週刊映画鑑賞記(2017.9/25~2017.10/1)
CATEGORY週刊映画鑑賞記
トガジンです。
毎週日曜日は、この一週間に観た映像作品について「分かり易く簡潔に」をモットーに書き連ねております。
私には文章にあれもこれもと盛り込みたがる悪い癖があるため、コンパクトな文章を書けるように鍛錬も兼ねております。
9/26(火)
『ひるね姫~知らないワタシの物語~』
(ホームシアター:レンタルBlu-ray)

『ひるね姫』は公開時に劇場で観ていますが、実は中盤あたりまでそれほど面白い映画とは思っていませんでした。
しかし、「幼いころに父親が語ってくれた機械の国のおとぎ話」が、実は主人公:ココネの話ではなく亡き母の物語だったと分かった時点で「もう一回観返すべき作品」に変わりました。


今回ブルーレイで「亡き妻を想う夫」と「亡き娘に贖罪したい父」という二人の父親の視点で改めて観返すことで、ようやくこの映画の語らんとしたものが見えてきたように思います。


そうなると、今度は高校生になるまで亡くなった母の事を間接的にしか聞かされずに育ったココネが不憫に思えてしまいました。
父親のモモタローがなんだか『新世紀エヴァンゲリオン』の碇ゲンドウに被って見えます(笑)。
そういえば我が子とうまく対話をすることが出来ないという点も似ています。


そう考え始めると、この作品が『エヴァンゲリオン』へのアンサーのようにも思えてきました。
母の残した技術(魔法)で動くエンジン・ヘッドはエヴァ初号機で、どこからともなくやって来てその技術をつけ狙う鬼はまさに使徒そのものです!。
また違った視点を見つけてしまいました。
流石は神山健治監督!。
9/27(水)
『宇宙怪獣ガメラ』
(ホームシアター:レンタルBlu-ray)

『ガメラ』昭和シリーズ作品はビデオやWOWOW放映で全作品観てはいますが、劇場で鑑賞したことがあるのはこの『宇宙怪獣ガメラ』ただ一本です。
世間一般では悪評高い作品ではありますが、オリジナルの映画を全く知らない状態で観た私は入場料相応以上に楽しむことが出来たと思っております。
併映作品も凄まじく充実していて、一回の劇場体験としては「大満足」と言っても良いくらいでした。

今回改めて見直して思ったのですが、この映画の主人公には小学校高学年の男の子ではなく女の子のほうがしっくりくる気がします。
カメ好きだとか『宇宙戦艦ヤマト』のファンとかいった部分は別として、自宅にあるエレクトーンで自ら作詞作曲した歌を声高らかに歌ったり、平和星M88聖人のおねーさん達と羨ましいくらいに仲良くなったりと、圭一少年の行動や性格からは高い女子力を感じてしまうのです。
そんなわけで、『宇宙怪獣ガメラ』は当初、主人公を少女にする予定だったのではないかとさえ思っております。
だとすれば、圭一役の前田晃一さんのオーバー過ぎる演技にもなんとなく合点がいきますね。
また、怪獣映画の主役が女の子というアイデアはそれまでに無く、更にこの15年後に公開される『ガメラ:大怪獣空中決戦』における草薙浅黄の原型となっていたかも知れないのです。
う~ん。
流石は昭和ガメラ!(笑)。
9/30(土)
『ONE PIECE FILM GOLD』🈠
(ホームシアター:WOWOW録画)

『ワンピース』については原作漫画もTVアニメも見たことがありません。
数年前にWOWOWで劇場版アニメ全作を放映した時に何本か観たことがあるのみです。
今回観た『ONE PIECE FILM GOLD』はあたかもTVアニメのオールキャスト劇場版といった様相で、TVではそれなりの活躍が描かれたであろうキャラクターが数カットづつ顔見せしていて、ほぼ一見さんの私にはひたすら目まぐるしいだけのアニメでした。
私みたいに「一番嫌いな言葉は”根性”」と言うような輩は、少年ジャンプの「友情・努力・勝利」の三つのスローガンは見ているうちにゲンナリしてしまうのです。
ただ、「こういうオールキャストアニメって、昔見たことあるような・・・。」と思っていたのですが、思い出しました。

押井守監督の劇場用長編第一作『うる星やつら:オンリー・ユー』です。
昔も今もアニメ業界がやることって同じなのですね(笑)。

でも、僅かな時間しか描かれなかったラスボス:テゾーロの過去が意外に物悲しくて勿体無かった気はします。
彼がいかにして金の亡者になったのか?。
それは惚れた奴隷の少女を救えなかったという心の傷。
この辺をもう少し掘り下げてくれたらこのキャラクターにも深みが出て面白くなったのに残念です。
あと、最後はやっぱり巨大ロボットに乗って戦うんですね(笑)。
流石は東映作品!。
今週もお付き合いいただきありがとうございました。
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