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映画と日常

週刊映画鑑賞記(2020.9/14~2020.9/20)

トガジンです。
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。



9/16(水)
『地獄の黙示録』(ファイナル・カット版)
(ホームシアター:BS4K録画)
『地獄の黙示録(ファイナルカット)』ポスター画像
<あらすじ>
1960年代末、ベトナム戦争が激化する中、アメリカ陸軍のウィラード大尉は、軍上層部から特殊任務を命じられる。
それは、カンボジア奥地のジャングルで、軍規を無視して自らの王国を築いているカーツ大佐を暗殺せよという指令だった。
ウィラードは4人の部下と共に、哨戒艇でヌン川をさかのぼる。


『地獄の黙示録』(ファイナル・カット版) ナパーム
1980年3月公開作品です。
当時は志望高校に合格した直後で、気持ち的にも金銭的にも余裕があったことから片っ端から映画を見まくっていて、そんな中話題作だったこの作品も観に行きました。

しかし、まだ中学を出たばかりのガキでしたから、ベトナム戦争の実情も知りませんしカーツ大佐の思想について深く考ようなどするわけもありません。
ただ単に予告編やTVCMで見た空爆シーンの迫力を楽しみにしていただけでした。

余談ですが・・・。
『1941』ポスター画像
これと同じ日にハシゴして見たのは一応同じ戦争映画の『1941』でした。
当時の私にとってはどちらも訳の分からない戦争映画(笑)でしたが、感覚的にはこっちのほうがまだ面白かった気がします。

『地獄の黙示録』LDジャケット
2回目は大学生の時でした。
LD(レーザーディスク)を買って観たのですが、それは決して内容に興味が沸いたからなどではありません。

実は’86年頃からサラウンド再生にハマっていて、当時のAV雑誌(たぶん「HiVi」誌)で「『地獄の黙示録』のドルビーサラウンド(アナログ4.1ch方式)が凄い!」という記事を読んでどうしてもそれを体験したくなってLDを買ったのです。
ベトナム戦争に興味無かったですし、音と映像で熱帯雨林の戦場を疑似体験するアトラクション映画という認識しかありません。
だからこのLDも全編通して観たのは一回だけで、それ以降はあの有名な農村空爆シーンまでの約1時間(1枚目サイド1)だけ何度も繰り返し観て(聴いて)おりました。

『地獄の黙示録』を全編通して見るのはLDを買った時以来なので、今回は30数年ぶりということになります。
また、最初の劇場公開版に50分近い未公開シーンを追加した「特別完全版」というのもありますが、そちらのバージョンは観たことがありません。

『地獄の黙示録』(ファイナル・カット版) ジャングル
今回BS4Kで放送されたのは、コッポラ監督が「今までのなかで一番満足しているバージョン」と言う「ファイナル・カット版」です。
2月にIMAXで上映されたとき大阪まで観に行くつもりだったのですが、例のウィルス感染が拡大し始めた時期であったため妻がどうしても大阪行きを許してくれなくて諦めました。

『地獄の黙示録』ファイナル・カット版はドルビーアトモス音声仕様のUHD-BDが発売されていますが、今回のBS4K放送はそれを5.1chにダウンミックスしたものです。
今回の視聴では、それをAVアンプでアトモスと同じ仕様(5.1.4ch)に復元・変換した5.1.4chサラウンドで聴いています

『地獄の黙示録』シュッシュッシュッシュッ
かつてLDで何度も観た(聴いた)ファーストシーン。

・・・あれ?。
音の鳴るタイミングとボリュームがLD(劇場公開版)とは全く変えられてしまっています。
劇場公開版では後方から「シュッシュッシュッシュッ」というローター音が徐々に聞こえてきて、やがてその方向(画面左側)からヘリがフレームインしてきたはずです。
ところが今回のファイナル・カット版ではヘリが画面に姿を現すまでローター音がほとんど聞こえません。
なんだか平坦な音作りに変わってしまっています。
昔LDで何度も観たオープニングだっただけに、この変更でなんだか映画への没入を拒まれた気分になってしまいました。

『地獄の黙示録』サラウンド
しかしその後ウィラードがキルゴア隊と合流してからは、頭上を飛び交うヘリの爆音が前・後ろ・そして頭の上から無数に響いてきて「天井にスピーカーを取り付けた甲斐があった」と一人ニヤニしながら見ておりました。

『地獄の黙示録』襲撃
そして一番の見どころ(聴きどころ)は、なんといっても「ワルキューレの騎行」を奏でながらの農村空爆シーンです。
これは流石に迫力10倍増しでした。

『地獄の黙示録』フランス人入植者
途中フランス人入植者の村に立ち寄るシーンは今回初めて見ました。
おそらく「特別完全版」で加えられたシーンだと思います。
他国人の視点からベトナム戦争の無意味さが明言されることで。
しかし、それまでのシーンと比べると感情的な政治談議が延々続くのでこの映画の中では浮いた感じがしました。
それが、このシーンが劇場公開版でカットされた理由ではないかと思います。

『地獄の黙示録』カーツ
初めて見たときもLDを買って観た時もそうでしたが、やはり目的地に着いてカーツ大佐と対峙するあたりは見ていて苦痛になるくらいダルくてグロいです。
だからLDも1枚目しか見ませんでした。

『地獄の黙示録』ラスト
あと、ラストも「あれ?、これで終わりだったっけ?。」と肩透かしな感じになっていました。
確か最後はシェフの連絡を受けた空軍がカーツの砦を空爆するエンディングシーンがあったはずですが、このラストだとウィラードがカーツの後釜に座ったかのように解釈することも出来ます。。

『地獄の黙示録 ファイナル・カット』カーツとウィラード
『ファイナルカット版』のポスター画像では、水面から顔を出したウィラードと水面に映るカーツの顔が対になっていました。
コッポラ監督の意図はやはりそういうことだったのでしょうか?。



9/18(金)
『ドラゴン危機一発』(日本語吹き替え版)
(ホームシアター:DVD)
『ドラゴン危機一発』日本語版収録DVD
先週『ドラゴン危機一発』の記事の中で「吹き替え担当が仮面ライダーの藤岡弘だったそうだが、やはり「とう!」と掛け声を出していたのだろうか?」と書いたのですが、それに対してゾンビマンさんとしろくろshowさんのお二人から「確かに「とう!」と言っていた」とコメントをいただきました。
(ゾンビマンさん、しろくろshowさん、情報ありがとうございました)

『ドラゴン危機一発』DVD
そうなると、どうしても見たく(聴きたく)なってしまうのが私という奴であります(笑)。
思い余って日本語吹き替え音声収録のDVDを買ってしまいました。
(アマゾンのポイントがかなり貯まっていたので0円でした)

『ドラゴン危機一発』DVD音声メニュー
このDVDには、①オリジナル広東語版に怪鳥音を付け加えて5.1ch化したもの/②日本初公開時の英語版/③’78年TV放映時の日本語吹替え版の三つの音声が収録されています。

『危機一発』クンフーアクションと怪鳥音
最初のうちは「ハッ」とか「でやッ」という抑えた掛け声がほとんどでしたが・・・。

『ドラゴン危機一発』ボス戦
終盤になると時折「とう!」という掛け声も聞こえます。
この直後に右手を突き出して「変身!」と叫んでも違和感なさそうです。
もっとも変身前がブルース・リーならライダーになっても強さは変わらなさそうですが(笑)。

『ドラゴン危機一発』ドラゴンキック
あとは、敵に飛び蹴りを見舞うとき「ライダーキック!」ならぬ「ドラゴンキック!」とか叫んでくれたら最高だったのですが・・・さすがにそれは無かったです(笑)。

あと、しろくろshowさんのコメントの中に「日本語版では伊福部昭先生の楽曲が使われていた」という情報がありました。
’70年代のテレビ局は著作権にルーズでしたから有り得る話です。
それでBGMにも注意しながら見ていると・・・

『ドラゴン危機一発』仲間の死
お!?。
チェンが仲間の遺体を見つけるシーンで確かに伊福部メロディが流れているではありませんか!?。
以前見た広東語版や先日の英語版には明らかに無かったBGMです。
同じ場面で広東語や英語音声に切り替えて確認してみると、そこには全く別の音楽が鳴っていたりあるいはBGMが無い部分だったりでした。
日本でTV初放送されたときに独自判断で差し替えたものに違いありません。

日本語版ではこの伊福部音楽以外にも、広東語・英語版とは別の音楽に差し替えられていたり、元々はBGMが無かった部分にも音楽が挿入されたりしています。
放送当時(’78)のTV局はコンプライアンスなんて完全無視だったのですね(笑)。

それにしても、声優さんの顔ぶれが豪華で安心して見ていられます。

『ドラゴン危機一発』社長とドラ息子
ラスボス:マイ=大塚周夫さん(ねずみ男)
そのドラ息子=伊武雅刀さん(デスラー総統)

『危機一発』元主役
従兄弟のシュウ=市川治さん(プリンス・シャーキン)

『ドラゴン危機一発』チャオ・メイ
チャオ=岡本茉利さん(花の子ルンルン)

素晴らしきかな昭和!。



連日
『エール』
(居間49インチ4K液晶テレビ:NHK総合)
2020年春のNHK朝ドラ『エール』ポスター画像
2ヶ月半の中断の経て、今週からようやく本編再開です。
初めて初回から欠かさず見てきた朝ドラですが、まさかこんなことになろうとは思っていませんでした。

『エール』弟子入り志願者
放送休止直前に登場した弟子入り志願者の田ノ上五郎(演:岡部大)。
その見た目と独特の喋り方に強烈なインパクトを受けましたが、私は特に彼の茨城弁に懐かしさを感じておりました。

実は大阪での大学時代、仲の良かった友達の中に茨城出身の奴がいたのです。
故郷の方言を隠そうとする者が多かった(私もそうでした)中で、彼だけは決してお国訛りを隠そうとしませんでした。
私も最初のうちは「お前訛ってるぞ」と笑っていたのですが、彼はいつも当たり前に茨城訛り(五郎ほどコテコテではなかったですが)で喋るので、みんなそのうち慣れてしまって彼の茨城弁を受け入れていました。
そして私も、いつの間にか彼の前では福井弁のイントネーションで喋るようになっていたのです。
五郎を見ているとその旧友のことが懐かしく思い出されます。

『エール』告白
そしてなんと、今週放送の5話分だけで五郎は梅ちゃん(演:森七菜)と恋仲に!。
しかも梅ちゃんの方から逆プロポーズ!?。

なんかメチャクチャ展開早っ。

例のウィルス感染拡大のために2か月半ぶりに放送再開した『エール』ですが、これは最高の再スタートだったと思います。
しかし、当初の130話から120話へと10話分短縮されることも発表されました。
このハイテンポもその影響なのでしょうか?。


今週もお付き合いいただきありがとうございました。
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