トガジン的2017年映画ベスト10
CATEGORY映画全般
トガジンです。
「2017年映画ベスト10」公表の前に、私のこの一年間の映画鑑賞に関する統計をまとめてみました。
映画館とホームシアターでの鑑賞を合わせて、私が2017年に観た映画タイトルは新旧合わせて延べ207本でした。
これを視聴メディア別に多い順に分別すると・・・。
■ブルーレイ(レンタル含む):69(33.3%)
■衛星放送:65(31.4%)・・・内訳:WOWOW:59(28.5%)/日本映画専門チャンネル:5(2.4%)/BSプレミアム:1(0.5%)
■映画館(IMAXや4DXも含む):55(26.6%)
■DVD(全てレンタル):11(5.3%)
■ネット配信:6(2.9%)
■地上波TV:1(0.5%)
さらに『ほんとにあった!呪いのビデオ』とか、本気入れて見た購入ブルーレイの特典ディスク(『シン・ゴジラ』や『ローグ・ワン』のメイキング)など映画本編以外のものも加えると全部で215本になります。
視聴形態としてはやはりホームシアターが一番多く、ブルーレイと衛星放送の視聴を合わせると64.7%を占めています。
映画館での鑑賞が55回ということは月平均4~5回は映画館に行っていたことになりますが、この数値は私としてはほぼ例年通りといったところです。
私の場合、気に入った映画は2度3度観ることも多いためタイトル数としては50本以内だと思います。
今年初めて登場した視聴形態が「ネット配信」。
既に会員であるアマゾン・プライムの他にも、NETFLIX & U-NEXTの体験サービスを利用してみました。
便利なのは確かなのですが、HD画質のはずなのに冒頭十数秒は必ずザラザラの低画質で始まるのが不満でまだ積極的に利用する気にはなれないでいます。
最後の「地上波TV」は11月の『シン・ゴジラ』です(笑)。
「我が人生でCM入りのTV放映で映画を見るなんて事はもう無いだろう」と思っていましたが、CMが入るタイミングもよく考えられていて程よくトイレ休憩など挟みつつ最後まで楽しく見ていられました。
お盆休みに親戚の子供たちにブルーレイ『シン・ゴジラ』を見せてあげたことがあったのですが、あの時途中で寝てしまって最後のヤシオリ作戦を見られなかった子たちもこれでラストまで楽しんでくれていたら嬉しいです。
余談ですが、今年はこの集計がとても楽ちんでした。
毎週日曜日に欠かさず書き続けてきた「週刊映画鑑賞日記」がこんなところで役に立ちました(笑)。

2017年もあと1日残っていますが、大晦日には映画を観る時間は取れそうもありません。
今日のうちに私の映画年間ベスト10を挙げさせていただきます。
昨年と同様、年間ベストとはいうものの特に順位を付けるつもりはありません。
あくまで上位10本を私の初回鑑賞順に並べているだけです。
しかし、こうしてラインナップを眺めているとつくづく「偏ってるな~」と思いますね(笑)。
『夜は短し歩けよ乙女』
(劇場:テアトルサンク/4月17日鑑賞)

今年は『夜明け告げるルーのうた』と本作の2本の劇場用作品を世に送り出した湯浅政明監督。
この作品の面白さと下らなさ(褒めてます)はこの監督さん以外には絶対に作れないものです。
アニメーターとして参加した作品の中でも「あ、またこの人の絵だ!」と一目で分かってしまう個性的な動きと表現のセンス。
一作画スタッフでありながら作品を支配するほどの影響を与えてしまう人って、他には宮崎駿監督くらいしかいないんじゃないでしょうか?。
『グレートウォール』
(劇場:福井コロナシネマワールド/4月24日鑑賞)

『初恋のきた道』のチャン・イーモウ監督が、万里の長城を舞台に描く中国版『エイリアン2』(笑)。
ヌンチャクで太鼓を叩く女衆や長城からバンジージャンプして敵獣と戦う女性部隊など、この映画の女性偏重ぶりはまるで日本の深夜アニメでも見ているかのようです。
見落としがちですが、この映画ではアメリカ人は英語を、中国人は中国語をそれぞれ喋っていて、通訳を介さなければ相手の言ってることが解らないというスタンスで描かれています。
こうしたカッチリした演出が、この荒唐無稽なストーリーにリアリティをもたらしていたように思います。
『ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』
(劇場:イオンシネマ新小松/5月1日鑑賞)

ラヴクラフトの古典的ホラーSF『狂気の山脈にて』を下敷きにしたドラえもん!?。
制作者のチャレンジ精神、そして子供たちに勇気や友情を本気で語ろうとするその志を高く評価します。
生まれて初めて観た映画がこれだったとしたら、その子は一生「あの時自分は何を見たのか?」を追い続けることになるかも知れません。
私にとって『ゴジラ対ヘドラ』がそうであったように。
『メッセージ』
(劇場:福井コロナシネマワールド/5月22日初鑑賞)

「考えるんじゃない、感じるんだ。」(by ブルース・リー)
理屈ではなく感覚で楽しむ映画です。
子供の頃から『ドラえもん』など藤子・F・不二雄先生の漫画に親しんでいる日本人なら、この特異な時間の観念も咀嚼出来るのではないでしょうか。
映像の美しさもまた素晴らしい。
『ブラム/BLAME!』
(劇場:イオンシネマ新小松/6月20日鑑賞)

冒頭のアクションシーンでこの複雑な世界設定を手際よく理解させてくれて、アニメーションや音響の出来も良く上映時間中退屈したり疑念を感じる箇所は全くありませんでした。
原作は全く読んだことありませんが、脚本家の取捨選択が巧いのでしょう。
今年の大作映画は脚本がグダグダで後半息切れするものが多かったことから、本作のカッチリとした作りが余計光って見えます。
『怪物はささやく』
(劇場:福井コロナシネマワールド/8月1日鑑賞)

このベスト10に順位は決めないと前置きしたものの、「あえてどれか一つ」と聞かれたらこれを推します。
喪失への惧れ、強制への反抗、そして成長への不安。
対象は違えど小中学生時代の私が抱いていた感情の全てが詰まっている作品です。
『散歩する侵略者』
(劇場:福井コロナシネマワールド/9月11日鑑賞)

異星人とか地球外生命体のことを「宇宙人」と呼称する映画って本当に久しぶりに見た気がします(笑)。
ボディスナッチャー系の侵略SFですがUFOなどの特撮映像は申し訳程度で、日常に蔓延していく違和感を役者の演技だけで表現したのがお見事です。
『ブレー・ドランナー2049』
(劇場:ユナイテッドシネマ金沢/11月8日鑑賞)

福井では比較的小規模な劇場での上映しか無かったため、少しでも大きなスクリーンで観たいとお隣石川県まで足を運んだ作品です。
さすがは『メッセージ』のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、画が強い!。
2度の鑑賞から一か月半経った今、もう一度観返したい衝動にかられている作品です。
無理にハリソン・フォードを出そうとせず、全編をKとA.I.のジョイのコンビを軸に一本筋を通したほうがむしろ『ブレード・ランナー』の後日談としてスッキリまとまった作品になったかも知れません。
『ドリーム』
(劇場:テアトルサンク/12月4日鑑賞)

黒人女性たちが人種差別・性差別にも負けず、マーキュリー計画推進中の超ハイテク組織NASAで自分たちの居場所を掴み取る物語。
アメリカ本国の公開日から察するに、これが「初の女性大統領:ヒラリー・クリントンの誕生」を見越して企画された作品であることは確かです。
話を分かりやすくするためモデルとなった人物とはかなり設定を変えているものの、その潔さが作品のテーマを明確にしたのならそれも有りかも知れません。
『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』
(劇場:福井コロナシネマワールド/12月25日鑑賞)

CGではなく全て手作業で作ったという人形アニメーション映画で、今年最も目に楽しい映画でした。
レンズの前にはこの人形たちが実在したのだと思えることが、そのまま映像と物語の力強さにも繋がっていたように思います。
主人公の両親を二度も殺したラスボスをああいった形で生き長らえさせる結末は、見ている子供たちへの影響を考えればあれで正しい気もしますが、心情的には彼は死なせてあげるべきではなかったかと思います。
明日は大晦日でありますが、それ以前に日曜日ということで「映像学科22番」としてブレること無く「週刊映画鑑賞記」をアップいたします。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
「2017年映画ベスト10」公表の前に、私のこの一年間の映画鑑賞に関する統計をまとめてみました。
映画館とホームシアターでの鑑賞を合わせて、私が2017年に観た映画タイトルは新旧合わせて延べ207本でした。
これを視聴メディア別に多い順に分別すると・・・。
■ブルーレイ(レンタル含む):69(33.3%)
■衛星放送:65(31.4%)・・・内訳:WOWOW:59(28.5%)/日本映画専門チャンネル:5(2.4%)/BSプレミアム:1(0.5%)
■映画館(IMAXや4DXも含む):55(26.6%)
■DVD(全てレンタル):11(5.3%)
■ネット配信:6(2.9%)
■地上波TV:1(0.5%)
さらに『ほんとにあった!呪いのビデオ』とか、本気入れて見た購入ブルーレイの特典ディスク(『シン・ゴジラ』や『ローグ・ワン』のメイキング)など映画本編以外のものも加えると全部で215本になります。
視聴形態としてはやはりホームシアターが一番多く、ブルーレイと衛星放送の視聴を合わせると64.7%を占めています。
映画館での鑑賞が55回ということは月平均4~5回は映画館に行っていたことになりますが、この数値は私としてはほぼ例年通りといったところです。
私の場合、気に入った映画は2度3度観ることも多いためタイトル数としては50本以内だと思います。
今年初めて登場した視聴形態が「ネット配信」。
既に会員であるアマゾン・プライムの他にも、NETFLIX & U-NEXTの体験サービスを利用してみました。
便利なのは確かなのですが、HD画質のはずなのに冒頭十数秒は必ずザラザラの低画質で始まるのが不満でまだ積極的に利用する気にはなれないでいます。
最後の「地上波TV」は11月の『シン・ゴジラ』です(笑)。
「我が人生でCM入りのTV放映で映画を見るなんて事はもう無いだろう」と思っていましたが、CMが入るタイミングもよく考えられていて程よくトイレ休憩など挟みつつ最後まで楽しく見ていられました。
お盆休みに親戚の子供たちにブルーレイ『シン・ゴジラ』を見せてあげたことがあったのですが、あの時途中で寝てしまって最後のヤシオリ作戦を見られなかった子たちもこれでラストまで楽しんでくれていたら嬉しいです。
余談ですが、今年はこの集計がとても楽ちんでした。
毎週日曜日に欠かさず書き続けてきた「週刊映画鑑賞日記」がこんなところで役に立ちました(笑)。

2017年もあと1日残っていますが、大晦日には映画を観る時間は取れそうもありません。
今日のうちに私の映画年間ベスト10を挙げさせていただきます。
昨年と同様、年間ベストとはいうものの特に順位を付けるつもりはありません。
あくまで上位10本を私の初回鑑賞順に並べているだけです。
しかし、こうしてラインナップを眺めているとつくづく「偏ってるな~」と思いますね(笑)。
『夜は短し歩けよ乙女』
(劇場:テアトルサンク/4月17日鑑賞)

今年は『夜明け告げるルーのうた』と本作の2本の劇場用作品を世に送り出した湯浅政明監督。
この作品の面白さと下らなさ(褒めてます)はこの監督さん以外には絶対に作れないものです。
アニメーターとして参加した作品の中でも「あ、またこの人の絵だ!」と一目で分かってしまう個性的な動きと表現のセンス。
一作画スタッフでありながら作品を支配するほどの影響を与えてしまう人って、他には宮崎駿監督くらいしかいないんじゃないでしょうか?。
『グレートウォール』
(劇場:福井コロナシネマワールド/4月24日鑑賞)

『初恋のきた道』のチャン・イーモウ監督が、万里の長城を舞台に描く中国版『エイリアン2』(笑)。
ヌンチャクで太鼓を叩く女衆や長城からバンジージャンプして敵獣と戦う女性部隊など、この映画の女性偏重ぶりはまるで日本の深夜アニメでも見ているかのようです。
見落としがちですが、この映画ではアメリカ人は英語を、中国人は中国語をそれぞれ喋っていて、通訳を介さなければ相手の言ってることが解らないというスタンスで描かれています。
こうしたカッチリした演出が、この荒唐無稽なストーリーにリアリティをもたらしていたように思います。
『ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』
(劇場:イオンシネマ新小松/5月1日鑑賞)

ラヴクラフトの古典的ホラーSF『狂気の山脈にて』を下敷きにしたドラえもん!?。
制作者のチャレンジ精神、そして子供たちに勇気や友情を本気で語ろうとするその志を高く評価します。
生まれて初めて観た映画がこれだったとしたら、その子は一生「あの時自分は何を見たのか?」を追い続けることになるかも知れません。
私にとって『ゴジラ対ヘドラ』がそうであったように。
『メッセージ』
(劇場:福井コロナシネマワールド/5月22日初鑑賞)

「考えるんじゃない、感じるんだ。」(by ブルース・リー)
理屈ではなく感覚で楽しむ映画です。
子供の頃から『ドラえもん』など藤子・F・不二雄先生の漫画に親しんでいる日本人なら、この特異な時間の観念も咀嚼出来るのではないでしょうか。
映像の美しさもまた素晴らしい。
『ブラム/BLAME!』
(劇場:イオンシネマ新小松/6月20日鑑賞)

冒頭のアクションシーンでこの複雑な世界設定を手際よく理解させてくれて、アニメーションや音響の出来も良く上映時間中退屈したり疑念を感じる箇所は全くありませんでした。
原作は全く読んだことありませんが、脚本家の取捨選択が巧いのでしょう。
今年の大作映画は脚本がグダグダで後半息切れするものが多かったことから、本作のカッチリとした作りが余計光って見えます。
『怪物はささやく』
(劇場:福井コロナシネマワールド/8月1日鑑賞)

このベスト10に順位は決めないと前置きしたものの、「あえてどれか一つ」と聞かれたらこれを推します。
喪失への惧れ、強制への反抗、そして成長への不安。
対象は違えど小中学生時代の私が抱いていた感情の全てが詰まっている作品です。
『散歩する侵略者』
(劇場:福井コロナシネマワールド/9月11日鑑賞)

異星人とか地球外生命体のことを「宇宙人」と呼称する映画って本当に久しぶりに見た気がします(笑)。
ボディスナッチャー系の侵略SFですがUFOなどの特撮映像は申し訳程度で、日常に蔓延していく違和感を役者の演技だけで表現したのがお見事です。
『ブレー・ドランナー2049』
(劇場:ユナイテッドシネマ金沢/11月8日鑑賞)

福井では比較的小規模な劇場での上映しか無かったため、少しでも大きなスクリーンで観たいとお隣石川県まで足を運んだ作品です。
さすがは『メッセージ』のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、画が強い!。
2度の鑑賞から一か月半経った今、もう一度観返したい衝動にかられている作品です。
無理にハリソン・フォードを出そうとせず、全編をKとA.I.のジョイのコンビを軸に一本筋を通したほうがむしろ『ブレード・ランナー』の後日談としてスッキリまとまった作品になったかも知れません。
『ドリーム』
(劇場:テアトルサンク/12月4日鑑賞)

黒人女性たちが人種差別・性差別にも負けず、マーキュリー計画推進中の超ハイテク組織NASAで自分たちの居場所を掴み取る物語。
アメリカ本国の公開日から察するに、これが「初の女性大統領:ヒラリー・クリントンの誕生」を見越して企画された作品であることは確かです。
話を分かりやすくするためモデルとなった人物とはかなり設定を変えているものの、その潔さが作品のテーマを明確にしたのならそれも有りかも知れません。
『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』
(劇場:福井コロナシネマワールド/12月25日鑑賞)

CGではなく全て手作業で作ったという人形アニメーション映画で、今年最も目に楽しい映画でした。
レンズの前にはこの人形たちが実在したのだと思えることが、そのまま映像と物語の力強さにも繋がっていたように思います。
主人公の両親を二度も殺したラスボスをああいった形で生き長らえさせる結末は、見ている子供たちへの影響を考えればあれで正しい気もしますが、心情的には彼は死なせてあげるべきではなかったかと思います。
明日は大晦日でありますが、それ以前に日曜日ということで「映像学科22番」としてブレること無く「週刊映画鑑賞記」をアップいたします。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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