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映画と日常

『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』~今は亡きハンさんの再現ドラマ~

トガジンです。
久し振りの、そして結果的には7月最後の休日となった7月17日(火)。
私は片道3時間かけてはるばる大阪エキスポシティに足を運び2本の映画を楽しんで参りました。
一本目は昨日紹介した『ジュラシック・ワールド/炎の王国』
そしてもう一本が今日のお題『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』。
どちらも次世代レーザーIMAX 3D上映版です。

20180717 『ハン・ソロ』チケット
実は私、5月頃からこのタイミングを狙っていたのですよ。
ここ数ヶ月、ハリウッドSFX超大作が2~3週間おきに立て続けに公開されていて、その分一本あたりのIMAX上映期間も短くなってしまっています。
そのため、最近では新作が公開されても前の人気作は一日一回づつIMAX上映の機会が残されるようになっていました。
それならば、『ジュラシック・ワールド』公開直後で『ハン・ソロ』IMAX上映も続いている今のタイミングで行けば、一日で最新作のIMAX上映を2本ハシゴで楽しめることになるわけです。
片道3時間以上かかる福井から行くのは大変ですが、一作品毎に大阪や京都まで足を運ぶよりは遥かに楽で経済的なのです。


ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー

『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』ポスター
今回も盛大にネタバレを含みますので映画の感想は記事の後半に回します。


20180717 万博食堂
『ジュラシック・ワールド/炎の王国』を観終わってしばしの休憩を挟んだ後、午後5時を回ったところで夕食を取りました。
今回、私は迷わずこのお店へ直行です。

万博食堂

万博をイメージした料理や、1970年の万博会場内で実際に提供されていたメニューが味わえるという事で、エキスポシティへ映画を観に来るたびいつも気になっていたお店です。

実は昨年末に満を持して入ってみたものの、全体的にお値段が高めなのにビビッてしまって結局カレーライスを注文してしまったのでした。
「わざわざ万博食堂に入ってカレーライス?」
自分のこの中途半端なケチり方に、この半年の間私は自己嫌悪をし続けていたのでした。

20180717 万博食堂・月の石ハンバーグセット
というわけで、この日は最も万博っぽいメニューを選択しました。
「月の石ハンバーグセット」です。

味付けはおそらく現代風にしてあると思います。
ファミレスのハンバーグプレートとそれほど変わらない味だと感じました。

20180717 万博食堂内部
しかし、万博ムード一色の店内を眺めながら食べる当時のメニューはちょっと違った味わいがありますね。
ちなみにモニターに写っている円盤状の建築物は住友童話館です。
48年前、私たち一家が万博に行った時に唯一入館した”らしい”パビリオンです。

妹と住友童話館前にて
”らしい”と言うのは、この建物の前で撮った写真が残っていることから”そう思われる”だけだからです。
実は、私には当時この建物に入った記憶は全くありません。
とにかく暑くて、人が多くて、辺りは巨大な建造物ばかりでずっと上ばかり見て歩いていたことだけが思い出されます。
父がなんだか不機嫌そうにしていたのですが、もしかすると私が「月の石が見たい」とか駄々をこねたのかもしれません。

それでも、この万博会場跡地に来るたびになんだか懐かしい気持ちになってしまうのは何故なんでしょうねえ・・・?。

20180717 午後6時頃
時刻は午後6時。
食事を終えて外へ出ると、正面広場の噴水では子供たちが全力で水遊びをしていました。
この時間になっても暑さは少しも弱まることがなく、私もパンツ一丁になって噴水に飛び込みたい衝動に駆られておりました(危)。




ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー
以下の感想記事には盛大にネタバレが含まれています
まだ映画を観ていない方はここから先はお読みにならないことをお薦めいたします。

『ハン・ソロ』YOUTUBE予告編より ハン?
◆若い頃のハン・ソロを演じるオールデン・エアエンライクが、ハリソン・フォードに全然似ていない。
◆ランド・カルリジアン役のドナルド・グローヴァーはもっと似てない。
◆当初の監督:フィル・ロード&クリス・ミラーは、撮影も終わりが近づいた頃脚本家とプロデューサーの逆鱗に触れてクビになった。
◆後任のロン・ハワード監督は、残り3週間という非常に短いスケジュールで映画全体の70%の映像を新たに撮影、あるいは撮り直しをした。


他にも幾つかあったような気もしますが、これらは私が『ハン・ソロ』公開前に受けたマイナス・イメージの数々です。
こんな状況で「この映画に期待しろ」と言われても困ってしまいます(笑)。

しかし、実際に観終わった時点では「『最後のジェダイ』を思えばそれほど酷い映画でもないな~」というのが率直な感想でした。

良い点は「正史(EP1~6)のようにカッチリした真面目な作り」
悪い点は「これまで観客が想像して楽しんできた要素が奪われてしまった。」


といったところでしょうか。
確かに、ハン役のオールデン・エアエンライクはお世辞にもハリソン・フォードに似ているとは言い難いです。
でも、観ているうちにいつの間にか全然気にならなくなっていました。


『ハン・ソロ』YOUTUBE予告編より チューイとハン
多分それは、チューバッカがものすご~く良かったせいだと思います。
チューイと出会うまでのハンには違和感しかありませんでしたが、この2ショットになると途端に若きハン・ソロに見えてしまうから不思議です。
あとは顎の下に傷が付くのを待つばかりですね(笑)。


今回の脚本は『帝国の逆襲』『フォースの覚醒』も手掛けたローレンス・カスダン氏です。
そのせいでしょうか。
それぞれの作品で語られる過去の事件が、まるでソックリさんを使った再現ドラマのように具体的な形で描かれていました。

『帝国の逆襲』より 賭けでファルコンを
若い頃のハン・ソロが、若い頃のランド・カルリジアンのイカサマを見破りファルコン号を手に入れます。
旧作を手掛けた脚本家自身が書くストーリーですから全くと言っていいほど隙がありません。

ケッセルまで12パーセク

『フォースの覚醒』より ケッセル・ランの伝説
第一作(『新たなる希望』)と『フォースの覚醒』に出てきた「ケッセル・ラン」も具体的に描かれました。
「ケッセルまで12パーセクで飛んだ」ことがどれほど凄い事なのか、そしてハンがこの事をどれだけ誇りに思っていたかが分かります。

・・・しかしですね。

『ファントム・メナス』以来、こうした台詞のみで語られてきた過去の出来事が次々と映像化されてきています。
それはそれで楽しいものではあるのですが、反面、我々ファンが空想して楽しめる余地が埋め立てられてしまうように思えてならないのですよ。
同じスピンオフでも、『ローグ・ワン』が正史(エピソード4~6)に更に深みを持たせて世界感を広げてくれたのとは対照的です。

『ハン・ソロ』YOUTUBE予告編より ハンとチューイ
なんだかモヤモヤとした感想で恐縮ですが、私は決して嫌いではないのですよ。
少なくとも『最後のジェダイ』よりは映画としての完成度は高いと思います。


『新たなる希望』より ハンVSグリード
『スター・ウォーズ』特別編の改変(改悪)で絶対に許せないものの一つがこのシーンです。
オリジナル版では、ハンロ借金返済の催促に来たグリードを問答無用で撃ち殺してしまいます。
ところが<特別篇>では僅か1フレーム(24分の1秒)だけ早くグリードが発砲したことになっていて、ハンは正当防衛だったということに無理矢理書き変えられてしまいました。
しかも映像的に物凄~く不自然です。

『ハン・ソロ』YOUTUBE予告編より ベケット
しかし今回の『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』を見ていると、ルーカスフィルムの関係者たちもあの変更には納得していなかったことが分かります。
若い頃のハンは、自分を裏切ったある男を「撃たれる前に」撃ち殺してしまいました。
ハリソン・フォードに似ていなくても、顎に傷が無くても、私はこのシーンだけで許すことにいたしましょう(笑)。

これを機にオリジナル・トリロジー(エピソード4~6)の初回公開バージョンが解禁されれば嬉しいのですがね。

『ハン・ソロ』にあのシスが登場
この映画で最も衝撃だったのは、裏で糸を引いていた黒幕の正体でした。

ダース・モールです。

『ファントム・メナス』でオビ=ワンに敗れて死んだはずのダース・モールですが、彼はTVシリーズ版『クローン・ウォーズ』でサイボーグ化して復活し『反乱者たち』にも登場しているのです。
この『ハン・ソロ』が『クローン・ウォーズ』『反乱者たち』をも内包していたとは驚きでした。

こうなってくると、スピンオフ作品として『シスの復讐』以後のオビ=ワン・ケノービの物語が見たくなってきますね。
(ただし、ユアン・マクレガーとレイ・パークのW主演であることが絶対条件ですが・・・)
サイボーグ化して蘇ったモールはジェダイの血を引く幼いルークをつけ狙い、オビ=ワンはベン・ケノービと名乗って”最後の希望”である親友の息子を陰ながら守る・・・。
う~む、夢が膨らみますねえ(笑)。


ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』に対して色々文句が出ていることは知っています。
でも、『スター・ウォーズ』世界における史実に沿って、そっくりさんを使って作られたハン・ソロという故人の再現映像だと思えばそれほど腹も立つことなく楽しめる映画だと思います。
私は、観終わった時点ではそれなりに満足出来ておりました。


20180717 また会う日まで
109シネマズを出たのは午後9時過ぎ。。
「間もなく閉店します」とのアナウンスが繰り返され「蛍の光」のメロディが流れていました。

「よ~し、今日はしっかり楽しんだぞ!。」

私はそう自分に言い聞かせつつ帰宅の途についたのでありました。


最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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COMMENTS

2 Comments

There are no comments yet.

ヨッシィー  

こんばんは、トガジンさん
なるほどね 再現ドラマと言う表現は素晴らしいですね
ダース・モールが出て来てビックリしましたがTVシリーズとかでは、登場していて納得なのですね
それなら、こちらのスピンオフ作品を作ってもらいたいですね

TVシリーズの「クローン・ウォーズ」も見た方が良いのかな?

2018/07/21 (Sat) 22:57 | EDIT | REPLY |   
トガジン

トガジン  

『スター・ウォーズ』のスピンオフシリーズ・・・「悪い予感がする!?」

ヨッシィーさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

>再現ドラマと言う表現

私もエキストラ出演したドラマ『チア☆ダン』第一話の前番組「金スマ」で故・西城秀樹さんと野口五郎さんの若い頃の再現ドラマをやっていたのですが、私は『ハン・ソロ』を観ながらアレを思い出していたのですよ。

五郎さん役の俳優はそれなりに似ていましたが、西城さん役のほうは「故人に失礼だろ!」と思うくらい似てなかったです(笑)。
でも制作者の意図は若い頃の二人をリアルに描くことではなく、彼らの間に起ったエピソードを視聴者に分かり易く紹介することだったはずなので、あれはあれで十分だったわけです。
オールデン・エアエンライクがハリソン・フォードに似ているかどうかはひとまず置いといて、若きハンソロの身に何が起こったかに興味を集中すればそれほど悪い映画でもなかったと思います。

>TVシリーズの「クローン・ウォーズ」も見た方が良いのかな?

このまま『ボバ・フェット』『オビ=ワン』とスピンオフシリーズが続いてキーラとモールの関係が掘り下げられるのなら、TVシリーズの『クローン・ウォーズ』を観てモール復活の概要を知っておいたほうがいいかも知れませんね。

でも、『クローン・ウォーズ』TVシリーズは全6シーズンで121話もあるのですよ!(しかも未完のまま)。

現在、『ハン・ソロ』の興行不振を受けて以後のスピンオフシリーズは制作が凍結されるという噂があります。
次のスピンオフ編とされる『ボバ・フェット』の制作発表が正式に出されるまでは待ってみてもいいかも知れません。
もっとも、こんな謎を示したまま放ったらかしにされても困ってしまいますけどね(笑)。

2018/07/22 (Sun) 19:30 | EDIT | REPLY |   

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