週刊映画鑑賞記(2021.6/28~2021.7/4)
CATEGORY週刊映画鑑賞記
トガジンです。
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。
7/1(金)
『怪獣大戦争』
(ホームシアター:日本映画+時代劇4K)

月に一度のお楽しみ、日本映画専門チャンネルさんの「ゴジラシリーズ4Kデジタルリマスター 最恐画質 8ヶ月連続放送」。
今月は1965年公開作品『怪獣大戦争』です。

4Kリマスター化の恩恵を感じるのはやはりなんといっても女優さんたちの美しさであります。
水野久美さんの熟しきったオンナの魅力と沢井桂子さんの初々しい乙女の対比が残酷なくらい(汗)画面にハッキリ現れてます。

4Kでは、女優さんの美しさだけでなく精巧に作られたミニチュアの細部の表現が自然に目に入ってきます。
宇宙船P1号のロケットノズル周辺の小さな凹み。
噴射によって焼け焦げた跡。
これらはミニチュア製作の過程で付いてしまった凹みや汚れではありません。
凹みは長い宇宙航行の間に小さな隕石かなにかがぶつかった跡を想定して作られたものですし、焦げ跡も「長期間ロケット噴射したらこうなるはず」という想像力を元に意図して塗装されたものです。

画面に映るミニチュアを見ているうち、ふと3年前に明石で見てきた「特撮のDNA展」のことを思い出しました。
>「特撮のDNA~平成に受け継がれた特撮”匠の夢”~」展を見てきました(2018/8/22)

そこには当時撮影に使われたP1号のミニチュアが飾られておりました。
アップの場面はおそらくこのミニチュアではなくもっと大きなものを使って撮影されたと思いますが、それでも本物の一部を見たあの時の感激が蘇ってきました。

あと、今回見ていて特に目についたものがありました。
土屋嘉男さん演じるX星統制官の特徴的な歩き方です。
他のX星人の皆さんは普通に歩いていますが、先頭の統制官だけは明らかに雰囲気が違うのです。
言葉で表現するのは難しいですが、動きが変にスムーズというかしなやか過ぎるというか重力に逆らいながら歩いているような歩き方です。
宇宙人役としてこの奇妙な歩き方を考案した土屋さんは天才だと思います。

あと、腹黒い宇宙人の仕草として妙にキビキビした動きをしてみたり、挨拶のあとX語でなにかブツブツ呟いたり、またはニヤニヤしながら顔をゆらゆら揺らしたり・・・。
これらの土屋さんの宇宙人演技を見ているうち、不意にあるタレントさんの昔のコントを思い出しました。

それは、デビューしてまだ間もない頃の竹中直人さんが大阪の深夜番組「どんぶり5656」('83)でよくやっていた謎の動きです。
「やあ!」と妙にキビキビ手を挙げて挨拶したり、首を揺らしてブツブツ何かを呟いたりする変な男を演じてましたが、今思うとそれらは土屋義男さんのX星人演技へのオマージュだったのではないでしょうか?。

「どんぶり5656」が放映された’83年は、夏に「ゴジラ1983復活フェスティバル」というゴジラ映画再上映が開催されています。
当然『怪獣大戦争』もそのラインナップに含まれていました。
竹中さんはこの時映画館で『怪獣大戦争』を見て、土屋さんの宇宙人演技を自分のネタに取り入れたのかも知れません。
今回見ていてふとそんな想像が膨らみました。

『怪獣大戦争』は、ゴジラが当時流行ってギャグ「シェー!」をやったことで古参のゴジラファンから「ゴジラ堕落の第一歩」と蔑まれた作品ですが、これはこれで当時の世相や風俗を反映したものであり日本映画史の貴重な1ページです。
そして、上映時間94分の間は嫌なことを全部忘れて楽しく過ごせることが良質な娯楽作品であることの証しです。
【今週のその他諸々】
■6/28(月)
『ウルトラQ』第14話「東京氷河期」
(ホームシアター:BS4K録画)

元は凄腕のゼロ戦パイロットだったが戦争が終わって自分のアイデンティティを失った男。
『ウルトラQ』が作られたのは終戦からまだ20年ほどしか経っていない1966年。
当時の日本にはこんな人がまだいっぱいたのかも知れませんね。
平和な世の中に馴染むことが出来ず、常に死に場所を探し続けていた人が・・・。
■7/2(金)
『ウルトラマン80』
(ホームシアター:ファミリー劇場録画)
第29話「怪獣帝王の怒り」

鬼矢谷から現れた怪獣キャッシー。
まるでキャバ嬢の源氏名みたいですな(笑)。

オオヤマ「ゴーストロンに似ているな」
セラ「ゴーストロンって一番凶暴な肉食の?」
オオヤマ「うむ、身長は・・・?」
エミ「60メートルです」
オオヤマ「ゴーストロンの4倍だ」
セラ「4倍?ひええええ」
おいおい、何を仰るオオヤマさん。
小1の頃『帰ってきたウルトラマン』に登場した全ての怪獣を暗記していて、「怪獣博士」の異名をとったこの私が言わせてもらいますよ。

ゴーストロンは「身長40メートル体重2万トン」
(『帰ってきたウルトラマン』より)。
あと、ゴーストロンは肉食でも狂暴でもありません。
座り込んで居眠りしている怠け者怪獣でした。

あ、でも・・・・。
キャッシーはラストで再び眠りにつきますが、その点ではゴーストロンに似ているかも?(笑)。
第30話「砂漠に消えた友人」

脇役ながらもその特徴ある容姿と声で妙に存在感を誇示していたUGM広報部員セラがついに主役の座に。
しかも、彼の容姿と普段のキャラには似つかわしくないシリアス展開です。

セラが最も信頼し尊敬していた先輩が実は宇宙人が化けたスパイだった。
本人はすでに殺されていて、セラは涙ながらに自らの手で仇を討ちます。

ラストシーンには違和感がありました。
全てが終わってから厳しくも優しかった先輩の思い出がセラの口から語られます。
でも、この美しい回想場面はセラが先輩を庇うシーンで出すべきだったと思うのですがね。
ラストに持ってこられても全然ピンと来ません。
シナリオ、あるいは編集の不手際です。

いよいよ『ゴジラvsコング』の日本公開が始まりました!。
私も今度の火曜か水曜のどちらかに大阪エキスポシティのIMAXシアターへ観に行く予定です。
出来ればその前に『GODZILLA(2014)』『キングコング:髑髏島の巨神』『ゴジラ:キング・オブ・モンスターズ』を見返しておきたいところですが、そんな時間取れるかなあ・・・。
今週もお付き合いいただきありがとうございました。
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。
7/1(金)
『怪獣大戦争』
(ホームシアター:日本映画+時代劇4K)

月に一度のお楽しみ、日本映画専門チャンネルさんの「ゴジラシリーズ4Kデジタルリマスター 最恐画質 8ヶ月連続放送」。
今月は1965年公開作品『怪獣大戦争』です。

4Kリマスター化の恩恵を感じるのはやはりなんといっても女優さんたちの美しさであります。
水野久美さんの熟しきったオンナの魅力と沢井桂子さんの初々しい乙女の対比が残酷なくらい(汗)画面にハッキリ現れてます。

4Kでは、女優さんの美しさだけでなく精巧に作られたミニチュアの細部の表現が自然に目に入ってきます。
宇宙船P1号のロケットノズル周辺の小さな凹み。
噴射によって焼け焦げた跡。
これらはミニチュア製作の過程で付いてしまった凹みや汚れではありません。
凹みは長い宇宙航行の間に小さな隕石かなにかがぶつかった跡を想定して作られたものですし、焦げ跡も「長期間ロケット噴射したらこうなるはず」という想像力を元に意図して塗装されたものです。

画面に映るミニチュアを見ているうち、ふと3年前に明石で見てきた「特撮のDNA展」のことを思い出しました。
>「特撮のDNA~平成に受け継がれた特撮”匠の夢”~」展を見てきました(2018/8/22)

そこには当時撮影に使われたP1号のミニチュアが飾られておりました。
アップの場面はおそらくこのミニチュアではなくもっと大きなものを使って撮影されたと思いますが、それでも本物の一部を見たあの時の感激が蘇ってきました。

あと、今回見ていて特に目についたものがありました。
土屋嘉男さん演じるX星統制官の特徴的な歩き方です。
他のX星人の皆さんは普通に歩いていますが、先頭の統制官だけは明らかに雰囲気が違うのです。
言葉で表現するのは難しいですが、動きが変にスムーズというかしなやか過ぎるというか重力に逆らいながら歩いているような歩き方です。
宇宙人役としてこの奇妙な歩き方を考案した土屋さんは天才だと思います。

あと、腹黒い宇宙人の仕草として妙にキビキビした動きをしてみたり、挨拶のあとX語でなにかブツブツ呟いたり、またはニヤニヤしながら顔をゆらゆら揺らしたり・・・。
これらの土屋さんの宇宙人演技を見ているうち、不意にあるタレントさんの昔のコントを思い出しました。

それは、デビューしてまだ間もない頃の竹中直人さんが大阪の深夜番組「どんぶり5656」('83)でよくやっていた謎の動きです。
「やあ!」と妙にキビキビ手を挙げて挨拶したり、首を揺らしてブツブツ何かを呟いたりする変な男を演じてましたが、今思うとそれらは土屋義男さんのX星人演技へのオマージュだったのではないでしょうか?。

「どんぶり5656」が放映された’83年は、夏に「ゴジラ1983復活フェスティバル」というゴジラ映画再上映が開催されています。
当然『怪獣大戦争』もそのラインナップに含まれていました。
竹中さんはこの時映画館で『怪獣大戦争』を見て、土屋さんの宇宙人演技を自分のネタに取り入れたのかも知れません。
今回見ていてふとそんな想像が膨らみました。

『怪獣大戦争』は、ゴジラが当時流行ってギャグ「シェー!」をやったことで古参のゴジラファンから「ゴジラ堕落の第一歩」と蔑まれた作品ですが、これはこれで当時の世相や風俗を反映したものであり日本映画史の貴重な1ページです。
そして、上映時間94分の間は嫌なことを全部忘れて楽しく過ごせることが良質な娯楽作品であることの証しです。
【今週のその他諸々】
■6/28(月)
『ウルトラQ』第14話「東京氷河期」
(ホームシアター:BS4K録画)

元は凄腕のゼロ戦パイロットだったが戦争が終わって自分のアイデンティティを失った男。
『ウルトラQ』が作られたのは終戦からまだ20年ほどしか経っていない1966年。
当時の日本にはこんな人がまだいっぱいたのかも知れませんね。
平和な世の中に馴染むことが出来ず、常に死に場所を探し続けていた人が・・・。
■7/2(金)
『ウルトラマン80』
(ホームシアター:ファミリー劇場録画)
第29話「怪獣帝王の怒り」

鬼矢谷から現れた怪獣キャッシー。
まるでキャバ嬢の源氏名みたいですな(笑)。

オオヤマ「ゴーストロンに似ているな」
セラ「ゴーストロンって一番凶暴な肉食の?」
オオヤマ「うむ、身長は・・・?」
エミ「60メートルです」
オオヤマ「ゴーストロンの4倍だ」
セラ「4倍?ひええええ」
おいおい、何を仰るオオヤマさん。
小1の頃『帰ってきたウルトラマン』に登場した全ての怪獣を暗記していて、「怪獣博士」の異名をとったこの私が言わせてもらいますよ。

ゴーストロンは「身長40メートル体重2万トン」
(『帰ってきたウルトラマン』より)。
あと、ゴーストロンは肉食でも狂暴でもありません。
座り込んで居眠りしている怠け者怪獣でした。

あ、でも・・・・。
キャッシーはラストで再び眠りにつきますが、その点ではゴーストロンに似ているかも?(笑)。
第30話「砂漠に消えた友人」

脇役ながらもその特徴ある容姿と声で妙に存在感を誇示していたUGM広報部員セラがついに主役の座に。
しかも、彼の容姿と普段のキャラには似つかわしくないシリアス展開です。

セラが最も信頼し尊敬していた先輩が実は宇宙人が化けたスパイだった。
本人はすでに殺されていて、セラは涙ながらに自らの手で仇を討ちます。

ラストシーンには違和感がありました。
全てが終わってから厳しくも優しかった先輩の思い出がセラの口から語られます。
でも、この美しい回想場面はセラが先輩を庇うシーンで出すべきだったと思うのですがね。
ラストに持ってこられても全然ピンと来ません。
シナリオ、あるいは編集の不手際です。

いよいよ『ゴジラvsコング』の日本公開が始まりました!。
私も今度の火曜か水曜のどちらかに大阪エキスポシティのIMAXシアターへ観に行く予定です。
出来ればその前に『GODZILLA(2014)』『キングコング:髑髏島の巨神』『ゴジラ:キング・オブ・モンスターズ』を見返しておきたいところですが、そんな時間取れるかなあ・・・。
今週もお付き合いいただきありがとうございました。
スポンサーサイト