週刊映画鑑賞記(2021.4/19~2021.4/25)
CATEGORY週刊映画鑑賞記
トガジンです。
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。
4/19(月)
『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』🈠
(劇場:イオンシネマ新小松)

幸か不幸か、この日は急に仕事がキャンセルとなりました。
「ならば!」とばかり、かねてから気になっていた『シン・エヴァ』を見に行くことに決めました。
小中学校も高校も始業しているので、平日の映画館からは煩いガキんちょどもの姿は消えてるはずです。
公開前は依然の『序』『破』『Q』3作を見返してから『シン』に行こうと考えてましたが、身体が空いたのがあまりにも急だったため断念しました。
あと、あの陰鬱な『Q』をもう一度見返そうなんてという気にはなれなかったのも確かです。
正直、『Q』を見たあとは「もう『エヴァ』なんてどうでもいいや」とか思ったくらいでしたから。

元ブラスバンド部だった妻が言うには、タイトルの最後に付いている:||はローマ数字の「2(Ⅱ)」ではなく楽譜のリピート記号だそうです。
あと、これまでの新劇場版3作は「ヱヴァンゲリヲン」表記だったのが、今回は最初のTVシリーズと同じ「エヴァンゲリオン」に戻っています。
これらのことから、私は「最終的にTV版第一話に戻っていくのではないか?」と考えていたのですが・・・さて実際は?。

劇場はお隣石川県のイオンシネマ新小松。
福井の劇場でも良かったんですが、あえてここにしました。
ここだけの話ですが、実は福井のどの劇場よりもここのほうが設備が良いのです。

この日は月曜日ということで男性は一律1,100円(メンズデー)です。
もっとも、イオンシネマは55歳以上なら誰でも一人1,100円にしてくれるのでメンズデーはあまり関係ないですが。
でも、この「55歳以上はいつでも1,100円」があるからこそわざわざ県外のイオンに足を運んでしまうのです。
福井の劇場もこの制度を取り入れてくれればもっと行きやすくなるのですがね。

『Q』には全く出てこなかったためてっきり全員死んでしまったと思っていた連中が逞しく生きていたのが嬉しかったです。
個人的には彼らの第3村のシーンが一番の見どころでした。
いじけてばかりのシンジを叱ってくれる親友の義父や、綾波のそっくりさんを可愛がってくれたおばさんたちもこれまでのエヴァンゲリオンシリーズには居なかった魅力的な大人たちです。
そう、今回の映画にはこれまで排除されてきた”大人”が描かれているのです。
これまで全ての『エヴァ』を見てきた私が初めてほっこり出来た「おまじない」の数々も良かったです。
序盤では旧劇場版同様にウジウジしていたシンジが彼らのおかげで立ち直っていくところだけで十分でした。

あのラストは一体何だったのでしょう?。
すでに人間ではなくなってしまったシンジやマリたちは、(かつての第3新東京市みたいな)どこか別の人工の街に閉じ込もって生きているということでしょうか?。
そして、彼らとは別にサードインパクトから生き残った人間たちは第3村で大地に根を張ってしぶとく生き続けていくのでしょうか?。
そう考えると、シンジは結局「一緒にいても気楽でいられる仲間たちしかいない閉じた世界」を望んだということになります。
そして、”他人の子であっても間違ったことには叱ってくれるオヤジ”とか”お人好しでやたら他人の世話を焼きたがるおせっかいなオバサンたち”と暮らすのは鬱陶しかったということです。
主人公をそこに逃げ込ませて終わるのは、世の中のニートとか引きこもりの人々を容認することに繋がります。
仮想空間に引き籠り続ける永遠の子供たちと、泥と汗にまみれてリアルを生きる人間とを2つに切り分けた世界。
私は、旧劇場版で「アニメばっか見てないで外に出ろ」とまともに訴えて総スカンを食った庵野監督が今も変わらないアニメおたくに対して強烈な皮肉を込めたのではないか?と考えております。
個人的には、シンジには第3村の友達の元へ還って行って欲しかったですがね・・・。

内容にはそれほど興奮も感心もしなかったのですが、本作の音にだけはホームシアター持ちのサラウンドジャンキーとして血沸き肉躍るものを感じました。
音声仕様はドルビーアトモスではなかったと思いますが、冒頭エッフェル塔周辺での戦いでは上方からも鉄骨の反響音が加味された効果音が鳴り響き、コクピット(エントリープラグ)内も音が劇場内に充満していました。
内容を再びじっくり見たいとは思わないですが、この音の演出だけは我が家のサラウンドシステムで何度も聞き直したいと思っております。

ところで、『シン・エヴァ』の前には『シン・ウルトラマン』の特報が上映されておりました。
以前YouTUBEで公開されていたものと同じカット内容でしたが、CGで描かれた怪獣の質感が明らかに向上していました。
(画像の上が1月頃公開された旧バージョンで下が現在公開中のものです)
前は皮膚がまるでプラスチックのようだったのがかなり生物っぽくなっていましたし、砂塵が増えて地面との接地部分の違和感が減り画面との一体感が増しています。
地面を見ても、倒れた鉄塔が足されていたり空き地だった所にもなにか物が置かれていたりと画面密度が増しています。
公開日が延期されたことは残念ですが、こうした進化の過程を見たことかえって期待が高まるばかりです。

あと、『ゴジラvsコング』の予告編も初めて劇場の大スクリーンで見れました。
海外ではもう公開されていることから、YouTUBEでは重大なネタバレを含む海外版予告編も公開されているみたいです。
こうして最新ポスター画像を検索するだけでも「●●●が登場?」とかの見出しが目に入ってきるので焦りました(笑)。
『ゴジラvsコング』公開まであと3週間弱。
出来れば大阪エキスポシティのIMAXシアターで観たいのですが、大阪は今日から緊急事態宣言状態に突入しています。
解除予定日の11日までにある程度収まってくれて予定通り公開されると良いのですが・・・。
4/22(水)
『仮面ライダーX(劇場版)』
(ホームシアター:東映チャンネル)

『仮面ライダーX』はメカニカルな感じの変身がカッコ良くて好きでした。
「セタップ!」を叫んでカシャカシャとパーツを装着していく姿がいかにもサイボーグらしかったです。
今でもパソコンに新しいパーツを組み込んだりソフトをインストールするとき、つい「セタップ!(SET UP)」と口走ってみたりなんかします(笑)。
そんな同年輩の方っていませんかね~。

この劇場版はTV版第3話を劇場用にブローアップしたものです。
・・・が。
Xが弱い!。
怪人一人に終始して打つ手全部が裏目に出ています。
せっかくの劇場版にこの回をチョイスしてしまったことは『X』の人気にとっては逆効果だった気がします(笑)。

怪人ヘラクレスを目撃してしまった女の子も石油産国の特使もすんなりとは助けられていません。
今まさに殺されようとしている母娘が泣いて助けを求める声が痛ましすぎます。

満を持して登場するXライダーに「カッコつけてる暇があるならさっさと助けてやれよ」とか思ってしまいますね(笑)。
こうした序盤の頼りなさが、当時『X』から気持ちが離れた原因の一つだったかも知れません。
私が『仮面ライダーX』を毎回見るようになったのはアポロガイストが登場してからでした。
『キカイダー』におけるハカイダーみたいな存在でカッコ良かった

そういえば、3話の時点ではまだ立花藤兵衛は登場していなかったのですね。
立花のおやっさんという経験豊かな相談相手&協力者がいてくれれば、もうちょっとスマートに対処出来たと思います。
そして、1号や2号には滝和也という頼れる相棒がいました。
V3にも終盤はライダーマンという味方が出来、また、2人の先輩ライダーも生きていて共に戦ってくれました。
Xにはそういった心強い仲間がいないのです。
元々『仮面ライダーX』は、旧1号編のようなストイックなヒーローものに原点回帰しようとした企画だったそうです。
でも、同じシリーズを見てきて「仲間がいる」ことの良さを知ってしまった視聴者の目には、「単に味気ないもの」としてしか映らなかったのではないかと思います。
今だにXライダーの印象が薄いのはそのせいかも知れません。

あと、見ているうちに思い出した事がありました。
『仮面ライダーX』が放送されていた昭和49年は、第一次オイルショックの直後だったということです。
かの有名なトイレットペーパーを買おうと大勢の主婦がスーパーに殺到したニュース映像がまだ記憶に新しかった頃で、この話の本筋も「ゴッドの再びオイルショックを引き起こそうとする企みを阻止する」といったものになっています。
かつて初代『ゴジラ』が戦時下の東京大空襲や第5福竜丸の被曝事件に対する恐怖をベースにしたのと同じく、『仮面ライダー』もその各時代ごとに人々が抱いている不安や恐怖心を下敷きにして作られていたのです。
『五人ライダー対キングダーク』
(ホームシアター:東映チャンネル)

仮面ライダー劇場版のうち、これだけは当時劇場で観ています。
’74年夏の「東映まんがまつり」の中の一本で、メインプログラムは今でも名作と名高い『マジンガーZ対暗黒大将軍』でした。
私のお目当ては『マジンガー』のほうでしたが、やはり歴代ライダーが同じ画面に収まるサービス編ということで見ているうちに結構興奮した記憶があります。
夏休みということで京都から遊びに来ていた従兄弟たちと一緒に観たのですたが、私や同年代の男の子の興味は圧倒的に『マジンガー』『ゲッター』でした。
そして2歳下の男の子は『ライダー』『イナズマン』、そして3歳下の妹は『フィンガー5』とそれぞれ年代ごとにみんなが満足して帰ったように思います。
さすはが東映まんがまつり!(笑)。

ただ一人、ゴッドの暗躍に気付いたマサルくんの前に突然現れる怪しい人影!
マサルくん大ピンチ!
と思いきや・・・

暗闇からぬっと出てきたのは1号ライダーでした。
藤岡弘さんの声で喋っていますが、照明が逆光気味だったためまるで怪人が化けているのかのようにも見えます(笑)。
ここは本郷猛の姿で登場して欲しかったなあ。
あとマサルくんが「あ、1号ライダー」と当たり前のように話しかけたのには思わずのけぞりました。
この頃になると、影の存在だったはずのライダー達も子供が一目で分かるくらい認知度が高まっていたようです(笑)。

他の歴代ライダーも全員登場しますが、残念ながら素顔での登場はありませんでした。
声だけは藤岡弘さん(1号)佐々木剛さん(2号)宮内洋さん(V3)たちご本人がアテレコしていましたが、出来れば皆さん素顔でも出演していただきたかったです。

『仮面ライダーV3』のラストで死んだはずのライダーマンがしなっと(福井弁で「こっそりと」「何事もなかったかのように」)再登場していますが、当時これを見てどう思ったかは覚えていません。
でも、これ以降ライダーマンの死は無かったことになった気がします(笑)。
ただし、ちょっとヒゲが濃くなっていますね(笑)。
演じているのはスーツアクターの方で山口暁さんではありません。
変身シーンはTV版『V3』からの流用です。

ライダーシリーズは以前のライダーが客演する場合も決してやられ役にはせず、先輩として現行ヒーローを導く存在として描いていることに好感を持っています。
円谷プロの『ウルトラマンA』では初代ウルトラマンやセブン帰ってきたウルトラマンなど先代のヒーローたちが貼り付けにされたりして現役のエースの引き立て役にされたり、偽物が登場して子供たちの夢をぶち壊したりと容赦ない扱いをしてましたから。
私の場合、ほんの数か月前までマイ・ヒーローだった帰ってきたウルトラマンがそんな辱めを受けているのに耐えられなくて『A』を見るのをしばらく辞めてしまったくらいでしたから。

『仮面ライダー』シリーズに関しては、東映のプロデューサーがライダーのヒーロー性というものを大切にし続けていたことで、歴代ライダーの扱いにも細心の注意が払われていたのだと思います。
現に、最初のシリーズで藤岡弘さんが大ケガをしたとき原作漫画ではライダー1号は死んだことになってましたが、TVでは「ヒーローは決して死んではならない」というプロデューサーのひと言で外国に行ったことになり、その結果がダブルライダーそしてV3へと繋がっていったのです。

今回、ゲストとして『人造人間キカイダー』のミツコさんこと水之江じゅんさんが出てました。
しかもマサルくんのお姉さん役だったりします(笑)。
彼女が怪人にさらわれる場面では、どこからかギターの音が聞こえてきそうでした(笑)。

公開当時、TVシリーズではキングダークは既に登場済みだったらしいですが、私はこの『五人ライダー対キングダーク』で初めて目の当たりにしました。
実は当時福井では『仮面ライダー』シリーズは都会から約1ヶ月遅れで放送されていてまだアポロガイスト編が続いていました。
私は大画面で初めて見るキングダークにワクワクしておりましたが、京都から来た従兄弟たちは特に興奮もしていなかったように思います。
ちなみに・・・

20年数年前、千葉県萬徳寺の涅槃仏像に「キングダークみたいや」と思いながら手を合わせていたことは内緒です(笑)。

そういえば、今回ゴッドが企んでいた「東京カラカラ作戦」が結局どんな作戦だったんでしょうか?。
その全容が全く語られないまま映画が終わってしまいました。
ま、水之江じゅんさんが可愛いいからまあいいか(笑)。

あと、当時福井では『イナズマン』は放送されていなかったため私はこの時同時上映された劇場版が初イナズマンでした。
都会(京都)から来た従兄弟たちは「これ見たことあるやつや!」と文句を言ってましたが、私は初めてイナズマンを見れたことが単純に嬉しかったことを覚えています。
そして、それと同時に全ての特撮やアニメを当たり前に見られる都会の子を本当に羨ましく思いました。
福井でも例のウィルス感染者が増え続けていてとうとう県独自の緊急事態宣言が発報されてしまいました。
そのため、週末はひどく忙しくなってしまい他の視聴作品のレビューを一つ一つじっくり書く時間が確保出来ません。
そこで、今週はその他TV番組についてはタイトルのみを書き記すに留めます。
(今週の『ウルトラマン80』は川北紘一特技監督が担当した作品で書きたいことが山ほどあったのですがね~)
■4/20(火) 『ウルトラQ(4Kリマスター版)』 第4話「マンモスフラワー」(再々々放送)
(ホームシアター:BS4K録画)
■4/22(木) 『マジンガーZ』 第3話「マジンガーZ消滅作戦」/第4話「マジンガーZ絶体絶命」
(ホームシアター:東映チャンネル録画)
■4/23(金) 『ウルトラマン80』 第9話「エアポート危機一髪!」🈠/第10話「宇宙からの訪問者」🈠
(ホームシアター:ファミリー劇場)
■4/24(土) 『ゴジラS.P.シンギュラポイント』 第5話「はやきことかぜの」🈠
(ホームシアター:NETFLIX)
これだけ少し解説を・・・。
お馴染みの怪獣たちが続々登場しています。
アンギラスにマンダ、緑や赤の派手な怪獣はガバラかな?。
名前の由来もきちんと語られているところに制作者の怪獣愛を感じます。
あと、BS4Kの『ウルトラセブン』再放送や、東映チャンネルの『シャイダー』とか『ジャイアントロボ』とか『キカイダー』なんかもちょこちょこ見てました。
なにげに東映チャンネルの視聴回数が一番多いような・・・?。
30分以内のTV番組に関してはこの書き方でいいような気がします。
そもそも「週刊映画鑑賞記」って週末のまとめショートレビュー集だったのですし・・・。
今週もお付き合いいただきありがとうございました。
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。
4/19(月)
『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』🈠
(劇場:イオンシネマ新小松)

幸か不幸か、この日は急に仕事がキャンセルとなりました。
「ならば!」とばかり、かねてから気になっていた『シン・エヴァ』を見に行くことに決めました。
小中学校も高校も始業しているので、平日の映画館からは煩いガキんちょどもの姿は消えてるはずです。
公開前は依然の『序』『破』『Q』3作を見返してから『シン』に行こうと考えてましたが、身体が空いたのがあまりにも急だったため断念しました。
あと、あの陰鬱な『Q』をもう一度見返そうなんてという気にはなれなかったのも確かです。
正直、『Q』を見たあとは「もう『エヴァ』なんてどうでもいいや」とか思ったくらいでしたから。

元ブラスバンド部だった妻が言うには、タイトルの最後に付いている:||はローマ数字の「2(Ⅱ)」ではなく楽譜のリピート記号だそうです。
あと、これまでの新劇場版3作は「ヱヴァンゲリヲン」表記だったのが、今回は最初のTVシリーズと同じ「エヴァンゲリオン」に戻っています。
これらのことから、私は「最終的にTV版第一話に戻っていくのではないか?」と考えていたのですが・・・さて実際は?。

劇場はお隣石川県のイオンシネマ新小松。
福井の劇場でも良かったんですが、あえてここにしました。
ここだけの話ですが、実は福井のどの劇場よりもここのほうが設備が良いのです。

この日は月曜日ということで男性は一律1,100円(メンズデー)です。
もっとも、イオンシネマは55歳以上なら誰でも一人1,100円にしてくれるのでメンズデーはあまり関係ないですが。
でも、この「55歳以上はいつでも1,100円」があるからこそわざわざ県外のイオンに足を運んでしまうのです。
福井の劇場もこの制度を取り入れてくれればもっと行きやすくなるのですがね。

『Q』には全く出てこなかったためてっきり全員死んでしまったと思っていた連中が逞しく生きていたのが嬉しかったです。
個人的には彼らの第3村のシーンが一番の見どころでした。
いじけてばかりのシンジを叱ってくれる親友の義父や、綾波のそっくりさんを可愛がってくれたおばさんたちもこれまでのエヴァンゲリオンシリーズには居なかった魅力的な大人たちです。
そう、今回の映画にはこれまで排除されてきた”大人”が描かれているのです。
これまで全ての『エヴァ』を見てきた私が初めてほっこり出来た「おまじない」の数々も良かったです。
序盤では旧劇場版同様にウジウジしていたシンジが彼らのおかげで立ち直っていくところだけで十分でした。

あのラストは一体何だったのでしょう?。
すでに人間ではなくなってしまったシンジやマリたちは、(かつての第3新東京市みたいな)どこか別の人工の街に閉じ込もって生きているということでしょうか?。
そして、彼らとは別にサードインパクトから生き残った人間たちは第3村で大地に根を張ってしぶとく生き続けていくのでしょうか?。
そう考えると、シンジは結局「一緒にいても気楽でいられる仲間たちしかいない閉じた世界」を望んだということになります。
そして、”他人の子であっても間違ったことには叱ってくれるオヤジ”とか”お人好しでやたら他人の世話を焼きたがるおせっかいなオバサンたち”と暮らすのは鬱陶しかったということです。
主人公をそこに逃げ込ませて終わるのは、世の中のニートとか引きこもりの人々を容認することに繋がります。
仮想空間に引き籠り続ける永遠の子供たちと、泥と汗にまみれてリアルを生きる人間とを2つに切り分けた世界。
私は、旧劇場版で「アニメばっか見てないで外に出ろ」とまともに訴えて総スカンを食った庵野監督が今も変わらないアニメおたくに対して強烈な皮肉を込めたのではないか?と考えております。
個人的には、シンジには第3村の友達の元へ還って行って欲しかったですがね・・・。

内容にはそれほど興奮も感心もしなかったのですが、本作の音にだけはホームシアター持ちのサラウンドジャンキーとして血沸き肉躍るものを感じました。
音声仕様はドルビーアトモスではなかったと思いますが、冒頭エッフェル塔周辺での戦いでは上方からも鉄骨の反響音が加味された効果音が鳴り響き、コクピット(エントリープラグ)内も音が劇場内に充満していました。
内容を再びじっくり見たいとは思わないですが、この音の演出だけは我が家のサラウンドシステムで何度も聞き直したいと思っております。

ところで、『シン・エヴァ』の前には『シン・ウルトラマン』の特報が上映されておりました。
以前YouTUBEで公開されていたものと同じカット内容でしたが、CGで描かれた怪獣の質感が明らかに向上していました。
(画像の上が1月頃公開された旧バージョンで下が現在公開中のものです)
前は皮膚がまるでプラスチックのようだったのがかなり生物っぽくなっていましたし、砂塵が増えて地面との接地部分の違和感が減り画面との一体感が増しています。
地面を見ても、倒れた鉄塔が足されていたり空き地だった所にもなにか物が置かれていたりと画面密度が増しています。
公開日が延期されたことは残念ですが、こうした進化の過程を見たことかえって期待が高まるばかりです。

あと、『ゴジラvsコング』の予告編も初めて劇場の大スクリーンで見れました。
海外ではもう公開されていることから、YouTUBEでは重大なネタバレを含む海外版予告編も公開されているみたいです。
こうして最新ポスター画像を検索するだけでも「●●●が登場?」とかの見出しが目に入ってきるので焦りました(笑)。
『ゴジラvsコング』公開まであと3週間弱。
出来れば大阪エキスポシティのIMAXシアターで観たいのですが、大阪は今日から緊急事態宣言状態に突入しています。
解除予定日の11日までにある程度収まってくれて予定通り公開されると良いのですが・・・。
4/22(水)
『仮面ライダーX(劇場版)』
(ホームシアター:東映チャンネル)

『仮面ライダーX』はメカニカルな感じの変身がカッコ良くて好きでした。
「セタップ!」を叫んでカシャカシャとパーツを装着していく姿がいかにもサイボーグらしかったです。
今でもパソコンに新しいパーツを組み込んだりソフトをインストールするとき、つい「セタップ!(SET UP)」と口走ってみたりなんかします(笑)。
そんな同年輩の方っていませんかね~。

この劇場版はTV版第3話を劇場用にブローアップしたものです。
・・・が。
Xが弱い!。
怪人一人に終始して打つ手全部が裏目に出ています。
せっかくの劇場版にこの回をチョイスしてしまったことは『X』の人気にとっては逆効果だった気がします(笑)。

怪人ヘラクレスを目撃してしまった女の子も石油産国の特使もすんなりとは助けられていません。
今まさに殺されようとしている母娘が泣いて助けを求める声が痛ましすぎます。

満を持して登場するXライダーに「カッコつけてる暇があるならさっさと助けてやれよ」とか思ってしまいますね(笑)。
こうした序盤の頼りなさが、当時『X』から気持ちが離れた原因の一つだったかも知れません。
私が『仮面ライダーX』を毎回見るようになったのはアポロガイストが登場してからでした。
『キカイダー』におけるハカイダーみたいな存在でカッコ良かった

そういえば、3話の時点ではまだ立花藤兵衛は登場していなかったのですね。
立花のおやっさんという経験豊かな相談相手&協力者がいてくれれば、もうちょっとスマートに対処出来たと思います。
そして、1号や2号には滝和也という頼れる相棒がいました。
V3にも終盤はライダーマンという味方が出来、また、2人の先輩ライダーも生きていて共に戦ってくれました。
Xにはそういった心強い仲間がいないのです。
元々『仮面ライダーX』は、旧1号編のようなストイックなヒーローものに原点回帰しようとした企画だったそうです。
でも、同じシリーズを見てきて「仲間がいる」ことの良さを知ってしまった視聴者の目には、「単に味気ないもの」としてしか映らなかったのではないかと思います。
今だにXライダーの印象が薄いのはそのせいかも知れません。

あと、見ているうちに思い出した事がありました。
『仮面ライダーX』が放送されていた昭和49年は、第一次オイルショックの直後だったということです。
かの有名なトイレットペーパーを買おうと大勢の主婦がスーパーに殺到したニュース映像がまだ記憶に新しかった頃で、この話の本筋も「ゴッドの再びオイルショックを引き起こそうとする企みを阻止する」といったものになっています。
かつて初代『ゴジラ』が戦時下の東京大空襲や第5福竜丸の被曝事件に対する恐怖をベースにしたのと同じく、『仮面ライダー』もその各時代ごとに人々が抱いている不安や恐怖心を下敷きにして作られていたのです。
『五人ライダー対キングダーク』
(ホームシアター:東映チャンネル)

仮面ライダー劇場版のうち、これだけは当時劇場で観ています。
’74年夏の「東映まんがまつり」の中の一本で、メインプログラムは今でも名作と名高い『マジンガーZ対暗黒大将軍』でした。
私のお目当ては『マジンガー』のほうでしたが、やはり歴代ライダーが同じ画面に収まるサービス編ということで見ているうちに結構興奮した記憶があります。
夏休みということで京都から遊びに来ていた従兄弟たちと一緒に観たのですたが、私や同年代の男の子の興味は圧倒的に『マジンガー』『ゲッター』でした。
そして2歳下の男の子は『ライダー』『イナズマン』、そして3歳下の妹は『フィンガー5』とそれぞれ年代ごとにみんなが満足して帰ったように思います。
さすはが東映まんがまつり!(笑)。

ただ一人、ゴッドの暗躍に気付いたマサルくんの前に突然現れる怪しい人影!
マサルくん大ピンチ!
と思いきや・・・

暗闇からぬっと出てきたのは1号ライダーでした。
藤岡弘さんの声で喋っていますが、照明が逆光気味だったためまるで怪人が化けているのかのようにも見えます(笑)。
ここは本郷猛の姿で登場して欲しかったなあ。
あとマサルくんが「あ、1号ライダー」と当たり前のように話しかけたのには思わずのけぞりました。
この頃になると、影の存在だったはずのライダー達も子供が一目で分かるくらい認知度が高まっていたようです(笑)。

他の歴代ライダーも全員登場しますが、残念ながら素顔での登場はありませんでした。
声だけは藤岡弘さん(1号)佐々木剛さん(2号)宮内洋さん(V3)たちご本人がアテレコしていましたが、出来れば皆さん素顔でも出演していただきたかったです。

『仮面ライダーV3』のラストで死んだはずのライダーマンがしなっと(福井弁で「こっそりと」「何事もなかったかのように」)再登場していますが、当時これを見てどう思ったかは覚えていません。
でも、これ以降ライダーマンの死は無かったことになった気がします(笑)。
ただし、ちょっとヒゲが濃くなっていますね(笑)。
演じているのはスーツアクターの方で山口暁さんではありません。
変身シーンはTV版『V3』からの流用です。

ライダーシリーズは以前のライダーが客演する場合も決してやられ役にはせず、先輩として現行ヒーローを導く存在として描いていることに好感を持っています。
円谷プロの『ウルトラマンA』では初代ウルトラマンやセブン帰ってきたウルトラマンなど先代のヒーローたちが貼り付けにされたりして現役のエースの引き立て役にされたり、偽物が登場して子供たちの夢をぶち壊したりと容赦ない扱いをしてましたから。
私の場合、ほんの数か月前までマイ・ヒーローだった帰ってきたウルトラマンがそんな辱めを受けているのに耐えられなくて『A』を見るのをしばらく辞めてしまったくらいでしたから。

『仮面ライダー』シリーズに関しては、東映のプロデューサーがライダーのヒーロー性というものを大切にし続けていたことで、歴代ライダーの扱いにも細心の注意が払われていたのだと思います。
現に、最初のシリーズで藤岡弘さんが大ケガをしたとき原作漫画ではライダー1号は死んだことになってましたが、TVでは「ヒーローは決して死んではならない」というプロデューサーのひと言で外国に行ったことになり、その結果がダブルライダーそしてV3へと繋がっていったのです。

今回、ゲストとして『人造人間キカイダー』のミツコさんこと水之江じゅんさんが出てました。
しかもマサルくんのお姉さん役だったりします(笑)。
彼女が怪人にさらわれる場面では、どこからかギターの音が聞こえてきそうでした(笑)。

公開当時、TVシリーズではキングダークは既に登場済みだったらしいですが、私はこの『五人ライダー対キングダーク』で初めて目の当たりにしました。
実は当時福井では『仮面ライダー』シリーズは都会から約1ヶ月遅れで放送されていてまだアポロガイスト編が続いていました。
私は大画面で初めて見るキングダークにワクワクしておりましたが、京都から来た従兄弟たちは特に興奮もしていなかったように思います。
ちなみに・・・

20年数年前、千葉県萬徳寺の涅槃仏像に「キングダークみたいや」と思いながら手を合わせていたことは内緒です(笑)。

そういえば、今回ゴッドが企んでいた「東京カラカラ作戦」が結局どんな作戦だったんでしょうか?。
その全容が全く語られないまま映画が終わってしまいました。
ま、水之江じゅんさんが可愛いいからまあいいか(笑)。

あと、当時福井では『イナズマン』は放送されていなかったため私はこの時同時上映された劇場版が初イナズマンでした。
都会(京都)から来た従兄弟たちは「これ見たことあるやつや!」と文句を言ってましたが、私は初めてイナズマンを見れたことが単純に嬉しかったことを覚えています。
そして、それと同時に全ての特撮やアニメを当たり前に見られる都会の子を本当に羨ましく思いました。
福井でも例のウィルス感染者が増え続けていてとうとう県独自の緊急事態宣言が発報されてしまいました。
そのため、週末はひどく忙しくなってしまい他の視聴作品のレビューを一つ一つじっくり書く時間が確保出来ません。
そこで、今週はその他TV番組についてはタイトルのみを書き記すに留めます。
(今週の『ウルトラマン80』は川北紘一特技監督が担当した作品で書きたいことが山ほどあったのですがね~)
■4/20(火) 『ウルトラQ(4Kリマスター版)』 第4話「マンモスフラワー」(再々々放送)
(ホームシアター:BS4K録画)
■4/22(木) 『マジンガーZ』 第3話「マジンガーZ消滅作戦」/第4話「マジンガーZ絶体絶命」
(ホームシアター:東映チャンネル録画)
■4/23(金) 『ウルトラマン80』 第9話「エアポート危機一髪!」🈠/第10話「宇宙からの訪問者」🈠
(ホームシアター:ファミリー劇場)
■4/24(土) 『ゴジラS.P.シンギュラポイント』 第5話「はやきことかぜの」🈠
(ホームシアター:NETFLIX)
これだけ少し解説を・・・。
お馴染みの怪獣たちが続々登場しています。
アンギラスにマンダ、緑や赤の派手な怪獣はガバラかな?。
名前の由来もきちんと語られているところに制作者の怪獣愛を感じます。
あと、BS4Kの『ウルトラセブン』再放送や、東映チャンネルの『シャイダー』とか『ジャイアントロボ』とか『キカイダー』なんかもちょこちょこ見てました。
なにげに東映チャンネルの視聴回数が一番多いような・・・?。
30分以内のTV番組に関してはこの書き方でいいような気がします。
そもそも「週刊映画鑑賞記」って週末のまとめショートレビュー集だったのですし・・・。
今週もお付き合いいただきありがとうございました。
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