週刊映画鑑賞記(2021.5/3~2021.5/9)
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。
今週はこれ見てひたすら狂喜乱舞しておりました

(๑˃̵ᴗ˂̵)و ヨッシャァァァ!
3月から始まったゴジラ4Kリマスター最強画質シリーズ。
各番組の合間に番宣を放送していた『モスラ対ゴジラ』(5月13日放送)の画質が本当に素晴らしいのです!!!。

星由里子さんの目を見てください。
モスラ到着に気付いてパッと目を輝かせる場面ですが、本当に瞳がキラキラしています。
照明さんが星さんの目にしっかりキャッチライトを当てていることが分かります。
先月先々月放送された『ゴジラ(初代)』と『キングコング対ゴジラ』の2本は既に4Kマスターが存在していましたが、『モスゴジ』以降の作品についてはおそらく今回が初の4Kリマスター化のはずです。

特に『モスラ対ゴジラ』『地球最大の決戦』『怪獣大戦争』『怪獣総進撃』の4作品に関しては事情が複雑なのです。
実は、これらの作品は完全なネガフィルムが現存しません。
なぜなら、これらの作品が「東宝チャンピオンまつり」用に再編集された時、カットした部分のネガを破棄してしまったからです。
(アホか東宝!)
チャンピオンまつりバージョンに使われた部分に関してはネガフィルムが残っているので高画質スキャン&レストアが可能ですが、ネガが失われている部分は現存するマスターポジを使って補うしかありません(※)。
しかし、それだと場面ごとに明らかな画質差が生じてしまうため、今まで販売&放映された全長版はあえて低画質なマスターポジを元に作られていました。
でも、4Kスキャンとレストアを行うには、ポジフィルムよりネガを使うほうが間違いなく高画質です。
(※)『キンゴジ』は最近までこの方法で全長版を再現していましたが、近年紛失していた部分のネガが発見されたことで全編の4Kリマスター化を果たしました

今回の『モスラ対ゴジラ』は「短縮版のオリジナルネガをベースに、不足している箇所を現存するマスターポジから補う形で作業に当たった」そうです(※)。
つまり、ポジフィルムを基にしたレストア&リマスター作業がカギであることは間違いありません。
(※)「史上最“恐”画質」は伊達じゃない!“使用禁止のネガ”に“失われたはずの予告フィルム”、『4Kゴジラ』制作秘話がゴジラ映画の考古学だった

今回の予告映像を見た限りではその点もほとんど心配無さそうです。
上のノイズだらけの赤茶けた映像がBDや過去に放送された『モスラ対ゴジラ』の画質でしたが、今回のレストアでこの通りクリアな画面に生まれ変わっていたのです!。
モスラの毛並み、卵の明滅、鮮やかな星由里子さんの赤い服・・・。
更にデティールが細かく見えるようになったことで画面全体の奥行き感も増しています。

番宣一つで映画一本分盛り上がってしまいました(笑)。
私は・・・いや私たち怪獣映画ファンはこんな『モスラ対ゴジラ』を待っていたのです!。
来週木曜日(13日)の放送が楽しみで楽しみで仕方がありません。
5/6(木)
『ルパン三世カリオストロの城』
(ホームシアター:日本映画+時代劇4K録画)

初公開当時、高校受験直前の((;^_^A)中3の冬休みに映画館で見ています。
そのあまりの面白さに併映の『Mr.BOO』が終わるのをじっと待って2度周目を観たため、ハシゴして見に行く予定だった『007/ムーンレイカー』は見られなかっらという思い出があります。
また、私がビデオデッキを買うきっかけとなったのも『カリ城』のTV放送でした。

あれから一体何度見返したことでしょう。
2番館3番館と再上映があるたび可能な限り足を運び、TV録画ビデオは数えきれないほど繰り返し見ました。
市販ソフトもドラマ編LP・レーザーディスク・DVD・ブルーレイ・UHD-BDと最新フォーマット版が登場するたび買っています。
今でも冒頭から10分くらい(ルパンとクラリスが崖から落ちるあたりまで)はカット割りをすべて暗記していて、今でも空(そら)で絵コンテに描き起こせる自信があります。

今回はBS2Kの日本映画専門チャンネルと4K放送の日本映画+時代劇チャンネルの同時放送でした。
もちろんどちらもしっかり録画してますが、この日視聴したのは4K放送のほうです。
4K映像は現在市販されているUHD-BD版のマスターが元になっていると思われます。
そのため画質面では全くと言っていいほど不満はありません。

ただし一点だけ、先日『ゴジラ』を見たときにも感じたことですが、日本映画+時代劇チャンネルの局ロゴ(ウォーターマーク)がかなり大きく自己主張し過ぎなのが残念です。
ただ、今回の放送バーションには一つ大きな違和感がつきまとい続けていました。
音が違うのです
今回は5.1chサラウンド放送でした。
元々モノラルだった音声を疑似的に5.1chサラウンド化させたもので、セリフや音楽効果音など音のマテリアルそのものはオリジナルとほとんど変わりありません。
しかし、5.1chに変換するにあたってサラウンド感を増すために音のバランスが変えられたり別の効果音が付加されたりしていました。

例えば、ルパンとクラリスが崖に宙ぶらりんになっているこのシーン。
風の音がヒューヒューとやたら大きな音で入っており、それがサラウンドチャンネルに回って音の立体感を醸し出していました。
しかし、オリジナルでは風音はよく耳を澄まして聞いて初めて気が付く程度のかすかな音しか入っていません。
冒頭のカット割りを空(そら)で絵コンテに書き起こせるほど記憶している私は音の違いにもすぐに気付きました。

そうかと思えば、最も5.1ch化に適しているはずの酒場のシーンでは全くと言っていいほどサラウンド感がありません。
周囲の喧騒やガチャガチャと料理を運ぶ音などをリアスピーカーに回せば、観客がその場にいるような音場が作れたはずです。
5.1chへのリミックスが中途半端で、これだったらオリジナルのモノラル音源で放送してくれたほうがよっぽどマシでした。

4年ほど前に『カリ城』が4D上映されたときの音声もこれと同じバージョンだったと思います(多分)。
実はあの時も音の違いに気付いてはおりました。
でも、揺れや水しぶきなどのアトラクション効果と、激しい振動によってもよおされる尿意に気を取られて、今回ほど気にする暇が無かったです(笑)。
5/7(金)
『仮面ライダー8人ライダーVS銀河王』🈠
(ホームシアター:東映チャンネル録画)

この映画は、スカイライダーをあまり見ていなかった私でも「コレジャナイ感」が強かったです。

まず、ささきいさおさんが主題歌を歌っている時点で違和感バリバリでした。
ささきいさおさんの歌声は夢やロマンを朗々と歌い上げる松本アニメ等には合いますが、孤独のヒーロー:仮面ライダーとはどうしても合わない気がします。
そして更に気持ちを萎えさせるのが・・・

歴代ライダーの声が全員オリジナルキャストじゃない!ことでした。
一人残らず声優さんによる吹き替えなのです。
しかも、終始変身状態のままなので今誰が喋っているのかも分かりません。
せめて声だけでも藤岡さんや佐々木さんや宮内さんにアテていただきたかったです。

総監督は石森章太郎先生。
冒頭にはチョイ役で出演もされてます。
ライダーには珍しく戦車が出てきたり宇宙ステーションや敵のスターシップなど造形も凝った作りになっていましたが、石森先生御自ら監督するということで予算が多めに出たのでしょうか?。
石森先生は映画がお好きで、漫画にも映画の手法を取り入れたりしていました。
監督としてさぞ楽しみながら作られたこととお察しします。
でも、原作者自ら監督するならやっぱり歴代オリジナルキャストにも拘って欲しかったなあ・・・。
ところで。

主演の村上弘明さんは仮面ライダー/筑波洋の頃はセリフもたどたどしい新人でしたが、今では刑事ドラマやサスペンスものに数多く主演する大物俳優になっています。

それは同時期に『ウルトラマン80』に主演していた長谷川初範さんも同じです。
『80』の頃は口元から八重歯が除く愛嬌のある顔つきでしたが、後年はヤクザものや軍人など硬派な役柄も多いです。
(私は『平成ガメラ』の自衛隊幹部役の印象が強いですね)
こうして当時と今の御姿を並べて見ると、お二人とも良い歳の取り方をされたと思えす。
あと、村上さんと長谷川さんにはもう一つ大きな共通点があります。
それは、俳優としての地位を築いた現在でもかつて仮面ライダーやウルトラマンを演じたことに誇りを持っていて、かつての役柄での出演依頼も(スケジュールさえ許せば)決して嫌がらずに引き受けていることです。
それは往年の特撮ファンとしては本当に嬉しいことです。
【その他映像作品(主にTVドラマ/アニメ)】
■5/4(火) 『ウルトラQ(4Kリマスター版)』 第6話「育てよ!カメ」(再々々放送)
(ホームシアター:BS4K録画)
「カネゴンの繭」と同じ中川晴之助監督の作品。
「カネゴン~」はレギュラー三人組が一切登場せず子供たちとその親だけで展開する異色編でしたが、もしかするとこの「育てよ!カメ」も万城目たちの登場予定は無かったのかも知れません。
新聞記者の由利子はともかく、星川空港の二人が強盗事件の調査に深く関わるのは不自然ですから。
太郎と両親、クラスメートと先生、そしてギャング二人組だけで十分成立する話だったと思います。
■5/7(金) 『マジンガーZ』 第7話「あしゅら男爵の大謀略」/第8話「大魔神 アブドラの正体!!」
(ホームシアター:東映チャンネル録画)
最近デジタル技術によって50年近くも昔の古いアニメがまるでセル画を直接見ているかのようなクリアな画質で蘇っています。
それはそれで良いことだと思います・・・が。
4K『カリオストロの城』やWOWOWで放映中の『あしたのジョー』(昭和45年版)にも感じていたことですが、古いアニメは見苦しくない程度にフィルムグレインを残してくれるほうが良い気がします。
もちろん綺麗な画面は大歓迎ですが、当時見ていたのはあくまでもフィルムに焼き付けられた映像だったのですから。
■5/8(土) 『ウルトラマン80』
第13話「必殺! フォーメーション・ヤマト」🈠
(ホームシアター:ファミリー劇場録画)
これまで教師とUGMの兼業を続けてきた矢的猛でしたが、13話でUGMに正式に引き抜かれてしまったようです。
作劇の面で言えば、怪獣VS地球人類+助っ人ウルトラマンという従来通りのシリーズ形態に戻ったことになります。
『80』が始まる直前までは、私は「ウルトラマンが学校の先生なんて無理があるなあ」とか「どうせ金八先生や熱中時代にあやかりたかっただけだろ」などと鼻で笑っていました。
でも、今の私は『ウルトラマン80』の神髄はやはり当初の中学教師編にあって邪魔なのはむしろUGMのほうではないか?と感じています
確かに中学編では、強引過ぎる展開や映画の作劇法としてはあり得ない繋ぎ方(例:UGM基地で作戦会議に参加していた猛が次のカットで教室で授業をしている等)も多々ありました。
それでも、子供の心の闇が怪獣を生み出す(あるいは呼び寄せる)という着眼点はなかなかに素晴らしく、いくつかの傑作エピソードも生まれてします。
80(矢的猛)は普段は民間人(中学教師)として生活していて、UGM(オオヤマ隊長)とは必要時に連絡を取り合うくらいに留めておけば、今までになかった新しい「ウルトラマン世界」が描けたかも知れません。
第14話「テレポーテーション! パリから来た男」🈠
リアルタイム放映時。
この頃プライベートで大きなトラブルがあったためしばらく『80』を見ていなかった時期がありました。
その間に中学編は終わっていて、UGMには新しいメンバーが参入しておりました。
14話はそのイトウチーフ(演:大門正明)の登場回。
久し振りに『80』にチャンネルを合わせたとき、「あ、ゴジラ対メカゴジラの人が出てる?!」と何故か安心してそのまま再び『80』の世界に舞い戻ったことを思い出します。
■5/8(土) 『ゴジラS.P.シンギュラポイント』 第7話「じかんのぎもんふ」🈠
(ホームシアター:NETFLIX)
ジェットジャガーに惹かれて毎週楽しみに見ているアニメ版『ゴジラ』。
今回ゴジラらしき大怪獣が(身体の一部分だけ)姿を現しましたが、尻尾の形状や色合いからゴジラというよりチタノザウルスに近い気がします。
あと、これまでは人間が乗り込んで操縦していた我らがジェットジャガーに優秀なA.I.が組み込まれて完全な自立思考型ロボットに進化しました。
しかも、アンギラスの角で作った槍を持って!。
作り手さんのジェットジャガー愛が炸裂しております。
あと、NETFLIX配信でしか見られない作品かと思っていたら、BS11でも深夜アニメとして毎週放送されたんですね。
全然気が付かなかった・・・。
今週もお付き合いいただきありがとうございました。