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映画と日常

週刊映画鑑賞記(2019.5/27~2019.6/2)

トガジンです。
毎週日曜日は、この一週間に観た映像作品について日記代わりに書き留めております。

今週はまさにゴジラウィークでありました。



5/27(月)
『GODZILLA(2014)』
(ホームシアター:レンタルBlu-ray)
2014 GODZILLA
先週ゲオ宅配レンタルで借りておいたこの作品を鑑賞することにしました。
『キング・オブ・モンスターズ』を見る前に最小限これだけは見返しておかねばなりません。

しかし・・・。
実は私、この『GODZILLA(2014)』はあんまり気に入ってはいないのですよ。

『ゴジラ2014』より 日本の原発?
「日本の原発はすべて海水冷却だからあんな巨大冷却塔は日本には存在しない。」とか
(原発立地県民としてはこの時点でリアリティゼロに・・・)

『ゴジラ2014』より 二人の主人公
「芹沢博士とアーロンという二人の主人公がいるのにそれぞれの役割が曖昧で主眼がはっきりしない。」とか
(ゴジラ担当主人公とムートー担当主人公をはっきり分けておけばいいのに)

『ゴジラ2014』より ゴジラの設定違う
「ゴジラが原水爆のメタファーでなくなってしまっている。」とか
(これ一番重要!)


・・・と、気になるところや苛立ちばかりが先に立って素直に楽しめなかったのです。
そのため、この映画の詳しい内容はほとんど覚えていません。
同じタイミングで再上映された60周年記念リマスター版『ゴジラ』のほうがよほど嬉しかったし印象にも残っております。

ガメラ 大怪獣空中決戦(1995年)
あと、この映画のストーリー構造は『ガメラ 大怪獣空中決戦』(1995年)にそっくりなのですよ。
ゴジラをガメラに、ムートーをギャオスに置き換えてみると、ストーリーの根幹が『ガメラ 大怪獣空中決戦』(1995年)そのものであることが分かります。
最初人間がゴジラを敵と認識していることや、ムートーが都市を巣にして繁殖しようとする点も同じで、「完全に伊藤和典脚本のパクリだ」と思っていたくらいです。

「じゃあ続編のストーリーは宇宙怪獣キングギドラを使っての『レギオン襲来』だな。」
と勝手に想像しておりました。

・・・が。

『キング・オブ・モンスターズ』の面白さは私の予想を遥かに超えたもので、前作の不満など全て吹き飛んでしまうほどの興奮をもたらしてくれたのでありました。



5/29(水)
『三大怪獣 地球最大の決戦』
(ホームシアター:日本映画専門チャンネル)
1964b 三大怪獣地球最大の決戦
『三大怪獣地球最大の決戦』を見ていると「怪獣の顔アップがやたら多い」ことに気付きます。

『三大怪獣地球最大の決戦』ゴジラに表情が・・・
後半の怪獣同士の会話シーンでゴジラ・ラドン・モスラの顔アップの切り返しが多用されているのは分かりますが、それ以前にも上空を飛ぶラドンを怪訝そうな<表情>で見上げるゴジラなど、まるで人間の俳優を撮るのと同じようなショットを連発してきます。

一作目からゴジラを見てきたという先輩ゴジラファンの皆さんは、「『地球最大の決戦』からゴジラの擬人化(=堕落)が始まった」とよく嘆いておられました。
確かに一作目や『モスラ対ゴジラ』までのゴジラは、「荒神」であったり「厄災」であったり「野獣」であったりと人智の遠く及ばない存在でした。
それが(堕落かどうかは別として)この作品から怪獣たちも意思疎通が可能な生き物として方向転換されたことは確かであり、それによってゴジラが矮小化されたと感じた人も多いのでしょう。

でも、諸先輩方がどう言おうと私は『三大怪獣地球最大の決戦』が大好きです。

『三大怪獣地球最大の決戦』福井にも避難勧告が・・・
実は、富山の黒部山から出現したキングギドラが福井にも進攻するかもしれないというシーンがあるのですよ。

『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 地球最大の決戦』揃い踏み
キングギドラの襲来に恐れおののき、股間を攻撃されてあたふたするゴジラの姿を見て大笑いした幼い頃の自分を否定することは出来ません。



5/30(木)
『キングコング:髑髏島の巨神』
(ホームシアター:レンタルBlu-ray)
キングコング 髑髏島の巨神
『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』を観る前にこの映画もおさらいしておく必要がありそうです。

『キングコング髑髏島の巨神』より 犬死に
ただ、私はこの映画があまり好きではないんですよね。
怪獣映画としては確かに面白いんですが、この監督は人が死ぬシーンを面白がって撮っているような印象があって見ているうちに不愉快な気分になってしまうのですよ。

特に仲間を逃がそうと自分が囮となった兵士をまるでギャグマンガのように犬死にさせたのには腹が立ちました。
敵わぬまでもせめて時間稼ぎくらいはさせてやっても良かったと思うのですがね。
受けを狙って演出しているヒゲ面の監督のニヤケ顔を想像してしまうと同時に、このシーンを見て本当に笑う観客がいたことにショックを覚えました。

『キングコング髑髏島の巨神』より モナーク
この映画のポイントは、ランダ(演:ジョン・グッドマン)がモナークと地球空洞説について語るシーンですね。

『キングコング髑髏島の巨神』より 壁画
あとエンドクレジット後には『キング・オブ・モンスターズ』に繋がるオマケ映像もありました。

『キング・オブ・モンスターズ』には、この時スカイデビルズ部隊の生き残りが持ち帰ったとされる記録フィルムが数秒間だけ出てきます。
「ああ、『髑髏島の巨神』見返しておいて良かった~」と思った一瞬でした(笑)。



5/31(金)
『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』【IMAX3D字幕】🈠
(劇場:109シネマズエキスポシティ)
『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』ポスター画像(VS風)
一昨日、公開初日に観てきたばかりの『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』。
今はこの映画のことで頭がいっぱいであります(笑)。

20190531 『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』鑑賞(マスク)
前作『GODZILLA(2014)』がそれほどでもなかった私がどうして『キング・オブ・モンスターズ』の初日に駆け付けたのか?。
しかもわざわざ大阪エキスポシティまで遠征し、値段も倍近いIMAX3Dにこだわったのは何故なのか?。

もちろん「ゴジラだから」というのが一番の理由です。
でも、平日のレギュラー仕事を他人に任せて(つまり仕事サボって)まで私を大阪に向かわせたものは何だったのか?。

それは予告編が醸し出していた「私が見たかった怪獣映画」の匂いでありました。

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』より カチコチギドラ
まず、この氷漬けのキングギドラの絵。
こんな巨大怪獣をカチコチに固められる量の氷とそれを支える大地がある場所といえば南極しかありません。
「南極」+「怪獣」といえば・・・

『ゴジラ ファイナルウォーズ』より 南極
『ゴジラ ファイナル・ウォーズ』?
いやいや、私が言いたいのは既存のゴジラ映画ではありません(笑)。

『ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』より 南極の古代遺跡
2年前のアニメ映画『ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』?
確かに冷凍光線を吐く怪物やタコみたいな巨大生物が出てきます。
当たらずとも遠からじ。
このアニメの元ネタです。

ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険 狂気の山脈にて 田辺剛ビジュアル
ハワード・フィリップス・ラヴクラフトの古典SF『狂気の山脈にて』です。
(画像は田辺剛氏によるコミック版)

このイメージと『キングコング:髑髏島の巨神』の地球空洞説を組み合わせた結果・・・
『GODZILLA(2014)』を起点とする「モンスターズ・バース」シリーズは『狂気の山脈』の古代の地球の支配者の存在を示唆したクトゥルフ神話をやろうとしているのではないか!?
と考えてしまったのであります。

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』より 怪獣=タイタン
この妄想は人類が怪獣たちのことを「タイタン」と呼んでいたことから確信に変わりました。

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』より 我々がペットだ
この予想というか妄想が当たっていたかどうかは・・・
皆さま、映画館で『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』をご自身の目でお確かめください(笑)。



あああ、ネタバレを避けようとすると想いの万分の一も伝わらないなあ。

私が『キング・オブ・モンスターズ』をどれくらい気に入っているかというと・・・

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』
いつもなら映画館に行ってもパンフレットなど滅多に買わないこの私が、映画を観終わってすぐ売店に直行して買ってしまったくらいです。
「パンフレットを買う余裕があるなら、その金でもう一回見るほうがよっぽど有意義。」というのが私のポリシー(笑)なのですが、今回ばかりは本能がこの映画の情報を求めていた気がします。
しかも2種類ある(普通版と特別版)うちの高いほう(12ページ多い特別版:税込1,080円)を迷わず買いました。

さて、明日(3日)は月曜日。福井と石川では映画館が男性一律1,100円になるメンズ・デーです。
しかも仕事はお休みです(サボりではないですよ)

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』ポスター(4DX)画像
早速ですが『キング・オブ・モンスターズ』の2回目を観に行くとしましょうかね。
今度は金沢で4DX3D(吹替え版)かスクリーンXを体験しようと思います。
こういった特殊上映は早く終わってしまうことが多いですから。



あと、映画の話ではないですが・・・。

NHKらじるらじる(大阪)襲来!ゴジラジオ
本日午後4時から7時までの3時間、AMラジオのNHK第一でゴジラの特集番組『襲来!ゴジラジオ』が放送されました。
当初この時間は仕事が入っていたためリアルタイムで聴くことは諦めていたのですが、その仕事が予想外に早く終わったのでネットの「らじるらじる」にて全編聴くことが出来ました。

最も興味深かったのは、4時台の部分で樋口真嗣監督が伊福部昭先生の音楽について話していたことです。
『シン・ゴジラ』に一部伊福部先生の楽曲を使っているシーンがあって、それがなぜか全くアレンジすることなくそのまま使われていて作品全体の中で浮いた感じになっていました。
私はどうして音楽担当の鷺巣詩郎先生にアレンジしてもらうなりしてトーンを統一しないんだろう?、と疑問に思っていたのですがこの番組で初めてその理由が分かりました。
樋口監督の話では、東宝と伊福部先生(のご遺族)との取り決めでアレンジは一切してはいけないことに決められているのだそうです。
「それでもあの場面には伊福部先生の音楽でなければ!」という庵野・樋口両監督の熱い想いがあの音楽の使い方に込められていたのですね。
『シン・ゴジラ』公開から間もなく3年経ちますが、これでずっと胸に引っかかっていた疑問が一つ氷塊しました。
この番組を聴けて良かったです。


このラジオ番組の情報はいつも懇意にさせていただいているブログ仲間の方から教えていただいたものです。
どうもありがとうございました!。




今週もお付き合いいただきありがとうございました。
来週も『キング・オブ・モンスターズ』一色な一週間になりそうな気がします・・・。
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COMMENTS

2 Comments

There are no comments yet.

ヨッシィー  

こんにちは、トガジンさん
今週は、ゴジラウィークでしたね
いろいろな映画と『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』が
繋がっているのですね
そう言うところが、面白いのでしょうね
ゴジラジオ、ヨッシィーもようやく聞きました

2019/06/05 (Wed) 17:23 | EDIT | REPLY |   
トガジン

トガジン  

ゴジラウィークはまだ終わっていません(笑)

ヨッシィーさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

>今週は、ゴジラウィークでしたね

実は今もゴジラウィークは続いているのですよ。
月曜には『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』の4DX(日本語吹替え)版とスクリーンX版を観てきましたし、今日もついさっきまで『キングコング対ゴジラ』(日本映画専門チャンネル)を見ていたところです。
まだまだ全然飽きないですね。
次に休みが取れたら今度は普通の2D字幕版を見に行くつもりです(笑)。

>いろいろな映画と『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』が繋がっているのですね

『キング・オブ・モンスターズ』を観て、これまでイマイチだなと思っていた『GODZILLA[2014]』の見え方が変わってきました。
このシリーズは最初からゴジラ(と怪獣たち)との共存をテーマに描いているみたいです。
それは昭和のゴジラシリーズを通して本多猪四郎監督が模索した世界観に通じるものでもあります。
ハリウッド版だけでなく日本のゴジラ映画へのリスペクトもたくさん散りばめられている映画ですね。

2019/06/06 (Thu) 00:01 | EDIT | REPLY |   

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