週刊映画鑑賞記(2019.4/22~2019.4/28)
毎週日曜日は、この一週間に観た映像作品について日記代わりに書き留めております。
ここ数日は改元が間近ということでやたら「平成最後の■■」というフレーズを見聞きします。
断じてそれに乗っかるわけではないですが・・・
当ブログも今回が平成最後の更新であります(笑)
今週見た映画はこれ一本。
4/24(水)
『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』
(ホームシアター:日本映画専門チャンネル録画)

今回はこれまでなかった新しい視点で『ゴジラの息子』を観ておりました。

ゾルゲル島で気象コントロール実験に従事する科学者グループ。
そのリーダー:楠見博士(演:高島忠夫)のことを、長年の部下である森尾(演:佐原健二)は畏敬の念を込めて「オヤジ」と呼んでいます。

「慣れでものを言ってはいかん」
「点検は一つ一つが新しい確認だ」
「我々の実験には常に完全な状態が必要なのだ」
どれもこれも正論ばかりで、普段”適当”に”慣れ”で仕事してしまうことの多い私には耳の痛いセリフばかりです(笑)。
隊員の小沢(演:丸山謙一郎)は焼き鳥屋の灯を恋しがり、古川(演:土屋嘉男)はすっかりノイローゼに陥ってしまったほどです。

ところで。
東宝特撮スタッフは円谷英二監督のことをやはり畏敬の思いを込めて「オヤジ」と呼んでいたそうです。
特撮の撮影現場はそのほとんどが一発勝負のはずです。
場合によってはスーツアクターの生命の危険さえ危ぶまれる現場を指揮するわけですから、”慣れ”で仕事をしていては大変なことにもなりかねません。
楠見博士のモデルは、もしかすると円谷英二監督なのかも知れない。

そう思いながら見ていると『ゴジラの息子』の特撮は前作『南海の大決闘』に比べてとても丁寧に撮られていることに気が付きます。
正直なところ、私は前作『南海の大決闘』の特撮映像はかなり雑な印象があって好きではありません。
ところがその一年後の『ゴジラの息子』は、同じ南海の孤島ものを同じ監督(福田純)同じ特技監督(有川貞昌)が手掛けたにもかかわらずその映像のち密さには雲泥ほどの違いがあります。
これは私の想像(邪推)に過ぎませんが、登場人物に「オヤジ」と呼ばれるキャラクターが居たことで本編班・特撮班とも無意識に現場が引き締まったのではないかと思います。
今まで何度見たかわからない『ゴジラの息子』ですが、今回はそんな視点で見ておりました。
4/27(土)
『トクサツガガガ一挙再放送直前!お宝映像蔵出しSP』
(リビング37インチ液晶テレビ:BSプレミアム)

毎週欠かさず見ていたNHKのTVドラマ『トクサツガガガ』。
この日の深夜、BSプレミアムでスペシャル番組と全7話一挙再放送がありました。
特番は内容の大半が過去の番組素材の再利用だったものの、私としては初めて見るものばかりだったので無問題です。
スタッフが選んだ印象に残るシーンをコメント付きで紹介するコーナーはベスト3と言わずベスト10くらいまでやって欲しかったなあ。
あと、ゴールデンボンバーのトーク部分なんか削っていいから、岡元次郎さん(実は私とタメ年!)をはじめとするスーツアクターの紹介とかCG合成をもっと見たかった。
でもまあ、小芝風花さんが可愛いかったので全て良しといたしましょう(笑)。
本編再放送のほうは、さすがに7話全部をイッキ見するのは無理なのでとりあえず一話だけ見始めました。
約4ヵ月ぶりの再見でしたが、先日実際の東映特撮作品『騎士竜戦隊リュウソウジャー』のロケに参加してきたこともあって、思わず姿勢を正して見ておりました(笑)。
ちょっと驚いたのは今回の放送フォーマットです。
BS放送とはいえNHKですから各話の間に5分ほどのニュースでも挟んでいるだろうと思ったのですが、なんと連続ドラマ全7話が丸ごと305分間シームレスに繋がっておりました。
ファイルサイズも40GB以下に収まっているので、各話ごとにチャプターを付けて丸ごとBD-R DLにダビングするだけで完全保存版ブルーレイの出来上がりであります。
あと、今回一番の関心事は「果たして続編発表はあるのか?」ということでしたが、残念ながら特番にも再放送終了後にもそうした朗報はありませんでした。
でも希望はあります。
ドラマ『トクサツガガガ』は先日「第15回コンフィデスアワード・ドラマ賞作品賞」を受賞したとかで、視聴者によるドラマ満足度調査「オリコン ドラマバリュー」でも全話平均75.4%と好数値をマークしています。
これほどのコンテンツをNHKがむざむざ眠らせておくはずはありません。
9月にはBD-BOXが発売されるというニュースもありますので、もしかするとそのタイミングで続編発表があるかも知れません。
平成も残り2日ということで、30年前(つまり平成元年)の私が何をしていたか思い起こしてみました。
当時の私は大学を卒業してから2年間、特に就職はせずアルバイトで生計を立てるフリーター稼業をしておりました。
主な仕事は、放送局とその下請けプロダクションでの番組制作、あるいは映像を利用してのイベントスタッフが中心です。
当時の大阪は翌年春開催の「大阪花博」へ向けてまさにバブル経済の真っただ中でした。
そのおかげで、私は同年輩の一般サラリーマンの倍以上稼いでいたと思います。
しかし、「フリーター」などと気取ってみたところで「大企業に就職して終身雇用」を良しとする当時の風潮の中では所詮「はぐれ者」でしかありません。
この年の秋頃、アルバイト先の一社に誘われてそのまま就職を決めました。
私自身は世間体など微塵も気にしていませんでしたが、せっかく大学まで行かせてくれた両親に対して「申し訳ない」という気持ちがあったのです。
平成元年に観た映画のうち特に印象に残っているのは以下の4本です。
『ダイ・ハード』

平成最初に(劇場で)観た映画です。
この頃の私はまだ映画の世界を諦めきれてなかったので、こんな映画を梅田阪急グランドビルを舞台に作れないものかとあれこれ夢想しておりました(笑)。
『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』

インディの本名がヘンリー・ジョーンズ・Jrだと分かったことで彼にシンパシーを感じた作品です。
実は私の名前も父親の名に一文字足しただけのものなのです。
そのため思春期の頃は父の付属品みたいに見られているようで自分の名前が嫌いでした。
『機動警察パトレイバー the Movie』

急速に普及した新型OSにコンピューターウィルスが仕込まれていたというストーリー。
Windows95が登場する6年も前の作品です。
「簡単簡単」とタレントがパソコンを触っているCMを見ているうちにこの映画を思い出してゾッとしました。
『ゴジラvsビオランテ』

5年ぶりの新作ゴジラ映画。
ゴジラが大阪市内を襲うシーンがありましたが、当時毎日のように仕事で通った大阪ビジネスパークがゴジラ対スーパーX2戦の舞台になっているのがなんだか不思議な気分でした。
そして、映画の終盤では我が故郷福井県の原発がゴジラに狙われるという嬉しい(?)展開も!。
あと、淀屋橋や大阪城ホールから非難する群衆シーンを見て「あんな風に映画の撮影に参加するにはどうしたらいいんだろう?。」と、エキストラについて初めて意識した作品でもありました。
そんな私が初めて映画の撮影現場に参加することになるのは、この時から四半世紀もあとの『シン・ゴジラ』でのことです。
平成の時代も残すところあと2日!。
私が「平成最後に観る映画」は何になるのか?。
そして「令和最初に観る映画」は?。
今週もお付き合いいただきありがとうございました。