週刊映画鑑賞記(2020.3/30~2020.4/5)
毎週日曜は、この一週間に観た映像作品について日記代わりに書き留めております。
3/31(火)
『バーニング・オーシャン』🈠
(ホームシアター:レンタルBlu-ray)

2010年に実際に起きたメキシコ湾原油流出事故を基に作られたパニック映画です。
このブルーレイはドルビーアトモス音声が収録されています。

海上海底油田掘削施設<ディープ・ウォーター>が舞台ということで、予想通りドルビーアトモス効果が炸裂しておりました。
上空を移動するヘリコプターや事故の予兆を示す海底の様子など、サラウンドジャンキーの大好物が次から次へと登場し、私は内容そっちのけでニヤニヤしながら見ておりました。

周囲を機械に囲まれているうえに上下に長く伸びた舞台。
これは天井に取り付けたスピーカーが最大限活用されることを保証するものであります。

採掘パイプから逆流してきた水によって大混乱に陥るディープ・ウォーター内部。
大量の泥水が雨のように降り注ぎ、水圧で吹っ飛んだ部品が自分の周囲をピュンピュン飛び交います。

そして吸い上げた原油に引火し、辺り一面は炎の海に。
前後左右に加えて頭上からも爆発音や誰かの悲鳴が聞こえてきて、誇張ではなく本当にそこに居るかのような臨場感がありました。
間違いなくサラウンドで見ることを前提とした作りをしている映画です。

事故は明らかに人災でした。
営利優先で工事続行を強要する会社幹部の連中と、そいつらに翻弄される現場スタッフたち。
「あ~、いるいる、こういう奴ら!。」
とか思いながら見ておりました。
実は私の職場にもこういう輩が多いのですよ。
知ったかぶりして無理難題押し付けてくるスポンサー様とか、そのご機嫌取りのためにお馬鹿なオーダーを出してくる間抜けな営業さんとか!。
私は「日雇いの外注スタッフ」という立場」なので文句は言えないのですが、実は現場で腹わた煮えくり返っていることも多いのです。

ラストでちょっと気になったのは、なぜか生還した上司(カート・ラッセル)が主人公(マーク・ウォールバーグ)より先にの奥さん(ケイト・ハドソン)と歓喜のハグをしたことです。
この二人、映画の中では面識があるような場面は無かったはずですが、この時の奥さんがなんだか異様に嬉しそうなのが違和感ありました。
気になったので調べてみると、なんと奥さん役のケイト・ハドソンは上司役のカート・ラッセルの義理の娘なのだそうです。
「あ~なるほど」とは思いましたが、この演出(編集)はいかがなものかと思います。
これでは上司と部下の嫁さんとの間でイケナイ関係でんもあったのかと余計な勘ぐりをしてしまいそうです(笑)。
4/1(水)
『コンテイジョン』🈠
(ホームシアター:NETFLIX)

この映画のことは、先日ダリル・ジョンさんから頂いたコメントで初めて知りました。
地球全体を恐怖に陥れるウィルスの恐怖を描く2011年製作のサスペンス大作。
モチーフにしているのは2009年の鳥インフルエンザ騒動ですが、まるで現在の”例のウィルス”蔓延を予言したかのような内容になっています。
地球全体を恐怖に陥れる新型ウィルスの恐怖を描くドキュメンタリータッチのサスペンス映画。
アジア(この映画では香港)で感染した妻の死から始まり、そこから世界規模にまで静かに拡散していく恐怖。
ネットから発信されたデマ情報が混乱を招くシチュエーションもまさに今現実に起こっていることです。
こんな予言みたいな映画を今まで知らなかったなんて、映画ファンとしては恥ずかしい限りです。
でも、『アイアンマン』のグウィネス・パルトロウの頭を開くシーンはかなりキツかったです。( ̄x ̄;);うっぷ
私、ああいう絵は大の苦手なもので・・・。
4/4(土)
『スター・ウォーズ』('77年オリジナル公開版)
(ホームシアター:DVD)

久し振りに最初の『スター・ウォーズ』を観てしまいました。

なぜならば、最新作『スカイウォーカーの夜明け』のBD発売日が今月末に迫ってきているからです。
当然、私は4K・3D入り通常版をアマゾンで予約済みであります。
そのための予習・復習・・・というより気分を高めておこうということです(笑)。

私が『スター・ウォーズ』オリジナル三部作を見るときはいつも決まってこの単品売り版DVDです。
それもメインディスクに入っている余計な説明シーンを付け加えてテンポを悪くした<特別編>なんかではありません。

その特典ディスクに収録されている’77年(日本では’78年)公開オリジナルバージョンのほうです。
画面サイズは4:3で、しかも上下に黒味が付いたシネマスコープサイズなため画質は通常のスクイーズ版DVDよりも遥かに解像度が低いです。
また、音声もドルビーサラウンド仕様の2chステレオです。
これは’95年に発売されたTHX版レーザーディスク用のマスターをそのままDVDに落とし込んだ商品だからです。
現在では、『スター・ウォーズ』オリジナルバージョン3部作を観る方法としてはこのDVDか中古のLDを探すしかありません。
どんなに画質や音質が悪かろうと、私の脳裏に刻み込まれている『スター・ウォーズ』はこのバージョンだけなのです。
(正確には最初の劇場公開時からビデオ化の際にいくつか修正が加えられているようですが・・・)
だからゴテゴテと余計な説明シーンを付け足した<特別編>には拒否反応が出てしまうのです。
ジャバ・ザ・ハットはまだ姿を見せない。
ハン・ソロはグリードを不意打ちで撃ち殺す。
これが私の『スター・ウォーズ』です。

我がホームシアターでDVDを再生するときはPS3を使用します。
それも初期型!。

SD映像をHD映像にアップコンバートする設定で「2倍」を選びます。
縦のドット数が480のDVDをHDの1080に変換するということは、つまり2.25倍拡大するということです。
0.25という端数分の画質劣化が生じるわけです。
しかし、単純に映像のドットを縦横2倍にするだけならば画質劣化は最小限で済みます。
ただし、この場合は縦960ドットまでにしかならないため、あとはプロジェクターのズーム機能で光学的に拡大します。
これが我が家のホームシアターでDVDを一番綺麗に観る方法です。

メニューから字幕→劇場公開版を選択。
’78年に日本で公開されたときの字幕で楽しめます。

デジタルリマスタリングされたブルーレイと比べれば確かに画質・音質とも大きく劣ります。
しかし、考えようによってはこのザラツキ感が古い映画という感じを醸し出していい味になっています(笑)。
ドルビーサラウンドとしては最初期のものですが、今回はスピーカーを天井に取り付けた甲斐あって冒頭のスターデストロイヤーがしっかり私の頭上を通過していきました。
オリジナルバージョンでここまでのサラウンド感を味わえたのは初めてです。

劇場公開版の字幕は岡枝慎二さんの手による労作です。
ジェダイは「共和騎士」。
ライトセーバーは「光線剣」。
全く前例の無いタイプの言葉ばかりでさぞかし大変だったと思います。

そしてフォースは「理力」。
なんだかカタカナそのままよりもファンタジーっぽいというか日本の時代劇っぽいというか、改訂版や他の作品の字幕からは味わうことの出来ない独自の雰囲気を持つ『スター・ウォーズ』になっています。

そんなこんなで「アッ」という間にラストシーンまで見てしまいました。
ルークとハン・ソロがレイアから授かったあの勲章。
実は『スカイウォーカーの夜明け』を観て初めて気づいたのですが、この時チューバッカは勲章をもらっていなかったのですね。
(ハンと二人一組扱いだったのか?)
最終作のラストで、あの勲章を形見として手渡されたチューイの気持ちを思うと切なくなります。
だって、この晴れがましい授与式に一緒に参加した3人の仲間たちは全員この世を去ってしまったのですから。
勲章。
タトゥイーンのルークの家。
『スカイウォーカーの夜明け』ラストシークエンスはこの第一作(第4話)へと還っていくものでした。

これから月末にかけて『帝国の逆襲』『ジェダイの復讐(帰還)』『フォースの覚醒』『最後のジェダイ』を順次観ていく予定です。
でも『最後のジェダイ』だけはどうしてもBDを買う気になれないんですよねえ。
(レンタルで済ませます)
今週もお付き合いいただきありがとうございました。