週刊映画鑑賞記(2021.6/21~2021.6/27)
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。
6/22(火)
『VHSテープを巻き戻せ!』🈠
(ホームシアター:アマゾンプライムビデオ)

タイトルの「テープを巻き戻せ!」とは、かつてのレンタルビデオ店に必ずあった利用規約のひとつ「テープは巻き戻して返却してください」からきています。
邦題は「巻き戻せ」と「時間をさかのぼれ」のダブルミーニングらしく、こちらのほうが内容的に合ってる気がします。

そういえば、今はもうビデオを「巻き戻す」とは言わないのですね。
よく見るとどのリモコンも「早戻し」になっています。
とはいえ、昭和生まれの私はたとえ円盤やHDDであっても「巻き戻す」と言ってしまいますがね(笑)。
正直、昭和から平成初期までのVHS全盛時代を知らない人(つまり平成生まれ)にはお薦めしません。
彼らの目にはここに出てくる人たちが奇人・変人としか映らないでしょうし、そもそも「何を言ってるのか分からない」と思います。
でも、「ビデオテープあるある」がギッシリ詰まっているので、私みたいな昭和生まれのオヂサン・オバサンなら結構笑って見られると思います。

ブルーレイはもちろんDVD化もされていないB級以下のホラーやコメディをVHSビデオでせっせと集めて悦に入るVHSマニアが大勢出てきます。
一見ひどくバカげたことのように感じる人も多いと思いますが、私には彼らの気持ちが痛いほどよく分かります。

私の場合はテープ(VHS)派ではなくディスク(LD)派でしたが、それでもやはり彼らと同じように好きな映画やアニメを手に入れたことの喜びとそれらに囲まれて暮らせる幸福感を感じていたものでした。

また、最近になってかつて夢中になったレーザーディスクのジャケットでシアタールームを飾り立てたりもしてました。
中には現在DVDやBDでは見られない画面サイズや編集違いバージョンのものもあるため、今は「中古LDプレーヤーを買ってこれらの中身を見たい」という欲求と日々戦っておるところです(笑)。

あと、今もVHSでビデオ作品を作って発表しているという熱血オジサンの言葉がロックンロールしてました。
「お金がないとか機材がないとか言い訳するな。自分を信じて撮れ!。」
かつて私も持っていたはずの初々しい情熱を、50歳過ぎても保ち続けているこのオジサンの言葉が耳に痛いです。

私が高校時代に作った最初の映画は、5人の仲間+妹とレンタル機材を使って作ったビデオ作品でした。
撮影では悪天候に祟られたうえにスケジュール管理の甘さもあってシナリオの半分程度しか撮りきれず、編集ではフライングイレースヘッドが無かった頃なのでカット毎に色ノイズが盛大に出て音も聞き取りにくいという代物でした。
しかも、夏休み中の小学校に無断侵入して撮影したことが問題になったため文化祭での上映はさせてもらなかったという苦い思い出のオマケ付きだったりします。
それでも、「一度作ってみたかった」映画というものを仲間たちと見よう見マネで作り上げたあの楽しさだけは今も忘れることはありません。
【今週のその他諸々】
■6/14(月)
『ウルトラQ』第13話「ガラダマ」
(ホームシアター:BS4K録画)

この回で強く印象に残るのはガラダマでもガラモンでもなく、ダム湖の底に沈んだ生まれ故郷の村を懐かしむ少女です。
私は幸いにも故郷を失ってはいませんが、この少女のセリフからはどこかノスタルジックで切ないものを感じます。

私の地元福井県にある九頭竜ダム湖の底にも沈んだ村が10以上もあったそうです。
住人たちは愛知・岐阜など県外に多く移り住んだそうですが、お盆などには今でもこの地に集まって来る人は多いです。
日本じゅう・・・いや世界じゅうにあるほとんどのダムの底には建設の犠牲となった村や町が沈んでいるのかも知れません。

ところで、この回にはちょっとしたミスショットがあります。
ダム付近に着陸する星川航空のヘリになぜか黒っぽい服を着た由利子が乗っているのです。
由利子は今回現場には来ないので、これは別の回のカットを流用したのでしょうか?。
こんなところにまで自然に目が行ってしまうのは4Kのおかげ・・・というより弊害ですかね(笑)。
6/18(金)
■『ウルトラマン80』
(ホームシアター:ファミリー劇場録画)
第27話「白い悪魔の恐怖」

「白い悪魔の恐怖」からタジマとハラダに代わりフジモリ、イケダ両隊員が新登場します。
しかし、タジマとハラダがどうなったのかが一言も語らないまま話が進んでいくのはなんか気持ち悪い・・・。

この回は何気に出演者が豪華です。
『ウルトラQ』の万城目淳に『サインはV』の牧コーチ。
そして『ゴジラ対メカゴジラ』の主人公とブラックホール第3惑星人司令官のコンビ(笑)。
第3クール突入と新メンバー入れ替え回ということで力が入っている気がします。
第28話「渡り鳥怪獣の子守歌」

生まれたばかりの怪獣の子供(バル)が最初に見た猛を母親と思って慕ってくるというお話。
バルは80を庇って健気に戦い悲しい結末を迎えてしまいます。

ナレーションで「バルは動物の本能で天敵を察知した」と語られますがこれは明らかに蛇足。
バルは母親(猛)を守りたい一心で戦ったのだと思いたい。
『80』のナレーションはいつも一言多くて鬱陶しい!。

これまで怪獣を殺さずに宇宙に帰す話が多かったので、この苦い結末はちょっと意外でした。
メディカル光線でも何でもいいから奇跡の一つも起こして見せろ。
仮にもあんたはウルトラマンなんだから。
今週もお付き合いいただきありがとうございました。