週刊映画鑑賞記(2021.3/29~2021.4/4)
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。
昨日、いきなり朗報が飛び込んできました!。

庵野秀明監督作品『シン・仮面ライダー』2023年3月公開!。
『シン・ゴジラ』『シン・ヱヴァンゲリヲン』『シン・ウルトラマン』ときて「もしや?」とは思ってましたが、まさか本当にやるとは・・・。
そういえば、この日4月3日はちょうど50年前(昭和46年)『仮面ライダー』が始まった記念の日でした。
この日を狙っての電撃発表ということでしょうか?。
これでまた一つ楽しみが増えました。
作品自体はもちろんですが、特撮作品にエキストラ出演するチャンスが再び・・・(笑)。
3/29(月)
『ウルトラQ ①ゴメスを倒せ!』
(ホームシアター:BS4K&BSプレミアム)
BS4Kスタート当時の最大の目玉プログラムだった『ウルトラQ』4Kリマスター版。
今回は4周目の放送となりますが、今度こそ全話完全録画を目指します。
「今度こそ」というのは、昨年の3周目の再放送で一度全話録画しているのですが、残念なことに電波不良のため一部ノイズが入ってしまった回があってBD-Rへ保存は保留にしていたのです。
今度は悪天候に遭いませんように・・・。

昔から「どうしてこの話を第1話に選んだのだろう?」と疑問に思っていたのですが、今回見返して「子供視点」を最優先した結果だったのだと分かりました。
怪獣による怪事件に対してはまるで無能な大人の科学者たち。
今回のみ登場の新田記者(演:江原達怡)にあっさり「役立たず」呼ばわりされてしまいます。

それに対し、伝奇や怪獣にやたら詳しい少々アスペルガー症候群気味の次郎少年が登場。
昔の『サザエさん』の三平さんの声で喋るこのこしゃまくれた少年が事件解決への糸口を掴みます。
まさに子供の夢を具現化したようなお話です。
そういえば『ウルトラQ』って子供が活躍する話は案外少ないんですよね。

TV用とはいえ、さすが円谷英二が社運を賭けて作っただけあって特撮が素晴らしいです!。
工事現場でゴメスが暴れるシーンなどは4K解像度で見てもほとんどアラが気になりません。
むしろ情報量が増えたおかげで、ミニチュアの精巧さやしっかり作り込まれた舞台セットの凄さが伝わってくるほどです。

自論の正しさに酔いしれた次郎君は、ゴメスの天敵であるリトラを強制的に孵化させて戦わせます。
「いけ、リトラ!。シトロネラアシッドだ!。」
叱咤してリトラをけしかける次郎少年。

最後はリトラがゴメスに勝利しますが、リトラもまた力尽きて絶命・・・。
トンネル工事がなければ起き出してくることもなかったであろうゴメス。
そのゴメスと戦うためだけに強制孵化させられたリトラ。
後に次郎君はトンネルの傍に墓標を立てたとのことですが、彼は自分がリトラを死なせた事実を一生背負って生きるのでしょう。
3/30(火)
HDリマスター版『ウルトラマン80』
(ホームシアター:ファミリー劇場)

先週金曜日に録画した『ウルトラマン80』第1話と2話を連続視聴しました。
『80』の特撮映像は、まるで『レオ』終了からの5年間に貯めこんだスタッフのエネルギーが爆発したかのように、派手さと緻密さが高次元で融合した素晴らしいものでした。
初放映時、私はすでに高校生で最初のうちは「ウルトラマン先生なんてどうせ金八先生のパクリやろ」などと斜に構えて見始めていたのですが、そんな私のマイナスエネルギーはあの見事な特撮映像によって完全に吹き飛ばされてしまいました。
今見ても感心するのが80や怪獣が登場する特撮セットとカメラアングルです。
どのカットもローアングル(人間目線)を基本としていて、しかも手前には建物や木などをナメて撮影することで怪獣の巨大さが伝わってきます。

余談ですが、この撮り方の違いによる感動を『80』の約15年後に再び味わうことになりました。
それは人間目線にこだわり1カット1カット最適なアングルを決めながら撮った「平成ガメラ」シリーズと出会ったときです。
ややもすると怪獣目線になりがちだった後期「ゴジラVSシリーズ」に飽きていた当時の私に、再び特撮映画の面白さを見せつけてくれた作品でした。

1980年4月3日、『ウルトラマン80』初回放送当日。
当時福井ではまだ旧ウルトラシリーズの再放送が終わっておらず、最新作『80』第1話と同じ日に『エース』と『タロウ』も見れてしまうという、特撮好きにとってまさにお祭り状態でありました。
そして、現在もまた『ウルトラマン80』『ウルトラQ』『ウルトラセブン』の三つのウルトラ作品が同時に見られる状態にあるわけで、またあの頃と似た気分で『80』を楽しめそうです。

第2話はウルトラマン先生こと矢的猛と登校拒否生徒との交流が描かれますが、学園ドラマと怪獣ものとの共存にはやはり無理があることを早くも露呈してしまいました。
ついさっきまで怪獣が街で暴れていたというのに、そのわずか数分後に生徒全員が登校していて「先生の遅刻」がどうのこうの言うのは違和感ありすぎです。

ただ、この第2話は『80』の中でも非常に重要な回でもあるのです。
登校拒否児の塚本少年は20数年後の『ウルトラマンメビウス』第41話「思い出の先生」に成人した姿で登場します。
その内容は、彼が中心になって当時のクラスメートを集め、かつて自分たちの前から突然姿を消した矢的先生=ウルトラマン80に向かって「仰げば尊し」を歌うという、実質的な『80』の最終回でした。
塚本が登場するのはもっと後の回かと思い込んでいたのですが、第2話とずいぶん早い回だったのは意外でした。
でも、早めの回だったからこそしっかり記憶に残っていて、『メビウス』を見たときもすんなりと思い出せたのかも知れません。

学校編は確かに設定に無理があり過ぎですが、『ウルトラマン』シリーズの視聴者層を考えれば決して間違ったアプローチではなかったと思っています。
一番の問題はやはり「ウルトラマン先生」という新しい設定に従来通りの「防衛隊隊員」も無理やりねじ込んでしまったことです。
おそらく、若いスタッフが出した新しいアイデアに対して、旧来のスタイルから離れられない古参スタッフやスポンサーなどが横槍を入れたことであのような中途半端な設定になってしまったのではないでしょうか?。
「船頭多くして船山に登る」
何事もご意見番が多すぎると物事はとんでもないところへ向かってしまうものです。
まあ、そういうことは私の職場でも日常茶飯事ですがね(笑)。
ついでに2日(金)に放送された3話と4話も。

失恋した少年が心の痛みをこじらせて怪獣を生み出してしまう。
学校の先生という設定をフルに活かせるお話ですが、ここでもUGMのパート隊員という中途半端な設定が話の進行を妨げます。
特に今回のストーリー上では猛がUGM基地に出向く必要性などどこにも見当たりません。
そんな無駄なシーンを省いて、例えばイケメン君になびいた相手の女の子の描写も加えるなどすればもっと深みのある話になったと思うのですがね。
猛の立場を民間人(教師)に限定して必要なときだけUGMに協力するなど、『ミラーマン』('71)前半みたいな設定にしておけば「学校の先生」という設定をフルに生かした話ももっと作れたはずだと思います。

あと、『80』の残念な点の一つにナレーションが饒舌過ぎるという点が挙げられますが、この3話も例外ではありません。
例えば、少年の嫉妬心が生んだ怪獣ホーとウルトラマン80の戦いのシーンにもこんな余計なお世話が・・・。
「憎しみに膨れ上がった怪獣ホーは涙をまき散らしながら立ち向かってきた!。」
涙は映像で見せてくれれば十分だよ。
せっかくの良いシチュエーションなのにナレーションで説明されてしまうと興醒めです。
映像で見えにくいと判断したなら80に「泣いてるのか?」とか言わせればそれで十分。
勿体ないなあ・・・。

親子ゲンカして地球に逃げてきた息子怪獣(人間に換算すると中学生くらいらしい)を親怪獣が追いかけてきたという話。
80はわざと親にばかり攻撃を仕掛けることで親子の絆を取り戻させて宇宙に帰す。
おお、良い話ではないですか。
怪獣を殺さないところが特に良い。
『ウルトラマンコスモス』の先駆けですね。
負けたふりしてしてやったりな感じの80がナイスです(笑)。

矢的が生徒宅を訪ねるシーンに登場したお姉さんの声に私の全身がビビビッと反応しました。
私の脳に遺伝子レベルで刷り込まれているその声の持ち主の名は島本須美さん。
『カリオストロの城』のクラリス役や『風の谷のナウシカ』のナウシカ役の声優さんです。
そういえば島本さんは前年のアニメ『ザ☆ウルトラマン』でヒロイン役を担当していましたから、その繋がりで今回の顔出し出演が実現したのかも知れません。
4/1(木)
『キングコング対ゴジラ』(4K)
(ホームシアター:日本映画+時代劇4K録画)

日本映画専門チャンネルが久しぶりに良い仕事をしてます(笑)。
今から5年前。
長らく行方不明だった『キングコング対ゴジラ』のネガフィルムが全て揃い、日本映画専門チャンネルが中心となってレストアを敢行し4K完全版として復活させてくれました。
劇場公開もされて、同時に日本映画専門チャンネルでもダウンコンバート版を放送しました。
当時私もその放送を見ましたがまさに『キンゴジ』史上最高画質でありました。
そして、今回はその元となった4Kレストアマスターをリアル4K解像度で放送してくれます。

正直、解像度が上がっただけでこれほど見え方が変わるとは思っていませんでした。
画面に映し込まれた様々な情報が「見よう」と目を凝らさずとも自然に意識に入ってくるのです。
怪獣や人物などメインの被写体だけでなく、画面内に配置された全ての人や物が見やすくなったことで画面の奥行きと立体感が増して内容の理解度も上がります。

特に4K化の恩恵を感じたのはこのカットでした。
今までは暗くて細部が潰れて見えたことで距離感が掴めなかったのですが、背景の街並みがはっきり見えることで彼女が今いかに高い場所にいるのかが肌感覚で感じられます。
これまでも何度か4K映画は見ていますが、何度も見返した『ゴジラ』映画でようやくその違いをはっきり認識することが出来ました。

最後に来月放送の『モスラ対ゴジラ』予告編の4Kリマスター版も放送されました。
元はポジフィルムのはずですが、4Kリマスター化によって非常に色鮮やかで立体感のある映像になっています。
実は、今回の「ゴジラ最恐画質」シリーズで私が最も期待しているのは、来月から放送される『モスゴジ』『地球最大の決戦』『怪獣大戦争』『怪獣総進撃』の4本の画質向上なのです。
これらは60年代後半から70年代初頭にかけての「東宝チャンピオンまつり」再上映に際して一部のシーンをカットした短縮版が作られた際、当時の担当者がこともあろうにオリジナルネガを切り刻み、あまつさえカットした分のネガフィルムを紛失してしまったため全編のオリジナルネガが存在しないのです。
(つまりオリジナルネガはチャンピオンまつりで使われた部分しか残っていないという状態)
これらの作品(あと『南海の大決闘』と『ゴジラの息子』も含む)の全長版はポジフィルムしか残ってないため、これまで放送&販売されたどのフォーマットにおいてもネガが残っている他の作品と比べると画質が非常に悪かったのです。
これらの作品たちが今回の4Kリマスターによってどこまで綺麗な映像に甦るのか?。
5月初頭の『モスラ対ゴジラ』放送が今から楽しみで仕方ありません。
4/3(土)
『ゴーゴー仮面ライダー』
(ホームシアター:東映チャンネル)
『仮面ライダー』劇場版シリーズはDVD化された頃レンタルで観て以来です。
(たぶん15~16年ぶり?)

『ゴーゴー仮面ライダー』はTVシリーズ第13話のブローアップ版ですが、4:3のTV画面を上下カットして無理矢理シネスコ化しており、人物の頭が切れていることが多いです。
時々立花のおやっさんや滝の口元がどアップになってしまって目のやり場に困ることがありました(笑)。
これがルリ子(真樹千恵子)やヒロミ(島田陽子)だったらむしろ良かったのになあ。

当時はまだ藤岡弘さんが怪我で入院中だったため、生身の姿で登場する映像は全て過去回からの流用で、声も納屋六朗さんによって吹き替えられています。
13話はそれまでの全怪人が復活して登場することから選ばれたものと思われますが、どうせ劇場にかけるなら藤岡さんご本人が登場する回にして欲しかったです。

それでも、4Kリマスターの綺麗な画面で真樹千恵子さんが見られただけでも大満足だったりします(笑)。
『仮面ライダー対ショッカー』
(ホームシアター:東映チャンネル)

藤岡さんの怪我が癒え、1号2号が揃って画面に登場した初の作品です。
1号のマスクはこの作品とTV版51、52話にだけ登場した桜島1号バージョンです。
(ロケ地の名前からそう呼ばれる)
4Kリマスターの効果なのか、マスクの緑がすごく鮮やかで目がTV版のオレンジから真っ赤に変わっていることが画面でも良く分かります。
明るいイメージの2号と並ぶとなんだか悪役みたいですね(笑)。

人工重力装置の発明者の娘をショッカーの魔の手から守るダブルライダーといったお話です。
その娘(タマミ)役を演じていたのは、当時数多くの特撮番組に出演していた斉藤浩子さん。
懐かしい~。
でも、ライダーや怪人に抱きかかえられる度にぱんつが丸見えになるのでこれまた目のやり場に困りました。(/ω\)
残りは来週以降少しづつ見ていくことにします。
だって、一日で全部見てしまうのはなんだか勿体ないですから。
『ウルトラセブン ①姿なき挑戦者』
(ホームシアター:BSプレミアム)

『ウルトラQ』と同じく『ウルトラセブン』もBS4KとBSプレミアム両方で再放送開始。
『セブン』はすでに4K放送全話録画済みではありますが、飽きることなく今回も全話視聴するつもりです。
だって好きだから(笑)。
『セブン』に関しては前の放送時に全話分ブログに書いたので今回はスルーしますが、見ていて新しい何かを感じ取ったらまた書くかも知れません。
今週はオール特撮でお腹いっぱいであります。
至福!。
しかし、今回ほど「毎週日曜日に必ずブログを更新する」という枷を自分に課したことを悔やんだことはありません。

実は今夜、この時間(4日22時現在)、『8日で死んだ怪獣の12日の物語』劇場版が放映中なのですよ。
でも、これを見てしまうと今日中に更新しなければならないこのブログ記事を書く時間が無くなってしまうというジレンマ・・・。
小学生の頃、宿題を全然やってなくて見たいテレビを見せてもらえなかったことを思い出します(笑)。

そういえば『8日で死んだ怪獣の12日の物語』も日本映画専門チャンネルでした。
しかも今作には出資もしているみたいです。
これを機に特撮愛を取り戻せ!、日本映画専門チャンネルさん!!。
もうすっかり春ですねえ。

昨日、我が家の庭木もこんな鮮やかな花を咲かせてくれました。
(奥に写っているのは隣の家なのでボカシてます)
庭木が好きだった父が遺したもので、今は母が手入れをしてくれています。
手前の紫の花が何か分からないのですが(母も知らずに手入れしてるらしい)、奥の赤と白の花は観賞用の花桃です。

この抜けるような青空!。
先日までの黄砂がウソのようです。
こんな日はどこかへドライブにでも行きたかったですが、春の繁忙期に入った今はそんな時間は取れません。
映画とは何の関係もないですが、あんまり綺麗だったのでブログに書き残すことにしました(笑)。
長くなってしまいましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。