以後、今年の大雪を「30(サンゼロ)豪雪」と呼称します
今日の全国ニュースは我が福井県が主役でありました。
【白魔はふたたび】

大雪です!。
昭和38年の「三八(サンパチ)豪雪」、昭和56年の「五六(ゴーロク)豪雪」に並ぶ歴史的大豪雪です。
37年前の「五六豪雪」当時(1月~2月)、私は高校1年生でした。
学校が休みになって喜んだのも束の間、朝早くから父親に叩き起こされて丸一日雪かきをし続けた記憶があります。
今日は福井市内の某テレビ局で番組ロケの予定だったのですが、この仕事は昨日夕方の時点で早々に中止が決定してしまいました。
雪のため特急列車が動かず、県外から来る予定のゲストが来られないという理由です。
こればっかりは致し方ありません。
フリーランスとしては仕事が無くなるのは痛いところですが、内心ホッとしたのも事実でした。

というのも、この豪雪では早朝(予定では朝7時に局集合)に福井市へ行く事はまず不可能だと思えたからです。
私の住む街は福井市から20キロ以上離れているため平時でも40~50分はかかります。
これが雪道ともなれば移動時間として2時間から3時間は見ておく必要があるのです。
最悪の場合、前の日は帰宅せずホテルにでも泊まろうかと考えていたくらいでした。

しかし、今朝の積雪量は私の想像を遥かに超えていました。
昨日帰宅後に雪かきして車庫から家までの動線を開けたのですが、その地面が見えていたはずの部分にも腰までスッポリ埋まるほどの雪が降り積もっていたのです。
高さにしておよそ70センチというところでしょうか。

これは3週間ほど前、1月13日の大雪の時の私です。
この時は(今にして思えば)今回ほどひどい降り方ではありませんでしたから、こんな風に笑いながら自撮りして遊んでいる余裕もありましたが今回はそれどころではありません。
前回は一か所につき2回で掬い取れた雪も、今回は5~6回に分けてシャベルを動かす必要があります。
労力は単純に三倍ですが、今日は終日零度以下の低気温と絶え間なく吹き付ける吹雪のせいで疲労度はさらに倍化していたように思います。
また、作業中に振り返って見ると、雪かきを終えた箇所にわずか数分で雪が白く降り積もっているのを見てしまうとどうしようもなく虚脱感に襲われてしまうのです。
前回のように雪かきに勤しむ自分の雄姿を写真に残そうとスマホを用意してはいたものの、精神的にも体力的にもそんな余裕は全然無くて、結局今日の作業中の写真は一枚も撮っていません(疲)。

地上波テレビは終日L字画面になっていて常に雪情報が流れ続けています。
雪かき中の事故で亡くなったとか怪我をしたというニュースや、エンジンをかけたままの乗用車で雪に埋もれてしまい一酸化炭素中毒で亡くなった人のニュースがありました。
雪国の人間といえども数年に一度の豪雪ですから油断は禁物ということですね。
特に大きく取り上げられていたのは、国道8号線が1500台もの大渋滞になっていて、朝から10時間以上も動けないでいる車のニュースでした。
この国道8号線は私が福井市へ行くときに必ず通る道なのです。
つまり、仮に今日私が仕事で福井市に向かったとしても、この人たちと一緒に8号線上で雪隠詰めになるのがオチだったのですね。
この大渋滞の原因には、高速道路(北陸自動車道)が通行止めになったために並行して通っている8号線に降りてきたこともあったようです。
でもそれって、私みたいな8号線を日常的に利用する者なら、大雪の時に限らず平常時でもよく体験することなのですよ。
知事や県の担当者たちは新幹線誘致に浮かれてばかりいないで、現実的な今の県民の”足”のことを考えていただきたいものです。
【空けてくれ!】
・・・と、そこで私はある重大な問題と向き合う必要に迫られました。
明日(7日)も福井市で早朝からの仕事を受注していたのです!
実は夕方4時の時点でウチの近所にはまだ除雪車が来ていません。
自宅の玄関先と車庫前の動線はなんとか確保したとしても、その先の表道路が雪に埋もれたままでは結局家の周辺から動くことが出来ないのです。
もしも今夜中に除雪車が家の前の道路を空けてくれなければ明日の仕事は絶望的です。
確認のため市役所に確認の電話をしてみました。
同じことを心配する人が多いのか電話はずっと話中で、ようやく繋がったと思ったら「そちらの地区は市役所○○町支所に訊いてください」とまるで黒澤映画『生きる』の如きたらい回し(怒)。
「まったく、これだからお役所って奴は・・・」とイライラしながらようやく聞き出した答えは・・・。
「幹線道路を優先しているため、そちらに行けるのは明日の夕方以降になります・・・。」
「え~~~っ、あかんやん!」

このままでは私のせいで明日の仕事、つまりは番組に穴を空けてしまうことになります。
連絡をするのは一分一秒でも早いほうが良いでしょう。
「なんとか行けるかもしれない」などと楽観的に考えて、いざ明日になって結局行けなかったとしたらそれこそ相手先に大変なご迷惑をかけてしまうことになります。
恐る恐る電話をかけてみたところ、いつも発注をくれる局の担当者Uさんは「まあ、この雪やから仕方ない。早めに言ってくれて良かった。また頼むわ!。」とすんなり理解を示してくれました。
あ~良かった!。
・・・
いや、全然良くない!。

NHK「ニュース7」の平野有海さん曰く、「明日は新たな寒冷前線が北陸地方を覆うでしょう。さらなる大雪に警戒が必要です。」との事。
「はあ・・・」
出るのは溜息ばかりなり。
明日も朝から終日雪かきです。
今回は若干の愚痴も交えつつ、この歴史に残る豪雪体験を書き残しておくことにしました。
お付き合いさせてしまってスミマセン。