【訃報】モンキー・パンチ先生

人気アニメ「ルパン三世」の原作者で漫画家のモンキー・パンチ(本名・加藤一彦)さんが、11日午後7時26分、肺炎のため死去していたことが分かった。
81歳だった。
17日、関係事務所が発表したもので、葬儀・告別式は近親者で行った。
(MNSニュースより抜粋)
またお一人、私の大好きなキャラクターを生み出してくれた方が旅立ってしまわれました。
モンキー・パンチ先生のご冥福をお祈り申し上げます。

正直なところ、『ルパン三世』は原作漫画よりもアニメのほうが馴染み深い作品です。
そのせいなのかは分かりませんが、ネットでモンキー・パンチ先生の訃報について調べたところ「誰だか知らない」という声が多いのにとても驚きました。
その人たちだってルパン三世や峰不二子は知っているはずなのに・・・。
モンキー・パンチ先生がいなければ、みんな大好きな『カリオストロの城』も存在し得なかったのですがね。
私がモンキー・パンチ先生の訃報を知ったのは昨日(17日)の深夜です。
奇しくもこの日、我が家にこのUHD-Blu-rayが届きました。

1978年12月公開の劇場版『ルパン三世』(ルパンvs複製人間)です。
現在本気で4Kテレビか4Kプロジェクターの導入を検討し始めていることから、「自分で自分の背中を押す」意味で先に欲しい4Kソフトを買ってしまおうと月曜にアマゾンで発注したものでした。
それがよりによって原作者の訃報を知ったその日に届くとは・・・なんという偶然!。

『ルパン三世(ルパンvs複製人間)』は、中学2年生の時同じクラスのアニメ・特撮好きな友達と見に行きました。
当時放映中だったTVアニメ(第2シリーズ)にかなりの不満を感じていた私は、「クローン」というアニメでは珍しいSF設定と派手なアクション、そして不二子のお色気に大満足でした。

いつもなら「またこんな無駄使いして!。」と呆れる妻もこの日ばかりは「今夜は一緒に見ようか。」と言い出して、夫婦二人並んで『ルパンVS複製人間』を観たのでありました。
実はこの『ルパン三世』劇場版第一作は妻にとっての映画館デビュー作でもあるのです。
当時、彼女はアニメ大好きな小学4年生。
しかし、教育熱心だったご両親には「『ルパン三世』の映画が見たい」とはどうしても言い出せず、代わりに同時上映の『ナイル殺人事件』が見たいと言ってなんとか連れて行ってもらうことに成功しました。
しかし、下着姿の不二子に全裸のルパンが襲いかかる場面で「見たらあかん!」とお義母さんに目を覆われてしまいました。
彼女は今でもあの場面を見るたびに、自分の目元を抑えた母親の掌の温もりを思い出すそうです。

妻のこの話にはまだ続きがあって、このせいで翌年の『カリオストロの城』には連れて行ってもらえなかったそうです。
確かに同時上映が『ミスターBOO』では同じ手は使えませんし、それ以前に同じ『ルパン三世』の映画版ということでお義母さんに一蹴されてしまったとか。
妻には悪いけど、私はこの話に大笑いしてしまったのでありました。
こうして『ルパンVS複製人間』の思い出話をしているうち、私たち夫婦にとって驚くべき事実が判明しました。
私も妻もこの映画を観に行った日をはっきり覚えているのですが、それが二人とも同じ12月30日(大晦日前日)の午後からの回だったのです。
福井で『ルパン三世』を上映していた映画館はテアトル福井(現:テアトルサンク1)一館しかありません。
つまり昭和53年12月30日、当時中2の私と小4だった妻は同じ日に同じ劇場で同じ映画を見ていたのです。
なんという奇遇!。
これもルパンの、そしてモンキー・パンチ先生のお引き合わせだったのでしょうか。
改めまして先生のご冥福をお祈り申し上げます。