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映画と日常

週刊映画鑑賞記(2018.6/18~2018.6/24) 『七人の侍』『銀河鉄道999』

トガジンです。

6月18日7時58分頃、大阪北部を震源とする震度6弱の地震が発生しました。
今回の地震に遭われた被災者の皆様にお見舞い申し上げます。

福井でも震度3の揺れがあった”らしい”のですが、その時刻は車を運転している最中だったため全く気が付きませんでした。
この日は休みだったので金沢まで映画を観に行こうとしていたのです。
途中嫁からの電話で地震のことを知り、家の状態を確かめるのと京都・大阪の親戚や友人の安否確認のためにすぐ自宅へ引き返しました。

嫁の話ではユラユラとしたやや大きめの揺れが1分近く続いたそうです。
幸い家には何も異常は無く、また近畿在住の親戚や友人たちにも大きな被害を受けた者はいませんでした。
福井における影響はJR北陸線の特急列車や大阪方面行き高速バスが運休になるなど交通の乱れだけで済んだようです。
心配だったのは嶺南地方に林立する原発のことでしたが、こちらも地震の影響は無いとのことでひと安心でした。

ただ、私個人への影響は少なからざるものがありました。

実は、19日(火)と20日(水)の二日間、撮影取材の仕事で大阪へ行くはずだったのです。
そして20日の撮影はどうしても夜遅くまでかかるとのことで、もう一泊して21日(木)を移動日としておりました。
ところが地震の影響で大阪の相手先が取材どころではなくなってしまい、この仕事自体が7月以降に延期になってしまったのです。

太陽の塔 内部公開
21日は時間に余裕があるので午前中に大阪万博記念公園の太陽の塔内部見学をして帰ろうと予約まで入れていました。
太陽の塔内部公開見学についてはいずれ福井でも紹介する時のためのロケハンという名目にしていましたが、本当は「単に私が見たかっただけ」であり、要は移動費と宿泊費を経費で落とさせて半日遊んで帰るハラだったわけであります。

「太陽の塔も地震で被害を受けた」という話を聞いたため21日は予約をキャンセルして別の仕事を引き受けてしまったのですが、実際にはその21日から見学が再開されたとのことです。
なんとも間が悪いと言うかバチが当たったと言うか・・・。

7月にエキスポシティの映画館に行く予定はあるものの、太陽の塔は夏休み期間中ほとんど予約が埋まっているので見学は難しそうです。
どうやら私が太陽の塔内部を見られるのは9月以降までおあずけです。
災難といえば災難ですが、被災された大阪の皆様に対してはまことに申し訳なくお恥ずかしい限りでございます・・・。



ここからいつも通りの「週刊映画鑑賞記」です。
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品について徒然なるまま書き留めております。

6/19(火)
七人の侍(午前十時の映画祭9)
(劇場:イオンシネマ金沢フォーラス)
イオンシネマ金沢フォーラスで今月2度目
大阪地震が起きた18日に金沢まで観に行こうとしていた映画はこれでした。
私にとって不動のマイ・フェイバリット作品の一つ『七人の侍』リバイバル上映です。
大阪行きの仕事がキャンセルになって3日間ヒマになったことで、手始めに前日中止したこの作品を鑑賞です。

20180611 イオンシネマ金沢フォーラス チケット
実は、『七人の侍』は先週の月曜日(6/11)にも観に行っております。
せっかく劇場スクリーンで観られるチャンスですから観に行けるときには何度でも観てしっかり目に焼き付けておきたいのです。

20180619 イオンシネマ金沢フォーラス チケット
こちらが今週のチケットです。
我ながらよく飽きないものだと感心しますが(笑)、この日最初から最後まで一瞬たりともダレることなく楽しんで参りました。

わずかな違いではありますが、この日の座席は前回のC列からD列に一段だけ後退させてみました。
見上げる感じが少なくなって楽ではあるのですが、迫力や臨場感は若干弱まる印象です。
私は映画館では前方寄りの席で仰ぎ見るのが好きなのです。
他のお客さんたちは後ろの席を好む方が多いようですが、「あんな後ろでは画面サイズ感が家のテレビと一緒かそれ以下じゃないか」と思ってしまいます。

『七人の侍』このラストシーンを見ずに帰ってしまう人が・・・
他のお客さんといえば、今回驚いたことがありました。
エンドロールの長い洋画などで出演者名などがスクロールし始めるとすぐに席を立って出てしまう人は多いですが、この日の『七人の侍』上映でなんとラストの田植え唄の途中でさっさと出て行ってしまった人がいたのです!。
しかも、まるで最後まで座席に座っていることが恥ずかしいことであるかのように、まだ見ていた奥さんを急き立てるようにして・・・。
七人の侍』をわざわざ劇場に見に来るということは、全員この作品の価値を知っている人達に違いないと思っていましたがそうでもなかったようですね。
「勝ったのはあの百姓たちだ。わしらではない。」の名セリフを聞かずして『七人の侍』を観たことにはならないと思うのですがねえ。

『七人の侍』立体感
この一週間で2回も『七人の侍』を観たわけですが、今回私は劇場での鑑賞で一度やってみたかったことがありました。
それは画面の立体視です。

『七人の侍』は4:3のスタンダードサイズなので横方向の広がりは無いはずなのに、何度見ても映像にもの凄い立体感を感じるんですよね。
↑の画面で言えば、奥から手前へ立っている塀に沿って百姓・勝四郎・勘兵衛・そして菊千代と重ねて配置することで、奥行きや立体感を強調した絵作りになっているのが分かります。

さらに映画のこの場面を、出来るだけ顔を近付けて片目で見てください。
まるで3D映画のように菊千代の刀が目の前に飛び出してくるように見えるはずです。
人間は実景を観るとき左右の目の視差から距離感を掴んで立体的に見ているわけですが、逆に映画や写真の場合は両目で見ることで平面であることが分かってしまいます。
ところが同じ平面写真でも片目で見ることで視差情報が無くなるため、巧みにレイアウトされた映像ならばその立体感に脳が騙されて3Dっぽく見えてしまうのです。
『七人の侍』にはそんな絵作りが多いと感じていたので、今回の鑑賞ではところどころ片目で見ながらその絵作りを楽しんでおりました。
しかも、劇場の前方よりの座席で仰ぐようにして見ていたのですから下手な3D映画よりも効果絶大です。

午前十時の映画祭9 次は『用心棒』
今週末からは黒澤時代劇の痛快娯楽作『用心棒』の上映が始まります。
私はまた金沢まで足を運ばねばなりません。
来年からの「午前十時の映画祭」は福井の劇場でも・・・せめて小松のイオンシネマ(家から50分程度)でやってくれませんかねえ。



6/20(水)
銀河鉄道999
(劇場:メトロ劇場)
メトロ劇場でただいま上映中
大阪地震の影響で翌20日もお休みです。
おかげで”ゆっくり”と、福井市美術館の「松本零士展」とメトロ劇場での銀河鉄道999』リバイバル上映を楽しんできました。
元々の予定では火曜から木曜日での3日間大阪に行くはずでしたから、『銀河鉄道999』は月曜に金沢で『七人の侍』を見た後福井に帰って夜7時半からの回を観るという強行スケジュールの予定だったのです。
仕事が無くなったのと太陽の塔見学が出来なかったのは残念ですが、『999』をゆっくり楽しめたのでまあ良しとしています。

『999』の話は先日(6/21)記事にしていますのでそちらをご覧いただくとして、今回は上映フィルムの状態について。

『999』フィルム上映
上映はデジタル・データではなく昔ながらのフィルム映写でした。
ニュープリントではないため映画冒頭やリールの切り替わり部分で雨のような傷や音飛びがあるものの、それ以外は退色も少なく記憶に残っているアニメの映像が眼前に蘇りました。

『銀河鉄道999』プロメシュームの顔が見えない
残念だったのは画角がビスタサイズにトリミングされてしまっていたことです。
銀河鉄道999』は本来スタンダードサイズ(4:3)で制作された作品なので、ビスタサイズに強制トリミングされてしまうと上下合わせて25%近くも情報が削られてしまうのです。
画面上部に映っているはずの人物の頭部が切れていることも多く、中にはカット内容の注視すべき重要な部分が失われている画もありました。
例えば女王プロメシュームなどは非常に背が高いキャラクターであるため、顔の半分・・・ひどいときは首から上が完全に切れてしまうこともありました。
市販されているブルーレイはトリミングポイントを上部にシフトして違和感を軽減させていますが、劇場上映では単純に上下を切っていただけなので重要な情報が見えなくなってしまう場合が多いです。

『銀河鉄道999』LD-BOX
かつてのレーザーディスク版は4:3のノートリミングで収録されていたと記憶していますが、現在見ることが出来るDVDやブルーレイは全て16:9にトリミングされた映像にされています。
私がもう一度劇場で『999』を観る機会があるかどうかは分かりませんが、後世この作品に触れる人たちのためにもオリジナル4:3サイズをデフォルトにしていただきたいです。

次は『さよなら』?
24日(日曜)現在では、続編『さよなら銀河鉄道999-アンドロメダ終着駅-』に切り替わっています。

う~ん、どうしようかな~。
『さよなら~』は封切当時に観たきりなのですが、「蛇足!」という言葉しか浮かばないのですよ。
「次に会ってもあなたは私に気が付かないでしょうね」と言い切って別れたというのに、一体どのツラ下げて戻って来るのか?。
臆面もない『スター・ウォーズ』のパクリ設定に加え、999がまるで軍用列車みたいになってしまうのも好きになれない理由です。

でも、久しぶりに劇場で観た一作目が歳を重ねて見え方が大きく変わっていた部分もありましたので、『さよなら~』も37年ぶりに観ると新しい”何か”が見えてくるかも知れません。
せっかくの機会ですし、時間を見つけて行ってみましょうかね。

劇場版「宇宙戦艦ヤマト」ポスター1
本音を言えば、『さよなら銀河鉄道999』より『宇宙戦艦ヤマト』劇場版第一作(出来れば「スターシア死亡編」のほう)を再上映してくれたほうが嬉しいかったのですがね。
TV版『宇宙戦艦ヤマト』全26話のマラソン上映でも私は喜んで行きますよ(笑)。
最初の『ヤマト』って、TVアニメであるにも関わらず何故か大画面映えするんですよね。



今週は大阪地震の影響で思いがけず3連休を得たものの、休み慣れしてないせいか時間を無駄使いしてしまったように思います。
結局観た映画は今月2度目の『七人の侍』と『銀河鉄道999』の2本だけで、しかもどちらもリバイバル上映です。
BDレコーダーの録画番組消化も進みませんでしたし、この春入会したNETFLIXもあまり観れていません。
う~む、勿体ない!。

今週も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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COMMENTS

2 Comments

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ヨッシィー  

こんばんは、トガジンさん
今回もトガジンさんの映画に対する姿勢が良く判るブログでしたね
座席のC列とD列の違いや、片目で見るなど、とっても素敵な話でした
銀河鉄道999のトリミングは直してもらいたいですね
オリジナルが損なわれるなんて、問題ですよね

これは、ちょっとしか映画を見ないヨッシィーも思います
エンドロールとかで席を立たれると、ショックです
途中で退席ですか、この後予定があるのかと思いますよね
ヨッシィーは映画館が明るくなるまで動きませんよ
お芝居やコンサートも同じです 最後まで浸っていたいですよね

2018/06/25 (Mon) 20:47 | EDIT | REPLY |   
トガジン

トガジン  

映画を最後まで見ることが恥ずかしいのですかねえ???

ヨッシィーさんこんばんは。
コメントありがとうございます。

私は映画のエンドロールというのは、舞台におけるカーテンコールのようなものだと思っています。
映画ならその場に出演者やスタッフはいませんが、もしも演劇でカーテンコール前に客が席を立ってしまったら俳優さんたちはさぞ悲しい思いをするはずです。
お金を払った客とはいえ、最後まで作品に向き合おうとしないのはそれを作った人たちに対してとても失礼なことだと思うのです。
ましてや『七人の侍』の場合、まだ映画そのものが終わっていないのにあのタイミングで席を立つなんて見ていて本当に不愉快でした。

気になったのは先に立った男性が奥さんらしき女性に言っていた言葉です。
「いつまでも見てるな、みっともない!」
彼は決して急いでいた風ではなく、最後まで映画を見ることは恥ずかしいことだとでも思い込んでいるようでした。
そういえば、映画館で早めに席を立つ人は皆一様に逃げるようにして出ていくように思うのですが、今はそんな風潮があるのですかねえ?。

2018/06/26 (Tue) 00:08 | EDIT | REPLY |   

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