週刊映画鑑賞記(2021.5/10~2021.5/16)
CATEGORY週刊映画鑑賞記
トガジンです。
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。
5/10(月)
『ゴルゴ13』🈠
(ホームシアター:WOWOW録画)
今年は高倉健さん生誕90周年とのことで、WOWOWも主演作品を多数放映しております。
ヤクザ映画とか晩年の渋茶みたいな作品には興味ないですが、中にこんな変な面白いのも混じっておりました。
まさかの『ゴルゴ13』です。
しかも全編海外ロケ?。
元々ゴルゴ13は高倉健がモデルだったそうなので健さん主演については頷けますが、1973年によく全編海外ロケなんて予算が出せたものだと思います。
監督は後に『新幹線大爆破』『君よ憤怒の河を渉れ』『野生の証明』でも健さんとコンビを組むことになる佐藤純彌監督。
本作以前は実録やくざ映画を多く撮っていたためかマフィアの拷問シーンがいかにも東映風です(笑)。
ロケ地はホメイニ革命以前のイラン。
出演者は健さん以外全員外国人。
イラン人男性はほぼ全員ヒゲを生やして長髪という同じような姿形をしているため、画面だけ見ても誰が誰やら分からなくなりそうです。
そこを補ってくれたのが超豪華な吹き替え声優陣でした。
山田康雄(ルパン三世)、平井道子(スターシア)、富田耕生(ドクター・ヘル)、北浜晴子(あしゅら男爵/女)、柴田秀勝(あしゅら男爵/男)、森山周一郎(ポルコ・ロッソ)等々・・・
聴きなれた声のおかげで、登場人物の区別もハッキリ付いてそれなりに楽しめました。

不満は、ボンドガール的ポジションの女優さんがイカツいオバサンで、艶やかな場面でも全然トキメかないことです。
ベッドインするゴルゴ(健さん)の表情もなんだか曇って見えました(笑)。
5/12(水)
『劇場版:仮面ライダースーパー1』🈠
(ホームシアター:東映チャンネル録画)

先月から東映チャンネルで放送されている昭和『仮面ライダー』劇場版シリーズ。
この作品は今回が初鑑賞です。
『スーパー1』はTV放映当時ほとんど見ていなかった(確か第1話しか見てない気がする)ため、基本設定も登場人物も全く覚えていません(汗)。
鑑賞後にウィキペディアで調べたら、元NASAの科学者で惑星開発用改造人間でしかも少林拳法の使い手といういかにも当時の子供が憧れそうなモノを詰め込んだライダーでした。
『スーパー1』がTV放映された80年~81年、アメリカのスペースシャトル計画やスペースコロニーが舞台のアニメ『機動戦士ガンダム』劇場映画化など、宇宙への関心事がやたら多かった時期でした。
また、少林拳法に関しては80年春に公開されたブルース・リーの『死亡遊戯』やジャッキー・チェン『笑拳』などカンフー映画人気が影響していたと思います。
そういえば、私がジャッキー・チェンのモンキーシリーズ(「蛇拳」「笑拳」「酔拳」)を初めて映画館で見たのも81年春のことでした。
ジャッキー映画を田舎で一挙再上映するくらいですから、当時はクンフー映画がブームだったのでしょう。

ただ、今回は見ているうちに嫌なことを思い出してしまいました。
主演の高杉俊介氏は現在借金苦で首が回らなくなっていて、挙句の果てにはファンの人たちからも数千万円もの借金をして返さずにいるというあの報道です。
その時、高杉氏は押しかけた関係者やファンの前で土下座して謝ってました。

私にとって高杉氏といえば、ライダーより『ガメラ2-レギオン襲来-』の自衛隊員役の印象が強いです。
出撃を前に緊張している若い部下に彼が演じる上官がかけた言葉。
「怖いか?いざとなったら逃げればいい。」
「ガメラでさえ敵わなかった相手だ。逃げても誰も文句は言いやせん。ま、それくらいの気持ちでいこうや。」
これ聞いてふっと力が抜けた部下の笑顔がまたいいんですよね。
それなのに、言った当人があんな逃げ方をするなんて・・・_| ̄|○。
5/13(木)
『モスラ対ゴジラ(4Kリマスター版)』
(ホームシアター:日本映画+時代劇4K録画)

「ゴジラ最恐画質シリーズ」が発表されたときからずっと楽しみにしていました。
仕事の都合でリアルタイム視聴は果たせませんでしたが、帰宅後深夜まで録画しておいたリアル4K版を見ておりました。
先週も書いた通り、現在『モスラ対ゴジラ』は完全な状態の全編ネガが揃っていない状態です。
そのため、今回の4K化においても今まで同様に質の劣るポジフィルムからスキャンしていると思われます。

こちらは、(価格&フォーマットの面から)最も高画質であるべき市販ブルーレイ(発売:東宝)の画面です。
(サムネイルをクリックすると1920x1080の大判画像が見られます)
発売は2010年3月ですから、11年以上前に作られたハイビジョンマスターということになります。
解像度が低くなんだかDVDのアップコン映像みたいな感じさえします。
色合いも青が退色してるせいか全体に黄ばんでいて、せっかくの快晴の青空が全然抜けが良くありません。
全体的にピンボケ気味なため立体感が乏しく平面的な絵です。
今では『モスゴジ』をこのBDで見ることはなくなりました。
11年前に買ったとき4千円くらいしたのになあ・・・。

こちらは日本映画専門チャンネルで以前放送された旧バージョン。
録画したのは確か2013~4年頃で、同じ頃WOWOWで放映された版もこれと似た傾向でした。
色合いは市販BDと同傾向ですが、解像度が低い(1440x1080)せいかかなりボケて見えます。
あと、なぜか画面の上下が切れて狭くなっています。

こちらは一昨年日本映画専門チャンネルが放映した「東宝チャンピオンまつり」版の映像です。
人物の肌。青空の抜け。山の緑。鮮やかな赤。
一昨年、これを見たときは今以上に嬉しくなったものでした。
東宝チャンピオンまつり版はオリジナルネガに近い世代のネガが残っているので、現代のデジタル技術と組み合わせればここまで高画質化が可能なのです。
ただ、同時期に放映されたオリジナル全長版は↑の旧画質版だったのでひどくガッカリしたものです。

そして今回の4Kリマスター版。(画像は2Kダウンコンバート版からのキャプチャ)
ようやく全編クリアな高画質で『モスラ対ゴジラ』を楽しめる日が来ました。
色合いはチャンピオンまつりバージョンと同傾向ですが、4K処理によってさらに細かな部分の色も反映されているようです。
あと、髪の毛の色艶!。
サムネイルを見ただけでも宝田さんと小泉さんの髪がツヤツヤしてるのが分かります(笑)。

もっと分かりやすく星由里子さんのご尊顔アップで比較してみました。
BD<旧・日専<<<チャンピオンまつりデジタルリマスター<今回の4Kリマスターと、お肌の荒れが少なくなり色艶も健康的になっていくのが分かります。

本当に素晴らしいレストアです。
冒頭の台風シーンを見ただけでも、水しぶきや風にはためく紅白幕がはっきり見えます。
初めて見たときから「これがミニチュア特撮とは信じられない」と思っていたのですが、高精細画面で見てもその印象は微塵も変わりません。

干拓地から姿を現したゴジラがゆさゆさ身体を揺らして泥をはらい落とす。
中島春雄さんのアドリブから生まれたこの名シーンも、4K高解像度によって泥の粒々感と皮膚のぶるぶる感が増してます。
目を凝らさずとも自然に映像情報が入ってくるので、考えるより先に感じ取ることが可能になった気がします。

こちらは東宝チャンピオンまつり版ではカットされたシーン。
つまり、再編集されて以後ネガが行方不明になっているシーンということです。
チャンピオンまつり版はオリジナルネガを切って作られたのでかっとされた分以外はネガが残っていることになりますが、ネガの無いシーン(およそ15分くらい)に関しては傷・汚れ・退色の激しいポジフィルムからのレストア作業になるわけです。
しかし、この映像を見る限り他の場面と比べて遜色は感じません。

ただ、色については不満が残ります。
退色したポジフィルムが元になっているせいか、4Kリマスター化してもまだ若干ブルー系が弱い気がしました。
また、色補正やノイズリダクションを強めにかけているためか、モブシーンではまるでモノクロ映像に人工着色したみたいに見えるカットもあります。
それでも、私がこれまで見た中で最高画質の『モスラ対ゴジラ』であることには間違いありません。
次に『モスゴジ』が再リマスタリングされるとしたら、それは紛失中のオリジナルネガが全部見つかった時でしょう。
【その他今週見た番組】
■5/11(火) 『ウルトラQ(4Kリマスター版)』 第7話「SOS富士山」(再々々放送)
(ホームシアター:BS4K録画)
この頃は前の東京オリンピック(1964年)の影響がまだ色濃く残っているようです。
「タケルとアベベが競走したらどっちが勝つかなあ?。」
俊足のタケルを見た子供たちが比較対象に持ち出したアベベとは、東京オリンピックマラソン金メダリストのアベベ・ビキラのこと。
アベベはエチオピア人ですが、子供というのは純粋に「強い奴」「早い奴」に憧れるのであって国籍だの肌の色だのは関係ないのですね。
■5/14(金) 『マジンガーZ』 第9話「デイモスF3は悪魔の落し子」/第10話「空飛ぶ鉄腕ダイアン」
(ホームシアター:東映チャンネル録画)
そろそろ飽きてきたかも(笑)。
子供のころは毎週一所懸命見てた番組なのですがね~。
ジェットスクランダーまだー?
ラインX1(シローの悲恋話)ってもっと先だったっけ?。
あと、さやかさんがミニスカスタイルになるダイアナンA登場回まであと何話?。
■5/15(土) 『ウルトラマン80』
第15話「悪魔博士の実験室」🈠/第16話「謎の宇宙物体スノーアート」🈠
(ホームシアター:ファミリー劇場録画)

今週放送の2本はどちらも城野エミ隊員(石田えり)主役回。
第15話には小さな子供怪獣をだっこするエミの胸元のアップが大量に・・・(笑)。
さらに佐原健二さんが彼女のお父さん役で出演してます。
『モスゴジ』では悪役を演じていましたが、やっぱりこの人が出てくると特撮ものは引き締まりますね。

今回が初登場のデブぽっちゃり隊員:セラ。
彼はこれからもちょくちょく出てきます。
でも、京子先生に代わる準レギュラーがこのデブぽっちゃり男かと思うとなんだかなあ・・・。
■5/10(土) 『ゴジラS.P.シンギュラポイント』 第8話「まぼろしのすがた」🈠
(ホームシアター:NETFLIX)
新生ジェット・ジャガーの進化が止まりません。

最初は人が乗って動かす重機みたいなロボットで、こんな短足で不格好だったのが・・・


7話からはここまでカッコ良く!。
しかも高性能A.I.を搭載してスタンドアローンで行動・判断も出来るロボットになりました。
さらに見た目からは想像も出来ない可愛い女声で喋り、近寄ってきた子供たちとジャンケンして遊んだりもします。
持っている槍の先はアンギラスの角。
8話ではこれでクモンガの群れと戦います。
凄いよジェット・ジャガー!。
最終回にはホントに巨大化するんじゃないか?とさえ思えてきました(笑)。
■5/10(土) 『たけしのこれがホントのニッポン芸能史「特撮」』🈠
(ホームシアター:NHK BSプレミアム)

ビートたけしが独自の視点で日本の芸能史を語り尽くす「たけしのこれがホントのニッポン芸能史」の最新回。
NHKは現在『ウルトラQ』『ウルトラセブン』を4K放送していることもあってか、今回のお題は「特撮」。
今まで全くノーマークだった番組で、たまたま番宣を見て録画予約したからよかったものの普通なら見逃すところでした。
たけしの稚拙なゴジラ批判には閉口しましたが、それ以外は結構楽しんで見てました。
でも、たった1時間半の番組ではおおまかに特撮の歴史をなぞるだけで終わってしまったように思います。
どうせやるならもっと深い話も見たかったなあ。
でも、次に特撮を扱うときは所さんメインでお願いしたいです(笑)。
今週もお付き合いいただきありがとうございました。
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。
5/10(月)
『ゴルゴ13』🈠
(ホームシアター:WOWOW録画)

ヤクザ映画とか晩年の渋茶みたいな作品には興味ないですが、中にこんな
まさかの『ゴルゴ13』です。
しかも全編海外ロケ?。
元々ゴルゴ13は高倉健がモデルだったそうなので健さん主演については頷けますが、1973年によく全編海外ロケなんて予算が出せたものだと思います。
監督は後に『新幹線大爆破』『君よ憤怒の河を渉れ』『野生の証明』でも健さんとコンビを組むことになる佐藤純彌監督。
本作以前は実録やくざ映画を多く撮っていたためかマフィアの拷問シーンがいかにも東映風です(笑)。
ロケ地はホメイニ革命以前のイラン。
出演者は健さん以外全員外国人。
イラン人男性はほぼ全員ヒゲを生やして長髪という同じような姿形をしているため、画面だけ見ても誰が誰やら分からなくなりそうです。
そこを補ってくれたのが超豪華な吹き替え声優陣でした。
山田康雄(ルパン三世)、平井道子(スターシア)、富田耕生(ドクター・ヘル)、北浜晴子(あしゅら男爵/女)、柴田秀勝(あしゅら男爵/男)、森山周一郎(ポルコ・ロッソ)等々・・・
聴きなれた声のおかげで、登場人物の区別もハッキリ付いてそれなりに楽しめました。

不満は、ボンドガール的ポジションの女優さんがイカツいオバサンで、艶やかな場面でも全然トキメかないことです。
ベッドインするゴルゴ(健さん)の表情もなんだか曇って見えました(笑)。
5/12(水)
『劇場版:仮面ライダースーパー1』🈠
(ホームシアター:東映チャンネル録画)

先月から東映チャンネルで放送されている昭和『仮面ライダー』劇場版シリーズ。
この作品は今回が初鑑賞です。
『スーパー1』はTV放映当時ほとんど見ていなかった(確か第1話しか見てない気がする)ため、基本設定も登場人物も全く覚えていません(汗)。
鑑賞後にウィキペディアで調べたら、元NASAの科学者で惑星開発用改造人間でしかも少林拳法の使い手といういかにも当時の子供が憧れそうなモノを詰め込んだライダーでした。
『スーパー1』がTV放映された80年~81年、アメリカのスペースシャトル計画やスペースコロニーが舞台のアニメ『機動戦士ガンダム』劇場映画化など、宇宙への関心事がやたら多かった時期でした。
また、少林拳法に関しては80年春に公開されたブルース・リーの『死亡遊戯』やジャッキー・チェン『笑拳』などカンフー映画人気が影響していたと思います。
そういえば、私がジャッキー・チェンのモンキーシリーズ(「蛇拳」「笑拳」「酔拳」)を初めて映画館で見たのも81年春のことでした。
ジャッキー映画を田舎で一挙再上映するくらいですから、当時はクンフー映画がブームだったのでしょう。

ただ、今回は見ているうちに嫌なことを思い出してしまいました。
主演の高杉俊介氏は現在借金苦で首が回らなくなっていて、挙句の果てにはファンの人たちからも数千万円もの借金をして返さずにいるというあの報道です。
その時、高杉氏は押しかけた関係者やファンの前で土下座して謝ってました。

私にとって高杉氏といえば、ライダーより『ガメラ2-レギオン襲来-』の自衛隊員役の印象が強いです。
出撃を前に緊張している若い部下に彼が演じる上官がかけた言葉。
「怖いか?いざとなったら逃げればいい。」
「ガメラでさえ敵わなかった相手だ。逃げても誰も文句は言いやせん。ま、それくらいの気持ちでいこうや。」
これ聞いてふっと力が抜けた部下の笑顔がまたいいんですよね。
それなのに、言った当人があんな逃げ方をするなんて・・・_| ̄|○。
5/13(木)
『モスラ対ゴジラ(4Kリマスター版)』
(ホームシアター:日本映画+時代劇4K録画)

「ゴジラ最恐画質シリーズ」が発表されたときからずっと楽しみにしていました。
仕事の都合でリアルタイム視聴は果たせませんでしたが、帰宅後深夜まで録画しておいたリアル4K版を見ておりました。
先週も書いた通り、現在『モスラ対ゴジラ』は完全な状態の全編ネガが揃っていない状態です。
そのため、今回の4K化においても今まで同様に質の劣るポジフィルムからスキャンしていると思われます。

こちらは、(価格&フォーマットの面から)最も高画質であるべき市販ブルーレイ(発売:東宝)の画面です。
(サムネイルをクリックすると1920x1080の大判画像が見られます)
発売は2010年3月ですから、11年以上前に作られたハイビジョンマスターということになります。
解像度が低くなんだかDVDのアップコン映像みたいな感じさえします。
色合いも青が退色してるせいか全体に黄ばんでいて、せっかくの快晴の青空が全然抜けが良くありません。
全体的にピンボケ気味なため立体感が乏しく平面的な絵です。
今では『モスゴジ』をこのBDで見ることはなくなりました。
11年前に買ったとき4千円くらいしたのになあ・・・。

こちらは日本映画専門チャンネルで以前放送された旧バージョン。
録画したのは確か2013~4年頃で、同じ頃WOWOWで放映された版もこれと似た傾向でした。
色合いは市販BDと同傾向ですが、解像度が低い(1440x1080)せいかかなりボケて見えます。
あと、なぜか画面の上下が切れて狭くなっています。

こちらは一昨年日本映画専門チャンネルが放映した「東宝チャンピオンまつり」版の映像です。
人物の肌。青空の抜け。山の緑。鮮やかな赤。
一昨年、これを見たときは今以上に嬉しくなったものでした。
東宝チャンピオンまつり版はオリジナルネガに近い世代のネガが残っているので、現代のデジタル技術と組み合わせればここまで高画質化が可能なのです。
ただ、同時期に放映されたオリジナル全長版は↑の旧画質版だったのでひどくガッカリしたものです。

そして今回の4Kリマスター版。(画像は2Kダウンコンバート版からのキャプチャ)
ようやく全編クリアな高画質で『モスラ対ゴジラ』を楽しめる日が来ました。
色合いはチャンピオンまつりバージョンと同傾向ですが、4K処理によってさらに細かな部分の色も反映されているようです。
あと、髪の毛の色艶!。
サムネイルを見ただけでも宝田さんと小泉さんの髪がツヤツヤしてるのが分かります(笑)。

もっと分かりやすく星由里子さんのご尊顔アップで比較してみました。
BD<旧・日専<<<チャンピオンまつりデジタルリマスター<今回の4Kリマスターと、お肌の荒れが少なくなり色艶も健康的になっていくのが分かります。

本当に素晴らしいレストアです。
冒頭の台風シーンを見ただけでも、水しぶきや風にはためく紅白幕がはっきり見えます。
初めて見たときから「これがミニチュア特撮とは信じられない」と思っていたのですが、高精細画面で見てもその印象は微塵も変わりません。

干拓地から姿を現したゴジラがゆさゆさ身体を揺らして泥をはらい落とす。
中島春雄さんのアドリブから生まれたこの名シーンも、4K高解像度によって泥の粒々感と皮膚のぶるぶる感が増してます。
目を凝らさずとも自然に映像情報が入ってくるので、考えるより先に感じ取ることが可能になった気がします。

こちらは東宝チャンピオンまつり版ではカットされたシーン。
つまり、再編集されて以後ネガが行方不明になっているシーンということです。
チャンピオンまつり版はオリジナルネガを切って作られたのでかっとされた分以外はネガが残っていることになりますが、ネガの無いシーン(およそ15分くらい)に関しては傷・汚れ・退色の激しいポジフィルムからのレストア作業になるわけです。
しかし、この映像を見る限り他の場面と比べて遜色は感じません。

ただ、色については不満が残ります。
退色したポジフィルムが元になっているせいか、4Kリマスター化してもまだ若干ブルー系が弱い気がしました。
また、色補正やノイズリダクションを強めにかけているためか、モブシーンではまるでモノクロ映像に人工着色したみたいに見えるカットもあります。
それでも、私がこれまで見た中で最高画質の『モスラ対ゴジラ』であることには間違いありません。
次に『モスゴジ』が再リマスタリングされるとしたら、それは紛失中のオリジナルネガが全部見つかった時でしょう。
【その他今週見た番組】
■5/11(火) 『ウルトラQ(4Kリマスター版)』 第7話「SOS富士山」(再々々放送)
(ホームシアター:BS4K録画)
この頃は前の東京オリンピック(1964年)の影響がまだ色濃く残っているようです。
「タケルとアベベが競走したらどっちが勝つかなあ?。」
俊足のタケルを見た子供たちが比較対象に持ち出したアベベとは、東京オリンピックマラソン金メダリストのアベベ・ビキラのこと。
アベベはエチオピア人ですが、子供というのは純粋に「強い奴」「早い奴」に憧れるのであって国籍だの肌の色だのは関係ないのですね。
■5/14(金) 『マジンガーZ』 第9話「デイモスF3は悪魔の落し子」/第10話「空飛ぶ鉄腕ダイアン」
(ホームシアター:東映チャンネル録画)
そろそろ飽きてきたかも(笑)。
子供のころは毎週一所懸命見てた番組なのですがね~。
ジェットスクランダーまだー?
ラインX1(シローの悲恋話)ってもっと先だったっけ?。
あと、さやかさんがミニスカスタイルになるダイアナンA登場回まであと何話?。
■5/15(土) 『ウルトラマン80』
第15話「悪魔博士の実験室」🈠/第16話「謎の宇宙物体スノーアート」🈠
(ホームシアター:ファミリー劇場録画)

今週放送の2本はどちらも城野エミ隊員(石田えり)主役回。
第15話には小さな子供怪獣をだっこするエミの胸元のアップが大量に・・・(笑)。
さらに佐原健二さんが彼女のお父さん役で出演してます。
『モスゴジ』では悪役を演じていましたが、やっぱりこの人が出てくると特撮ものは引き締まりますね。

今回が初登場の
彼はこれからもちょくちょく出てきます。
でも、京子先生に代わる準レギュラーがこの
■5/10(土) 『ゴジラS.P.シンギュラポイント』 第8話「まぼろしのすがた」🈠
(ホームシアター:NETFLIX)
新生ジェット・ジャガーの進化が止まりません。

最初は人が乗って動かす重機みたいなロボットで、こんな短足で不格好だったのが・・・


7話からはここまでカッコ良く!。
しかも高性能A.I.を搭載してスタンドアローンで行動・判断も出来るロボットになりました。
さらに見た目からは想像も出来ない可愛い女声で喋り、近寄ってきた子供たちとジャンケンして遊んだりもします。
持っている槍の先はアンギラスの角。
8話ではこれでクモンガの群れと戦います。
凄いよジェット・ジャガー!。
最終回にはホントに巨大化するんじゃないか?とさえ思えてきました(笑)。
■5/10(土) 『たけしのこれがホントのニッポン芸能史「特撮」』🈠
(ホームシアター:NHK BSプレミアム)

ビートたけしが独自の視点で日本の芸能史を語り尽くす「たけしのこれがホントのニッポン芸能史」の最新回。
NHKは現在『ウルトラQ』『ウルトラセブン』を4K放送していることもあってか、今回のお題は「特撮」。
今まで全くノーマークだった番組で、たまたま番宣を見て録画予約したからよかったものの普通なら見逃すところでした。
たけしの稚拙なゴジラ批判には閉口しましたが、それ以外は結構楽しんで見てました。
でも、たった1時間半の番組ではおおまかに特撮の歴史をなぞるだけで終わってしまったように思います。
どうせやるならもっと深い話も見たかったなあ。
でも、次に特撮を扱うときは所さんメインでお願いしたいです(笑)。
今週もお付き合いいただきありがとうございました。
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