週刊映画鑑賞記(2019.1/21~2019.1/27)
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品について徒然なるまま書き留めております。
今年は絵に描いたような暖冬で福井市平野部に関しては「積雪」の「せ」の字も見当たりません。

昨年の今頃は私の膝の高さくらいまで雪が積もっておりました。
いつもの通勤道路もこんな具合にアイスバーン状態になっていて、路上でスタックしていた車も多かったです。
私自身も家の近くの農道でホワイトアウトに遭い、小一時間ほど立ち往生させられたことがありました。

そしてこちらは同じ場所の今日の様子です。
ご覧の通り、うっすら雪化粧といった程度しかありません。
スコップやスノーショベル、そしてタイヤチェーンまで買い揃えて緊張気味に冬を迎えたというのに、かなり拍子抜けしている今日この頃であります。
とはいうものの、この土日は強い寒波が押し寄せてきたせいでそれなりに降雪もありました。
4月まではまだまだ油断大敵であります。
まあ、油断しようがしまいが、去年みたいにドカッと降ってこられたら手も足も出ないのですがね(笑)。
1/22(火)
『さよならの朝に約束の花をかざろう』🈠
(ホームシアター:WOWOW録画)

『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』『心が叫びたがっているんだ』といった”泣けるアニメ”を世に送った脚本家:岡田麿里さんの初監督作品です。
妻はTVアニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』に大泣きしたとかで、この『さよならの朝~』も彼女がどうしても観たいということで録画しておいたものです。
ところが・・・。
ホームシアターのスクリーン前に二人並んで観始めたものの、半分もいかないうちに妻が「ごめん。あたし、もう無理・・・。」と席を立ってしまったのです。
舞台は異世界。
主人公は不老長寿だが十代の姿のままというイオルフ族の少女:マキア。
戦乱の中で彼女は人間の赤ん坊を拾いエリアルと名付けて育て始める。
しかし、日々成長していくエリアルに対しマキアは永遠に十代の姿のまま。
必死に育てたエリアルもいつしかマキアの元を離れやがて愛する女性との間に子を儲ける。

これは子を持つ全ての母親に向けられた物語でした。
子供を持つことを諦めざるを得なかった私たち夫婦(特に妻)にとっては酷な内容です。
ホームシアターのスクリーン前に二人並んで観始めたものの、半分もいかないうちに妻は耐え切れなくなったようです。
しまった!。
たとえアニメであっても『カールじいさんの空飛ぶ家』のように稀にこういうことがあるため、トラウマを抱えている妻には事前リサーチが必要なのです。
今回はすっかり油断しておりました。
私は一応最後まで観ましたが、妻には気の毒したと思っています。
観終わって少し気になったのは「作者の岡田麿里さんには子育て経験があるのだろうか?」ということでした。
ご結婚やお子さんの有無に関する情報が全く無いので、もしかすると取材と想像だけでこの話を作られたのかも知れません。
それはそれで凄い才能だと思いますが、同時に作者の心の闇も少し見え隠れしていたような気がします。
いつも利用しているGEO宅配レンタルからこのブルーレイが送られてきました。

昨年劇場公開された『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』です。
実は私、このアクション大作を劇場で見そびれてしまっておりました。
なぜならば。
前作にあたる『ローグ・ネイション』を見ていなかったためです。
『フォールアウト』を観た知人の話では、ストーリーや登場キャラクターは前作をそのまま引き継いだものであるとのことでした。
「じゃあ、先に『ローグ・ネイション』を見ておかないと『フォールアウト』は楽しめないのか。」とグズグズしているうちに上映期間が終わってしまったのです。
というわけで・・・
1/24(木)
『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』🈠
(ホームシアター:BSプレミアム録画)

まずは『ローグネイション』から見ることにしました。
今年の元旦にBSプレミアムで放映された『ミッション:インポッシブル』過去5作品一挙放映を録画しておいたものです。
結論を先に述べるなら・・・
劇場で逃したことが悔やまれるくらい面白かったです

昨今のハリウッド製アクション映画らしくあまりにも目まぐるしい展開で、観終わった5分後にはほとんど全部忘れていたりします(笑)。
でも、以下の2点は見終わってからも思い出し笑いしてしまうほど気に入りました。

まず、相棒のベンジー(演:サイモン・ペッグ)が最高でした。
彼とイーサン・ハント(演:トム・クルーズ)の掛け合いはまるで漫才でも見ているようです。
私としてはサイモン・ペッグが出ている映画に外れは無い気がしています。
これは彼が好んで出る映画のジャンルが、私の好みともマッチしているせいかも知れません。

映画冒頭で可愛い女性連絡員を冷酷に射殺しやがったラスボスのレーン(演:ショーン・ハリス)。
ラストのこいつの捕え方が最高でした。
IMFチームが一丸となり檻に追い込むという見事なチームプレイ!。
勝ち誇っていたレーンが逆に自分が罠に嵌められたと知った時の固まった表情は、見ていて思わず「ザマーミロ!」と声が出るほど痛快な幕引きでした。
1/25(金)
『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』🈠
(ホームシアター:レンタルブルーレイ)

痛快だった『ローグネイション』を受けて、翌日は『フォールアウト』を鑑賞しました。
しかし・・・。
どういうわけか、どうしても気持ちが乗らないのです。
何かモヤモヤした気分でプルトニウムの取引きシーンまで来たところでその理由が分かりました。

前作まで登場していた仲間の一人ブラント(演:ジェレミー・リー・レナー)がいないのです。
別にジェレミー・リー・レナーのファンというわけではありませんが、前の作戦で共に戦った仲間の不在に関して何も説明が無いのが気になって仕方ありません。
ジェレミー・リー・レナーが多忙のため出演出来なかったことくらい察しがつきます。
それにしたって「彼は今、別の任務を受けている」とか「前作のあと殉職した」とか、ブラントが今度の作戦に参加しない理由を一言添えてもよさそうなものです。
この作り手の態度からは「大人の事情」が垣間見えて気持ちが白けてしまったのです。
私の場合、前作を見た翌日だったこともあって余計に主要メンバーの不在が気になりました。

それでも、トム・クルーズの身体を張ったアクションは実に見応えがありました。
御年56歳だそうですが、今やジャッキー・チェンの正当な後継者となっているように思います(笑)。
1/26(土)
『ゾンビが来たから人生見つめ直した件』第1話🈠
(自室37インチ液晶テレビ:NHK総合録画)
『ゾンビが来たから人生見つめ直した件』のことを知った時、NHKが作るゾンビものへの興味と「やっぱりゾンビなんか見たくない」という相反する気持ちの間で揺れ動いておりました。

30分が長かったです。
やっぱり私にはゾンビものは無理だったかも・・・?。
ゾンビもので一番怖くて嫌なところ。
それはついさっきまで普通の人間だった家族や友人がゾンビと化して自分に襲い掛かってくるというシチュエーションです。
このドラマでも主人公:みずほ(演:石橋菜津美)に好意を抱く若いコンビニ店員や友達の上司などがゾンビ化していきます。
いかにコメディタッチにされていようと、『カメラを止めるな!』と違い本当にゾンビが人を襲う(死人が出る)内容では最終話まで付き合うのは難しい気がします。
むしろ人の死をふざけて描くようなドラマなら、悪い意味で「NHKの番組としていかがなものか?」と思います。
最終回で全員元の人間に戻り、主人公:みずほが”人生見つめ直し”てポジティブに生きていく話ならいいのですがね。

あと、何事にも(自分の死に際してさえ)ドライな主人公:みずほにどうしても感情移入することが出来ません。
ゾンビという”死体”が襲いかかってくる中、ひたすら生き延びるために戦う者の生命力を描き出すのがゾンビ映画の醍醐味だと思うのですが、このキャラクターは最初からその”生”を放棄しているように見えます。
「こんなツマンネー奴、ゾンビに喰われようがゾンビになろうが知ったこっちゃない。」と思った瞬間、このドラマを最終回まで観ようという気が失せました。
みずほが延々ひとり語りを続けるところを見ているうち、ふとウディ・アレンの『アニー・ホール』を思い出しました。
とはいえ、『アニーホール』の記憶もかなり曖昧だったので少し調べてみたのですが、撮影段階での仮タイトルは『Anhedonia』(無快楽症)だったそうです。
もしかすると、みずほのモデルはアルビーかも知れません。
今週も最後までお付き合いいただきありがとうございました。