『ジュラシック・ワールド/炎の王国』~そして、恐竜の惑星になる・・・?~
先日、17日火曜日に『ジュラシック・ワールド/炎の王国』と『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』というこの夏の超大作2本をハシゴで観に行きました。
書いてるうちに長くなってしまいましたので、今日と明日の二回に分けてアップすることにします。

先に観たのは『ジュラシック・ワールド/炎の王国』です。
盛大にネタバレを含みますので感想は記事の後半に回します。
【エキスポよ、私は帰ってきた!】

二本の大作映画をハシゴした映画館は109シネマズ・エキスポシティ。
日本最高の次世代レーザーIMAXを完備する、私の一番お気に入りの劇場です。
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』『オデッセイ』『シン・ゴジラ』『ローグ・ワン』等々
ここ3年ほどの大作群は、ほとんどこの劇場で楽しみました。
直近で来たのは2ヶ月ほど前。
『レディ・プレイヤー1』と『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』を観た時でした。
手前で戦っているガンダムと赤ザクは恰好の撮影ポイントです。
左側の建物にガンダム専門店があるため、その看板代わりだと思われます。

ちなみに今回は約2年ぶりに福井からエキスポシティまで自分の車で行きました。
所要時間は(休憩時間を除いて)約3時間といったところです。
いつもなら大津に車を置いて電車で移動(冬には高速バスも利用)するのですが、今回は終わりが遅い時間になるため電車移動の時間を挟んでしまうと帰宅が午前2時頃になってしまうおそれがありました。
翌日は朝6時から仕事だったためそれはなんとか避けたかったのです。
しかし、車で行ったはいいものの、名神吹田インターを出た後エキスポシティへの入り方を忘れてしまっていて周辺を大きく一周する羽目になりました(笑)。

この日の大阪は気温36度の猛暑日でした。
ショッピングモール内はかなりの人混みでしたが、外はがらんとして人の姿は少なかったです。
噴水で遊んでいた子供たちも、この日はなんだか水の出が悪くて少しガッカリしていた様子でした。

万博記念公園入口は先月18日の大阪北部地震の影響で今もまだ万博公園の正面ゲートが機能していないようです。
そのため公園への連絡通路入口には臨時改札所が設置されていました。
福井では交通機関に乱れが出た程度で済みましたが、震源地(高槻)から10キロほどしか離れていないこの辺りではやはり相当な被害が出ていた模様です。

先週金曜日の深夜にゲットした『ジュラシック・パーク/炎の王国』のチケットです。
12時40分からの回で、座席はI-20。
特別席のすぐ後方で、画面に対してセンターライン
3Dの場合はメガネ越しに画面全部が視界に納まるポジションです。
ド迫力を求めるなら2列前のF-20が良いのですが、今回は初見であるため画面全体が見易いこの席を選びました。

暗い通路を抜けると眼前に現れる、岸壁のようにそびえ立つ超巨大スクリーン。
何度見てもこれには圧倒されますね。
好きな映画を国内最高の画質・音質でこの大画面で見られると思えば、3千円近い入場料も往復の旅費も安いものです。
これは年に数回の私のプチ贅沢なのです。

開場は12時25分。
エキスポ到着が11時50分頃だったため、前回同様ゆっくり昼食を摂る時間はありませんでした。
従って、今回も劇場で買ったポップコーンとコーヒーが昼食替わりです。
もう一本、18時30分からの『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』も観ますので、それまでの待ち時間にエキスポ内でゆっくり夕食を食べることにします。
『ジュラシック・ワールド/炎の王国』
ここから映画の感想パートです。
なにぶんにも一回見ただけでの感想ですので、勘違いや記憶違いも多々あろうかと思います。
どうか笑ってご容赦くださいますよう願いいたます。

また、この感想記事には盛大にネタバレが含まれています。
まだ映画を観ていない方はここから先をお読みにならないことをお薦めいたします。

いきなりヌブラル島が大噴火して恐竜たちが絶滅の危機に!?。
「なんちゅう強引な展開や」とは思いましたが、私は前の日に前作『ジュラシック・ワールド』を観返しておいたのでこの内容にもすんなり入り込む事が出来ました。
これから『炎の王国』を観に行く方は、前作を見てから劇場に足を運ぶことをお薦めします。
しかし、現在ハワイでは本当に火山の噴火が起こっていて大変なことになっています。
キラウエア火山の噴火が始まったのは2ヶ月ほど前のことですから、この映画はまるでそれを予見していたようにも見えますね。

人間によって強制的に復活させた恐竜には動物愛護精神など適応する必要はない、ということで政府は自然の力に任せて淘汰させることを決定します。
この政府決定のため、恐竜保護グループを結成していたクレア(旧ジュラシック・ワールドの責任者)は活動に行き詰まってしまいます
その彼女に支援を申し出たのがベンジャミン・ロックウッドなる大富豪。
彼はジュラシック・パークの創始者:ジョン・ハモンドの共同研究者だった男で、訳あってハモンドとは袂を別った人物でした。

ところが、彼から財団運営を任されていたイーライ・ミルズは、財経営維持のために保護した恐竜を勝手に売りさばいて商売に利用しようとしていたのでした。
ん?。
これって、旧シリーズの第二作『ロストワールド/ジュラシック・パーク』とよく似た物語展開ですね。
実は私、『ロスト〜』はどうしても好きになれない作品なのでこの時点で警戒モードに入ってしまいました。

島へやってくるまでの前振りや伏線張りがかなり冗長でスタートダッシュに失敗した感はありましたが、それでも主人公たちが恐竜に遭遇するシーンになるとそんなモヤモヤも吹っ飛びました。

’93年の『ジュラシック・パーク』が見せてくれたののと同じく、目の前を歩くブロントサウルス(あるいはアパトサウルス?)を人が見上げるシーン。
私はこういう画が大好きです。
この段階ではまだこの映画に対して信頼と期待を持っていました。

振動・火花・水しぶき。
「この映画、4DXで見たらめっちゃ楽しめそう」
カプセル型移動装置に乗って火山の噴煙から恐竜たちにもみくちゃにされながら逃げるシーンなどは、おそらく4DXを意識して作ったに違いありません。
4DXなら金沢に一軒だけ設備のある劇場がありますから、もし時間が取れれば体験してみたいと思います。

映画前半の見所はヌブラル島からの脱出スペクタクルでしたが、それはどうやら前置きに過ぎなかったようです。
後半は蘇った恐竜を商売に利用しようとした人間たちの醜さと、彼らがその恐竜によって踏みにじられる姿を描いています。

後半は財団のお屋敷内部が舞台。
逃げ出した恐竜が屋敷内を暴れまわり、インドミナス・ラプトルはなぜか幼い少女:メイシ―をしつこく追い回します。
・・・って、これではまるで『バイオハザード』じゃないですか!。
ゾンビが恐竜に、タイラントがインドミナス・ラプトルに入れ替わっただけのような気がします。
ロックウッドの孫娘(と思われていた)メイシ―。
彼女の正体には少々驚きました。
実はロックウッドが恐竜再生研究の過程で得た技術で産み出した死んだ娘のクローンだったのです。
こうした倫理観の相違からジョン・ハモンドとロックウッドは袂を分かったのでした。
恐竜復活の仕組みを利用して誕生した彼女の存在は、今後のこのシリーズの新しい展開を予感させてくれるものでした。
やや強引な展開ではありますが、新しい『ジュラシック』シリーズは人と生命の関わりを旧作以上に掘り下げる方向に向かうのでしょうね。
残念だったのは彼女の正体が明かされる時の見せ方です。
イーライがセリフであっさりと説明してしまうのです。
あ~、なんてつまらないことを!。
せっかくアルバムや地下研究室などの伏線マテリアルを揃えていたというのに、それらがまるで生かされていません。
次回作は彼女を軸として、人間と人間が創り出した生命の話になるはずですので、彼女の出目はもっと衝撃的で印象に残る見せ方をするべきではなかったかと思います。

人間と意思を通じ合える唯一の恐竜、ヴェロキラプトルのブルー。
前作も今回の続編も、彼(?)の存在が物語の軸になっています。
ブルーとオーウェン(演:クリス・プラット)の交流は感動的で、オーウェンのピンチを絶妙なタイミングで助けに来るブルーは完全にヒーロー扱いです。
しかし、私はこのブルーを見ながら全く別のSF映画を思い出しておりました。

リブート版『猿の惑星』のシーザーです。
アルツハイマ―治療薬開発の実験台だった両親から生まれたシーザー。
人間と変わらぬ知性を持った彼は、迫害される猿たちを束ねてやがては人間社会に反旗を翻します。
そして人と猿の立場は逆転し、地球は猿の惑星へ・・・。
このシーザーとブルーを重ね合わせた時、『ジュラシック・ワールド』というタイトルの意味がまるで違って見えてきました。
次の『ジュラシック・ワールド3』では、ブルーが率いる恐竜たちと人類との生存戦争が描かれるのでしょう。
そしてオーウェンやクレアは両種の間に立って調和を取り持とうと努力するに違いありません。
でも、このシリーズのメインタイトルはジュラシック・ワールド。
その二重に意味するところは・・・?。
私の考え過ぎかも知れませんが、今回の終わり方からは(人間にとっての)明るい未来は見えにくいです。

『ジュラシック・ワールド/炎の王国』を観終わったのは午後3時過ぎ。
夕食にはまだ早い時間です。
ショッピングモールを見て歩くにしても、私が興味を持てるお店は本屋(ツタヤ)か電気店(エディオン)くらいしかありません。
ゆっくり座っていたかったので、3階フードコートでしばらく休憩です。
このフードコート、床に大阪万博当時のマップが張られていたり壁にパビリオンの写真が飾ってあったりと万博ムード満載です。
アクリルのショーケースには、現在W杯に合わせてサッカーのユニフォームが飾られていましたが、前に来た時は万博当時のコンパニオンのコスチュームが展示されていました。

ちなみにこの記事(の草案)は、太陽の塔が眺められる窓辺でアイスクリームを舐めながらゆったりした気分で書いておりました。
混雑時だとこうはいきませんが、空いてさえいればお金を払って喫茶店に入るよりも経済的です。

次に観たのは『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』。
こちらの感想は次の更新にて。
>『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』~今は亡きハンさんの再現ドラマ~(2018/7/20)
お付き合いいただきありがとうございました。