『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』観てきました

23日月曜日、大阪エキスポシティの109シネマズIMAXシアターで『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』を観てきました。
結論を先に申し上げておきます。
『スター・ウォーズ』日本公開から41年来のファンとして
このフィナーレには大満足しております!
しかし、この映画の感想をネタバレ無しでまとめるのは(私如きの文才では)かなり困難です。
そこで前半部分は大阪入りしてから劇場の座席に着くまでを書き、後半のネタバレ全開感想記事がすぐに目につかないようにしてみました。
『スカイウォーカーの夜明け』未見の方は決して後半部分をご覧にならないでください。

22日(日曜)の夜、大阪時代の元同僚たちから数年ぶりに飲み会に誘われました。
夕方仕事を終えてすぐ高速バスで大阪入りしてミナミへ向かいます。
この日の大阪はあいにくの雨でしたが、道頓堀界隈はご覧の通り大賑わいでお店を見つけるのにも一苦労でした。
一緒に飲んだ連中にも何人か映画好きな奴がいて、しかもそのうち一人は『スカイウォーカーの夜明け』を先行上映ですでに見たとのこと。
奴「へへへ~、教えてやろうか、最後はカイロ・レンがな・・・」
うわ~、やっぱり来た!。
私が最も恐れていたことでした。
私「言うな!、絶対言うな!、今ネタバレしよったらお前とは絶交や!」
と、調子に乗ってネタバレしそうになるそいつをまだ見てない私たちは鬼の形相で制したのでした。
集まった全員がすでに50代でその時までは互いの失敗談の暴露や今の仕事の苦労話がほとんどだったのですが、『スター・ウォーズ』や映画の話になってからはまるで大学生みたいなノリではしゃいでおりました(笑)。
そんな調子で昔みたいに2次会3次会と続けたかったですが、私は0時までにチェックインしないとカプセルホテルの予約がキャンセルされてしまうため11時半頃ドロン(死語)させてもらうことにしました。
でも、皆翌日仕事があるとのことで結局そこで解散となりました。
彼らと飲むのは5年ぶりくらいでしたが、やっぱりみんな歳を取ったということかなあ。

そのままいつも利用しているカプセルホテル「アムザ」に直行。
前に来たのはちょうど2年前。
それはまさに前作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』を見に来た時でした。

2年ぶりに入ってみて驚きました。
内装が以前の白っぽい壁から木目調に全館改装されていたのです。
私は木目の壁(あるいは壁紙)や家具が好きなので、こうした色合いのほうが気持ちが落ちつきます。
あと、TVも20インチ位の液晶テレビになっていて館内放送のえっちなビデオもクリアな画面で楽しめるようになりました(笑)。

翌日、地下鉄と大阪モノレールを乗り継いで万博記念公園前駅へ。
駅構内はこの通り『スター・ウォーズ』の垂れ幕や看板で埋め尽くされておりました。
20日深夜の初回上映時にはここもさぞ盛り上がったことでしょう。
ただ、この日は平日のそれも真昼間ということで駅は通常営業といった感じでした。

久し振りにやってきましたエキスポシティ!。
前にここへ来たのは5月末公開の『ゴジラ:キング・オブ・モンスターズ』の時ですからちょうど7ヶ月ぶりということになります。

お馴染み太陽の塔も変わらぬ姿で出迎えてくれました。
そういえば、去年のちょうど今頃太陽の塔の内部見学に行ったんでしたっけ・・・。
月日が流れるのは早いものです。

109シネマエキスポシティ。
ここへ初めて来たのは前々作『スター・ウォーズ:フォースの覚醒』の時でした。
あれから4年、『オデッセイ』『シン・ゴジラ』『ローグ・ワン』『レディプレーヤー1』『アリータ』『ファーストマン』『ゴジラ:KОM』等々、大画面&大音響で楽しみたいと思う作品はほとんどここで観ています。
嫁にはいつも「アホ」呼ばわりされてしまいますがこのこだわりは譲れません。

この日は月曜日でしたが小さいお子さん連れの姿も目立ちました。
もう冬休みなのかな?。

到着してすぐ2回分のチケットを発券しておきました。
12:10~14:50の3D字幕版と15:20~18:00の2D字幕版です。
3D版と2D版の間は30分しかありません。
出来れば間にもう少しインターバルが欲しかったですが、どうしても3D版を先に観たかったのと帰りの高速バスが19:00発(千里ニュータウン停留所)だったのでこの組み合わせになりました。
ほとんど休憩なしで同じ映画を2回続けて観てもし面白くなかったら困ってしまいます。
2年前の『最後のジェダイ』がそうでしたから・・・。

上映開始時間を待っていると、突如劇場にカイロ・レン率いるファーストオーダーが襲来しました!。

思わずカメラ(スマホ)を向けるとさっとポーズをとってくれるストーム・トルーパーのお二人。
意外に気さくな人たちです(笑)。

ファーストオーダーの皆さん(笑)は、お子さんたちとの記念写真に応えて愛嬌をふりまいておりました。
もっとも、この子供たちのほとんどは『アナ雪2』や『仮面ライダー』目当てで来ているんじゃないかと思うのですがね。

11時55分(開始15分前)に入場開始です。
トイレを済ませていざ中へ!。

暗くて長い通路を抜けると、眼前に絶壁のような青いスクリーンが広がります。
手前の人と比べればその大きさが分かると思います。

12時10分の回の私の席はG-20。
G列とH列は「エグゼクティブシート」と呼ばれる中央部のゆったりした席で、20はスクリーンに対して真センターに当たります。
ハッキリ言ってこの11番シアターの中では最高の席です。
そして、次の15時20分の回はF-20。
前方雛壇部分の通常席の真センターです。
3Dの場合はメガネで視界の両端が狭くなるためエグゼクティブシートより後ろがいいのですが、2Dの場合はこの辺が視界に画面がスッポリ収まるギリギリの距離になります。

どちらの回も私にとって最高の環境で『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』を楽しめることになりました。
C-3PO風に言えば「創造主に感謝!」といったところですかね(笑)。

ここから先は『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』で私が涙目状態にさせられた感動ポイントをネタバレ全開で書かせていただきます。
まだ観ていない方は決してご覧にならないようお願いいたします。
【皇帝パルパティーン復活】

この映画では最初の文字解説の時点ですでに皇帝パルパティーンの復活が明示されていました。
前作であっさり死んだスノークも彼が操っていたクローンみたいなものだったようです。
そういえば、『ジェダイの帰還』ではパルパティーンの死は明確に描かれてはいませんでした。
しかし、これでは『ジェダイの帰還』でルークとアナキンが成し遂げたことが全部無駄ということになってしまいます。
それでも『スター・ウォーズ』9部作を完結させるためにはエピソード1からずっと裏で暗躍しつづけてきた皇帝パルパティーンを再登場させて奴にとどめを刺すしかなかったのでしょう。
カイロ・レンはファーストオーダーの最高指導者になったものの、先の追撃戦で艦隊戦力のほとんどを失っていました。
パルパティーンはレイを自分のところに連れてくる代わりに隠し持っていた大艦隊を渡すと取引をもちかけます。
【レイア姫=キャリー・フィッシャー】

『最後のジェダイ』公開直前に急逝したレイア役のキャリー・フィッシャーさん。
当時は「CGキャラクター」か「別の女優を代役に立てる」しかないだろうと思われましたが、J.J.エイブラムス監督はそのどちらも選ばず前2作の未使用素材を使ってレイアのシーンを構成したのだそうです。
IMAXの大画面で見ると彼女の登場カットには確かに合成の跡がありましたし、レイとの会話シーンでは後頭部だけ写るカットが妙に多かったりします。
しかし何も知らずに見ていると、ご本人が亡くなった後に作られた映画と思えないくらい作品世界に溶け込んでいました。
ここさえ違和感が無ければもう大丈夫です。
私は安心して『スカイウォーカーの夜明け』に没入することが出来ました。
【トリオ漫才】

スパイからの情報でパルパティーンの復活と一隻で星一つ丸ごと破壊出来る大艦隊の存在を知ったレジスタンス。
レイ、フィン、ポー、チューバッカ、そして通訳のC-3POが皇帝と艦隊の隠れ家を探すため出発します。
この道中、レイとポーのやり取りがコミカルで面白かったです。
考えてみればこの二人が顔を合わせたのは『最後のジェダイ』のラストシーンが初めてでしたから、こうして一緒に行動する場面は今までありませんでした。
なんだか一作目のルーク、レイア、ハンのトリオを思い出させてくれます。
【感涙!】

一行はハン・ソロの旧友でかつて反乱軍の将軍だったランド・カルリジアンと接触。
チューバッカに「俺も会えてうれしいぜ」と言うセリフが『帝国の逆襲』で初めて登場した時の言い方と全く同じで、私はそれだけで身体がぶるっと震えて涙目になってしまったのでありました。

ようやく手に入れた手掛かりは禁断の文字とされているシスの言語で座標が書かれた短剣でした。
C-3POは解読出来たものの、プログラムで禁じられているためレイたちに内容を伝えることが出来ません。
一行は3POのプログラムを書き換えるために違法ドロイド修理屋の元へ向かいます。
しかし、プログラムを書き換えてしまうと3POの記憶は全て失われることに・・・。
「この方法しかありません」と覚悟を決めた3POは突然じっと仲間たちの顔を見つめます。
「友達の顔を目に焼き付けておきたくて・・・」
私としたことが、ここで全身鳥肌が立って涙目になってしまいました。
まさかこの朴念仁の金ぴかドロイドに泣かされる日が来るとは・・・。

ちなみに違法ドロイド修理人はCGキャラクターではなく人間が操作するマペットでした。
また、映画そのものもフィルム撮影で作られており、昔の『スター・ウォーズ』や『ダーク・クリスタル』のような肌触りを感じられる映画になっています。

C-3POが読み上げた座標はなんと惑星エンドアの月。
そこにはかつて反乱軍が破壊した第2デススターの残骸がありました。
なんだかストーリー展開がロールプレイングゲームっぽくなっている気もしますが、前作と違って彼らの行動が決して無意味なものではないため2回目を見た時も退屈するようなことは全くありません。

コンパスを手に入れたレイの前に、突然シスの赤いライトセーバーを操る邪悪な姿のレイが現れます。
それは彼女の心の中に巣食う邪心が形になって表れたものかも知れません。
『帝国の逆襲』でルークが惑星ダゴバで修行しているとき洞穴で見たダースベイダーのマスクを着けた自分自身のようなものでしょう。

そこへカイロ・レンが現れ、せっかく手に入れたコンパスを破壊されてしまいます。
ここはかつて『ジェダイの帰還』クライマックスで皇帝の前でルークとベイダーが戦ったあの場所です。
この映画で懐かしさを感じるのは、人だけでなく場所もまた同じでした。

レイの正体は、皇帝パルパティーンの孫娘でした。
シスの暗黒卿は最強レベルのフォースを持ってIいる自分の孫をダースベイダーのように育てて従えようとしていたのです。
しかし、平凡であることを望んだレイの両親は娘を隠すためあえて惑星ジャクーの人買いに売って自分たちは彼女の前から姿を消したのでした。
強いフォースを持った子を敵の目から隠すというのは旧作のルーク・スカイウォーカーと同じです。

そして、レイに生命を救われたカイロ・レン・・・いやベン・ソロの前に懐かしいあの人の声が・・・。

それは自らの手で殺めてしまった実の父:ハン・ソロの幻影でした。
逡巡する息子に父が放ったひと言。
「I Know」
この瞬間、私の身体はぶるるっと震え、完全に涙目になってしまいました。
それって、『帝国の逆襲』で今生の別れ際にレイアが初めて口にした「愛してる」に応えたあの言葉じゃないですか!。
ハリソン君、たった1シーンで美味しいとこ全部持って行ってしまいましたがな。

一方、自らの出生の秘密を知ってしまったレイは、恐れのあまりかつてのルークのようにジェダイ寺院に引き籠ろうと考えます。
しかし、ライトセーバーを焼き捨てようとしたレイの前に霊体となったルークが颯爽と現れます。
「ジェダイの武器にはもっと敬意を払え」
レイを優しく諭したルークは海底に沈めてあったXウィング機をフォースで引き揚げ、カイロ・レンが持っていたコンパスを使って皇帝の元へ向かわせます。

そのルークの姿は『帝国の逆襲』でXウィングを持ち上げたあの時のヨーダのようでした。
音楽も同じ「ヨーダのテーマ」が流れて、ついに私の涙腺は崩壊しました。
チクショー、卑怯だぞこの映画。
いちいちオールドファンのツボを突いてきやがって!。

物量的に圧倒的不利なレジスタンス軍。
さすがのポーも「敵が多すぎる・・・」と覚悟を決めたその時、「こっちだって多いぞ!」と無数の味方を引き連れて馳せ参じるミレニアム・ファルコン。
このシーンも涙目ウルウルものでした。
しかし、それだけではありません。
ここにもう一人、とても懐かしい姿を見せてくれた人がいたのです。

ミレニアム・ファルコンの銃座にいたのはなんとウェッジ・アンティリーズ!。
脇役ながらもオリジナル三部作全てに登場したルークのパイロット仲間です。
演じたデニス・ローソンさんが何故か新作への出演を頑なに断り続けたため、『フォースの覚醒』以降ウェッジの姿は見られず私たちファンは寂しい思いをしていたのです。
今回は本当に最終回ということで特別に出演してくれたのでしょうか。
たった1カットでしたが、それでもこのシリーズを愛し続けてきたファンにはとてつもなく嬉しいプレゼントでありました。
【ピリオド】
『フォースの覚醒』『最後のジェダイ』『スカイウォーカーの夜明け』からなる新々三部作に批判的な人が多いのは事実です。
「ジョージ・ルーカスがタッチしていない。だからこれは単なる蛇足、あるいは大掛かりな二次創作に過ぎない。」
でも、考えてみてください。
『スター・ウォーズ』の生みの親であるジョージ・ルーカスは、この壮大なサーガに確かなピリオドを打ってくれていたでしょうか?。

エピソード6『ジェダイの帰還』は反乱軍が帝国を打ち倒して終わるハッピーエンドです。
しかし、当時の私たちはこれが『スター・ウォーズ』の真の完結編とはハナから思っていませんでした。
なぜならば、この数年後(実際は16年後でしたが)にはダース・ベイダー誕生秘話となる前日譚3部作が用意されていることを皆が知っていたからです。
『ジェダイの帰還』は(たとえ「特別編」でフィナーレを付け足したとしても)『スター・ウォーズ』全体のピリオドは打てていないのです。

新3部作の最終回『シスの復讐』も同様です。
制作順からすると確かにシリーズ最終作(当時)ですが、そのラストシーンは先に作られたエピソード4へと続くものでした。
エピソード6まで存在するシリーズの3作目である『シスの復讐』は、最初から『スター・ウォーズ』全体にピリオドを打つ作品ではなかったのです。
私の目には『スター・ウォーズ』シリーズがまるで自分の尻尾を咥えた蛇みたいにいつまでもループし続けているように思えてスッキリしないままだったのです。
しかし、生みの親が途中で放り投げたこのSF大河シリーズにもついに全体のピリオドが打たれる時がきました。
たとえそれが「再生産」でも「二次創作」でも構いません。
『スター・ウォーズ』サーガをきちんと終わらせてくれたJ.J.エイブラムス監督には感謝と畏敬の念しかありません。

最後にもう一度、観終わった瞬間の私の気持ちを書き記して終わります。
『スター・ウォーズ』日本公開から41年来のファンとして
私はこのグランドフィナーレに大満足しております!
長文に最後までお付き合いいただきありがとうございました。