週刊映画鑑賞記(2019.4/29~2019.5/5)
毎週日曜日は、この一週間に観た映像作品について日記代わりに書き留めております。
たとえ元号が変わろうが、史上最大の10連休だろうが例外はありません。
元々は1週間まるごと休み無しの予定だったのですが、29日は急遽仕事が中止になったため妻と二人で映画を見に出かけました。。
4/29(月)
『ドラえもん のび太の月面探査記』🈠
(劇場:イオンシネマ新小松)

私にとっての「平成最後の映画」がこの『ドラえもん のび太の月面探査記』でした。
妻のリクエストで見たのですが、これが意外に良い作品でした。

5月1日の記事にも書いていますが、友達を助けるためカグヤ星に向かうのび太たちの「覚悟」をセリフに頼らず表現するという思い切った演出には感心しました。
あれは子供たちの想像力や感受性を信じてなければ、怖くてなかなか出来ない見せ方だと思います。

半面、少し分かりにくい部分があったのが少し残念です。
のび太はドラえもんの秘密道具「異説クラブメンバーズバッジ」を使って「月面は空気も重力も地球と同じ」という異説を具現化し、月の裏側にウサギ王国とそこに住む生物ムービットを創造します。
ところが、映画のラストではムービットの発明家が「異説クラブメンバーズバッジ」をコピーして異説世界と通説世界が融合し、そのことが最後の逆転勝利に繋がります。
そんな大事な設定が(大人の私でも)分りづらくて、「これを子供たちは理解できるのだろうか?」と心配になりました。
例えば名作『のび太の魔界大冒険』('84)でも「もしもボックス」で作り出した魔法の世界のメデューサが現実世界にまで追いかけて来るシチュエーションがありましたが、設定がストーリーの流れにしっかり組み込まれていたおかげで唐突な感じはありませんでした。

もう一点。
エスパルたちが誰からも干渉されることなく暮らせるように、カグヤ星の全住民からエスパルに関する記憶を消すことになります。そのためのアイテムとして匂いを嗅いだ者はそれまでの記憶を失ってしまうという「わすれろ草」が使われます。
しかし、この映画の中にはほんの数分で効き目が切れてしまうシーンがありました。
これでは、みんなすぐにエスパルのことを思い出してしまうので意味が無いのではないかと・・・?
・・・と、妻と昼ご飯を食べながらそんな粗さがしをしていると彼女がぴしゃりとこう言いました。
妻「あなたって、SFとか怪獣とか好きなわりにつまらないこと気にするのね。」

そうでした。
私は大事なことを忘れていました。
映画が終わって場内が明るくなった時、後ろの席にいた幼い女の子が母親にこう尋ねていたことを。
女の子「ねえ、のび太くんはもう二度とルカたちに会えないの?」

ラストシーン。
特殊能力を持つルカたちエスパル族が安泰に暮らすためには月のウサギ:ムービットと同じ「異説世界の存在」になるしかない。
そんな切ない別れが待っていました。
<「映画ドラえもん のび太の月面探査記」TVCM(30秒)観客篇より>

でも、子供たちはちゃんと受け取っていたのですね。
「どんなに離れて暮らすことになっても友達であることに変わりはない」というこの作品のメッセージを。
5/3(金)
『トクサツガガガ 第2話~第5話』
(居間37インチ液晶テレビ:BSプレミアム録画)
この日は少し早めに帰宅出来たので、先日BSプレミアムで全7話一挙再放送された『トクサツガガガ』のうち第2話から第5話までを見ておりました。
ちなみに第1話は、すでに録画確認を兼ねて視聴済みです。

第2話は吉田さんとの接触編。
この場面を見ると、中学高校時代の親友(悪友ともいう)のことを思い出してしまいます。

中学に入ったばかりの頃の私は、自分がマンガ(アニメ)や特撮が好きであることをまだ周りに隠しておりました。
しかし入学してまだ間もないある日の放課後、まだ名前も知らない一人のクラスメートが本屋で『人造人間キカイダー』の原作漫画を一心不乱に立ち読みしているのを目撃したのです。
私はその瞬間「こいつは仲間だ!」と直感しました。
当時流行っていた『こち亀』とか『がきデカ』とかなら立ち読みする奴も多いでしょうが、『キカイダー』を貪るように読みふける中学生など私くらいのものだと思っていましたから(笑)。
私は思い切って彼に声をかけてみました。
私「おっす」
彼「お、お?。お前、確か同じクラスの?。」
私「うん。俺、●●。」
彼「俺は竹●(以下T)。」
私「お前、こういうの好きなんか?。」
T「(顔を真っ赤にして)悪いか!」
私「いや、俺も好きなんや。特撮ものとかマンガ(アニメ)とか。」
T「へえ・・・珍しい奴やな。」
私「お前が言うな!。」
こうしてこの時初めて話しかけたT君とは、中学を卒業して別々の高校に進学してもなお一緒にアニメや特撮について語り合える相棒同士となったのでした。
もしあの時彼と親しくなっていなかったら、私は今頃アニメも特撮も卒業して他人の趣味にケチをつけるようなつまらない大人になっていたかも知れません。

3話の主役はダミアン君です。
塾に行くのが気が重いとき、彼はいつもと違う地下通路を通って自分の気持ちを鼓舞していました。
この通路は彼の大好きな『ジュウソウワン』の秘密基地。
ダミアン君は苦手な塾へ向かうとき、大好きなシシレオーやトライガーと共にこの道を駆け抜けていたのです。
小学生時代の私は塾なんか行ったことありませんし、通学路も周りに何もない田んぼ道でした。
それでもやはり学校に行くのが嫌なときには、『帰ってきたウルトラマン』や『仮面ライダー』の歌を口ずさみながらてくてく歩いたものです。
ダミアン君にとってのジュウショウワンは、私にとっての『ウルトラマン』の歌と同じものなのでしょう。
地上波本放送の時にはこの名場面に「ニュース速報」テロップがでかでかと出されてしまったためせっかくの感動が台無しでした。
今回はダミアン君の前向きな笑顔をしっかり見られて満足です。

3話まででやめておくつもりだったのに・・・気が付いたときにはもう4話の合体ロボの話のとこまで来てました。
あかん、面白過ぎる・・・。

やっぱり『ガガガ』のカラオケシーンは最高です。
北代さん&みやびさんコンビも最高ですが、今回輪をかけて最高だったのは任侠さんでした。
で、今度こそ見るのを止めて寝ようと思ったのですが・・・。
この再放送は1話ごとに区切られておらず、困ったことに全7話が一つのビデオファイルに繋がってしまっているのですよ。
4話を見終わった・・・と思ったら間髪入れずに5話が始まってしまうので困ります。

なんて意志薄弱な私・・・。
最初は2本だけ見て寝るはずだったのに、結局夜の9時くらいから日付が変わるまでの約3時間、どっぷり『トクサツガガガ』漬けになってしまいました。

5話の浜辺での特撮(というよりトリック写真)撮影会は見ていて微笑ましいですね。
ていうか吉田さんの小悪魔ぶりがたまらんです(笑)。
残るは6話と最終回。
あの「クソババア!」のシーンが控えてます。
しかし、さすがにこれ以上見ていたら翌日の仕事に支障が出そうです。
第6話の頭にチャプターを打って眠りにつきました。
今週もお付き合いいただきありがとうございました。