Happy birthday dear GODZILLA! ~「ゴジラ誕生祭2019」 in 京都みなみ会館~
去る11月3日はゴジラの日!
私ことトガジンは、先週土日に「ゴジラ誕生祭2019 京都」オールナイト上映イベントに参加して参りました。

いやあ、参加して本当に良かった!
どれくらい良かったかというと・・・
いい歳(55歳・・・)したこのおっさんが、無邪気にゴジラポーズをとりながら記念写真に収まってしまったくらいです(笑)。

土曜日(2日)。
本当は少しでも早く出発したかったですが、午前中打ち合わせが2件入っていたため午後からの出発となりました。
JR大津京駅前駐車場まで車で移動、夜まで車中で仮眠を取ります。
帰りの運転(徹夜明けになる)のしんどさを思うと電車か高速バスで行くほうが良いのでしょうが、オールナイトに備えてゆっくり仮眠を取ることを優先したい私にはこれがベターな選択です。
そして午後10時半(開場30分前)には京都に移動、さらに駅から徒歩で京都みなみ会館へと向かいました。

途中、コンビニで眠気醒ましのドリンク剤「強強打破」とブラックガムを購入。
ほんのささやかな武器(笑)ではありますが、上映中確実に襲い来るであろう睡魔と戦うために絶対必要なものです。
本当はもうひとランク上の「激強打破」が欲しかったのですが、残念ながら京都駅前のファミマとみなみ会館近くのローソンには売っていませんでした。

京都みなみ会館に到着。
リニューアルオープン直後の8月末に『シン・ゴジラ』を観に来て以来、約2か月ぶりになります。
開場までまだ30分近くあるというのに、ロビーは大勢の参加者でごった返しておりました。

とりあえず人混みをかきわけて建物内に入り、ネットで購入しておいたチケットを発券します。
私の整理番号は50番台ですが、これは最初から50数番目に入場出来るという意味ではありません。
フリーパスを持っている人たちが優先で、一般チケット購入者が入れるのはその後です。
つまりフリーパス所有者が多ければ多いほど、良い席が取りづらいということです。
あの人混みを見ると少し不安になりました。

建物の外にも中に入り切れない人の列が続いていました。
私の整理番号だとこの外の列に並ぶことになります。
途中、警官が3人やって来て「これは映画に並んでる列ですか?」と訊かれました。
誰も大声で騒いだりなどしていなかったはずですが、通行人か近所の人に通報されてしまったのでしょうか?(笑)。

待つこと数分、私たちもいよいよ入場です。
美人と名高い吉田館長自ら入口に立ち、お客さん一人一人のチケットを確認していました。

本当はもっとセンター寄りに座りたかったのですが、とりあえず上手側後方の空いてる席に座りました。
グズグズしていては後の人たちの迷惑になると考えたからです。
正面から撮った記念写真を見ると真ん中あたりにいくつか空席があったようですがこの時は気づきませんでした。
もったいないなあ。
みんな、こういう時はもっと詰めて座りましょうよ~。

ステージ前で開催の挨拶をする吉田館長。
おや?。
よく見ると、左手薬指になにやら光るものが・・・。
そうかあ、おめでとうございます!。
どこのどいつなんでしょうかね?。こんな素敵な女性を奥さんに出来た幸せなヤローは(笑)。

そして特別ゲストお二人がご登壇!。
『ゴジラ2000-ミレニアム-』でしっかり者の小学生:篠田イオを演じた鈴木麻由さん。
「面影が残っている」どころではありません。
まさしくイオちゃんそのものです。
「ちょっと(20年)見ない間に大きゅうなって・・・」
当時11歳だった彼女も、現在はさ・・・・・いや年齢なんかどうでもよろしい。
明るく聡明で気配りの出来る素敵な女性に成長してくれていました。
おっちゃんはそれだけでも涙ぐんでしまうほどに嬉しかったりなんかします。
我々ゴジラファンのために冒頭の専門用語てんこ盛りの長セリフを完全に暗記して、一度も噛まずに披露して拍手喝采を浴びておりました。
現在は女優業から引退されているそうですが、ステージトークの切れも声の通りも大したものです。
「トークショーの内容は公にしないで欲しい」とのことなので詳しくは書けませんが、鈴木さんのお話はオーディションに合格した時のことや西田尚美さんとの思い出、撮影の過酷なスケジュールなどが主な内容でした。
続いて、日付が変わるタイミングに合わせてカウントダウン。
スクリーンには歴代ゴジラ作品の名場面に合わせて数字が映し出され、それに合わせて大声を張り上げました。
「5、4、3、2、1 おめでとー!」
うわ~めっちゃ楽しい~~~。
発声上映とか応援上映ってやつにはまだ一度も参加したことないですがきっとこんな感じなのでしょうね。
これだけで病みつきになりそうです(笑)。
カウントダウンの後はスーツアクター:喜多川さんのトークショーがスタート。
『2000』でゴジラ役を頼まれた経緯などを聞かせてくれました。
面白かったのは慣れないゴジラスーツを着てNG連発してしまったシーンの話です。
しかし「苦労したシーンだからしっかり見てください」と仰っていたにもかかわらず、私は肝心のそのシーンで激しい睡魔に襲われ見そびれてしまいました・・・不覚!。
※「トークショー時の写真撮影は遠慮してほしい」とのことだったので写真はありません。

トークショーの後はサイン入りブロマイド直接手渡し&お声かけ会。
まるで往年の某国民的アイドルグループの如きイベントでありますが、トークショーですっかりイオちゃん=鈴木麻由さんの虜になった私は2千円を握りしめて列に並んでおりました(笑)。

鈴木さんには「映画のイオの面影そのままで嬉しい」と伝えて、ぎゅううっと手を握らせていただきました(危)。

喜多川さんには「また着ぐるみのゴジラが見たいんですよ」と言ったところ、喜多川さんのほうから私の手を握ってくれました。
お二人とも笑顔が素敵な方で、この場所と時間をご一緒出来た幸運に感謝です。

トークショーや各上映の合間のロビーは人・人・人でごった返しておりました。
物販コーナーに並ぶ列。
トイレ待ちの行列。
そしてカウンターにも謎の人だかりが・・・?。

そこには、今回のゲストさんが描かれたイラストが飾られておりました。

鈴木麻由さんが描いた可愛いゴジラ誕生祝いイラスト。
日付が「2019年11月2日」とありますから、今回の「ゴジラ誕生祭」のために描いてくれたもののようです。
今後永らく京都みなみ会館に常設していただきたいですね。

(ピンボケでお恥ずかしい!)
喜多川さんが描かれたゴジラ。
他にアンギラスとバランのイラストもありました。
無茶苦茶お上手ですね!。

私なんかのゴジラとは雲泥の差であります・・・・

上映一本目は当然ながら『ゴジラ2000-ミレニアム-』(1999年)
エメリッヒ版『GODZILLA』(1998年)に「あんなのゴジラじゃない!」と不満タラタラだった日本のゴジラファンに向けて「本家本元日本のゴジラを見せてやるぜ!」とばかり急遽制作された平成ミレニアムシリーズ第一弾です。
ああ、それなのに・・・。
どうしてあんなふうになってしまったのか?。
個人的に前半の民間ゴジラ予知ネットワークの件(くだり)は、インターネット時代におけるゴジラ対抗措置としてとても良いアイデアだと思っています。
それに対して日本政府にもゴジラ警戒に当たる危機管理情報局(CCI)が置かれていて、その双方の代表者同士はかつて袂を分かった元同僚であるというドラマ要素も持ち合わせています。
こうしたストーリー概要を聞いた私は、かなりの期待を抱いて映画館に足を運んだのでした。
ところが、序盤で登場したゴジラ予知ネットの仲間たちは後半全く登場しなくなり、代わりにミレニアンだのオルガだのといった異星人や宇宙怪獣なんかが出てきて心底ガッカリさせられました。
「結局、VSシリーズと何も変わらないじゃないか!」
そんな裏切られた思いも手伝って、『ゴジラ2000-ミレニアム-』に対する私の評価は公開時からず~っと低いままだったのです。
しかし、今回の鑑賞では素敵なゲストさんと粋な演出のおかげで、これまでとは(文字通り)一味違う楽しみ方をさせていただきました。
その演出とは?。
ステージに登壇した(イオ役の)鈴木麻由さんが、客席に向かって20年前に映画の中で言っていたある印象的なセリフを叫んだのです。
「揚がったよ~」

なんとこの時、ロビーではコロッケ(100円/一人一個限定)を売っておりました。
このコロッケを手に『ゴジラ2000-ミレニアム-』鑑賞スタートです。

そして上映開始後約21分。
イオの「揚がったよ~」をきっかけに場内のあちこちからガサゴソとコロッケを取り出す音が聞こえてきました(笑)。
もちろん私もコロッケを美味しくいただきながら映画を楽しみましたよ。
映画の内世界と満員のお客さんたちとが深くシンクロしたシアワセな瞬間でした。
このワンシーンだけで、『ゴジラ2000』という映画がこれまでになく愛おしく感じられるようになりました。

そしてその後も、私はイオちゃんばかりに注目して映画を見ておりました(危)。
「お母さんがビルに中にいるの!」と自衛隊員に大芝居打つシーンなどは、私も完全にお父さん目線になって唖然となってしまいました。
脚本の柏原寛司氏は「もっとイオのことを描きたかった」と後述しておられたそうです。
後半、怪獣バトルに尺を割かれてしまったためにキャラクター描写を中途半端に終わらされたのかも知れません。

しかし、彼女の出番が無くなった終盤の怪獣バトルはどうにも単調で眠気を誘います。
ゴジラと敵怪獣の戦いを関係者たちが見守る(そして時折解説する)だけの繰り返しで、これでは平成VSシリーズと何も変わりありません。
結局睡魔に負けた私は、喜多川さんがトークで語っていたゴジラの見どころシーンを見逃してしまいました。
『ゴジラ2000』鑑賞終了後、予定していたより早く「強強打破」を飲み干したことは言うまでもありません。

二本目は『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』(1969年)。
ビデオや放送などで何度も見ていますが、実は映画館のスクリーンで見るのは今回が初めてです。
特撮シーンのほとんどが過去の作品からの流用ということから、ゴジラファンからも人気の低い作品です。
でも、今回私が一番楽しみにしていたのは実はこの『オール怪獣大進撃』だったのです。
それは今回が映画館での初鑑賞だからという理由だけではありません。

ゴジラやミニラといった怪獣島の怪獣に夢中になっている主人公の一郎くん。
彼はおそらく、以前『ゴジラの息子』や『怪獣総進撃』などゴジラ映画を観に連れて行ってもらったのでしょう。
(連れて行ってくれたのは両親ではなく発明おじさんかも知れませんが・・・)
一郎君はその楽しさを忘れられず、手製のコンピューター(のようなもの)に怪獣島のデータを入れて毎日空想の世界で遊んでいるのに違いありません。
私にはこの一郎くんの姿が幼い頃の自分に重なって仕方がありません。
私も『ゴジラ対ヘドラ』や『ゴジラ対ガイガン』など怪獣映画を見に連れて行ってもらってからの数日間というものは、やはりゴジラの絵ばかり描いて映画の興奮を反芻し続けたものでした。
いや、それは今の私も同じです。
現在この記事を書きながらも、あの夜の楽しさが忘れられなくて『ゴジラ2000』や『オール怪獣大進撃』を見返してしまったのですから(笑)。

そんな私の想いに大画面効果も加わったせいでしょうか。
イマジナリーフレンドのミニラとシンクロした一郎くんが、強盗犯人相手に放射火炎ならぬ消火器で真っ向から立ち向かうシーンでは思わず胸にこみ上げてくるものがありました。
「やっぱり参加して良かった!」
ただ、今回の上映フィルムが退色と損傷が激しかったのが残念でした。
色は全体的にセピア色になっていて個別の色がはっきりしません。
まるでモノクロ映像に赤っぽく着色したかのような映像です。
フィルム傷に至ってはところどころ映像音声ともブツ切りになってセリフが聞き取れない箇所もいくつかありました。
一般的にはあまり人気のない作品ですから、状態の良い上映プリントが無いのかも知れません。

最後は『三大怪獣 地球最大の決戦』(1964年)
つい半年ほど前に日本映画専門チャンネルで放送された時に見たばかり(それもオリジナル全長版とチャンピオンまつり用の短縮版の2回)ですが、やはり劇場のスクリーンで仰ぎ見るゴジラは一味も二味も違いますね。
『三大怪獣~』は『オール~』と違いとても状態の良いフィルムでした。
やや青みが強かったものの、フィルム特有の艶のある高画質&大画面で、ゴジラたち怪獣と美しき女優さんたち(星由里子さん・若林映子さん・ザ・ピーナッツ)を心ゆくまで堪能させていただきました。
あと、今回の上映では新みなみ会館スクリーン1の音響の良さを再確認しました。
ビデオや放送等で何度も繰り返し見た映画ですが、今回は今までになくセリフが聴き取り易かったのです。
これまでは「聴き取ろう」と集中しなければ耳に入ってこなかったようなセリフもすっと自然に入ってくる感じです。
(今回の上映プリントが画質だけでなく音声トラックも良質だったのかもしれませんが)
そのおかげか、オールナイト3本目でありながら一瞬たりとも眠気を感じることなく最後まで楽しんで観てしまいました。

『三大怪獣 地球最大の決戦』上映終了をもって「ゴジラ誕生祭2019京都」の全てのイベントは終了しました。
時刻は午前6時半。
キャスト社の藤村さんのお見送りを受けて外に出ると、辺りはすっかり明るくなっておりました。

ゲストの鈴木麻由さん。
同じくゲストの喜多川2tomさん。
トークショー司会進行の馬場卓也先生。
吉田館長をはじめ京都みなみ会館の皆さん。
キャストの藤村さんとスタッフさん。
そして、一緒にゴジラの誕生日を祝ったお仲間たち。
ありがとうございました。
いつかまた、この場所でお会いしましょう!。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!。