DLA-X990R導入記【パート2】
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トガジンです。
最初にお断りしておきます。
今回はビクター製プロジェクターのユーザーさん以外には全くどーでもいい内容です。

先週のプロジェクターを4K対応のDLA-X990Rに買い替えた記事の続きです。
徐々に掴めてきたX990R使いこなし方法の一部を備忘録として書き記したいと思います。
【すべては『シン・ゴジラ』のために】

私がDLA-X990Rを使って一番最初に観た4K UHD-BD。
それはまだ4Kテレビも4Kプロジェクターも持っていなかった2年前に先走って買った『シン・ゴジラ』でした。

満を持して再生したUHD-BD『シン・ゴジラ』でしたが、その映像は我が目を疑うほど暗く迫力に乏しいものでした。
結局そのまま最後まで見たものの、これは絶対に解決方法を見つけねばなりません。
正式な4K UHD-BDとして発売された正規の商品なのですから、少なくとも再生機器や表示機器を調整することによって正しく再生することは可能なはずです。
いや、可能でなければなりません。

最初は普通のテレビと同じように「コントラスト」や「明るさ」を操作するものと思っていたのですがどうもうまくいきません。
そのうち「ガンマ設定」のページ内にある「ピクチャートーン」という項目に目が止まりました。
取扱説明書を読んでみると・・・?。
「ピクチャートーン」・・・画質の階調を損なわずに自動でバランスを取りながら全体的な明るさを調整します
ピクチャートーンを+にする場合(画面全体が明るくなります)
・スクリーンサイズが想定よりも大きい
・MaxFALL/CLLの値が想定よりも小さい
・視聴していて暗く感じる
これだ!
『シン・ゴジラ』のように画面が暗く感じるソフトの場合は、このピクチャートーンの値を上げて見やすい輝度に調整します。

ピクチャートーン調整の基準となるのが、インフォメーション画面に表示されるMaxCLLとMaxFALL(最大フレーム平均光レベル)のnit数値です。
MaxCLL(最大コンテンツ光レベル)はそのタイトルの中にある最も高い輝度の数値、MaxFALL(最大フレーム平均光レベル)はタイトル全体の明るさの平均値です。
ピクチャートーンの0(ゼロ)ポイントは、90~120インチ(スクリーンゲイン1.0)で、Max CLL1000nits/Max FALL400nitsを想定しているとのこと。
それより数値が低ければピクチャートーンを上げ、数値が高ければ下げます。
ちなみに『シン・ゴジラ』UHD-BDのMaxCLL値は150、MaxFALLは146。(低っ)
元々の情報が150nitしか入っていなければ、1,000nitから10,000nitのキャパシティを誇るディスプレイに映し出したところで所詮150nit分の明るさにしかなりません。
それを補完するのがピクチャートーンだと理解しております。

標準のピクチャートーン0(ゼロ)。
大迫力のはずのゴジラ放射熱線シーンですが画面が暗くてゴジラの姿がはっきりしません。
また、明るさがピークもかなり低く抑えられているらしくビームや爆発が輝いて見えません。

試しに思いきり最大値(16)まで上げてみました。
おおっ?。
闇の中のゴジラもはっきり見えて爆発の輝きもまぶしいくらいで大迫力です。
・・・ていうか、まぶしすぎました(笑)。

標準値では爆発光の中に黄色やオレンジなどいくつもの色が含まれているのが判別出来ましたが、ピクチャートーンを最大値まで上げてしまうとそれらが全て一つの光の塊りになってしまいます。

それにこの状態では明るい場面をバックに表示される字幕スーパーが背景に溶け込んでしまって全く読めません。

字幕が読めて画面全体の明るさを損なわない程度にまでピクチャートーンを下げてみました。
この画面では10くらいでバランスが取れた気がします。

その状態のまま先のゴジラ放射熱戦シーンを見てみると、まだ少し飛び気味ではあるものの爆発の光の中に細かいオレンジ色の光が見えています。
もう少し下げて8か9くらいがいいのかな?。

参考までに、手持ちのUHD-BDのnit数値を見てみます。
私と妻に4K導入を決意させたUHD-BD『ルパン三世』は、Max CLL:1000nits/Max FALL:200nitsでした。
これなら調整の必要はありません。

『2001年宇宙の旅』はMax CLL:992/Max FALL:282。
これもピクチャートーンの基準値に極めて近い数値なので調整は不要です。

ちょっと驚いたのは『ダーク・クリスタル』の数値です。
なんと、Max CLLが4351nit、Max FALLが874nitもありました。
これはピクチャートーンを下げて観るべきなのでしょうか?。
こんな具合に4K UHD-BDはメーカーや製造時期などによって明るさがまちまちなので、ディスク毎にこの数値を元にして調整する必要がありそうです。
面倒臭いですが、これは今後ファームウェア更新やプレーヤー側の改良によって克服されるはずだと信じます。

もしかするとパナソニック:DP-UB9000(お値段約20万円!)に搭載されている自動HDRトーンマッピング機能がそれに当たるのかも知れません。
高すぎて今はとても買えませんが・・・。
【DLA-X990Rの便利機能】
ここからはX990Rの便利な機能について書き記します。

今回の買い替えで画質向上と同じくらいメリットを感じた機能、それがこの画面マスク機能です。
前のX75Rにも同じ機能は付いていたものの、X75Rは上下左右5%までのマスキングしか出来ませんでした。
元々は古いアナログビデオの画面周辺部のノイズを隠すためのものだったようですが、デジタルソースオンリーとなった今ではほとんど使い道がありません。
しかし、X990Rの新しい画面マスク機能は上下左右とも220ピクセルまでマスキングすることが可能になっていました。
実はこれ、私が長い間待ち望んでいた機能だったのです。
これで何が出来るようになるかと言いますと・・・。

例えば『ダークナイト』や『インターステラー』などクリストファー・ノーラン監督作品のBDには、
本編は基本シネマスコープサイズでありながらも一部のIMAXで撮影された部分だけ16:9のフル画面で収録されています。
画質が綺麗でオリジナル画角近いのは良いのですが、シーンによって画面アスペクトがパカパカ変わるため落ち着いて見ていられません。

また、私のようにシネスコスクリーンに投影している場合には上下にはみ出た部分が視覚的なノイズになってしまいます。

私の記憶では『ダークナイト』は劇場公開時(IMAX以外)全編シネマスコープサイズで上映されていたはずです。
マスキング機能で21:9のシネスコ画面にトリミングすることで、ようやく落ち着いて鑑賞することが出来るようになりました。
他にも・・・

『アバター』のブルーレイは全編16:9サイズで収録されていますが、劇場公開時は上下をトリミングしたシネマスコープサイズで上映されていました。
(少なくとも私が見た劇場では2D・3D共シネスコサイズでした)
X990Rのマスク機能を使うことで、『アバター』も劇場公開時の雰囲気で楽しむことが出来ます。
他にもWOWOWやBSプレミアムなどといった衛星放送のウォーターマークを隠すといった使い方も出来そうです。
単なる私の備忘録にお付き合いいただきありがとうございました。
最初にお断りしておきます。
今回はビクター製プロジェクターのユーザーさん以外には全くどーでもいい内容です。

先週のプロジェクターを4K対応のDLA-X990Rに買い替えた記事の続きです。
徐々に掴めてきたX990R使いこなし方法の一部を備忘録として書き記したいと思います。
【すべては『シン・ゴジラ』のために】

私がDLA-X990Rを使って一番最初に観た4K UHD-BD。
それはまだ4Kテレビも4Kプロジェクターも持っていなかった2年前に先走って買った『シン・ゴジラ』でした。

満を持して再生したUHD-BD『シン・ゴジラ』でしたが、その映像は我が目を疑うほど暗く迫力に乏しいものでした。
結局そのまま最後まで見たものの、これは絶対に解決方法を見つけねばなりません。
正式な4K UHD-BDとして発売された正規の商品なのですから、少なくとも再生機器や表示機器を調整することによって正しく再生することは可能なはずです。
いや、可能でなければなりません。

最初は普通のテレビと同じように「コントラスト」や「明るさ」を操作するものと思っていたのですがどうもうまくいきません。
そのうち「ガンマ設定」のページ内にある「ピクチャートーン」という項目に目が止まりました。
取扱説明書を読んでみると・・・?。
「ピクチャートーン」・・・画質の階調を損なわずに自動でバランスを取りながら全体的な明るさを調整します
ピクチャートーンを+にする場合(画面全体が明るくなります)
・スクリーンサイズが想定よりも大きい
・MaxFALL/CLLの値が想定よりも小さい
・視聴していて暗く感じる
これだ!
『シン・ゴジラ』のように画面が暗く感じるソフトの場合は、このピクチャートーンの値を上げて見やすい輝度に調整します。

ピクチャートーン調整の基準となるのが、インフォメーション画面に表示されるMaxCLLとMaxFALL(最大フレーム平均光レベル)のnit数値です。
MaxCLL(最大コンテンツ光レベル)はそのタイトルの中にある最も高い輝度の数値、MaxFALL(最大フレーム平均光レベル)はタイトル全体の明るさの平均値です。
ピクチャートーンの0(ゼロ)ポイントは、90~120インチ(スクリーンゲイン1.0)で、Max CLL1000nits/Max FALL400nitsを想定しているとのこと。
それより数値が低ければピクチャートーンを上げ、数値が高ければ下げます。
ちなみに『シン・ゴジラ』UHD-BDのMaxCLL値は150、MaxFALLは146。(低っ)
元々の情報が150nitしか入っていなければ、1,000nitから10,000nitのキャパシティを誇るディスプレイに映し出したところで所詮150nit分の明るさにしかなりません。
それを補完するのがピクチャートーンだと理解しております。

標準のピクチャートーン0(ゼロ)。
大迫力のはずのゴジラ放射熱線シーンですが画面が暗くてゴジラの姿がはっきりしません。
また、明るさがピークもかなり低く抑えられているらしくビームや爆発が輝いて見えません。

試しに思いきり最大値(16)まで上げてみました。
おおっ?。
闇の中のゴジラもはっきり見えて爆発の輝きもまぶしいくらいで大迫力です。
・・・ていうか、まぶしすぎました(笑)。

標準値では爆発光の中に黄色やオレンジなどいくつもの色が含まれているのが判別出来ましたが、ピクチャートーンを最大値まで上げてしまうとそれらが全て一つの光の塊りになってしまいます。

それにこの状態では明るい場面をバックに表示される字幕スーパーが背景に溶け込んでしまって全く読めません。

字幕が読めて画面全体の明るさを損なわない程度にまでピクチャートーンを下げてみました。
この画面では10くらいでバランスが取れた気がします。

その状態のまま先のゴジラ放射熱戦シーンを見てみると、まだ少し飛び気味ではあるものの爆発の光の中に細かいオレンジ色の光が見えています。
もう少し下げて8か9くらいがいいのかな?。

参考までに、手持ちのUHD-BDのnit数値を見てみます。
私と妻に4K導入を決意させたUHD-BD『ルパン三世』は、Max CLL:1000nits/Max FALL:200nitsでした。
これなら調整の必要はありません。

『2001年宇宙の旅』はMax CLL:992/Max FALL:282。
これもピクチャートーンの基準値に極めて近い数値なので調整は不要です。

ちょっと驚いたのは『ダーク・クリスタル』の数値です。
なんと、Max CLLが4351nit、Max FALLが874nitもありました。
これはピクチャートーンを下げて観るべきなのでしょうか?。
こんな具合に4K UHD-BDはメーカーや製造時期などによって明るさがまちまちなので、ディスク毎にこの数値を元にして調整する必要がありそうです。
面倒臭いですが、これは今後ファームウェア更新やプレーヤー側の改良によって克服されるはずだと信じます。

もしかするとパナソニック:DP-UB9000(お値段約20万円!)に搭載されている自動HDRトーンマッピング機能がそれに当たるのかも知れません。
高すぎて今はとても買えませんが・・・。
【DLA-X990Rの便利機能】
ここからはX990Rの便利な機能について書き記します。

今回の買い替えで画質向上と同じくらいメリットを感じた機能、それがこの画面マスク機能です。
前のX75Rにも同じ機能は付いていたものの、X75Rは上下左右5%までのマスキングしか出来ませんでした。
元々は古いアナログビデオの画面周辺部のノイズを隠すためのものだったようですが、デジタルソースオンリーとなった今ではほとんど使い道がありません。
しかし、X990Rの新しい画面マスク機能は上下左右とも220ピクセルまでマスキングすることが可能になっていました。
実はこれ、私が長い間待ち望んでいた機能だったのです。
これで何が出来るようになるかと言いますと・・・。

例えば『ダークナイト』や『インターステラー』などクリストファー・ノーラン監督作品のBDには、
本編は基本シネマスコープサイズでありながらも一部のIMAXで撮影された部分だけ16:9のフル画面で収録されています。
画質が綺麗でオリジナル画角近いのは良いのですが、シーンによって画面アスペクトがパカパカ変わるため落ち着いて見ていられません。

また、私のようにシネスコスクリーンに投影している場合には上下にはみ出た部分が視覚的なノイズになってしまいます。

私の記憶では『ダークナイト』は劇場公開時(IMAX以外)全編シネマスコープサイズで上映されていたはずです。
マスキング機能で21:9のシネスコ画面にトリミングすることで、ようやく落ち着いて鑑賞することが出来るようになりました。
他にも・・・

『アバター』のブルーレイは全編16:9サイズで収録されていますが、劇場公開時は上下をトリミングしたシネマスコープサイズで上映されていました。
(少なくとも私が見た劇場では2D・3D共シネスコサイズでした)
X990Rのマスク機能を使うことで、『アバター』も劇場公開時の雰囲気で楽しむことが出来ます。
他にもWOWOWやBSプレミアムなどといった衛星放送のウォーターマークを隠すといった使い方も出来そうです。
単なる私の備忘録にお付き合いいただきありがとうございました。
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