが、中身は2011年の春に一括購入して組み替えたSandy Bridge世代のパーツが中心です。
グラボと電源と光学ドライブ以外は丸6年使っているわけですから、経年劣化があっても全然おかしくない状況ではあります。
【OS】
Windows10(Windows7からのアップグレード)
【CPU】
INTEL Core i7 2600K
【M/B】
ASUS P8Z68-V PRO(ATX)
【メモリ】
Corsair CMX16GX3M4A1333C9(PC3-10600 4GB 4枚組)
【SSD】
SANDISK SDSSDXPS-240G-J25
【BDドライブ】
パイオニア BDR-209
【グラフィックボード】
LEADTEK WFGT640-2GD3ATX4(2560x1440解像度とDisplayport対応用に追加)
【ギガビットLANアダプター】
インテル EXPI9301CT(ネットワーク安定用)
【電源】
オウルテック PT-650M(昨年秋に交換したばかり)
【ケース】
星野金属 Windy MT-PRO1220 T-STYLE(黒)
【モニター】
EIZO EV2736W-FSBK

上記のうち、OSとSSDは最初に交換してみて無実が証明されています。
また、モニターやケースが起動に影響するとは考えられませんのでこれらも対象外です。
残るは、CPU、M/B、メモリ、グラボ、BDドライブ、LANアダプター、電源。
この中から、故障個所を絞り込んでいきます。

この中でまず疑ったのは電源ユニットでした。
電源の劣化による起動トラブルは過去に何度か経験しています。
「またか!」と思ったものの、今回は少々引っかかる点がありました。
この電源は昨年10月に交換したばかりのPLATINUM電源です。
経年劣化を起こすには早すぎますし、何より起動不能になるのがあまりにも突然すぎます。
電源が劣化すると、BDやDVDの読み書きにやたら失敗するとかバスパワーの外付けHHDを見失ったりするとかの予兆が必ずあるものですが今回そんな事象は記憶にありません。

とはいえ、この電源のせいであってくれたほうがコスト的には助かります。
なぜならば、この製品は最初から3年間のメーカー保証が付いているのです。
オウルテックには悪いですが、この電源の故障が原因であってくれれば無料交換で済むので修理費がかかりません。

サブPCの電源を取り外してきて付け替えてみます。
この電源は玄人志向の400W出力の安物ですが動作に問題は無く、使用頻度はオウルテックとは比較にならないくらい低いものです。
結果は・・・やっぱり駄目でした。
これまでと同じくファンが弱々しく回りかけては止まる動作を繰り返すばかりです。
残念ながら電源ユニットの問題ではありませんでした。


次に、グラボ・BDドライブ・LANアダプターを取り外して起動テストをしてみましたが状況は変わりません。
この3つも無罪放免です。


残るはCPU、M/B、メモリといったPC組み立ての基幹部分ばかりです。
最悪の場合、これら基幹部分の総入れ替えということになればかなりの出費を覚悟しなければなりません。
映像編集もこなせる性能を求めるとなると、最新のKaby Lake-Sや前世代のSkylakeということになるうえにメモリもDDR4になるため、現在のメモリが問題無かったとしても流用は出来ません。
その場合、新品パーツで組んだとして6万円以上は確実に必要です。
5月から6月にかけて住民税やら自動車税やらを毟り取られる上に、家の固定資産税と私と嫁の車2台分の車検が迫っているというこの時期に6~7万円もの追加出費は痛すぎます。
出来る限り該当部品の交換だけで済ませて延命を図りたいところです。

まずはメモリを取り外し、一枚づつサブPCでメモリチェックしましたが4枚とも異常はありませんでした。
さらに各メモリ一枚刺しで起動テストもしてみましたが、結果は同じ。
これで、メモリの無実は証明されました。


さて困りました。
CPU:Core i7 2600KとM/B:P8Z68V-PROのどちらか、あるいは両方が壊れていることになります。
その要因を絞り込む必要がありますが、さてどうしたものか・・・。
「壊れる」とか「経年劣化」ということで言えば、どちらといえばマザーボード(P8Z68V-PRO)のほうが疑わしいです。
6年間、ほぼ毎日使ってきたわけですから劣化しても当たり前といえば当たり前です。

まずは各コンデンサーが劣化してしていないかを一つ一つ手で触って確かめてみました。
コンデンサーとかバッテリーパックというものは、劣化してくるとプックリと膨張するものです。
しかしながら、目視と触感で確かめた限りは明らかに劣化したコンデンサーはありませんでした。

さらにCMOSクリアを兼ねてボタン電池の交換も試してみました。
しかし電池交換後も全く変わらず、やはり起動は出来ずじまいでした。
【CPU、お前なのか・・・?】

ボタン電池交換後の起動テストの時、気付いたのがこの「CPU_LED」の点灯です。
取扱説明書によると、これはCPUに異常がある際に点灯するものとのことでしたが、これまではきちんと確認していなかった部分でした。
なにしろCPUが壊れる原因なんて、よほどオーバークロックで負荷をかけ過ぎたとか、冷却不足で焼けてしまうということくらいしか思い当たりません。
私はオーバークロックなど一切やっていませんし、温度異常の警告も出たことはありませんでした。
そのためCPUの異常という事態はほとんど念頭に無かったのです。
この「CPU_LED」に気付くまでは・・・。

とにかく、この巨大なCPUクーラーを取り外してCPU本体を確認することにします。
サイズ社製のこのクーラー、静かで冷えるのは良いのですがネジの取り外しがメチャメチャ大変でした。
6年前にこのクーラーを選択した当時の自分を呪いたくなります。

クーラーを取り外し、グリスをふき取ってよく見てみましたが焼け焦げたような跡は無く臭いもしません。
外見上からは判別不可能です。
このCPUが異常か否かを確かめる方法はただ一つです。
それは、Core i7 2600Kと同じLGA1155規格の安いCPUを入手してP8Z68V-PROに装着してみること。
もしそれで起動出来たなら、問題があるのはCore i7 2600Kということになり、正常な同CPUを入手して交換すれば以前と同じ条件のPCに復活が可能ということです。
中古で状態の良いCore i7 2600Kは1万2~3千円で入手可能です。
反対にそれでも起動出来ないとなれば、やはりマザーボードの問題かあるいは両方に難があるということになります。
その場合、今度はLGA1155の中古マザーボードを安く買って・・・ということになるのでしょうが、それならいっそ思い切って全部最新型に入れ替えてしまうことも考慮するべきかも知れません。
コスト的には確かに苦しいところではありますが、長い目で見ればこれ以上余計なコストをかけて延命するよりその方が良いのではないかと思います。

早速、ヤフオクで1,000円(即決)のLGA1155規格CPU(Pentium G850)を見つけて落札しました。
現在このテスト用CPUの到着待ちです。
CPU到着からメインPC復活までの顛末は、事態収拾後に「パート2:解決篇」(仮題)としてアップします。
それと、この記事をノートPCだけで書いてみて、手間のかかる記事は非常に書き辛いことを痛感しました(笑)。
恒例の『週刊映画鑑賞記』(毎週日曜)は別として、この件が落ち着くまでは長尺の記事を書くのを控えることにします。
今回はひとまずここまで。
お付き合いいただきありがとうございました。

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