週刊映画鑑賞記(2021.6/7~2021.6/13)
CATEGORY週刊映画鑑賞記
トガジンです。
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。
6/8(火)
『クリフハンガー』
(ホームシアター:BS4K)

<あらすじ>
かつて親友の恋人を救う事が出来なかった過去に苦悩し山を降りた元・山岳救助隊員が、山に墜落した凶悪な強盗犯達と命掛けの闘いを繰り広げる。

『ランボー』初期シリーズ『ターミネーター2』『氷の微笑』などの大ヒット作を連発していた頃のカロルコ・ピクチャーズ作品。
最大の見どころである山岳アクションシーンのほとんどは実際の雪山で撮影されていて、その”本物”の映像は現在見返しても凄みが失われていません。
(当時のCGではまだリアルな映像は作れず『T2』の液体ターミネーターくらいがせいぜいでした。)

断崖絶壁の頂上に空撮カメラ(救助ヘリ視点)が近づいていくと、そこには2人の遭難者が発煙筒を掲げて救助を待つ姿が!。
この場面を撮るために2人の俳優(スタントマンではなく本人。しかも片方は女優)を高さ1200mの岩山に登らせておいて、ヘリが近づくまでじっと待たせていたのでしょうか。

また、主演のシルベスター・スタローンは実は高所恐怖症だったそうです。
しかし、当時『ターミネーター』のアーノルド・シュワルツェネッガーに肉体派アクションスターの座を奪われ人気低迷していたスタローンは、起死回生とばかりにスタント無しでこの難シーンに挑みました。

途中ご都合主義的な展開があったり敵の残虐描写に多少行き過ぎな部分があるなど確かに難点も多い作品ではありますが、それらのマイナス点を補って余りある”本物志向”の映像がこの映画に普遍的な見応えを与えていると思います。
出来るものなら、もう一度映画館の大スクリーンで仰ぎ見たい映画の一つです。
私がこの映画を好きな理由はもう一つあります。
それはトレヴァー・ジョーンズ作曲の音楽です。
雄大な山岳風景のバックに流れるこのメインテーマは、今では私にとって”山”そのものを表す音楽になっています。

富山県内を縦貫する国道8号線を北に向かって進んでいくうち、(季節と天候次第で)こんな見事な立山連峰が眼前に広がります。
このとき、私の脳裏には自然に『クリフハンガー』のテーマが無限ループ状態で鳴り響いておりました(笑)。

もちろん、公開当時に即買いしたサントラCDを今も大事に持っていることは言うまでもありません。
トレヴァー・ジョーンズ氏は私が大好きな『ダーククリスタル』や『エクスカリバー』などファンタジー系映画の楽曲を多く手掛けていある作曲家です。
私としてはジョン・ウィリアムズやジェリー・ゴールドスミスに匹敵する映画音楽作曲家の一人だと思っているのですが、最近は新作の声が全く聞こえてこないのがとても残念です。

あと、この映画のラスボスを演じたジョン・リスゴーの悪役ぶりが凄いです。
目的のために味方の女性メンバー(たぶん愛人)も平然と射殺する冷酷さや、スタローンに脅しをかけるときの冷たい眼光には有無を言わせない凄みを感じます。
私にしては珍しく「こいつ、ぶっ殺せ!」と思わずにいられなくなるほどの憎々しさです。
『クリフハンガー』以前は『トワイライトゾーン(映画版)』や『2010年』で演じていた気弱な男性役のイメージしかなかったのですが、実は『ガープの世界』などでアカデミー賞にノミネートされたこともある名優だと知って驚きました。
こうした演技力に秀でた俳優さんが脇を支えてくれることで、SFやアクション映画に説得力が付加されるのですね。

印象深い出演者といえばもう一人、ヒロインを演じたジャニーン・ターナーさん。
目がくりっとしたショートカットの似合う私好みの美人です。
本作後はこれといった出演映画がないのが残念ですが、逆にオンリーワンなヒロインになっていて何度見ても新鮮な気持ちで見ていられます。
6/9(水)
■『仮面ライダー』(第1話と最終回)
(自室32インチ液晶テレビ:東映チャンネル録画)

東映チャンネルが昭和の『仮面ライダー』全シリーズ第1話と最終回を4Kリマスター化して連日放送していました。
放送自体は2Kダウンコンバートですがそれでも充分綺麗です。
オープニングタイトルで目の下部から透けて見える藤岡弘さんの目や口元がはっきりわかります。
いままでも目を凝らしてよく見ればなんとか分かりましたが、今回は4Kリマスターのおかげで「見よう」と努力しなくても自然に目に入ってくる感じでした。

今週は、とりあえず一番最初の『仮面ライダー』第1話と最終回を見てみました。
1話のライダーマスクが金属的な質感が見てとれて凄く綺麗です。
『仮面ライダー』旧1号編は、これまでもLD(購入)とDVD(レンタル)と何度かの再放送で10回以上見ていますが、出来立てほやほやのマスクの”艶”まで見て取れたのは今回が初めてでした。
これがハイビジョン(&4Kリマスター)の威力なのですね。

そして、初代ライダーガール:緑川ルリ子(森川千恵子)と野原ひろみ(島田陽子)のなんという美しさよ!。

1話ではルリ子は本郷が父親を殺したと誤解して彼を睨みつけますがその目力が凄いのです。
でも、2話で誤解が解けてから彼女が見せる笑顔がこれまた超絶可愛いのであります。
まさに元祖ツンデレヒロイン!(笑)。
東映チャンネルに加入して本当に良かった!。
欲を言えば第一話と最終回だけでなく、各作品のターニングポイントになった回も放送してくれると嬉しかったのですがね。
(例えば『仮面ライダー』なら2号ライダー登場回、『V3』ならライダーマン登場回など)
もしかすると、今回の4K昭和ライダー特集はいずれ全作品4Kリマスター版放送に向けての布石かも知れません。
【今週のその他諸々】
■6/7(月)
『ウルトラQ』第11話「バルンガ」
(ホームシアター:BS4K録画)
ラストの意味深さに見終えてゾッとする話ではありますが、実は意外に粗も多い作品です。
最初に出てくる宇宙飛行士が大気圏突入直前まで居眠りしてるというのはどうかと思いますし、その後の管制基地との応答も「あの、あの・・・」とまるで小学生みたいで頼りないことこのうえありません。
このあと地球全体を麻痺させてしまうことになるバルンガの最初の犠牲者なのですから、もっとしっかりした人物として描くべきだったと思います。
あと、バルンガによって全てのエネルギーが奪われたため万城目たちは自転車で移動することになりますが、4Kの高画質で見ると画面の奥のほうに当たり前に動いている一般車が映っていることに気づいてしまいます。
まあ、無粋なツッコミでしかないのですけど、何度も見るうちの一回くらいはこうした粗探し大会にして楽しむのもまた愉しいものではないでしょうか。
6/10(木)
『ゴジラS.P.(シンギュラ・ポイント)』第12話「たたかいのおわり」
(ホームシアター:NETFLIX)
次回で最終回。
ここまでの12話分をもう一回じっくり見返して複雑な設定を頭の中で整理したかったですが時間的に無理そうです。
「空間と時間に干渉する高次元的物質」だの「オーソゴナル・ダイアゴナライザー」だの「特異点」だの、正直言ってもう何が何やら???。
でも、今の時代にゴジラをやるとして「放射能浴びて巨大化しました」のほうがよっぽど嘘臭い気もします。
それに小難しいSF用語の応酬を全て理解出来ていなくても、この作品世界で起こっている事象は見えているのでエンターテイメント作品として最小限の楽しみ方は出来るはず。
来週が楽しみなでもあり不安でもあり・・・。
6/12(土)
■『ウルトラマン80』
第23話「SOS!! 宇宙アメーバの大侵略」/第24話「裏切ったアンドロイドの星」
(ホームシアター:ファミリー劇場録画)
「裏切ったアンドロイドの星」
甘い言葉で忍び寄る侵略者。
ある者はそれを無邪気に信じてしまい、ある者は疑念を抱く。
宇宙人であるがゆえに真実を知る主人公(ウルトラマン)。
しかしそれを実証することは正体を明かすことに繋がるため窮地に陥ってしまう。
『ウルトラセブン』や『帰ってきたウルトラマン』でも通用しそうな良いシナリオでした。
欲を言えばタイトルをもう一捻りして欲しかったかな~?(笑)。

ファンタス星人(実はファンタス星を滅ぼしたアンドロイド)の胡散臭さ100%なデザイン&造形も素晴らしい。

『スター・ウォーズ』プリクエルトリロジーに出てきたヌート・ガンレイはこのファンタス星人のパクリに違いありません(笑)。

あと、先週大事なことを書き忘れてました。
21話からUGM気象班の小坂ユリ子隊員が登場しています。
演じているのは、以前桜ヶ岡中学校の事務員ノンちゃん役を演じてた白坂紀子さん。
「よく似た人がいるもんだ」とフォローはしていたものの、大人の目から見ればこのキャスティングは実に異様です。
急な路線変更(中学編廃止)でレギュラー出演者の多くをクビにした円谷プロに対し、怒った所属プロダクションが白坂さんの出番を引き続き用意するよう求めた結果ではないかと思われます。
放送当時、このノンちゃん再登場小坂ユリ子隊員登場の裏側に「大人の事情」が垣間見えてひどく白けた気持ちになったことを覚えています。
今週もお付き合いいただきありがとうございました。
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。
6/8(火)
『クリフハンガー』
(ホームシアター:BS4K)

<あらすじ>
かつて親友の恋人を救う事が出来なかった過去に苦悩し山を降りた元・山岳救助隊員が、山に墜落した凶悪な強盗犯達と命掛けの闘いを繰り広げる。

『ランボー』初期シリーズ『ターミネーター2』『氷の微笑』などの大ヒット作を連発していた頃のカロルコ・ピクチャーズ作品。
最大の見どころである山岳アクションシーンのほとんどは実際の雪山で撮影されていて、その”本物”の映像は現在見返しても凄みが失われていません。
(当時のCGではまだリアルな映像は作れず『T2』の液体ターミネーターくらいがせいぜいでした。)

断崖絶壁の頂上に空撮カメラ(救助ヘリ視点)が近づいていくと、そこには2人の遭難者が発煙筒を掲げて救助を待つ姿が!。
この場面を撮るために2人の俳優(スタントマンではなく本人。しかも片方は女優)を高さ1200mの岩山に登らせておいて、ヘリが近づくまでじっと待たせていたのでしょうか。

また、主演のシルベスター・スタローンは実は高所恐怖症だったそうです。
しかし、当時『ターミネーター』のアーノルド・シュワルツェネッガーに肉体派アクションスターの座を奪われ人気低迷していたスタローンは、起死回生とばかりにスタント無しでこの難シーンに挑みました。

途中ご都合主義的な展開があったり敵の残虐描写に多少行き過ぎな部分があるなど確かに難点も多い作品ではありますが、それらのマイナス点を補って余りある”本物志向”の映像がこの映画に普遍的な見応えを与えていると思います。
出来るものなら、もう一度映画館の大スクリーンで仰ぎ見たい映画の一つです。
私がこの映画を好きな理由はもう一つあります。
それはトレヴァー・ジョーンズ作曲の音楽です。
雄大な山岳風景のバックに流れるこのメインテーマは、今では私にとって”山”そのものを表す音楽になっています。

富山県内を縦貫する国道8号線を北に向かって進んでいくうち、(季節と天候次第で)こんな見事な立山連峰が眼前に広がります。
このとき、私の脳裏には自然に『クリフハンガー』のテーマが無限ループ状態で鳴り響いておりました(笑)。

もちろん、公開当時に即買いしたサントラCDを今も大事に持っていることは言うまでもありません。
トレヴァー・ジョーンズ氏は私が大好きな『ダーククリスタル』や『エクスカリバー』などファンタジー系映画の楽曲を多く手掛けていある作曲家です。
私としてはジョン・ウィリアムズやジェリー・ゴールドスミスに匹敵する映画音楽作曲家の一人だと思っているのですが、最近は新作の声が全く聞こえてこないのがとても残念です。

あと、この映画のラスボスを演じたジョン・リスゴーの悪役ぶりが凄いです。
目的のために味方の女性メンバー(たぶん愛人)も平然と射殺する冷酷さや、スタローンに脅しをかけるときの冷たい眼光には有無を言わせない凄みを感じます。
私にしては珍しく「こいつ、ぶっ殺せ!」と思わずにいられなくなるほどの憎々しさです。
『クリフハンガー』以前は『トワイライトゾーン(映画版)』や『2010年』で演じていた気弱な男性役のイメージしかなかったのですが、実は『ガープの世界』などでアカデミー賞にノミネートされたこともある名優だと知って驚きました。
こうした演技力に秀でた俳優さんが脇を支えてくれることで、SFやアクション映画に説得力が付加されるのですね。

印象深い出演者といえばもう一人、ヒロインを演じたジャニーン・ターナーさん。
目がくりっとしたショートカットの似合う私好みの美人です。
本作後はこれといった出演映画がないのが残念ですが、逆にオンリーワンなヒロインになっていて何度見ても新鮮な気持ちで見ていられます。
6/9(水)
■『仮面ライダー』(第1話と最終回)
(自室32インチ液晶テレビ:東映チャンネル録画)

東映チャンネルが昭和の『仮面ライダー』全シリーズ第1話と最終回を4Kリマスター化して連日放送していました。
放送自体は2Kダウンコンバートですがそれでも充分綺麗です。
オープニングタイトルで目の下部から透けて見える藤岡弘さんの目や口元がはっきりわかります。
いままでも目を凝らしてよく見ればなんとか分かりましたが、今回は4Kリマスターのおかげで「見よう」と努力しなくても自然に目に入ってくる感じでした。

今週は、とりあえず一番最初の『仮面ライダー』第1話と最終回を見てみました。
1話のライダーマスクが金属的な質感が見てとれて凄く綺麗です。
『仮面ライダー』旧1号編は、これまでもLD(購入)とDVD(レンタル)と何度かの再放送で10回以上見ていますが、出来立てほやほやのマスクの”艶”まで見て取れたのは今回が初めてでした。
これがハイビジョン(&4Kリマスター)の威力なのですね。

そして、初代ライダーガール:緑川ルリ子(森川千恵子)と野原ひろみ(島田陽子)のなんという美しさよ!。

1話ではルリ子は本郷が父親を殺したと誤解して彼を睨みつけますがその目力が凄いのです。
でも、2話で誤解が解けてから彼女が見せる笑顔がこれまた超絶可愛いのであります。
まさに元祖ツンデレヒロイン!(笑)。
東映チャンネルに加入して本当に良かった!。
欲を言えば第一話と最終回だけでなく、各作品のターニングポイントになった回も放送してくれると嬉しかったのですがね。
(例えば『仮面ライダー』なら2号ライダー登場回、『V3』ならライダーマン登場回など)
もしかすると、今回の4K昭和ライダー特集はいずれ全作品4Kリマスター版放送に向けての布石かも知れません。
【今週のその他諸々】
■6/7(月)
『ウルトラQ』第11話「バルンガ」
(ホームシアター:BS4K録画)
ラストの意味深さに見終えてゾッとする話ではありますが、実は意外に粗も多い作品です。
最初に出てくる宇宙飛行士が大気圏突入直前まで居眠りしてるというのはどうかと思いますし、その後の管制基地との応答も「あの、あの・・・」とまるで小学生みたいで頼りないことこのうえありません。
このあと地球全体を麻痺させてしまうことになるバルンガの最初の犠牲者なのですから、もっとしっかりした人物として描くべきだったと思います。
あと、バルンガによって全てのエネルギーが奪われたため万城目たちは自転車で移動することになりますが、4Kの高画質で見ると画面の奥のほうに当たり前に動いている一般車が映っていることに気づいてしまいます。
まあ、無粋なツッコミでしかないのですけど、何度も見るうちの一回くらいはこうした粗探し大会にして楽しむのもまた愉しいものではないでしょうか。
6/10(木)
『ゴジラS.P.(シンギュラ・ポイント)』第12話「たたかいのおわり」
(ホームシアター:NETFLIX)
次回で最終回。
ここまでの12話分をもう一回じっくり見返して複雑な設定を頭の中で整理したかったですが時間的に無理そうです。
「空間と時間に干渉する高次元的物質」だの「オーソゴナル・ダイアゴナライザー」だの「特異点」だの、正直言ってもう何が何やら???。
でも、今の時代にゴジラをやるとして「放射能浴びて巨大化しました」のほうがよっぽど嘘臭い気もします。
それに小難しいSF用語の応酬を全て理解出来ていなくても、この作品世界で起こっている事象は見えているのでエンターテイメント作品として最小限の楽しみ方は出来るはず。
来週が楽しみなでもあり不安でもあり・・・。
6/12(土)
■『ウルトラマン80』
第23話「SOS!! 宇宙アメーバの大侵略」/第24話「裏切ったアンドロイドの星」
(ホームシアター:ファミリー劇場録画)
「裏切ったアンドロイドの星」
甘い言葉で忍び寄る侵略者。
ある者はそれを無邪気に信じてしまい、ある者は疑念を抱く。
宇宙人であるがゆえに真実を知る主人公(ウルトラマン)。
しかしそれを実証することは正体を明かすことに繋がるため窮地に陥ってしまう。
『ウルトラセブン』や『帰ってきたウルトラマン』でも通用しそうな良いシナリオでした。
欲を言えばタイトルをもう一捻りして欲しかったかな~?(笑)。

ファンタス星人(実はファンタス星を滅ぼしたアンドロイド)の胡散臭さ100%なデザイン&造形も素晴らしい。

『スター・ウォーズ』プリクエルトリロジーに出てきたヌート・ガンレイはこのファンタス星人のパクリに違いありません(笑)。

あと、先週大事なことを書き忘れてました。
21話からUGM気象班の小坂ユリ子隊員が登場しています。
演じているのは、以前桜ヶ岡中学校の事務員ノンちゃん役を演じてた白坂紀子さん。
「よく似た人がいるもんだ」とフォローはしていたものの、大人の目から見ればこのキャスティングは実に異様です。
急な路線変更(中学編廃止)でレギュラー出演者の多くをクビにした円谷プロに対し、怒った所属プロダクションが白坂さんの出番を引き続き用意するよう求めた結果ではないかと思われます。
放送当時、この
今週もお付き合いいただきありがとうございました。
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