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映画と日常

週刊映画鑑賞記(2020.7/13~2020.7/19)

トガジンです。
毎週日曜は、この一週間に観た映像作品について日記代わりに書き留めております。



7/13(月)
『タイムトラベラーの系譜 ルビー・レッド』🈠
(寝室32インチ液晶テレビ:WOWOW録画)
『タイムトラベラーの系譜 ルビー・レッド』
<あらすじ>
16歳の少女グウェンは突然時を超える能力に目覚める。
彼女の一族のうち特別な遺伝子を受け継いだ者だけがこの力を発現させるのだが、本来その役割は予言された日付に生まれ幼いころから準備を整えていたいとこのシャーロットが務めるはずだった。
覚悟も準備もないまま時間旅行者となったグウェンは、秘密結社“監視団”のもと同じくタイムトラベル能力を持つ美青年ギデオンをパートナーに特殊任務を与えられる。
その任務とは12人いる歴代時間旅行者全員の血を集めてクロノグラフ(タイムマシン)の真の力を引き出すことだった。

『タイムトラベラーの系譜』のタイムマシン
興味を引かれたのは「タイムトラベラーには血筋が関係している」という設定です。
『スター・ウォーズ』で言うところのミディ・クロリアンみたいなものでしょうか?。

『タイムトラベラーの系譜』サン・ジェルマン伯爵
本作の敵ボスは18世紀の人物で、時空を超えて策略を巡らしフォースのような超能力を使ったりもします。
『スター・ウォーズ』のパルパティーンや『ハリー・ポッター』の”例のあの人”を連想させるキャラクターですが、本作の場合はそれがかつて実在した人物だったという点が面白いです。

サン・ジェルマン伯爵(Wikipediaより)
モチーフに使われたのは、18世紀のヨーロッパに実在したサン・ジェルマン伯爵。
実際は「不老不死」を売り物にしていたペテン師だったそうですが、それをうまく物語に組み込んでいると思います。
タイムトラベル映画の傑作『タイム・アフター・タイム』も実在の作家H.G.ウェルズと切り裂きジャックが登場していましたけどあれに似た面白さもありました。

『タイムトラベラーの系譜』イギリス人なのに「ダンケ」
気になったのはイギリスが舞台のドイツ映画という点です。
そのため、イギリス人のくせにドイツ語で喋っている(しかも吹替ではない)ので最初はかなり違和感がありました。
だって、生粋のイギリス人だというキャラクターが「ありがとう」を「ダンケ」と言ってるのですから(笑)。
(それでいて何故かフランス人はフランス語で喋っていたりする)

語学はてんでからきしな私ですが、英語とドイツ語の違いくらいは分かります。
日本語吹き替えで見たほうが余計なこと気にせずに楽しめたかも知れません。



7/14(火)
『タイムトラベラーの系譜 サファイア・ブルー』🈠
(寝室32インチ液晶テレビ:WOWOW録画)
『タイムトラベラーの系譜 サファイア・ブルー』
「序・破・急」の「破」に当たる3部作の第2作。
女子高生グウェンがやたら情緒不安定で彼女の感情的な言動と行動には見ていてイライラさせられます。
いい加減見るのをやめようかと思っていると昭和版ミニラみたいな顔したガーゴイル登場して、それでなんとなくこのシリーズが狙っている方向性が分かりました。

「何かとてつもない特殊能力を持って生まれた主人公が、両親や祖父の時代に起きた事件の謎に迫り最終的には世界を救う。」
この構造は『ハリー・ポッター』そのものです。
つまり『タイムトラベラーの系譜』は、『ハリー・ポッター』の魔法をタイムトラベルに置き換えたなのです。
この作品の”見方”が分かったことで最後まで見届ける気になりました。

『タイムトラベラーの系譜』未成年のえっちシーン
ただ、『ハリー・ポッター』みたいなジュブナイルかと思っていたら、16歳(未成年)の女の子と相方の少年との肉食系ベッドシーンが出てきたりなんかします。
もしこれを、ティーン向けのファンタジーだと思って子供同士や親子で見ていたら、さぞかし気まずい空気になることでしょう(笑)。



7/15(水)
『タイムトラベラーの系譜 エメラルド・グリーン』🈠
(寝室32インチ液晶テレビ:WOWOW録画)
『タイムトラベラーの系譜 エメラルド・グリーン』
3部作完結編。
ここまで来たら最後まで見届けないわけにはいきません。

三作目は前作から2年後に公開されています。
一作目からだと3年も経っていたわけで、そのせいか画面の随所に違和感が生じていたように思います。

『タイムトラベラーの系譜』16歳?
まず気になったのは主演のマリア・エーリックさん。
すでに妖艶と呼べる色っぽさで、16歳の女子高生役は無理があるかと・・・?。
ラストのアクションシーンでは黒革のボンテージ姿でもはや峰不二子状態でした(笑)。

あと、シリーズ中重要な役割を担っていた登場人物の何人かが全く出てこないのも気になりました。

『タイムトラベラーの系譜』ジェームズさん
前2作で陰ながらグウェンとギデオンに協力してくれていた秘密結社「監視団」所属のジェームズさん。
2作目のえっちシーンの直後、素っ裸の二人を目撃した時でも「よほど暑かったようだ」と切り返すユーモアの持ち主です。
この人が画面に登場するだけでなんだか安心感があったのですが、3作目では「こっそりグウェンに協力したのがバレて追放された」とのことで全く姿を見せなくなってしまいました。
クライマックスの大ピンチには何らかの形で助力してくれるはずだと思っていたのですがね。

ジェームズ役の俳優さんが別の仕事でどうしてもスケジュールが合わなかったか?。
あるいは2年の間に引退されたか、あるいはお亡くなりになってしまったのか?。
いずれにせよ、この突然の退場はとても残念です。

『タイムトラベラーの系譜』007みたいな執事さん
姿を消したジェームズさんに代わり、前作までは全くと言っていいほど存在感が無かったグウェンの家の執事がまるで007みたいな大活躍を見せてくれました。
(3作目ではここが一番面白かったポイントだったりします)。

しかし、この役割は本来ジェームズさんが担当するはずのものではなかったかと思います。(そのほうが腑に落ちる)
もしかして、元MI6のエージェントだったとかいう裏設定があったりして?。
そういえばボンドカーみたいなのが出てきたし、BGMも007みたいな曲だったし・・・。
あ、だから名前がジェームズだったのかな?。

『タイムトラベラーの系譜』育ての母
グウェンの育ての母親も3作目には全く登場しませんでした。
生死を分ける大ピンチの時などはたとえ義理の娘であっても心から心配しているはずです。
そんな育ての母親の姿が一切描かれなかったのは残念です。

『タイムトラベラーの系譜』壁掛けテレビで
『タイムトラベラーの系譜』は3作とも、先日寝室に取り付けた壁掛けテレビ(東芝:32ZP2)でベッドに寝ころんで見てました。
「つまらなかったらいつでも中止して寝てしまえばいい」と思ってそうしたのですが、肩の力を抜いて見るにはちょうど良い作品で結局3作とも最後まで通して見てしまいました。



7/18(土)
『エンドレス 繰り返される悪夢』🈠
(ホームシアター:WOWOW録画)
『エンドレス繰り返される悪夢』ポスター画像
<あらすじ>
外科医ジュンヨンは海外から帰国空港から幼い娘ウンジョンを迎えに行こうと車で町に向かうがその途中交通事故に遭遇する。
タクシーにはねられて死んだ少女がウンジョンだと分かった瞬間、彼は自分が乗っていた航空機の席で目を覚ますが娘は再び事故死する。
同じ時間を繰り返していることに気づいたジュンヨンは娘の死を回避すべく、目覚めるたびに現実を変えるためありとあらゆる方法を試みる。
やがてジュンヨンと同じくその事故で妻を失ったという男が現れ、物語は意外な方向に・・・。


『エンドレス 繰り返される悪夢』同じ境遇の男
私は、韓国映画は出来るだけ日本語吹替版で見ることにしています。
あの特有のイントネーションが苦手なのと、”ある単語”(後述)が出てくると途端に映画に集中出来なくなってしまうからです。

ところが、タイムループものとして評価の高い本作には何故か日本語吹替音声がありません(DVDにも非収録)。
それでもどうしても見たかったので、今回はやむなく韓国語&字幕で鑑賞しました。

まず最初に言い切っておきます。
これ、傑作です!

『エンドレス 繰り返される悪夢』の1シーン
最初に飛行機内で目覚めてから娘の事故現場に遭遇するまでの冒頭15分くらいを実に手際良く見せてくれています。
その後彼と同じ状況に陥った男が現れたことで物語は急転直下の展開を見せますが、冒頭で全ての伏線をきちんと整理して見せてくれているおかげで90分間一度も思考が止まることなく最後まで一気に見てしまいました。

言葉以外で気になる点があるとすれば、映像内の不都合な部分(個人情報など)をボカシや黒塗りで隠してることです。
些細なことですが、よく出来たフィクションを楽しんでいたのにその瞬間だけ現実に引き戻されたような気になってしまいます。

『エンドレス』韓国語の「パパ」は福井弁だと・・・
で、私が韓国語で気になって仕方がない”ある単語”とは何か?。

韓国語では「父親」のことを「アボジ」とか「アッパ」と呼びますよね。
私にとって・・・いや、福井県民にとってはこの「アッパ」という言葉が大問題なのです。

なぜならば・・・。

『ドクター・スランプ』うんち
実は福井弁で「あっぱ」とはウ●コのことなのであります。

だから韓国映画で親子が出てくるたび、子が父親のことを「ウ●コ」と呼んでいるみたいに思えて一瞬のうちに気持ちが醒めてしまうんですよね。

本っ当に下らない話でゴメンナサイ!。
でも、『エンドレス繰り返される悪夢』はそんなことは忘れて見入ってしまうほど面白い映画でありました。
2017年(本作の公開年)にタイムトリップして当時の自分に「しょーもないこと気にしてないで今すぐ見ろ!」と言ってやりたい気分です(笑)。



この2週間、タイムトラベルものばかり7作品も続けて見てきました。
(しかもそのほとんどが最後に愛する者の命を助けるという似たような内容)
普通ならいい加減飽きてしまいそうなものですが、昨日観た『エンドレス 繰り返される悪夢』がもの凄く面白かったせいかまだまだ美味しく観られそうな気がしています(笑)。
来週は日本のタイムトラベルものに挑戦してみようかな?。


今週もお付き合いいただきありがとうございました。
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COMMENTS

2 Comments

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へろん  

サン・ジェルマンとかスウェーデンボルグとか、あの頃の時代の不思議な人物って(大抵は山師とか、逸話は創作とかなんでしょうけど)いろんなネタに使われてて面白いですね。たしか『サイボーグ009』にも登場していたかと。

ジェームズさん、良いキャラですねぇ。小説や漫画でもそうですが、こういう脇役キャラがいるといろんな意味で物語全体の厚みが増しますね。
でも小説でもいつの間にか登場しなくなったりするのですが、その理由は大抵作者が忘れてしまうというもので、脇役ファンは悲しまされます(苦笑)

しかし「あっぱ」って福井と韓国ではそんな意味だったんですね……韓国の方が親子で福井県に観光にいらした際には……(以下自粛 ^^;)

日本のタイムトラベルもの、どのあたりから攻められるか楽しみにしております(^^)

2020/07/21 (Tue) 20:36 | EDIT | REPLY |   
トガジン

トガジン  

へろんさん、コメントありがとうございます。

>サン・ジェルマンとかスウェーデンボルグとか

日本だと『新幻魔大戦』もタイムリープによるパラレルワールドもので実在した人物として由井正雪が出てましたっけ。
(うろ覚えですけど)幻魔に滅ぼされた未来から江戸時代にタイムリープした女の子が東丈の先祖になるのを、彼女を追ってきた幻魔が由井正雪に憑りついて妨害するというなんだか『ターミネーター』みたいなお話でした(発表は『新幻魔』が先)。
由井正雪は徳川幕府への謀反を企てた人物ですが、歴史上の怪しい犯罪者とか反社会派な人ってフィクションのネタにしやすいのでしょうね。

>「あっぱ」

今回の記事を書くに当たって調べてみたのですけど、福井弁ではいわゆる「う●こ」のことですが青森県では「妻」秋田県では「母親」を意味する言葉になるそうです。
どちらも韓国とは真逆ですね。
もし、青森や秋田の人と福井の人が何も知らずにお互いお国言葉で会話したとしたら・・・(汗)

>日本のタイムトラベルもの、どのあたりから

「来週は日本の~」と書いたんですけど、実は月曜の晩はドイツ製タイムリープ映画を見てしまいました(朝令暮改で面目ないです)。
ちょっと暗い映画でしたけど良かったです。

和製タイムトラベル映画の中にも傑作・佳作が多いですよね。
『サマータイムマシン・ブルース』『地下鉄(メトロ)に乗って』『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』『僕だけがいない街』『時をかける少女』等々・・・。
あとアニメ版『君の名は。』もタイムリープものに属するかな?。

上記の既に観た作品群は選択肢から外すことにしているので今チョイスに難儀していたりします。
『ドラえもん』ならタイムマシンものがいくらでもあるのですがね(笑)。

2020/07/22 (Wed) 05:14 | EDIT | REPLY |   

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