週刊映画鑑賞記(2018.12/24~2018.12/30)
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品について徒然なるまま書き留めております。
歳の瀬ということもあって、今週観た映画は一本のみでした。
12/25(火)
『ボヘミアン・ラプソディ』🈠
(劇場:福井コロナシネマワールド)

いきなり身内の話で恐縮ですが・・・。
ウチの嫁と妹は、歳が近いこともあってまるで姉妹かと思うほどに仲が良いのですよ。
学年こそ妹が一つ上ですが妹は昭和43年の3月生まれで嫁は同じ年の4月生まれ、つまり二人は実質同い年なのです。
当然、映画・音楽・アニメ・スポーツ等々同じものを見て育ってきたわけで、この二人が顔を合わせると私も義弟も間に立ち入れなくなるほど話が盛り上がってしまう事が多いのです。

で、先日この二人が一緒に『ボヘミアン・ラプソディ』を観て来たとのこと。
そして、これをいたく気に入った嫁は「もう一回見たい!」とこの日仕事が休みになった私を誘ってきたのです。
今の時期に彼女からお誘いがある映画としては、ファンタジー映画『くるみ割り人形と秘密の王国』かディズニーの『シュガー・ラッシュ オンライン』だろうと思っていたのですがコレは意外でした。
しかし、私はこの時まで『ボヘミアン・ラプソディ』は完全ノーマークだったのです。
私が中学生だった'77~'78年頃『サタデー・ナイト・フィーバー』の影響もあって洋楽ブームが沸き起こりました。
多分に漏れず私もラジオでビージーズとかABBAを聴いてはいましたが、当時私が夢中になっていた音楽は『スター・ウォーズ』や『宇宙戦艦ヤマト』など映画のサントラばかりだったのです。
ロックバンド、それも歌詞の意味も分からない洋モノにはまるで興味がありませんでした。
そんな私が”クィーン”と聞いて思い浮かぶのは・・・

讃美歌みたいな歌(ボヘミアン・ラプソディ)と↑の不気味な映像。
そしてドン・ドン・チャッ ドン・ドン・チャッというあの有名なリズム。

そして映画『フラッシュ・ゴードン』の主題歌の甲高い声程度しかありません。
だから今回の映画『ボヘミアン・ラプソディ』も最初からスルーを決め込んでいたのです。

しかし、そんな私が知らないうちに『ボヘミアン・ラプソディ』は大方の予想を覆す大ヒットを記録していました。
先週には妹の二回目鑑賞に義弟も付き合わされたとのこと。
その彼が「お義兄さん!『ボヘミアン・ラプソディ』良かったですよ~。あれはアカデミー賞獲るんじゃないですか!?。」と大絶賛!。
私に劣らぬ映画好きの義弟にそこまで言われてしまっては見ないわけにいきません。

前置きが長くなりましたが(笑)、こういういきさつで遅まきながら『ボヘミアン・ラプソディ』を観て参りました。

ステージ・シーンはどれも本当にお見事でした。
あと、昔CMなどでよく聴いた「ウィ~・ア~・ザ・チャンピオン~」の歌がクィーンだったこともこの映画で初めて知りました。
お恥ずかしい話ですが私のクィーン知識はこんなレベルなのです。
そんな私でさえ、フレディ役のラミ・マレックをはじめとする俳優さんの熱演とライブコンサートの雰囲気に呑まれてガッツリ見入ってしまいました。

ドン・ドン・チャッ ドン・ドン・チャッ
ドン・ドン・チャッ ドン・ドン・チャッ
「伝説のチャンピオン」は知らなかった私ですが、この曲(リズム)くらいは知っています。
ステージシーンでは不覚にも見ているうちに音に合わせて足踏みしておりました。
「何度でも見たい」というリピーターやクィーンを知らない若い世代の観客までもが映画館に詰め掛けている理由が分かる気がします。

クライマックスの「ライブエイド」会場をぎっしり埋め尽くす観客たち。
さすがに後方はCGかも知れませんが、こうして顔が映っている前列のお客さんはどこからか集めてきたエキストラのはずです。
私も映画のエキストラ出演を趣味としているので、シンクロ対象はフレディでもクィーンのメンバーでもなくこのその他大勢の観客たちでありました(笑)。
「あ~、この人たちに交じって一緒にウィ~ア~ザ・チャンピォ~ン~とか歌いたかったなあ。」
と、少し(いや、かなり)違った意味での一体化願望がムクムクとこみ上がってきたのでありました。
「何、今度はハリウッドにでも進出する気?」
と嫁には大笑いされてしまいましたけどね(笑)。

『ボヘミアン・ラプソディ』は、音楽シーンは本当に素晴らしい映画でした。
・・・が。

フレディ・マーキュリーがいわゆるゲイであり、それが元でエイズに感染して亡くなったことは知っています。
しかし、この映画に男同士のキスシーンまで必要だったとは思えません。
あの踏み込んだ描写のせいで「クィーンの伝記映画でもフレディの物語でもなく、フレディ・マーキュリーを題材にした最近流行りの性的マイノリティ擁護映画」になってしまった気がします。
最近はこんなことを書くと「LGBTへの差別だ!」と目くじらを立てる人も多いのでどうも気が引けます。
しかし、中途半端に理解するふりをして変な誤解をされても困りますからこれだけは正直に書いておきます。
ノンケの私には、そっち系のシーンがどうしても受け入れられませんでした。
それは私が生理的に大嫌いなスプラッタ・ホラーの残虐シーンと大して変わらないものに思えます。
この部分をもう少しオブラートに包んだ描き方をしてくれていたなら、私ももう一回見に行こうと思えたかも知れません。
妻や妹が『ボヘミアン・ラプソディ』のこの部分をどう見ていたのか、それを訊く勇気は私にはありません(笑)。
そういえば観客には女性ペアがやたら多かったですが、そのことも少し気になっていました。
彼女たちはこの映画に一体何を求めていたのでしょうかね・・・?。
大晦日には映画を観る時間は取れそうにないため、『ボヘミアン・ラプソディ』が2018年ラストの一本ということになりました。

週の後半、映画を見れなかった理由は仕事だけではありません。
実は連夜の忘年会でアルコール漬け状態だったのであります!。
「●●さん、来週ウチの部の忘年会やるんですけど予定どうですか?」
「おー、喜んで!」
「●●さん、今度の木曜、■■ちゃんの送別回兼ねて忘年会あるんですけど・・・。」
「もちろん行くよ!」
しかし、元々酒に強いわけでもない54歳7ヶ月のおっさんに2夜連続飲み会は流石にキツかったですね~。
復活するのに丸一日費やしました。
でもフリーランスの身としてはこうして飲み会に誘ってくれるというのはとても嬉しいことなのですよ。
(あと、イヤらしい話ですが営業的下心があるのも事実です。)
そんなこんなで2018年も残すところあと一日!。
平成最後の大晦日はトガジン的2018年映画ベスト10で締めくくろうと思います。
今週もお付き合いいただきありがとうございました。