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映画と日常

トガジン的漫画原作映画ベスト10

CATEGORY映画全般
トガジンです。

現在ワッシュさんのブログ「男の魂に火をつけろ!」にて開催中の「漫画実写化邦画ベストテン」企画(12/13締切)に参加させていただきました。



<順位不同>(並びは公開順)

『野球狂の詩』
1977年/原作:水島新司 監督:曽根中生 主演:木ノ内みどり

『火の鳥』
1978年/原作:手塚治虫 監督:市川崑 主演:若山富三郎

『ピンクのカーテン』
1982年/原作:ジョージ秋山 監督:上垣保朗 主演:美保純

『漂流教室』
1987年/原作:梅図かずお 監督:大林宜彦 主演: 林泰文

『エコエコアザラク -WIZARD OF DARKNESS-』
1995年/原作:古賀新一 監督:佐藤嗣麻子 主演:吉野公佳

『ALWAYS 三丁目の夕日』
2005年/原作:西岸良平 監督:山崎貴 主演:堤真一

『20世紀少年-第2章-最後の希望』
2008年/原作: 西岸良平 監督: 山崎貴 主演:堤真一

『あしたのジョー』
2011年/原作:高森朝雄/ちばてつや 監督:曽利文彦 主演:山下智久

『るろうに剣心』(一作目)
2012年/原作:和月伸宏 監督:大友啓史 主演:佐藤健

『ちはやふる-結び-』
2018年/原作:末次由紀 監督:小泉徳宏 出演:広瀬すず



【選定理由など】
最初は闇雲に該当タイトルを挙げていったのですが、その時のリストにはあの『デビルマン』とか『進撃の巨人(前後編)』とか『ルパン三世』(小栗旬のやつ)とかいった世間的に酷評されてる作品がやたら多くて、さながら「日本トホホ映画ベスト10」といった様相を呈しておりました(笑)。
どうやら私には「漫画原作の映画にロクなもの無し」という先入観が根強くあるみたいです。

また、「漫画が原作」ということを知らずに見ていた映画が結構あったことに気付きました。
それと「漫画原作」と知ってはいても、結局原作のほうは読んでいないままという作品も多かったです。

今回の「漫画実写化邦画ベストテン」にエントリーするのは、映画も原作も両方知っている作品でなければなりません。
そこで下記2つの条件を課して絞り込みました。

①一度は劇場で観た作品であること(再上映やイベント上映も含む)。
②映画版だけでなく原作漫画も読んでいること(映画観る前か後かは不問)。

そのうえで、映画版に対し高(好)評価している作品かあるいは何らかの思い出がある作品を厳選しました。



『野球狂の詩』
1977年/原作:水島新司 監督:曽根中生 主演:木ノ内みどり
『野球狂の詩』映画と原作
私が初めて映画館で観た漫画原作実写映画です。
観たのは小学校を卒業してすぐの春休みで『嗚呼!!花の応援団』と同時上映でした。
(『花の応援団』は漫画を読んだことないので選外)
日活作品ということで普段はロマンポルノを上映している映画館(今は亡き福邦会館)での上映でした。
券売窓のすぐ横には同じ建物内で上映中のポルノ映画のポスターが貼られていて、連れて行ってくれた親戚の叔父さんが困った顔をしていたことを今でもよく覚えています(笑)。

『野球狂の詩』実写映画
「漫画の実写映画化」作品として良いのか悪いのかはこれが最初だったもので判断つきませんでした。
主演の木之内みどりさんが可愛くてそれだけで結構満足したことと、TVドラマでよく悪役を演じていた小池朝雄さんの岩田鉄五郎がそれほど違和感がなかったことから、私にとって初の漫画の実写化作品としてはまあまあ幸せな初体験だったのではないかと思われます。
細かなシーンとかは全く覚えていませんが、原作者の水島新司先生が「調子どう?」みたいな感じでゲスト主演していたことだけは印象に残っています。
(この数か月後には『ドカベン』も実写映画化されていて、そちらと記憶が混同しているかも知れないですが・・・。)

私の小学校~中学時代の数年間は水島新司先生の絶頂期で、『ドカベン』『あぶさん』『野球狂の詩』『一休さん』など何本も同時連載をされていました。
先日、その水島新司先生が引退されたとの発表があって、今は少し寂しい気分でこの記事を書いています。


『火の鳥』
1978年/原作:手塚治虫 監督:市川崑 主演:若山富三郎
『火の鳥』映画と原作
この映画の中で使われているアニメ合成シーンは現代でいうところのCG映像に相当するものだと考えています。
(20年ほど前までは特撮を使っていた部分でもある)
それを手書きアニメとの合成でやってしまうのが元アニメーターの市川崑監督らしさといったところでしょうか。

1978年の市川崑監督といえば、金田一耕助シリーズを大ヒットさせていた頃だったはずです。
あのおどろおどろしい絵作りにそろそろ飽きてきて、昔取った杵柄を生かしてアニメをやりたくなったのかも知れません。
ちなみに市川監督はこの翌年『銀河鉄道999』に監修として参加されています。

『ピンクのカーテン』
1982年/原作:ジョージ秋山 監督:上垣保朗 主演:美保純
『ピンクのカーテン』映画と原作
成人映画でスミマセン。
現在はNHKの昼の顔となっている美保純のデビュー作です。
決して美人ではない(失礼)妹というのが妙にリアルでした。

ちなみに、これが最初に劇場で観た成人映画でした。
といっても当時私は高校三年生(おい)。
フケ顔だったことをいいことに当時の映画仲間と見に行きました。
劇場に入るときと出る時に補導員に見つからないかとヒヤヒヤしたことを昨日のことのように覚えています(笑)。

原作漫画は大学生の頃に漫画喫茶かなにかで読みましたが、映画の美保純のイメージが強く残っていたためノリコが別人のように思えました。


『漂流教室』
1987年/原作:梅図かずお 監督:大林宜彦 主演: 林泰文
『漂流教室』映画と原作
出来はかなりアレな感じで、映画としての出来栄えについて評価出来るような代物ではありません。
しかし、これこそが私が初めて「マンガ原作実写映画に過大な期待は禁物」という原理を学んだ作品でした。
南果歩演じる美人音楽教師がゴキブリに進化してピアノを弾いているシュールな画は今も脳裏に焼き付いています。

ちなみに、当時付き合い始めていた女性と初めて一緒に見に行った映画がコレでした(爆)。
彼女とはその後数日を経ずして分かれるに至ったことは言うまでもありません。


『エコエコアザラク -WIZARD OF DARKNESS-』
1995年/原作:古賀新一 監督:佐藤嗣麻子 主演:吉野公佳
『エコエコアザラク』映画と原作
吉野公佳さん演じる黒井ミサが結構イメージに近かったことも高評価の一つですが、友達役(でも実は・・・)の菅野美穂さんがとてつもなく怖かったことを覚えています。
菅野さんは現在もサイコなキャラを演じることが多いですが、その原点はこの作品ではないかと思われます。

私が中学生の頃は少年チャンピオンの全盛期で、『ブラックジャック』『ドカベン』『がきデカ』『750ライダー』などの傑作・名作が連載されていました。
『エコエコアザラク』もその一つで、溢れ出さんばかりのリビドーを持て余していた当時の私は、やたらミサが脱いだり脱がされたりするシーンにばかり目が行っておりました(恥)。
この映画版も全編にエロティシズムが漂っていて、原作を知る者としてもかなり満足度の高い映画でした。


『ALWAYS 三丁目の夕日』
2005年/原作:西岸良平 監督:山崎貴 主演:堤真一
『ALWAYS 三丁目の夕日』映画と原作
原作漫画は、いきつけの歯医者の待合室に(先生が好きだったのか)単行本と掲載誌が置いてあったので結構な数の原作(短編集)を読んでいたと思います。

私にとってこの映画の真の主演は淳之介役の須賀健太くんと一平役の小清水一揮くんの2人です。
こっそり生みの親に会いに行くという淳之介と「しょーがねえなあ」といった感じでそれに付き合う一平。
帰りの電車賃が無くて塞ぎ込んでいた一平が母親(薬師丸ひろ子)がズボンの継ぎ布に仕込ませてくれていたお駄賃に気付くシーンと、夜遅く帰り着いた淳之介を「一時的に預かっているだけの他人の子」と言っていたはずの竜之介(吉岡秀隆)が何も言わず平手打ちを食らわせる一連のシーンでボロボロ涙が止まらなくなって困りました。

昭和30年代の東京と今の福井の大通り
あと、この映画に登場する昭和30年代の東京の風景って、現在の福井市とどこか雰囲気が似ているんですよね。
福井市はあの頃の東京を模して街づくりをしていたのでしょうか?。
何にせよ、見慣れない風景ではなかった(笑)ことも感情移入し易かった原因の一つだったと思います。

その後続編が2本作られていますが、出来るものならもう一本同じ面子で昭和45年を舞台にした「大阪万博」編も見てみたいです。
憧れの「バンパク」に行きたくてたまらない下町の子供たちが、既に見てきたという六ちゃん(医者に嫁いで裕福な暮らしをしている)の話を聞き、辛抱出来ずに親に内緒で大阪行きを敢行する・・・といった話も出来そうなのですがね。
でも堀北真希さんと小清水一揮くんが引退してしまっているのでもう難しいのかな?。


『20世紀少年-第2章-最後の希望』
2008年/原作:浦沢直樹 監督:堤幸彦 主演:唐沢寿明
『20世紀少年』映画(2作目)と原作
映画としてはもう一回見たいとは思わないですけど、日本映画でここまで原作漫画のイメージに近づけたキャスティングが成されたことは評価に値します。
ある意味、日本映画界史上最大のコスプレショーでありました。

『20世紀少年』カンナ役と響子役
ここに挙げるのは三部作のうちどれでも良かったのですけど、特に2作目から登場したカンナ(平愛梨さん)と小泉響子(木南晴夏さん)が笑ってしまうくらい原作そのままのイメージだったことから『-第2章-最後の希望』にしておきました。


『あしたのジョー』
2011年/原作:高森朝雄/ちばてつや 監督:曽利文彦 主演:山下智久/伊勢谷友介
『あしたのジョー』映画(2011)と原作
こちらは俳優さんの頑張りがキャラのイメージを実写の世界に引き寄せたとでも言いましょうか。
主役のジョーは野性味のカケラもない優男で残念でしたが、それを補って余りあるのが力石徹を演じた伊勢谷友介の鬼気迫る名演技でした。

ただ・・・。
現在、主演の山下某はJKお持ち帰り、力石役の伊勢谷に至っては大麻所持と、それぞれが問題を起こして芸能界から干されているというのが哀しいです。
あの力石の暗い眼光も、実は演技だけではなくおクスリのおかげであったのかと思うと・・・。


『るろうに剣心』(一作目)
2012年/原作:和月伸宏 監督:大友啓史 主演:佐藤健
『るろうに剣心』映画(一作目)原作
実は最初の3部作を観た時点では原作は全く読んでいなかったのですが、一昨年、新作『最終章』(2021年春公開予定)の撮影にエキストラとして参加した際「そもそもどんな話なのか?」「当日どんな場面を撮るのか?」と勉強のためにツタヤのコミックレンタルを利用して読破しました。

佐藤健が演じた剣心は原作のコミカルさは影をひそめていて、剣心のストイックな部分を強調していたように思います。
実写映画化ではそれが功を奏して、この”裏”幕末歴史活劇に重みをもたらしていました。
今は来年春公開予定の新作『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』を楽しみに待っているところです。

『ちはやふる-結び-』
2018年/原作:末次由紀 監督:小泉徳宏 出演:広瀬すず
『ちはやふる』映画(3作目)と原作
映画『ちはやふる』の三作目。
こちらも以前私がエキストラ出演させていただいた作品の一つです。
原作漫画については『るろうに剣心』と同じく最初の2部作(上の句/下の句)の時点ではその存在すら知らなかったのですが、たまたま3作目のエキストラ募集に当選したのを機に「どんな話なのか?」と急いで読み込みました。

3作目は原作が未完ということで映画オリジナルの結末で締めくくられています。
しかも、話の軸を主人公:千早ではなく、三角関係の一人である太一(野村周平)に置くことで、旧キャラも新キャラも全てが一つにまとまるという非常に上手い脚本構成になっています。

今回は「順不動」でラインナップしましたが、「あえてナンバー1を決めろ」と言われたら私は迷わずこの『ちはやふる-結び-』を推します。




以上、今回も集計が楽しみです。
お付き合いいただきありがとうございました。
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