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映画と日常

週刊映画鑑賞記(2019.10/14~2019.10/20)

トガジンです。
毎週日曜日は、この一週間に観た映像作品について日記代わりに書き留めております。

ここしばらく忙しい時期が続いていましたが、今週頭には久し振りに5連休させてもらいました。
まず先週の土日はあの台風19号で仕事がキャンセルになり、当初予定されていた月曜の仕事も台風の後遺症で東京からゲストが来られないとのことで延期になりました。
それに当初から休みを予定していた火曜と水曜もあわせての5連休です。
フリーランスの身なので本来なら5日も仕事が無いなんてのは由々しき事態なのですが、その後は11月の頭頃まで怒涛の16連勤に突入(つまり現在進行中)するため心の底からホッとしておりました。
あの5日間で身心ともに休めたのは大きかったです。
かねてから観たかった映画を見に行くことも出来ました。



10/14(月)
『アポロ11号[完全版]』🈠
(劇場:福井メトロ劇場)
『アポロ11号(完全版)』ポスター画像
今年はアポロ11号月面着陸成功50周年のメモリアルイヤーです。
2月にはニール・アームストロング船長を主人公とした映画『ファースト・マン』も公開されるなど、実際に月面着陸をした7月20日(日本時間では21日)に向けて世界中お祭り状態となっておりました。
まあ、世界中と言っても「宇宙開発モノ」好きの仲間内(私も含む)だけの話ですが(笑)。

『アポロ11号[完全版]』サターンロケット
そんなさ中に劇場公開されたのがこのドキュメンタリー映画『アポロ11号[完全版]』です。
ちなみに[完全版]とあるのは、各地美術館や博物館でのイベント上映用に短縮したバージョンが存在したからです。
短縮版のほうは金沢でも上映があったので観に行こうと思えば簡単に行けたのですが、やはりどうしても全長版を見たくてそちらはパスしておりました。

20191014 メトロでアポロ
本来ならば7月20日か21日に観たかった映画でしたが、福井ではどこも上映しておらず最短でも京都まで足を延ばす必要がありました。
しかし当時は夏休み真っ盛り。
県外から大勢集まって来る親戚家族たちの世話をしなければならなかったり、仕事のスケジュールと折り合いが付かなかったりとどうしても時間が取れずに結局見逃してしまいました。
3か月遅れとはいえ、こうして劇場上映をしてくれた福井メトロ劇場さんに感謝です。

20191014 アポロチケット
ちなみにこの日は月曜日、男性は入場料が安くなるメンズ・デーです。
メトロ劇場も入場料1,200円でした。

『アポロ11号[完全版]』ニール・アームストロング船長
映画『アポロ11号』は、1969年当時の記録フィルム(70ミリ!)を4Kテレシネした鮮明な映像を駆使して93分にまとめ上げたドキュメンタリー映画です。
音声も新しく録音したナレーションやセリフなどは一切存在せず、状況を説明するのは当時テレビの生中継でアナウンサーが解説した時の音声をそのまま使っています。
この映画で当時のものでない素材といえば、宇宙船のコースやドッキングの概要を説明する時のアニメーションくらいだと思います。

『アポロ11号[完全版]』打ち上げ
70ミリフィルムを4Kリマスタリングした映像は目が覚めるほどの鮮明さでした。
決して大袈裟ではなく、まるで当時のあの場所に居合わせたかのような錯覚を起こさせてくれる映像体験です。

『アポロ11号[完全版]』見物客
メトロ劇場さんには失礼ですが、願わくばもっと大きなスクリーンと音響設備の整った映画館で観たかったです。
そうすれば、当時のこの人たちと高いシンクロ率でサターンロケット打ち上げを堪能できたんじゃないかと思います。

『アポロ11号[完全版]』ブースター切り離し
この『アポロ11号』こそ、IMAXの超大型&鮮明映像で体験するべき作品ではないでしょうか。
大阪エキスポシティのIMAXシアターで再上映してくれませんかねえ。

『アポロ11号[完全版]』月から見た地球
映像だけでなく、編集と音楽も凄く良かった!。
素材が実際の記録フィルムしかないため1カットが非常に長いのですが、そこに加わる飛行士たちの会話通信とセンスの良い音楽によって相まって一瞬たりとも緊張感が途切れることがありません。
本物の映像が持つ説得力と、それを最大限に生かした演出による賜物です。

『アポロ11号[完全版]』月面の星条旗
ただ、一つだけ心配になったことがありました。
これだけ鮮明な記録フィルムを見せられると、また「月着陸はフェイクだった。あれはキューブリックに撮らせた特撮映像だ!。」と言い出す馬鹿な陰謀論者が出てくるんじゃないかということです(笑)。

そんな余計な心配をしてしまうくらいの素晴らしい映像体験でした。



10/15(火)
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -』🈠
(劇場:福井コロナシネマワールド)
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』ポスター画像
アニメ好きな妻の一押しTVアニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』。
その番外編となる劇場版を夫婦二人で見に行きました。
もちろん夫婦50割です。
(ちなみに今回は先週のイオンの時と違ってしっかり免許証提示を求められました)

映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』限定上映
私は最初『ヴァイオレット~』のことは何も知らなかったのですが、彼女があまりにも熱心に薦めるのと、7月のあの京都アニメーション放火事件のこともあって、NETFLIXで全13話+スペシャルエピソード1本を一気見しておりました。
そうしたうえでかねてからの妻との約束通り、劇場版を一緒に見に行く約束をしていたのです。
しかし、当初は9月末までの3週間限定上映とのことだったので「もう間に合わない」と諦めていました。
でも、あの事件を受けて想定外の多入りとなり、さらにファンからの嘆願もあって倍の6週間に上映が延期されたのです。
そのおかげで、ギリギリながらも劇場での観賞が実現しました。

映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』イザベラ
表面的には「あくまでも妻の付き添い」的なスタンスを装っていた私でしたが、実を言うとこの『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』は密かに楽しみしておりました。

TV『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』第10話 母子
と言うのも、55歳にもなるこのおっさんがTVアニメ版第10話のラストで恥ずかしながらボロ泣きしてしまったからであります。

10話のストーリーは、ヴァイオレットがある病弱な母親に雇われて娘への手紙を代筆するというもの。
それだけなら泣きはしなかったと思うのですが、ラスト5分くらいのエピローグで完全にやられました。

TV『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』第10話 手紙
娘に宛てて書かれた手紙は一通だけではありませんでした。
母親は自分の死後に残される幼い娘に対し、毎年彼女の誕生日に届ける手紙を50通(50年分)も書き残していたのです。
その後すぐに母親は他界しますが、残された娘の元に亡き母からの励ましの手紙が毎年届きます。

TV『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』第10話 手紙2
最初は泣きじゃくりながら読んでいた娘も少しづつ成長を重ねるうちに涙が消え、やがて何通目かの母からの手紙を読む彼女の傍らには優しい夫と幼い赤ちゃんの姿が・・・。
妻も私も、この話には鼻水を垂らさんばかりにボロボロと泣いてしまったのでありました。

映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』テイラー
今回の外伝もどうやら同じ方向性のストーリーらしいため、私たちは(いい歳こいて)期待を胸に劇場入りしたのでありました。

映画は映像もストーリーもよく出来てはいましたが、私としてはあのTV版第10話のブローアップ版のような印象があって泣くまでには至りませんでした。
しかし隣の妻は、幼い義理の妹が拙い言葉で書いた手紙をイザベラが読むシーンで必死に嗚咽をこらえておりました。
(可愛いヤツ!(ノ´▽`*)b☆

映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』京都アニメーション作品
今回上映された『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -』は、あの放火事件の時にはすでに完成していたため無事公開されました。
しかし、来年公開予定だったもう一本の劇場版は、関係スタッフが大勢亡くなられたり今も入院中だったりして今のところ公開延期になっているそうです。
犠牲者の中にはあの見事な背景美術を担当された美術監督の女性も含まれていたそうですから、このまま予定通り制作を進めることは不可能でしょう。
今更ながらもあの非道な大量殺人を犯した青葉真司への怒りがこみ上げてきます。



10/16(水)
『ウルトラQ 第11話:バルンガ』
(劇場:福井コロナシネマワールド)
『ウルトラQ』第11話「バルンガ」第三形態
こうして「バルンガ」を見るのは、以前WOWOWで放映された2011年以来です。
今回8年ぶりに観た「バルンガ」の感想は・・・

「これ、『シン・ゴジラ』の元ネタじゃないか?。」

というものでした。

『ウルトラQ』第11話「バルンガ」奈良丸元教授
冒頭シーンはバルンガの襲撃を受ける宇宙船。
20年前にバルンガを発見したものの、その危険性に気付いて処分したことで「詐欺師」呼ばわりされたうえに学会を追われた奈良丸(元)教授。
しかも、冒頭シーンでバルンガの犠牲になった若い宇宙飛行士は奈良丸の息子だった。

8月に『シン・ゴジラ』を見たばかりだったせいか、私にはこの奈良丸(元)教授が『シン・ゴジラ』の牧悟朗(元)教授と重なって仕方ありません。

それと・・・

『ウルトラQ』第11話「バルンガ」第一形態
最初はこんなに小さかったバルンガが・・・

『ウルトラQ』第11話「バルンガ」第二形態
人間界のエネルギーを吸収してどんどん大きくなっていきます。
こうしてバルンガが段階的に大きくなっていく様も、シン・ゴジラの第2形態から第4形態への形態変化を思わせます。

『ウルトラQ』第11話「バルンガ」自転車で対策本部へ
残念なのは、展開を急ぎすぎている事。
奈良丸の言葉からバルンガ対策のヒントを得た万城目は、自動車も飛行機も使えないため自転車でバルンガ対策本部へ向かいます。
そして万城目の意見を受け入れた国連が、すぐさまバルンガをおびき寄せるために人工太陽を打ち上げてくれました。

いくらなんでもシーンを端折りすぎです(笑)。
せめて万城目が対策本部を説得するシーンくらいは見せて欲しかったなあ。

『ウルトラQ』第11話「バルンガ」宇宙へ
良く言えば大らか、悪く言えば大雑把な演出に苦笑しながら見ておりましたが、最後のナレーションを聞いて不意に冷水を浴びせかけられたような気分に陥りました。

明日の朝、晴れていたら、まず空を見上げてください。
そこに輝いているのは、太陽ではなくバルンガなのかもしれません


そうです。
バルンガはより大きいエネルギーを求めて巨大化しながら宇宙を彷徨う宇宙生物。
地球から遠ざけるために打ち上げた餌(人工太陽)のその先にあるのは本物の太陽なのです・・・。




週の後半からまた忙しくなりました。
この調子だと、次にまとまった休みを取れるのは12月下旬(クリスマスを過ぎた頃)になるかも知れません。
どのクライアントさんも、自社の「働き方改革」のしわ寄せを全て私たち外注業者に押し付けるつもりのようであります。


今週もお付き合いいただきありがとうございました。
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COMMENTS

2 Comments

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へろん  

求められましたかぁ、入場時の免許証。
今まで一度も求められたことがない私はやはりよほど年相応に見られているのか(゚∀゚)

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』、上映延長されたんですね。なんかもう世間では忘れられつつある恐れもありますが、事件の解明や今後の対策など、しっかりやっていって頂きたいものですね。

『アポロ11』、これはチャンスがあったらぜひ見たいですね。しかも大画面で。私がこれまでに観た映画で「映画館で観て良かった!」と思ったのは『ディープ・インパクト』と『タイムマシン』(2002年版)ですが、そんな大画面向きの作品も増えていってほしいものです。

2019/10/22 (Tue) 18:37 | EDIT | REPLY |   
トガジン

トガジン  

へろんさん、コメントありがとうございます。

>入場時の免許証。

これって、その時の係員さんが律儀な人かどうか、あと忙しいか暇かによって変わるのですかね?。
今後は最初から免許証とチケットを一緒に出すことにします。
別にやましいことはしてませんから(笑)。

>年相応に見られているのか

ウチの嫁は「若く見られた若く見られた♪」と喜んでました(笑)。
係員さんは私を見て「年齢の分かるものを・・・」と言ったのですがね

>『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』

今回の劇場版のエンディングロールには、監督さんの意向でこの作品に直接関わってはいなかった京都アニメーションのスタッフさんの名前もクレジットされているようです。
あの見事な映像とストーリーテリングを実現した若いクリエーターたちが、一人の馬鹿者のために命を失ったと思うと改めて怒りが沸き起こってきました。

>『アポロ11』

この映画はお勧めです!。
今のところもう大阪での上映は無いようですが、11月から京都シネマ(四条烏丸駅付近)で上映予定があるみたいです。
これが関西で『アポロ11』をスクリーンで観られる最後のチャンスかも知れません。
もし時間があれば足を運んでみてください。

2019/10/23 (Wed) 06:23 | EDIT | REPLY |   

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