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映画と日常

週刊映画鑑賞記(2020.6/22~2020.6/28)

トガジンです。
毎週日曜は、この一週間に観た映像作品について日記代わりに書き留めております。



6/23(火)
『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』4DX上映
(劇場:コロナシネマワールド金沢)
『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』キービジュアル
ガンダム40周年記念イベントの一つなのか、あるいは最新作『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の宣伝活動の一環なのかどうか分かりませんが、32年前の劇場版アニメ『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』が4DXにてリバイバル上映されました。

2020-06-23 コロナ金沢
この日は仕事が2時過ぎに終了したので、その足で即金沢へ移動です。
私の家からは最も近い4DX劇場:コロナシネマワールド金沢へ行って参りました。
(余談ですけど、今のご時勢でこの名前は経営的にかなり辛いのではないだろうか?)

2020-06-23 コロナ金沢 チケット
平日の通常料金に4DX代金が加わって2,600円。
高っ。
でも今回は映画としてではなく、あくまでもモビルスーツ戦疑似体験アトラクションを楽しみに来たのですから良しとします。

2020-06-23 コロナ金沢 4DX
以前『ルパン三世カリオストロの城』を4D上映で観たとき、振動で膀胱が刺激されてひたすら尿意に耐えていたという苦い記憶があったので、劇場入りするまでは極力水分を控えておりました。
そのおかげで今回は尿意を気にすることはなかったです(笑)。

『逆襲のシャア』4DXと相性良し
思った通り、振動と閃光と重低音によってモビルスーツのコクピット内の雰囲気がかなり味わえました。
特に、冒頭の被弾するジェガンとそのコクピットを(富野監督お得意の)画面割りで見せたこのショットで、いともあっさり4DXのガンダム世界に呑み込まれます。
爆発や衝撃、そしてコクピットや宇宙船内という閉鎖空間が舞台になる『機動戦士ガンダム』は4DXと相性が良いようです。

『逆襲のシャア』リ・ガズィのコクピット
モビルスーツが被弾するたび激しく揺れるシートのひじ掛け部分を握って振動に耐えておりました。
爆発の瞬間場内に光る閃光や衝撃のたびに耳元や正面から吹き付けるエアーや水しぶきのタイミングも心地良かったです。
「真空なのに?」というツッコミは忘れてました(笑)。

音についても、コクピット内部や宇宙船の環境音が結構細かく付けられていたのに気が付きました。
デジタルリマスター版を最新上映設備しているせいかいままで気付いていなかった細かな音がよく聴こえていた気がします。
元は昔の4チャンネルドルビーサラウンドだったはずですが、今回の4DX上映のために5.1chリミックスしているのかも知れません。

『逆襲のシャア』どつきあい
ラストの戦いではニュー・ガンダムとサザビーが激しくどつき合い。

『逆襲のシャア』エアバッグ
一方的にやられるシャアの焦りをまさに”体感”しておりました(笑)。

『逆襲のシャア』コクピットにしがみつく
最後のアクシズ落下シーンでは、私もアムロとシャアと同じく激しく振動する4DXシートに必死でしがみつきながら画面を見ておりました(笑)。
このモビルスーツ戦を臨場感タップリに楽しめただけでも2,600円の値打ちはあったと思います。

『逆襲のシャア』ここでも揺れ?
とはいえ、無駄に揺れ過ぎなところも・・・。
例えば、女性がグラスを床に投げつけるシーンでも椅子が大きく揺れたのには思わず笑ってしまいました。
どんだけ重いグラスなんだ?(笑)。

2020-06-23 コロナ金沢 4DX座席
4DXだからといってなんでもかんでも揺らせばいいというものではないと思うのですがね。
アトラクションとはいえメリハリは大事ですし、カメラが動かないシーンは座席もじっとしていてくれたほうがストーリーにも没入し易いはずです。

『逆襲のシャア』予告編
実を言うと、公開当時『逆襲のシャア』はあまり好きではありませんでした。
嫌いというほどではないですが、「アムロとシャアの物語はこれにて完結」ということにどうしても納得出来なかったのです。
その理由は3つありました。

『1stガンダム』セイラ・マス
①アムロとシャアの完結編でありながらセイラが全く登場しないこと。

『逆襲のシャア』ブライトとアプロ
②安彦良和さんが参加していないこと(せめてキャラクターデザインだけでも手掛けていただきたかった)

↑の2点は「様々な大人の事情」ということでなんとか理解出来たのですけど・・・

『逆襲のシャア』邪気
③見ていて不愉快になるほどに感情的過ぎる登場人物がいる。

この点だけは32年経った今でも拒絶反応を示してしまうくらい駄目なのです。

公開当時の私はこのクエス・パラヤの言動も行動も全く理解不能で、それがそのまま『逆襲のシャア』の低評価に繋がった気がします。
今であれば「この子はいわゆるアスペルガー症候群なのだな」と多少理解の糸口も掴めますが、やはりこの異常としか言いようのないキャラクターは受け入れ難いです。
もしこんな子が本当に目の前に現れたとしたら、私もシャアと同じく鬱陶しく感じて冷たく機械的に対応するでしょう。
その印象は32年経った今も変わっていません。

そういえば、富野監督のお子さんはお二人とも女の子でした。
自分に父親を求めてくるクエスが重かったシャアには、当時の富野監督の気持ちがそのまま入っていたのでしょうか?。
32年後の私はついついそんな邪推をしてしまいます。

『逆襲のシャア』ハサウェイ
ハサウェイの直情的で後先考えない行動も今風の言葉で「キレる」と表現出来るものなのかも知れません。
ガンダムシリーズ最新作『閃光のハサウェイ』では、少年時代に激昂に身を任せて他人を傷つけた(殺した)者の落とし前のつけ方が描かれるはずです。

2020-06-23 コロナ金沢 7月には『パトレイバー1』
(予定通りなら)7月には『劇場版 機動警察パトレイバー』の4DX上映があるそうです。
実は私、『パトレイバー劇場版』は『2』よりもこの一作目のほうが好きなので、密かに楽しみにしているところです。



連日
『エール』
(居間49インチ液晶テレビ:NHK総合)
2020年春のNHK朝ドラ『エール』ポスター画像
NHKの今期朝ドラ『エール』は映画『モスラ』の作曲家:古関裕而先生の半生を描くドラマですが、これまで登場した楽曲は「紺碧の空(早稲田大学応援歌)」とか「福島行進曲」とか古関先生の母校の校歌とか私にはあまり馴染みの無い曲ばかりでした。

しかし。
今週、ついに私も一緒に口ずさめるあの名曲が登場しました!。

阪神タイガース ロゴ
阪神タイガース(’33年当時は大阪タイガース)の応援歌「六甲おろし」です。

『エール』掛布や!「六甲おろし」や!
しかも作曲を依頼した球団幹部を演じたのはミスター・タイガース:掛布雅之さん。
NHKさん、最高です!。

歌詞の「♪オー、オー、オーオー、阪神タイガース」の部分は元々「♪オー、オー、オーオー、大阪タイガース」で、あの「オーオー」は大阪と韻を踏んだものだったのですね。
昔大阪に住んでいた頃耳にタコが出来るくらい聴いていた(聴かされた)「六甲おろし」ですが、56年生きてきて今回初めて知りました。

ジャビットとドラ坊や
古関先生は「六甲おろし」の他にも巨人の応援歌「闘魂込めて」と、私のご贔屓チーム:中日ドラゴンズの応援歌「星雲高く」の作曲も手掛けられています。
(「星雲高く」は「燃えよドラゴンズ」の陰に隠れて現在ではほとんど歌われていませんが)


番組開始から三ヶ月、ようやく私にも聞き覚えのある名曲が登場してきたというのに今週いっぱいで『エール』は一時休止となってしまいました。
再開は1ヶ月後か2ヶ月後か分かりませんが、「モスラの歌」や「東京オリンピックマーチ」や「栄冠は君に輝く」を生み出す古山裕一(古関裕而)の姿を楽しみに待ちたいと思います。

伊福部昭先生も登場しないかな
怪獣映画ファンの一人としましては、『モスラ』の頃にあの怪獣映画音楽の大御所:伊福部昭先生(を基にした人物)が登場するんじゃないかと楽しみにしているのですよ。

伊福部先生が『モスラ対ゴジラ』を手掛ける時、古関先生が作ったメロディは意地でも使おうとしなかったそうです。
『ゴジラ』以来幾多の怪獣映画音楽を生み出してきた伊福部先生は、実は『モスラ』を手掛けた古関先生に強いライバル意識を持っていた・・・な~んて展開があったら面白いのですがね~。


今週もお付き合いいただきありがとうございました。
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COMMENTS

2 Comments

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ダリルジョン  

デスネ!

クエス、
この娘のキャスティング??役割??!

私も気になりましたね。
時代背景だから、?
今、こういう存在感全開ボーイ&ガール!
多いデス。
ハッキリ言ってこういうキャラは、
ガンダムシリーズにはいらないですね。
王道の「ニュータイプ」を描いて頂きたい!

エヴァの様に?

観る側が、寛容にならないと。(笑)
イケないのかな?
とも思ったりします。

2020/07/01 (Wed) 18:34 | EDIT | REPLY |   
トガジン

トガジン  

富野監督のダークサイド?

ダリルジョンさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

『逆襲のシャア』のクェスはとにかく我儘で無軌道で見ている者の神経を逆なでするような存在でした。
あれは富野監督にとって「ファースト・ガンダムに込めた自分の想いを悪い方向に受け止めた幼い視聴者の象徴」なのかなとも思えます。
『めぐりあい宇宙』の最後を「皆様一人一人の未来の洞察力に期侍します」と締めくくったのに、ニュータイプという概念も自分たちに都合良く解釈して独善的な行動ばかり取る子供たち。
しかも大人たちから「それは違う」と否定されるとすぐ逆ギレする。
そんなガキどもから一方的に「父親」を求められても監督としては困ってしまいますよね。
その戸惑いとか苛立ちがクェスをあのようなエキセントリックなに描かせたじゃないかと思います。

単にアムロとシャアの決着を描くだけでは時代性が出ないと思ってクェスというサブキャラクターを加えたのだろうと思いますが、彼女のアクが強すぎて(アムロは「邪気」と呼んでいた)ファーストガンダムからの完結編としてバランスが崩れていました。
ファーストガンダム世代にクェス嫌いが多い(私の周囲に限ればですが)のはそのせいではないでしょうか?。

その反省があってか、3年後の『F91』では前向きな若者像とニュータイプの姿を描いていたと思います。
でもその次の『Vガンダム』では制作会社とのギクシャクからか、再び情緒不安定なキャラクター(カテジナ)がモノが物語をかき回すようになりました・・・。

そんな風に考えながら作家のフィルモグラフィを見てみるのも面白いですね。

2020/07/02 (Thu) 00:23 | EDIT | REPLY |   

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