週刊映画鑑賞記(2019.11/18~2019.11/24) 『ジョーカー』『ウルトラQ:第16話「ガラモンの逆襲』
CATEGORY週刊映画鑑賞記
トガジンです。
毎週日曜日は、この一週間に観た映像作品について日代わりに書き留めております。
・・・が、その前に。
月曜日、残念な知らせが届きました。

『シン・ウルトラマン』クランアップ&エキストラ募集終了?
私は8月末の募集開始時点で即登録していたのですが結局参加出来ないまま終わってしまいました・・・。_| ̄|○
それにしても、53,000人も登録者がいた中で、実際に参加できたのはたったの972人だけだったとは・・・。
当選率20%以下ということですから、ただでさえ地方在住の私には不利だったのかも知れません。

でも、最初の募集の段階では長野や岐阜でのロケもあるようなことが書かれていたので、そっちの募集情報を待っていたのですがね。
でも、そもそも私の条件に合う内容の募集は少なかったです。
高校生とか、体格の良い40代男性(警官や自衛隊員役)が多かったように思います。
私にも参加出来る可能性があったのは、9月下旬の東京千代田区で行われた土日の夜間撮影くらいでした。
土曜日東京へ移動して深夜撮影に参加し、日曜は一日かけて帰ることが出来るので福井県在住の私も集合時間に遅れることはありません。
この時は高速バスのチケットも買って通知を待っていましたが結局は落選でした。
チラッとでいいから『シン・ウルトラマン』に写りたかった!。
そして、特撮映画の現場の空気を味わいたかった!。
残念ながらエキストラ参加は叶いませんでしたが、映画『シン・ウルトラマン』が楽しみなことに変わりはありません。
2021年の公開をワクワクしながら待つといたしましょう。
11/18(月)
『ジョーカー』🈠
(劇場:福井コロナシネマワールド)

仕事帰りに見てきました。
何度も繰り返し見た人も大勢いるようですが私はもう二度と見たくありません。
なぜならば。
『ジョーカー』は確かによく出来た映画でしたが、私は本来「暴力で物事を解決するだけの映画」が大嫌いなのです。
それなのに、アーサーが傍若無人なサラリーマン3人を射殺した時、心の中で「撃て、こんな奴ら撃ち殺してしまえ!」とアーサーをけしかけている自分に気付いてしまったのです。

アーサー(後のジョーカー)は障碍者にして貧窮層。
それでも「コメディアンになりたい」と努力を続ける心優しい男でしたす。
しかし、毎日いわれのない虐待を受け続け、ついに行き場を無くした彼は今まで自分を嘲った全ての者たちに逆襲します。
憧れだった大スター。
恋した女性。
愛する母。
父だと信じた男。
これだけだったら、いじめに遭った被害者がいじめた相手に逆襲する話でしかありません。
しかし、映画『ジョーカー』が描く心の闇はそんな単純なものではありませんでした。

すでにあちこちから指摘されていますが、この映画の構造は『タクシードライバー』そのものです。

そこにもう一つ『キング・オブ・コメディ』の主人公の妄想癖も加わっています。
いずれもマーティン・スコセッシ監督作品であり、また、どちらも主演はロバート・デ・ニーロです。

そのデ・ニーロがアーサーを公の場(テレビの生放送)で嘲笑う有名コメディアン役を演じています。
しかも、アーサーに「ジョーカー」と名付けたのは彼なのです。
これ以上皮肉な、それでいて適役はいないでしょう。

アーサーは同じアパートに住むシングルマザーの女性と親しくなります。
最初は「この女性が後のハーレイ・クィーンになるのか」と思いながら見てましたそれは間違いでした。
アーサーは己の絶望感を紛らわせるため近所の女性を脳内恋人に仕立て上げていたのです。
彼女との幸せなデートシーンが全て彼の妄想でしかなかったと分かった瞬間思わずゾッとしました。
明確な描写はありませんでしたが、アーサーは自分を異常者扱いするだけの(本物の)この女性を殺害してしまいます。
この辺までは私には「ただのサイコパス映画」としか思えず、大勢の人たちが絶賛する理由が分かりませんでした。

しかし、最後まで終わってふと思い付いてしまったことがありました
バットマンもまた
ジョーカーの妄想の産物にすぎないのではないか?。

この映画の十数年後に登場するはずのバットマン。
しかしこの世界観の中ではバットマンの設定はあまりにも荒唐無稽です。
両親を失った少年が両親の遺産と執事(アルフレッド)の助けを得て、身体を鍛えて007ばりの科学兵器を駆使して「闇の処刑人」を気取る黒ずくめの男?。
今作『ジョーカー』の続編としてそんな間抜けなキャラクターが出てきたら、きっと私は笑ってしまうに違いありません。
怪獣映画に例えるなら『シン・ゴジラ』のあの世界観に、宇宙怪獣キングギドラやロボット怪獣メカゴジラを登場させるようなものです。
ラストでアーサーが思いついたという「新しいジョーク」とはそのことではないかと思ってしまうのです。

何にしても仕事帰りに見る映画じゃなかった。
疲れた・・・。
11/13(水)
『ウルトラQ』第16話「ガラモンの逆襲」
(49インチ4K液晶テレビ:BS4K録画)

週に一度のお楽しみ、BS4Kで再放送中の『ウルトラQ』4K版。
「ガラダマ」で登場したガラモンが複数飛来し東京を襲います。
「ガラモンの逆襲」は放送第16話ですが、制作番号は26でかなり最後のほうに作られた作品です。
「ガラダマ」(制作番号17)のガラモンをオプチカルプリンターで一画面に2体登場させただけでなく、新規にガラモンを操るセミ型宇宙人も登場するという豪華な特撮シーンが楽しめます。

改めて考えると、地球侵略しに来た宇宙人が怪獣を操って都市を破壊するという、後のウルトラシリーズに連綿と受け継がれることになる宇宙人&怪獣コンビパターンはこの作品が最初だったのですね。
『ウルトラマン』のゼットン星人&ゼットン、メフィラス星人&巨大フジ隊員(笑)。
『ウルトラセブン』のピット星人&エレキング、ペダン星人&キングジョー、ゴース星人&パンドン。
『帰ってきたウルトラマン』のゼラン星人&プルーマ、ナックル星人&ブラックキング。
等々・・・
(侵略がテーマの『セブン』と『帰ってきた~』の終盤は特に多い)

もう一つ、この作品で私の目に留まったもの。
それはドライブインです。
私が小学生の頃には、福井にもまだあちこちにドライブインがあって賑わっていました。
父の車でドライブに連れて行ってもらったとき「おしっこしたくないか?。ドライブインで少し休もう。」と言って立ち寄って、ジュースやお菓子を買ってもらった記憶が残っています。
しかし、現在ドライブインはほとんど見かけなくなってしまいました。
あるいは地方の国道沿いに廃墟となって朽ち果てているものばかりです。
ではどうしてドライブインはこんなにも廃れてしまったのでしょうか?。

実は、60年代前半の日本にはまだ高速自動車道路が完備されていませんでした。
そのため、当時は物流を担う運送トラックも常に下道(国道や県道)を走っていたのです。
長距離トラックの運転手さんには途中何度も休憩が必要となり、そのため広い駐車場に食事と休憩スペースを備えたドライブインが幹線道路のあちこちで繁盛していました。
が、しかし・・・。
名古屋-神戸間を結ぶ名神高速道路が1965年全線開通。
やがて東京-名古屋を結ぶ東名高速道路も1969年全線開通。
東京と関西を行き来する物流トラックのほとんどが高速道路へと流れてしまい、従来の幹線道路沿いで営業していたドライブインは大打撃を受けました。
わが福井県を縦断する北陸自動車も1977年頃にはほぼ全線開通しています。
北陸自動車道は国道8号線とほぼ平行ルートということもあり、かつて8号線沿いで営業していたドライブインとモーテルはほぼ全滅したそうです。

「ガラモンの逆襲」に登場したこのドライブインは、撮影が行われた’65年10月当時、現在の国道246号線神奈川県秦野市平沢付近で実際に営業していた秦野ドライブインです。
当時は周囲を田んぼと畑に囲まれたのどかな場所でしたが、現在は全く様相が変わっていて当時の面影を探すのは困難です。
幹線道路にもトイレや休憩場所は必要ですが、それは現在コンビニや道の駅がドライブインに代わってその役目を果たしています
こうして制作当時の世情などを踏まえながら物語と風景を楽しむのが、トガジン流特撮の嗜み方(の一つ)であります。
今週後半から風邪を引いてしまって鼻水が止まりません。
水曜の仕事で雨に当たったのが原因だと思います。
幸いインフルエンザではないとのことですが、仕事も趣味も集中力を欠いてしまっていけませんね。
そのため金曜日に観に行くはずだった『ターミネーター:ニュー・フェイト』も、その前の『ターミネーター2』のおさらいも全部来週までおあずけです。
皆様も風邪にはくれぐれもご用心ください。
今週もお付き合いいただきありがとうございました。
毎週日曜日は、この一週間に観た映像作品について日代わりに書き留めております。
・・・が、その前に。
月曜日、残念な知らせが届きました。

『シン・ウルトラマン』クランアップ&エキストラ募集終了?
私は8月末の募集開始時点で即登録していたのですが結局参加出来ないまま終わってしまいました・・・。_| ̄|○
それにしても、53,000人も登録者がいた中で、実際に参加できたのはたったの972人だけだったとは・・・。
当選率20%以下ということですから、ただでさえ地方在住の私には不利だったのかも知れません。

でも、最初の募集の段階では長野や岐阜でのロケもあるようなことが書かれていたので、そっちの募集情報を待っていたのですがね。
でも、そもそも私の条件に合う内容の募集は少なかったです。
高校生とか、体格の良い40代男性(警官や自衛隊員役)が多かったように思います。
私にも参加出来る可能性があったのは、9月下旬の東京千代田区で行われた土日の夜間撮影くらいでした。
土曜日東京へ移動して深夜撮影に参加し、日曜は一日かけて帰ることが出来るので福井県在住の私も集合時間に遅れることはありません。
この時は高速バスのチケットも買って通知を待っていましたが結局は落選でした。
チラッとでいいから『シン・ウルトラマン』に写りたかった!。
そして、特撮映画の現場の空気を味わいたかった!。
残念ながらエキストラ参加は叶いませんでしたが、映画『シン・ウルトラマン』が楽しみなことに変わりはありません。
2021年の公開をワクワクしながら待つといたしましょう。
11/18(月)
『ジョーカー』🈠
(劇場:福井コロナシネマワールド)

仕事帰りに見てきました。
何度も繰り返し見た人も大勢いるようですが私はもう二度と見たくありません。
なぜならば。
『ジョーカー』は確かによく出来た映画でしたが、私は本来「暴力で物事を解決するだけの映画」が大嫌いなのです。
それなのに、アーサーが傍若無人なサラリーマン3人を射殺した時、心の中で「撃て、こんな奴ら撃ち殺してしまえ!」とアーサーをけしかけている自分に気付いてしまったのです。

アーサー(後のジョーカー)は障碍者にして貧窮層。
それでも「コメディアンになりたい」と努力を続ける心優しい男でしたす。
しかし、毎日いわれのない虐待を受け続け、ついに行き場を無くした彼は今まで自分を嘲った全ての者たちに逆襲します。
憧れだった大スター。
恋した女性。
愛する母。
父だと信じた男。
これだけだったら、いじめに遭った被害者がいじめた相手に逆襲する話でしかありません。
しかし、映画『ジョーカー』が描く心の闇はそんな単純なものではありませんでした。

すでにあちこちから指摘されていますが、この映画の構造は『タクシードライバー』そのものです。

そこにもう一つ『キング・オブ・コメディ』の主人公の妄想癖も加わっています。
いずれもマーティン・スコセッシ監督作品であり、また、どちらも主演はロバート・デ・ニーロです。

そのデ・ニーロがアーサーを公の場(テレビの生放送)で嘲笑う有名コメディアン役を演じています。
しかも、アーサーに「ジョーカー」と名付けたのは彼なのです。
これ以上皮肉な、それでいて適役はいないでしょう。

アーサーは同じアパートに住むシングルマザーの女性と親しくなります。
最初は「この女性が後のハーレイ・クィーンになるのか」と思いながら見てましたそれは間違いでした。
アーサーは己の絶望感を紛らわせるため近所の女性を脳内恋人に仕立て上げていたのです。
彼女との幸せなデートシーンが全て彼の妄想でしかなかったと分かった瞬間思わずゾッとしました。
明確な描写はありませんでしたが、アーサーは自分を異常者扱いするだけの(本物の)この女性を殺害してしまいます。
この辺までは私には「ただのサイコパス映画」としか思えず、大勢の人たちが絶賛する理由が分かりませんでした。

しかし、最後まで終わってふと思い付いてしまったことがありました
バットマンもまた
ジョーカーの妄想の産物にすぎないのではないか?。

この映画の十数年後に登場するはずのバットマン。
しかしこの世界観の中ではバットマンの設定はあまりにも荒唐無稽です。
両親を失った少年が両親の遺産と執事(アルフレッド)の助けを得て、身体を鍛えて007ばりの科学兵器を駆使して「闇の処刑人」を気取る黒ずくめの男?。
今作『ジョーカー』の続編としてそんな間抜けなキャラクターが出てきたら、きっと私は笑ってしまうに違いありません。
怪獣映画に例えるなら『シン・ゴジラ』のあの世界観に、宇宙怪獣キングギドラやロボット怪獣メカゴジラを登場させるようなものです。
ラストでアーサーが思いついたという「新しいジョーク」とはそのことではないかと思ってしまうのです。

何にしても仕事帰りに見る映画じゃなかった。
疲れた・・・。
11/13(水)
『ウルトラQ』第16話「ガラモンの逆襲」
(49インチ4K液晶テレビ:BS4K録画)

週に一度のお楽しみ、BS4Kで再放送中の『ウルトラQ』4K版。
「ガラダマ」で登場したガラモンが複数飛来し東京を襲います。
「ガラモンの逆襲」は放送第16話ですが、制作番号は26でかなり最後のほうに作られた作品です。
「ガラダマ」(制作番号17)のガラモンをオプチカルプリンターで一画面に2体登場させただけでなく、新規にガラモンを操るセミ型宇宙人も登場するという豪華な特撮シーンが楽しめます。

改めて考えると、地球侵略しに来た宇宙人が怪獣を操って都市を破壊するという、後のウルトラシリーズに連綿と受け継がれることになる宇宙人&怪獣コンビパターンはこの作品が最初だったのですね。
『ウルトラマン』のゼットン星人&ゼットン、メフィラス星人&巨大フジ隊員(笑)。
『ウルトラセブン』のピット星人&エレキング、ペダン星人&キングジョー、ゴース星人&パンドン。
『帰ってきたウルトラマン』のゼラン星人&プルーマ、ナックル星人&ブラックキング。
等々・・・
(侵略がテーマの『セブン』と『帰ってきた~』の終盤は特に多い)

もう一つ、この作品で私の目に留まったもの。
それはドライブインです。
私が小学生の頃には、福井にもまだあちこちにドライブインがあって賑わっていました。
父の車でドライブに連れて行ってもらったとき「おしっこしたくないか?。ドライブインで少し休もう。」と言って立ち寄って、ジュースやお菓子を買ってもらった記憶が残っています。
しかし、現在ドライブインはほとんど見かけなくなってしまいました。
あるいは地方の国道沿いに廃墟となって朽ち果てているものばかりです。
ではどうしてドライブインはこんなにも廃れてしまったのでしょうか?。

実は、60年代前半の日本にはまだ高速自動車道路が完備されていませんでした。
そのため、当時は物流を担う運送トラックも常に下道(国道や県道)を走っていたのです。
長距離トラックの運転手さんには途中何度も休憩が必要となり、そのため広い駐車場に食事と休憩スペースを備えたドライブインが幹線道路のあちこちで繁盛していました。
が、しかし・・・。
名古屋-神戸間を結ぶ名神高速道路が1965年全線開通。
やがて東京-名古屋を結ぶ東名高速道路も1969年全線開通。
東京と関西を行き来する物流トラックのほとんどが高速道路へと流れてしまい、従来の幹線道路沿いで営業していたドライブインは大打撃を受けました。
わが福井県を縦断する北陸自動車も1977年頃にはほぼ全線開通しています。
北陸自動車道は国道8号線とほぼ平行ルートということもあり、かつて8号線沿いで営業していたドライブインとモーテルはほぼ全滅したそうです。

「ガラモンの逆襲」に登場したこのドライブインは、撮影が行われた’65年10月当時、現在の国道246号線神奈川県秦野市平沢付近で実際に営業していた秦野ドライブインです。
当時は周囲を田んぼと畑に囲まれたのどかな場所でしたが、現在は全く様相が変わっていて当時の面影を探すのは困難です。
幹線道路にもトイレや休憩場所は必要ですが、それは現在コンビニや道の駅がドライブインに代わってその役目を果たしています
こうして制作当時の世情などを踏まえながら物語と風景を楽しむのが、トガジン流特撮の嗜み方(の一つ)であります。
今週後半から風邪を引いてしまって鼻水が止まりません。
水曜の仕事で雨に当たったのが原因だと思います。
幸いインフルエンザではないとのことですが、仕事も趣味も集中力を欠いてしまっていけませんね。
そのため金曜日に観に行くはずだった『ターミネーター:ニュー・フェイト』も、その前の『ターミネーター2』のおさらいも全部来週までおあずけです。
皆様も風邪にはくれぐれもご用心ください。
今週もお付き合いいただきありがとうございました。
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