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映画と日常

週刊映画鑑賞記(2019.2/11~2019.2/17)

トガジンです。
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品について徒然なるまま書き留めております。

今回の記事は、諸事情により画像を中心に簡潔に書くことにしております。
その理由は後半にて。



2/15(金)
『ファースト・マン』🈠
(劇場:109シネマズ大阪エキスポシティ)
『ファースト・マン』ポスター画像
この日のお仕事は午前中のみ。
そこで、午後からは「どうしても大画面で見たかった」この映画に行ってきました。

20190215 109シネマズ・エキスポシティ
仕事終わりから4時間かけて向かった劇場は、私にとってもはやお馴染みの大阪エキスポシティの109シネマズ(笑)。
「アホか?」と笑われてしまいそうですが問題ありません。
実は翌・土曜日と日曜日にも京都と大阪に大事な用があるので半日早く関西入りしただけなのです。

『ファースト・マン』IMAX40%増量体験
そして、私には「絶対にここで『ファースト・マン』を見なければならない」理由がありました。
『ファースト・マン』の月面着陸シーンはIMAXフィルム撮影で作られており、その映像を100%楽しめる劇場は日本ではこの109シネマズ・エキスポシティだけなのです。
車で片道4時間の距離にそれを体験出来る場所があるのですから、見ないより見たほうが余計な後悔をせずに済みます。

20190215 『ファースト・マン』を観てきた
そんなワケで、数日前から夕方からの上映回のセンターライン上の座席をしっかり予約。

109シネマズ 大阪エキスポシティ11番シアター座席
ちなみにF-20というのは、特別席(GとH)の前に並ぶひな壇席の最後列です。

3Dの場合メガネの端で画面が切れてしまいますが、2D作品の場合はIMAXのスクリーンいっぱいの映像が私の視界を埋め尽くします。

20190215 このスクリーンいっぱいに
実際、月面着陸シーンではこの巨大なスクリーンの床から天井まで映像が映し出されておりました。
画質もこれまで見たことないほどクリアなもので、この数分間のためだけでも大阪まで見に来た甲斐があったと思います。

『ファースト・マン』ドキュメンタリータッチ
しかし、映画の印象は私が想像していたものとまるで違っていました。
私が想像していたのは『ライトスタッフ』や『ドリーム』みたいな宇宙開発競争時代の再現ドラマであり、エンディングにはかの有名な楽曲「Fly me to the Moon – (私を月まで連れて行って)」が流れるんじゃないかとさえ思っていたのです。

しかし、この映画でニール・アームストロングが月に連れて行ったのはたった一人の幼い少女でした。

『ファースト・マン』は劇映画の撮り方はしておらず、まるでアームストロング家に密着取材したドキュメンタリーフィルムのような映画になっていました。
全体に手持ちカメラでの撮影がほとんどで、画面が荒くてピントが合っていないところも多く、宇宙船内部も搭載した監視カメラの記録映像を使ったような見せ方をしていました。
いつものハリウッド映画的な盛り上がりを期待すると肩透かしを食うかも知れません。
でも私は飛行士の訓練機や宇宙船に同乗したかのような気持ちで観ておりました。

更にドルビーアトモスの超立体音響と轟音が加えられているため、あたかもアポロクルーの一員になったかのような錯覚に陥ります。
(4DXで見たらもっと凄そうですけど画面酔いするかも?)

『ファースト・マン』愛娘
この作品は、ニール・アームストロングが何をしたかを描く映画ではなく、ひたすら彼が見たものを再現しようとした映画だったと思います。
その流れの中だからこそ、月面での意外な彼の行動もすんなり受け入れることが出来ました。

ただ・・・

『ファースト・マン』IMAX
今回の映像的見せ場であるはずの月面着陸シーンには少なからず違和感を覚えました。
それまでずっとドキュメンタリー風の演出で通してきたのに、ここだけ何故か客観的な視点に変わってしまうのです。
ドキュメンタリーの中に突然再現ドラマが紛れ込んできたような気がしてこの点だけが残念でした。



『ファースト・マン』に満足してすぐに京都へ移動します。
翌16日は朝が早いので、京都市内で宿泊しなければ間に合わないのです。

20190215 この夜の宿泊
泊まったのはカプセルホテル「ファースト・キャビン 烏丸店」
昨年秋『カツベン!』の撮影に参加した時も利用したところです。
閑散期の平日は一泊2,900円とリーズナブルなのでとても気に入っています。

20190215 大きいカプセルホテル
しかも、カプセルホテルとはいえ中で立って着替えが出来るほど部屋が大きいので快適です。

あと、写真を撮り忘れましたがフロントの受付はいつも着物姿の若い女性が対応してくれるのが嬉しいところ。
京都で宿泊の際は常に利用したいくらいですが、繁忙期になると途端に値段が倍増するのが残念です(笑)。



2/16(土)
20190216 朝6時に太秦映画村
せっかく快適なカプセルホテルに泊まったものの、チェックアウトは午前5時(眠)。
向かった先は・・・京都太秦映画村です。

そうです!。

О監督x若手俳優Sコンビ作品にエキストラ参加決定
実は私、大●啓史監督の時代劇にエキストラとして参加させていただけることになったのです!\(^o^)/

20190216 エキストラ支度部屋(ボカシ)
今回は幕末の京都が舞台の時代劇ということで、本場の床山さんやメイクさんにカツラや衣装を着けていただきました。
参加人数は約170名とのことで、支度部屋は足の踏み場もないほどでした。
一部ではサイズの合う衣装が足りなくなったとかで、スタッフさんも大変だったと思います。
朝6時に到着した私も(待ち時間も含めて)扮装完成まで1時間以上かかりました。

20190216 こんな衣装
私は祇園祭りの賑わいの中にポツンと佇む主人公とその妻の横を通り過ぎていく通行人の役でした。

20190216 こんな頭(マスク)
頭はこんな感じ(笑)。
映画撮影に参加するのはこれで7本目になりますが、床山さんにカツラをつけてもらっての撮影は今回が初めてです。
こうして自分のちょんまげ姿を見ていると新鮮であると同時に笑えますね~。
当分の間は仕事仲間(特に女の子)との話のネタに使えそうです(笑)。

が、しかし!。

2月にこんな薄着の格好して京都で屋外ロケですよ!?。
もぉ~寒いのなんの!
ホッカイロを下着に2枚貼って耐えしのぎました。

なぜならば、この日撮影するのは夏の祇園祭のシーンだからです!。

それでも撮影に入ったら「寒い」なんて言っていられません。
主演のSさんだって我々エキストラと同じく同じ場所で夏の衣装を着て演技をしているのですから。

私がSさんの主演映画を全力で後方支援したいと思ったのには理由があります。
実はこのSさん、初主演作が『仮面ライダー●王』だった人なのです。
一部のライダー出身俳優の中には「昔特撮ものに出ていたこと」を黒歴史として恥じている輩もいるようですが、彼は昨年暮れの『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』で「自分を育ててくれた作品だから」と10年ぶりにオリジナルの役で出演したそうです。
こういう話を聞いてしまうと、特撮好きなオジサンとしては俄然応援したくなってしまうのです。

あとSさんが演じる主人公の妻役は、なんと!2年前のNHK朝ドラ『ひ●っこ』の主人公を演じたAさんでした!。
なんてラッキー!。
私は通行人の一人としてAさんの隣を何度も何度も通り過ぎておりました(喜)。
Aさんは朝ドラのみ●子と違って憂いのある寂しげな印象の役を演じておられました。

途中小雨が降って中断があったものの、私が参加するシーンの撮影は夕方4時過ぎに無事終わりました。
でも、一部の人たちは夜まで残ってナイトシーンの撮影にも参加したようです。
寒くて大変ではありましたが、今回初めて会って親しくなれた人たちと『カツベン!』や『ちはやふる『』で知り合ったエキストラ仲間のおかげで本当に楽しい一日となりました。

今はまだ内容も出演者も明かすわけにはいかない(笑)のが実に残念です。
この作品の予告編が解禁になる頃、ブログにしっかり書き記したいと思います。



2/17(日)
撮影終了後はまた大阪へ移動、いつも利用する難波のカプセルホテルに宿泊しました。
実はこの日の午後から、以前大阪に住んでいた頃お世話になった先輩から「撮影の仕事を手伝って欲しい」と頼まれていたのです。

それはつまり、午前中の予定がガラ空きということです。
せっかくなので、私にとって人生で最も楽しく充実した時期を過ごした場所を訪ねてみることにしました。

20190216 母校校門前にて(マスク)
その場所とは、わが母校:大阪芸術大学です。

20190216 我が母校
卒業してから早や30ウン年。
少しも変っていない建物もあれば・・・

20190216 この辺は当時グラウンドだったはず・・・
見知らぬ真新しい建物たちも・・・。

20190216 32年ぶりの学食(ボカシ)
嬉しかったのは学食の雰囲気がほとんど当時のままだったことです。
この日は「卒業制作展」が開催されていて父兄や一般客も大勢来場していたので、単なるОBとして訪れた私も気兼ねなく入ることができました。
4年間通った大学の学食で(当時もよく食べた)卵丼とラーメンのセットを平らげて一人感慨に耽っておりました。

20190216 後輩たちの作品
残念だったのは、私が在籍した映像学科(本ブログ名の由来です)の作品を見られなかったことです。
上映再開は午後からとのことですが、私は仕事のために12時にはここを出なければならなかったのです。

後輩たちの作品が見られなかったことだけが心残りではありましたが、それでも30数年ぶりの母校を満喫出来たと思います。
今回の母校訪問に関しては、近日中に一つの記事にまとめたいと思っております。




ちなみに大阪での仕事を終えて帰宅したのが午後9時過ぎ。
それから大急ぎでこの記事を書き上げました。
若干・・・いや、かなり文章が乱雑になっていると思いますが、今回は大目に見てやってくださいませ。
このブログ開設以来、毎週日曜日に一度も欠かさず続けてきた「週刊映画鑑賞記」ですから、なんとしても今夜中にアップしたかったのです。
(以上、言い訳でした)

今週もお付き合いいただきありがとうございました。
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COMMENTS

8 Comments

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ヨッシィー  

こんにちは、トガジンさん
「ファースト・マン」迫力合ったでしょうね
月面着陸シーン この様な映像を期待していると忖度されたと思います

京都の大事な用事 なるほどね
ここで質問
1.息が白くならないように氷を口に入れたりしましたか?
2.貼るカイロは支給されましたか?

しかし、エキストラの方もかつらやメイクされたら気合が入りますね
エキストラのお仲間もいたようで、友情を深め合えましたね

2019/02/18 (Mon) 18:02 | EDIT | REPLY |   
トガジン

トガジン  

体力的には仕事するより疲れましたが(笑)、気分的にはリフレッシュ出来ました。

ヨッシィーさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

>「ファースト・マン」迫力合ったでしょうね

IMAXの画面は本当に画面に吸い込まれそうな気がしたくらいです。
私は視界の左右いっぱいに画面が収まる前寄りの席が好きなのですが、今回は上下方向まで視界が月面になってしまいました。

ヨッシィーさんはご自身のブログで「ドキュメンタリーみたいだ」と書かれていましたね。
私も「ああ、ヨッシィーさんが書いてたのはこのことか。」と思いながら見てました。
月面に娘の遺品を置いてきたところを見たとき、「あのドキュメンタリー風の演出は全部このシーンのためにあったんだな」と分かった瞬間、ニール・アームストロング氏が単なる沈着冷静な朴念仁ではなく一人の父親なのだと実感することが出来ました。


質問にお答えします

>1.息が白くならないように氷を口に入れたりしましたか?

いいえ。
主演の俳優さんはどうだったか分かりませんが、我々エキストラは誰も氷を口に入れていません。
エキストラだけで170人もいるうえにすぐ溶けてしまうものですから、スタッフさんもそれだけの氷を常に用意し続けるのは不可能だと思います。

でも、(日が当たっている場所は大丈夫でしたが)日陰ではみんなの吐く息が白かったのは確かです。
私もそれが気になったのですが、カメラのレンズを見るとかなりの望遠レンズで撮っていたので我々エキストラにはほとんどピントが合っていないものと思われます。
多分、一人ひとりを判別出来ないようなロング・ショット(広い画面)と望遠で撮った主人公のアップショットが中心で、エキストラの吐く息とか多少の衣装の乱れなどはあまり問題にならないものと思われます。


>2.貼るカイロは支給されましたか?

はい。
受け付けの時に一枚づつ支給してくれました。
私は自前で数枚用意して行ったので、背中に2枚貼って上半身はなんとか耐えられました。
でも夏物の和服なので下半身がスースーして困ります(笑)。
外から見えさえしなければヒートテック素材のスパッツなどを着込んでも良かったそうです。

>エキストラのお仲間もいたようで、友情を深め合えましたね

今回一緒にチームを組んだ方も、最初は初対面かと思っていたのですがお互いに話をしているうちに『ちはやふる―結び―』の同じ現場で一緒だったと分かりました。
私は年に2~3回くらいしか参加出来ていませんが、それでも私の顔や行動を覚えてくれている人がいると思うと嬉しいですね。

2019/02/18 (Mon) 21:03 | EDIT | REPLY |   

ヨッシィー  

こんばんは、トガジンさん
早速、お答えいただき感謝です
白い息の件 かつらや衣装が凄いのでしっかり映るのかと思って聞きました
ピントがしっかり合うのは役者さんたちですね
でも、Aさんの横を通るのですからしっかりピントが合っているかもですね
貼るカイロ、ご自身でも良いされたのですか
流石ですね、エキストラの常連と言う気がしました
思い入れがある作品がまた1本増えましたね

2019/02/18 (Mon) 21:16 | EDIT | REPLY |   

ダリルジョン  

おはようございます!

「ファースト・マン」のレビューありがとうございます!
ちょっと気になっていた作品だったもんで( ´∀` )/

それにしても、映画のエキストラとは!?
私も時間があれば、体験してみたいところです。

もしかして、Sさんて、ライダー〇王ってことは、佐藤〇さんですか?

私あのライダーシリーズ、大好きなんですよ!
今でもたまに観てます、「イクゼイクゼ~最初っからクライマックスだぜ~!」
あのセリフ感動しました!

エキストラ出演された映画の公開も楽しみですね!

2019/02/19 (Tue) 06:27 | EDIT | REPLY |   
トガジン

トガジン  

>ヨッシィーさんへ  私なんかまだまだ「ひよっこ」です(笑)

ヨッシィーさん、コメントありがとうございます。

>Aさんの横を通るのですからしっかりピントが合っているかもですね

Aさんのわずか数センチ横を歩きましたから、瞬間的にピントが合っている可能性はありますね。
ただし、私が映った部分が使われるかどうかは分かりませんけどね(笑)。

>流石ですね、エキストラの常連と言う気がしました

いやいや、私なんか先輩エキストラの皆さんに比べたらまだまだひよっこです。
でも、この歳になっても現場で学ぶ事がたくさんあるというのは、新人時代を思い出させてくれたりもしていい刺激になりますね。

2019/02/19 (Tue) 20:46 | EDIT | REPLY |   
トガジン

トガジン  

>ダリルジョンさん  伏字とイニシャルばかりですみません

ダリルジョンさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

>それにしても、映画のエキストラとは!?
>私も時間があれば、体験してみたいところです。

ダリルジョンさんもいかがですか?(笑)。
そしてどこかの現場でお会いしましょう!。
映画好きなら、一度やっただけで病み付きになりますよ。
完成した映画に自分の姿を見つけた時の嬉しさは格別ですし、現場でご一緒した人たちとの思い出も一生ものです。
初めてからまだ3年くらいの新しい趣味ですが、大勢のお仲間たちから学べることが多くて気持ちが若返った気がします。

>もしかして、Sさんて、ライダー〇王ってことは、佐藤〇さんですか?

正解です!。
ちなみに今度の時代劇とは、以前彼が演じた頬に十文字の傷がある侍の話の続編です(笑)。
(この映画はまだ公式に情報開示されていないのでイニシャルや伏字を使って書いております)

2019/02/19 (Tue) 22:04 | EDIT | REPLY |   

へろん  

こんばんは。
『ファースト・マン』、私も梅田でこの間観てきました。
エキスポシティの迫力には及ばないと思いますが、月面着陸のシーンはやっぱり引き込まれましたね。
お恥ずかしながら、途中でちょっとうとうとしてしまうところはありましたが・・・
しかし一緒に行った旧友、あの月面着陸のクライマックスのシーンで一瞬いびきが聞こえたので、おいおい、なんぼなんでもそこはないやろう、と・・・

2019/02/23 (Sat) 20:52 | EDIT | REPLY |   
トガジン

トガジン  

IMAXよりむしろ4DX向きの映画だったかも知れません

へろんさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

『ファースト・マン』は思っていたのと作り方が違っていたため最初は戸惑いましたが、監督の狙いが見えてきてからはドップリはまり込んで見ておりました。
この映画、私は幼くして亡くなった愛娘の「私を月に連れてって」という願いを叶えた一人の愚直な父親の話だと解釈しております。

ただ、手持ちカメラによる画面揺れが激しいので見ていて疲れてしまうのは私も同じでした(笑)。
特に月面着陸シーンは無音でしたから、お友達はあそこで一気に睡魔に襲われたのかも知れませんね。

もう一回見るとしたら今度は4DXで・・・とも思ったのですが、今はもう通常上映しかなくなってしまったのが残念です。
耐G訓練やロケット発射シーンは最高のアトラクションにもなると思っていたし、あの映像に合わせて座席が揺れれば絶対寝てしまうことはないと思いますから(笑)。

2019/02/24 (Sun) 06:58 | EDIT | REPLY |   

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