トガジン的「映画テン年代ベストテン」
現在、washburn1975 様のブログ「男の魂に火をつけろ!」で「映画テン年代ベストテン」企画が開催されております。
私もこのランキング・イベントは過去3回参加していますが、今回もエントリーさせていただきました。
「映画テン年代ベストテン」とは、2010年から2019年に公開された映画の中のベストテンとのこと。
単純に考えれば各年のベスト1を10年分並べればよいだけのはずですが、実際はそれほど簡単なことではありません。
「あれもこれも捨てがたい」とタイトルを挙げていたら軽く50本以上になってしまいました。
その中から10本選ぶにあたり自分に課した条件は「一度は映画館で見ている」(2番館や再上映も可)こと。
ブルーレイや放送/配信でしか見ていない作品はたとえどんなに優れていようとも心を鬼にして削除しました。
注意が必要なのは、締め切りが12月15日だということです。
仮に12月20日公開の『スター・ウォーズ:スカイウォーカーの夜明け』や『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』が自分にとって最高傑作であったとしても、ここにランク・インさせることは出来ません。
その点がちょっと歯痒かったですね。
<順位不同>(並びは日本公開順)
『ゼロ・グラビティ』
2012年/監督:アルフォンソ・キュアロン 主演:サンドラ・ブロック
『パシフィック・リム』
2013年/監督:ギレルモ・デル・トロ 主演:チャーリー・ハナム
『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』
2013年/監督:リチャード・カーティス 主演:ドーナル・グリーソン
『オデッセイ』
2016年/監督:リドリー・スコット 主演:マット・デイモン
『エクス・マキナ』
2016年/監督:アレックス・ガーランド 主演:アリシア・ヴィキャンデル
『シン・ゴジラ』
2016年/監督:庵野秀明 主演:長谷川博己
『この世界の片隅に』
2016年/監督:片渕須直 主演:のん
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』
2016年/監督:ギャレス・エドワーズ 主演:フェリシティ・ジョーンズ
『カメラを止めるな!』
2018年/監督:上田慎一郎 主演:濱津隆之
『ファースト・マン』
2019年/監督:デイミアン・チャゼル 出演:ライアン・ゴズリング
う~む、偏ってますねえ(笑)。
当ブログのプロフィールにある私の好み「SF」「怪獣」「巨大ロボット」「宇宙船」に沿って選ぶとこうなります。
例外はアニメの『この世界の片隅に』と撮影技法と脚本に感心した『カメラを止めるな!』の二作品のみです。
以下、感想や選定理由など・・・
『ゼロ・グラビティ』
2012年/監督:アルフォンソ・キュアロン 主演:サンドラ・ブロック

マット(演:ジョージ・クルーニー)の「マルディグラの毛むくじゃらの男の話」の続きが今も気になって仕方ありません。
調べてみると、マルディグラとは街の名前ではなくニューオーリンズで催される謝肉祭(カーニバル)のことでした。
もしかすると「マルディグラの毛むくじゃらの男」というのは、このカーニバルに出演していた毛むくじゃらの(チューバッカみたいな)扮装をした男のことではないでしょうか?。
・・・あ?、感想にも選定理由にもなってないですね。
『パシフィック・リム』
2013年/監督:ギレルモ・デル・トロ 主演:チャーリー・ハナム

映画館だけでも字幕・吹替え・2D・3D・4DX・IMAXといろいろな組み合わせで10回以上見ています。
その上、ブルーレイ視聴も含めると一体何回見たことになるのやらもう見当もつきません。
冒頭出撃シーンで脳天直撃、アバンタイトル15分だけで血沸き肉躍り、そのまま一気にクライマックスまで突っ切ります。
かつて『マジンガーZ』に心躍らせた幼年期の自分が猛烈な勢いで甦ってきました。
日本語吹き替えも秀逸で、「ロケットパ~ンチ!」に沸いた劇場の熱気が今も忘れられません。
『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』
2013年/監督:リチャード・カーティス 主演:ドーナル・グリーソン

あの時こうしていたら・・・?。
そんな夢想は楽しいものですが、かつて得られなかったものを手に入れる代わりに今大事な何かを失うこともあるのです。
まさしく人生の取捨選択。
3年前(2010年)に逝った父を思い出して余計心に染みました。
『オデッセイ』
2016年/監督:リドリー・スコット 主演:マット・デイモン

火星で人糞使って芋作ってしぶとく生き抜いた男の話(笑)。
人間その気になればどこでだって生きられるのであります。
そんな気分にさせてくれるポジティブ・ムービー。
あと、仲間っていいな、とも。
『エクス・マキナ』
2016年/監督:アレックス・ガーランド 主演:アリシア・ヴィキャンデル

映画に出てくるAIとかコンピューターってほとんど女性のイメージだった気がします。
『エイリアン』のマザー、『her/世界でひとつの彼女』のサマンサ、『ブレードランナー2049』のジョイ、『老人Z』の高沢ハル、等々。
あと、iPhoneのSiriは女声だけでなく男の声も選べるそうですが男だったら絶対に女性の優しい声で使いますよね。
哀しげなエヴァの言葉と表情にコロリと騙された主人公の気持ちは痛いほどよく分かります。
でも、人間vsコンピューターを描いたSF映画の元祖『2001年宇宙の旅』のHAL9000は男性の声でした。
もしかすると『エクス・マキナ』は『2001年宇宙の旅』への女性版アンサームービーなのも知れません。
『シン・ゴジラ』
2016年/監督:庵野秀明 主演:長谷川博己

「チャンピオンまつり」世代の私にとって昭和29年の『ゴジラ』はとても手の届かない特別な作品でした。
たとえビデオで見返せるようになったとしても、「戦争も第五福竜丸事件も知らない自分たちにあのゴジラを語る資格は無いのではないか?」と思ってしまうのです。
しかし、私と同世代のクリエイターの手によって今の時代の闇を背負う新しい真のゴジラが誕生しました。
その咆哮は現在(いま)を生きる全ての日本人に対して向けられたものです。
これこそ私が見たかった・・・いや、私たち世代のゴジラそのものでした。
『この世界の片隅に』
2016年/監督:片渕須直 主演:のん

すずさんの隣人となって彼女が過ごした戦時中の広島を疑似体験する映画。
当然ブルーレイも買いましたが、家のテレビで気軽に見ることことにはなぜか抵抗があります。
映画館で他の観客と一緒に見るべき作品で、今も再上映があるたびにいそいそと出かけてしまいます。
この冬公開される『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』も楽しみです。
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』
2016年/監督:ギャレス・エドワーズ 主演:フェリシティ・ジョーンズ

このスピンオフ作品のおかげで『スター・ウォーズ』オリジナル3部作全体に一本の筋が通りました。
『帝国の逆襲』にはローグ・ツーを名乗る部隊が登場します。
反乱軍はローグ・ワンのメンバーが成し遂げた偉業への感謝と尊敬の意を決して忘れていなかったのです。
そう思った瞬間、私は思わず涙目になってしまっておりました。
『カメラを止めるな!』
2018年/監督:上田慎一郎 主演:濱津隆之

一回見たら必ずもう一度冒頭37分間を見たくなる。
すなわち1.5回見たい映画です。
製作費300万円・撮影期間8日間・出演者は全員無名、それで興行収入は30億円!?。
昔自主映画作りに血道を上げた者としては、羨ましいやら妬ましいやら・・・。
『ファースト・マン』
2019年/監督:デイミアン・チャゼル 出演:ライアン・ゴズリング

世界初の月面着陸。
この大偉業を成し遂げた男の胸中にあったものはただ一つ、亡くした幼い愛娘との小さな約束でした。
♪~
Fly me to the moon(私を月に連れてって)
Let me play among the stars(星たちに囲まれて遊んでみたい)
Let me see what spring is like On a-Jupiter and Mars(木星や火星の春がどんなものか見てみたい)
アポロ計画発足当時に流行した歌「私を月に連れてって」を思い出すと、気付かぬうちにラストでポロポロ涙がこぼれてきました。
以上、今回も集計が楽しみです。
こうしてリストを眺めてみると、(私にとって)2016年がいかに豊作だったかが分かります。
私的にはランク外ですが、あの大ヒットアニメ『君の名は。』もこの年でした。
あと、ハリウッド映画の中国市場への目配せもかなり目立ちます(笑)。
『ゼロ・グラビティ』の天宮、『パシフィック・リム』の暴風赤紅(クリムゾン・タイフーン)、『オデッセイ』の中国国家航天局・・・。
最後に、迷った末にあえてランク外とした作品もいくつか書き記しておきます。
『her/世界でひとつの彼女』(2013年)
『スター・ウォーズ:フォースの覚醒』(2015年)
『メッセージ』(2017年)
『怪物はささやく』(2017年)
『ブレードランナー2049』(2017年)
『若おかみは小学生』(2018年)
『アポロ11号[完全版]』(2019年)
う~ん、やっぱり偏ってるなあ(笑)。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。