週刊映画鑑賞記(2019.8/12~2019.8/18)
毎週日曜日は、この一週間に観た映像作品について日記代わりに書き留めております。
8/12(月)
『この世界の片隅に』
(劇場:福井メトロ劇場)

『この世界の片隅に』は映画館とブルーレイ合わせて何度も見ている作品です。
この映画についてはとやかく理屈を並べるより、北條(旧姓:浦野)すずという女性のご近所さんの一人になって昭和8年から20年までの広島市民の生活を疑似体験するだけで十分のような気がします。

ただ今回は、先日NHKの特別番組『#あちこちのすずさん〜教えてください あなたの戦争〜』を見たばかりだったこともあってすずさん一人だけにフォーカスが当たっている印象が否めませんでした。
あの番組を見た後だと、原作にはあった遊女たちとのエピソードや近所のおばさんの話などももっと盛り込んで欲しくなります。

今年の年末には30分の重要なシーンを追加した新バージョン『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』が公開予定です。
さすがに原作以外のシーンまで増えるとは思いませんが、それでも’16年版で舌足らずに思えた部分が補完されることは間違いないと思います。
ところで・・・

この日赴いた映画館は、福井の昭和生まれ映画ファンの心の拠り所と言っても過言ではない福井メトロ劇場。

現在はほとんどの映画館がシネコン化しているため、こういった小さな窓口に向かって「『●●●(タイトル)』、大人一枚。」と声を掛けて切符を買うという映画を観る前の儀式は喪われてしまいました。
稀にえっちな内容の映画とかお子様向け映画の場合には気恥ずかしさを感じることもありますが、自分の口でタイトルを伝えて切符を買うというこの通過儀礼を通ることによって「今日は『●●●』を観たぞ!」と映画の記憶がより深く胸に刻まれる気がします。
メトロ劇場は(良くも悪くも)そんな昔ながらの伝統(?)を今に受け継いでいる希少な映画館なのであります。
(この日はたまたまロビー内に出ていたため、この小窓を通して切符を買うことはありませんでしたが。)

ロビー内の雰囲気も、私が肌身で覚えている「昭和の映画館」そのままです。
ここで映画を観るのは3月に『太陽の塔』を観に来て以来ですから約5か月ぶりになります。
その前は昨年夏の『銀河鉄道999』特集の時だったかな。
メトロ劇場は一日に複数の映画を上映します。
だから自分の目当ての作品の上映が始まるまでこのロビーで待つことになりますが、その間館内からは前の上映作品の音が漏れ聞こえてくるのです。
エンディング曲で映画の終わりを察知して劇場内に入る準備をする・・・。
こんな昭和的な映画館の様式が残っているのも(私が知る限り)ここだけです。

メトロ劇場さんは毎年終戦記念日の頃に『この世界の片隅に』を再上映してくれています。
昨年と一昨年は残念ながら行けませんでしたが、今年はなんとか時間の都合が付いたのでこうして仕事帰りに立ち寄ることが出来ました。
また、終戦記念日の15日にはこの映画のファンが集まって語り合う「ファンミーティング」なるイベントも行われています。
私も参加したいと思っているのですが、毎年お盆の時期は映画館に行く時間さえ確保することが難しいくらいなので

ロビー内に張られていたポスターには片渕須直監督の直筆サインがありました。
日付は2年前のお盆の時期。
おそらく一昨年のファンミーティングにゲストとしていらっしゃったのでしょうね。

フロアの一角にはこの作品に向けてファンから寄せられたメッセージがびっしりと張り出されておりました。
中央には片淵監督のお礼の言葉(直筆)がありましたから、監督がゲスト参加されたときのもののようです。

寄せ書きを見ると若い人のメッセージが多かったように思います。
これまで終戦を描いた漫画やアニメといえば『はだしのゲン』や『火垂るの墓』くらいしかなく、「暗くて陰惨で救いが無い」と若い人に敬遠され続けてきたジャンルでした。
戦時下でも明るく逞しく、そしてしたたかに生きた一人の女性の前向きな姿を描いた『この世界の片隅に』は、そういう意味でもエポックメーキングな作品だったと思います。

劇場内入り口の上にはこれまで来館したゲストさんのサイン色紙が飾られていて、その中には片淵監督と刈谷婦人役の声優:たちばなことねさんのサインがありました。

あと、この前々日に行われたトークライブに来ていた米粒写経の居島一平さんのサインも!?。
居島さんといえば「シネ漫談」の人です。
ぜひ一度生で聞きたかったなあ。
この週は『この世界の片隅に』の他に『東京裁判』と『ディア・ハンター』も上映していましたから、歴史や戦争に詳しい居島さんがこれらの作品をどんな切り口で語ったか気になります。

あと、ここでドキュメンタリー映画『アポロ11号』も上映してくれることになりました。
メトロ劇場様様であります。

この夏どうしても見たかった作品だったのですが、一番近いところでも京都まで行かねばならないうえに様々な悪条件が重なってしまって結局見られないまま上映が終わってしまった作品です。
本当は実際にアポロ11号が月面着陸した7月20日(日本時間だと21日)に見たかったのですが、たとえ旬の時期(笑)は逃しても月着陸50周年の今年のうちに映画館の大きなスクリーンで観られるだけで十分嬉しいです。
今週も我が家にはお墓参りと海水浴のために親戚たちがとっかえひっかえやって来ておりました。
階下で寝泊まりしている親戚家族(特に子供たち)に気を使って、夜自宅で映画を楽しむことが出来ません。
しかし、今年もまた映画好きな妹夫婦や従姉弟たちとひと時の楽しい時間を過ごすことが出来ました。
従妹A「●●ちゃん(私のこと)、何か面白い映画無い?。」
従妹B「あ!?。そういえば去年●●ちゃんが出たドラマを一緒に見たよねー。」
従妹A「他にも何か出たのある?。」
ふっふっふ。
親愛なる我が血族たちよ。
私はその言葉を待っていたのだよ。
私 「いい質問や。」
妹 「え?、もしかしてホントにあるの?。」
私 「あるぞ。それも6本!。」
一同「6本?」(驚きと笑い)
彼女たちがまだ知らないその6本とは・・・。
『マンハント』(撮影:2016年7月)
『ちはやふる-結び-』(撮影:2017年5月~6月)
『カツベン!』(撮影:2018年9月/2019年公開予定)
『るろうに剣心 第4・5作』(撮影:2019年2月/2020年公開予定)
『日本国憲法』(撮影:2019年3月/公開日不明)
『劇場版『騎士竜戦隊リュウソウジャー THE MOVIE タイムスリップ!恐竜パニック!!』(撮影:2019年4月/公開中)
私 「仕方がない。見せてやろう、俺が映ってる2本の映画を!。」
8/15(木)
『ちはやふる-結び-』&『マンハント』(部分のみ)
(37インチ液晶テレビ:Blu-ray)

そんなわけで、昨年の『チア☆ダン』(TVドラマ版)そして一昨年の『シン・ゴジラ』に続き、今年のお盆も妹一家や従姉弟たちと一緒に私の出演作品(笑)を鑑賞する運びとなりました。
これ、なんだかこの時期の恒例行事になりつつあるような気がします(笑)。
ちなみに嫁はこの時実家に行っていたため不在でした。
『ちはやふる-結び-』も『マンハント』も映画館に一緒に観に行ったので、彼女ともまた違った話が出来たかも知れません。
そう思うと少し残念です。

視聴環境は、ダイニングの東芝製37インチ液晶テレビに初期型PS3を繋いでのブルーレイ再生です。
ちなみに居間にもう一台37インチテレビ(パナソニック製)があるのですが、そちらは近いうちに49インチの4Kテレビに入れ替える予定になっております。
出来ればこのお盆の時期までに欲しかったのですが、ヤマダ電機の配送スケジュールと私の都合がなかなか合わなかったため今度の週末まで待たねばなりません。
今までよりも大きな画面と4Kアップコバートした高画質で私の演技(?)を見せたかったのですが残念です。

まずは『ちはやふる-結び-』から。
この作品に参加したのはおととし5月と6月の合計4日間です。
>『ちはやふる-結び-』~かるたの聖地にて~(2018/4/18)
しかし、『ちはやふる-結び-』は全3部作の最終作です。
ストーリー全体を楽しむには前2作も見る必要がありますが、それだと全部で5時間40分もかかってしまいます。
もう一本『マンハント』も控えているので、今回は私が参加したシーンのみを見せることにしました。

最初の登場シーンは映画冒頭の試合シーン。
私のポジションは若宮詩暢(演:松岡茉優)と我妻伊織(演:清原果耶)によるクィーン戦の真正面という好位置でした。
そのため、私は映画が公開されるまで「絶対大きく映ってるはずだ」と期待に胸膨らませていたのです。
ところが、あまりにもメインの女優さんに近過ぎたせいか、このシーンで映ったのは画面の端っこに一瞬だけと逆光で黒く影になった横顔のわずか2カットのみ(涙)。
この場面では、静止画にして指指して教えるまで誰一人私の姿に気付いてくれませんでした。

それでも義弟(妹の旦那)をはじめとした男性陣からは「・・・ってことは、広瀬すずを生で見れたんか!?」とか「松岡茉優のど真ん前とは羨ましい!」とか嫉まれてしまいました(笑)。
おお、そうだとも。
この場面の撮影時、私はまさにこの二人の間近にいたのです!。

あと、女性陣からは真剣佑さんや野村周平さんと同席していたことをもの凄~く羨ましがられました。
姪A 「あ~ん、いいなあ。真剣佑、あたしも会いた~い。」
従妹B「これってどうやって応募したの?。」
うんうん。
これ!。
これなのですよ。
エキストラ出演した映画をみんなで観るときの一番の楽しみは!。

さらに映画開始から1時間27分目辺りまでチャプター送りして綿谷新(真剣裕)率いる福井県代表チームの試合シーンへ。
この場面ではすぐに全員が私の存在に気付いてくれました。
(ちなみにその後のカットには私の顔があまりにもハッキリ映り過ぎていて「ああ、コイツがトガジンだな」と丸分かりなためここではあえて画面写真は載せません)
甥A 「うわ~。おんちゃん(伯父さん)、むちゃくちゃでっかく映ってるが!。」
姪A 「しかも真剣裕のすぐそばや。いいなあ。」
いいぞいいぞ。
もっと羨ましがれ!。

続いて『マンハント』です。
撮影に参加したのは3年前の7月15日。
場所は兵庫県西宮市の住宅地でした。
>『マンハント』エキストラ参加記録~君はあの青い空に溶け込むことができるんだ~(2018/2/27)

映画開始後約15分過ぎたあたりから2分ほどの間に、主人公宅前で犯人逮捕の瞬間を撮影しようと待ち構えているマスコミの一人として合計4カットも映っています。
しかし、皆の(特に女性陣の)リアクションは『ちはやふる』の時より明らかにトーンダウンしておりました。
従妹A「な~んだ。ましゃ(福山雅治)と一緒の場面じゃなかったのね。」
従妹のこのひと言が全てを物語っておりました。
普通の人たちにとっては、いかに画面によく映ったかとか、あのジョン・ウー監督作品だとか、映画の撮影現場の緊張感だとかは全くどーでもいいことで、どれだけ有名人(それも美女かイケメンに限る)と同席したのかだけが問題だったようです。
う~む、残念!。
お前ら、来年は見てろよ。
2月に撮った『るろうに剣心』では佐藤健と有村架純のすぐ隣を歩いていたのだから!。
しかし、それも実際の作品でカットされてしまっていたらお終いです。
大友監督、どうか祇園祭のシーンはカットしないで下さい。
そして出来るだけ主演の二人の近くを私が歩いている部分を使って下さい。
m(。^_^。)m おねがいします!
・・・う~む。
なんだかエキストラ参加の動機が汚れつつある気がするなあ・・・。
初めて『シン・ゴジラ』の撮影に行った時のピュアな気持ちは絶対に忘れたくないですね。
そして今朝。
最後の一家族が大阪へと帰っていきました。
例年ならここで祭りの後のような放心状態になるところですが、今年は「ようやく皆帰ってくれたか・・・」とホッとしております。
今年は福井に遊びに来る親戚の数も滞在する日数もいつもの年に比べて倍以上で、7月の下旬から約3週間我が家はまるで民宿のような状態になっておりました。
たまの休みにも子供たちの面倒を見なければならず、自分の時間を持つどころか家で仕事をすることさえ出来ません。
今年の夏は仕事以外でも心底疲れました。
でも、子供の頃の私も夏休みには親の都合も考えず毎日遊んでばかりいたんですよね~。
これも因果応報ってやつなのかな?(笑)。
でも、あのクソ忙しい猛暑の間にも心癒されるひと時がありました。
京都に住む母方の従兄が初孫のももちゃん(1歳半の女の子)を半日だけ連れてきてくれたのです。
奥さんが富山の人なのであちらの墓参りの帰りに福井にも立ち寄ったとのことでした。
ももちゃんは最近よちよち歩きをするようになったばかり。
意図を持って喋る言葉はまだ「まま」「ぱぱ」「じいじ」「ばあば」と「まんま」「わんわん」くらいですが、大人が喋ることを意味も分からず真似したがるのがなんとも可愛くて仕方ありません。
お墓の前で手を合わせて「まんまんちゃ、まんまんちゃ」と言い出した時は最初何のことか分かりませんでした、それが「なんまんだぶつ」だと分かった時はもう涙が出るほどに愛おしかったです。
妻も一度抱っこしたきり「もう離したくない~」と涙目になっておりました。
そんな可愛いももちゃんの写真を撮っていなかったことが悔やまれます。
ももちゃん、来年も再来年も、いや、これから毎年福井にも遊びに来てね!。
今週もお付き合いいただきありがとうございました!。
来週はゆっくり映画を楽しむ時間が取れそうです。
本来の映画ブログらしく、映画とホームシアターの話を書いていきたいと思っております