週刊映画鑑賞記(2021.7/5~2020.7/11)
CATEGORY週刊映画鑑賞記
トガジンです。
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。
7/7(水)
『ゴジラvsコング』
(劇場:109シネマズエキスポシティ)

以下、ネタバレを含みます。未見の方はご注意願います。
いや~、楽しかった!。
大雨の中大阪まで行ってきたうえに、料金が一番高いIMAX3Dで見たというプラシーボ効果も加わっていたかも知れませんが、凄くウキウキした気分で映画館を出たことは間違いありません。
人間ドラマとかSF設定とかいっためんどくさい描写はほぼ皆無。
清々しいくらい怪獣プロレスに特化した、血沸き肉躍る超ド迫力トクサツ怪獣ムービーでありました。
【ゴジラ】

タイトルには先に名前が出てますが、今回のゴジラはコングのライバル怪獣としての立ち位置を通していたように感じます。
前作で「人類の敵ではない」と認定されたはずのゴジラが、なぜかペンサコーラのAPEXサイバネティクス本社をピンポイントで襲撃します。

前作の主人公:マディソン・ラッセル(演:ミリー・ボビー・ブラウン)はゴジラの行動に疑問を抱き、APEXの内情を探っていたバーニーと男友達のジョシュと3人でAPEXの焼け跡を調査。
その後3人は高速移動設備に隠れているうち、ひょんなことでそのまま香港へと運ばれてしまいます。
この辺はかなりのご都合主義というか滅茶苦茶な展開ですが・・・まあそこはそれ、深呼吸して心穏やかに受け入れましょう。
この映画は昔の「東宝チャンピオンまつり」の再来なのですから(笑)。
【コング】

タイトルこそ『ゴジラvsコング』ですが、実質的主役怪獣はコングだったように思います。
冒頭シーンで、前作『KOM』でオルカやギドラが放った交信波にコングが反応しなかった謎が解明しました。
特務機関モナークは髑髏島内に島の自然環境を再現したドーム状施設を建設してその中にコングを隔離していたのです。
最初にこの設定が見えたときは「お?、なかなか良く出来たシナリオじゃないか!。」と感心したのですが・・・。

巨大企業APEXに雇われて地下空洞世界の探索に挑むのは、元モナークの地質学者だったネイサン・リンド。
前の地下空洞探索に参加した兄が急激な重力反転現象によって事故死したことで第一線から退いていましたが、蓮とAPEX社長のシモンズの誘いを受けて再び地下空洞世界に挑むことになります。

ネイサンの兄が参加したという地下空洞世界探索に関しては、前作『キング・オブ・モンスターズ』のエンディングに伏線が張られていました。
この探索の失敗によって急激な重力反転があることが分かりAPEXは特殊な探査艇を開発していたのです。

怪獣たちの起源が地下世界にあることから、その本能を利用してコングに水先案内をさせるというアイデアを思いついたネイサン。
コングと意思疎通が出来るという聾唖の少女ジアとその親代わりのアンドリューズを説得してチーム・コングを結成します。

手話でコングと会話が出来るというジア。
彼女はこの映画で唯一印象に残る人間であり、なんだかとても優しい気持ちにさせてくれる存在でした。
演じたカイリー・ホットルさんは実際の障碍者であり、日常的に手話でコミュニケーションしているのだそうです。
(メイキングのインタビューにも手話で答えていました)
手話と豊かな表情によって一所懸命言葉を伝えようとする姿があまりにも健気で美しく、彼女の頼みであればたとえ「宿敵のゴジラを助けてあげて」と言われて渋々応えてしまうコングの気持ちがよく分かります。
やっぱり、コングは女の子に弱いのですね(笑)。

地下空洞への入り口がある南極に向かう途中、海上でゴジラに襲われます。
ゴジラとコングでパンチパンチパンチ!。
本当に久し振りに見る怪獣同士の格闘戦にかつての怪獣少年の血が滾りました。
コングが空母の戦闘機をダーツみたいに投げつけたのはかなり笑えましたが、水中戦では元・海棲爬虫類のゴジラに分があって第一回戦はゴジラの勝ち!。

チーム・コングはゴジラの攻撃が及ばないようコングを空輸することに。
この絵面はオリジナル『キングコング対ゴジラ』にもありました。
コングを吊っているワイヤーはやはり東京製綱の製品なのでしょうか?(笑)。

地下世界に到達したチーム・コングは様々な怪獣に襲われながらもコングの故郷へ向かう。
先のゴジラ戦ではあまりいいところがなかったコングでしたが、ここでは無敵の強さを見せつけます。

地下世界で分かったことは、コングとゴジラは先祖の代から戦い続けてきた永遠のライバルだったということでした。
祖先の中にはゴジラに勝った者もいたらしく、ゴジラの背ビレで作った斧を手に入れました。
コングは再びゴジラに挑みますが、飛び道具(放射火炎)と尻尾という二つの武器を持つゴジラにやはり苦戦気味・・・。

そういえば、歴代のキングコングたちは乱立する大都会で悲しい最期を迎える運命にありました。
もしかするとコング一族には遺伝子レベルでその悪夢が刻み込まれていて、ビル街での戦いには苦手意識を感じてしまうのかも知れません。
第2ラウンドもゴジラの勝利に終わり、コングは心肺停止一歩手前にまで追い込まれてしまいます。
しかし、両者の決着はまだついてはいません。
【メカゴジラ】

APEXサイバネティクスが密かに開発していた対ゴジラ兵器:メカゴジラ。
その中枢部は前作で残ったキングギドラの骨を利用した生体コンピューターでした。
ゴジラがAPEX本社を襲ったのは、このメカゴジラの存在を察知したからだったのです。
このメカゴジラのデザインは気に入らないですね~。
せめて『レディ・プレーヤー1』に出てきたメカガッズィーラくらいの重量感は欲しかったです。
パワーも攻撃力もゴジラを凌ぐものの、燃費が悪過ぎてわずか数分で電源が落ちてしまうという欠点がありました。
そのため、地下空洞にあるとされるゴジラたち怪獣のエネルギー源を採掘しようというのがAPEX社の目論見だったのです。

メカゴジラを開発・操縦していたのは日本人青年でした。
名前は芹沢蓮。
あの故・芹沢博士の息子らしいのですが、なぜか作品中そのことは一切語られません。
セリフもわずかしか無く、メカゴジラ操縦中もずっと白目を剥いてトランス状態という実に中途半端な扱いです。
アダム・ウィンガード監督に物申す!!(怒)。
ゴジラ映画において”芹沢”という名前は特別なものなのだよ!。

せめて芹沢博士の息子である事と、彼がなぜ父の遺志(怪獣との共存)に相反する行動をとったのかくらいは描いて欲しかったです。
あと、前作で父の最期を看取ったマーク・ラッセルと出会うシーンがあったら芹沢親子の物語を深堀り出来たはずです。

演じた小栗旬は「これで俺もハリウッドデビューだ!」とさぞ張り切ったことと思いますが、今の彼の心中を察するに余りあります。
ただ、「実は小栗氏の英語があまりにも下手糞だったため出番を大幅にカットされた」なんて話もチラホラと・・・。

地下世界のエネルギーを得たメカゴジラはついにその邪悪な姿を現します。
しかも、キングギドラの思念が目覚めて芹沢ジュニアの操縦を離れて勝手に香港の街を破壊し始めます。
芹沢ジュニアは、哀れトランス状態のままお亡くなりに・・・(合唱)。

自ら(キングギドラ)の意思で動くメカゴジラは、パワー・飛び道具・知略の全ての面で天然ゴジラを圧倒します。
あやうしゴジラ!。
がんばれゴジラ!。

そこへ、ラスベガス一週間分の電気エネルギーを受けて蘇ったコングが乱入!。
最後はやはり、地球怪獣同士が力を合わせて狂暴凶悪なメカゴジラ(中身はキングギドラ)に立ち向かいます。
実は、コングは心優しいジアちゃんに説得されて、今まで仲が悪かったゴジラと力を合わせる決心をしたのでした。
つまりジアちゃんは『地球最大の決戦』のモスラの役どころだったのですね(笑)。

最後にメカゴジラの首を取ったのはコングでした。
「討ち取ったり~!」
ゴジラとの2度の対戦には負けたものの、やっぱりこの映画の主役はコングでした。
【追悼:ラドン】

今回とても大事なことがオープニングでさらりと描かれていました。
モナークはゴジラとコングを除くほぼ全てのタイタン(怪獣)を殺処分していたのです!。
それは昭和31年に『空の大怪獣ラドン』で主役デビューしたラドンも例外ではありません(合掌)。

前作『キング・オブ・モンスターズ』で、全く歯が立たない宇宙怪獣キングギドラの前に平伏すラドン。

そのギドラを破ったゴジラの前にあっさり手の平返して平伏すラドン。

以前は、ゴジラ・モスラと並ぶ東宝スター怪獣としてキングギドラと死闘を繰り広げたラドンをこんな情けない日和見野郎にしてしまったハリウッドに憤りすら感じたものでした。
でも、「日本のゴジラ映画とモンスターバースは全くの別物」と割り切って見ているうち、今は『ゲゲゲの鬼太郎』のねずみ男みたいに憎めない奴になっています。
ラドンの冥福と、世界のどこかに彼の卵が生き残っていることを心から祈ります。
【モスラは死なず】

あと、東宝怪獣スターといえばモスラのことも忘れてはいけません。
前作でキングギドラに消滅させられましたが、あれで終わりであるはずありません。

『キング・オブ・モンスターズ』のエンディングには「モナークがモスラの卵を発見した」という新聞記事が出ています。
これは次回作(あるいはその次)への布石以外の何ものでもありません。

でも・・・もしモスラが再登場するなら、今度は幼虫のグロテスクさをもうちょっとなんとかして欲しいですね~(笑)。
あんまり楽しかったんで、ついつい長文になってしまいました。
しかもネタバレを一切気にせず書いております。
まだ無駄な項目も多い気がしますが、これ以上短縮する気になれなかったのでそのまま掲載しました。
【今週のその他諸々】
■7/5(月)
『ウルトラQ』第15話「カネゴンの繭」
(ホームシアター:BS4K録画)

今回見返して、ふと「自分はこの物語を純粋に子供目線で楽しんだ経験がない」ことに気が付きました。
初回放送時はまだ物心がついておらず(当時まだ2歳)見た記憶がありません。
また、白黒作品ということで地元のTV局は一度も再放送してくれませんでした。
私が『ウルトラQ』を初めて見たのは大学進学で地元を離れ大阪に出てすぐの頃(83年~84年)です。
大阪に出た途端、レンタルビデオや朝日放送の再放送でいとも簡単に見ることが出来て私は心底「都会って本当に素晴らしい!」と実感したものでした(笑)。
ただし、実際に見たときには、すでに雑誌などで情報を仕入れていてかなりの耳年増状態だったため、このストーリーに込められた寓話性を自然に受け取ってはいなかったように思います。

初放映当時、これを見た子供たちの反応はどうだったのでしょうか?。
巨大怪獣が暴れ回らないハズレ回でつまらないと思ったか?。
嫌なクラスメートに置き換えながら見て憂さ晴らしした?。
それとも、我が身に置き換えて怖かった?。
怖かったとしたらどの部分?。怪物化?、それとも友達に見捨てられること?。
少年時代にリアルタイムで見た人に当時の感想を訊ってみたいです。
それと同時に、子供時代(物心付いた頃)に『ウルトラQ』を一切再放送してくれなかった地元放送局を恨めしく思います(笑)。
■7/10(金)
『ウルトラマン80』
(ホームシアター:ファミリー劇場録画)
第31話「怪獣の種飛んだ」

今回からアバンタイトル(オープニング前の短いシークエンス)が付加されました。
今回の猛は私服姿でマリコと接することが多かったため初期の先生編を思わせてくれます。

病気の母親を元気付けたいと花を育てる純真な少女マリコ。
彼女の花畑に異様な植物が生えるのですが、平等に花を愛するマリコは「宇宙生物?」と攻撃しようとする猛を制します。
その植物が鳥を食うところを目撃していながらも、猛はマリコの訴えに折れて様子を見ることに。
(ていうか明らかに怪しいだろ)

いろいろおかしなところも多いストーリーではありますが、とりあえずマリコちゃんが健気で可愛いから全て許します。
私もキングコングもウルトラマンも、男は皆美少女の涙には決して勝てないのですから。
第32話「暗黒の海のモンスターシップ」

特定の航路上で船舶が消息を絶つ事故が頻発。
現地調査に向かった矢的が見たものはグロテスクな巨大船だった。
その正体は、15年前に氷山に衝突して沈んだとされる完全コンピューター制御の船クィーンズ号。
コンピューターが自己改良を繰り返して巨大化し、当初のプログラムを実行して日本に帰ってきたのだ。
「これってどこかで見たことあるような話だな~」と考えてみたらやはり思い当たるものがありました。

これって『80』と同じ年に公開された劇場版『スター・トレック』のヴィジャーそのものでは?
『スター・トレック』日本公開は1980年7月12日。
「暗黒の海のモンスターシップ」放映は11月5日。
・・・あ、こりゃもう間違いないわ(何が?)。

今回災難に遭う船の船長役はガッツ石松さん。
ラストはハッピーエンドで「OK牧場!」ってとこですかね。
今週はずいぶん長い記事になってしまいました。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。
7/7(水)
『ゴジラvsコング』
(劇場:109シネマズエキスポシティ)

以下、ネタバレを含みます。未見の方はご注意願います。
いや~、楽しかった!。
大雨の中大阪まで行ってきたうえに、料金が一番高いIMAX3Dで見たというプラシーボ効果も加わっていたかも知れませんが、凄くウキウキした気分で映画館を出たことは間違いありません。
人間ドラマとかSF設定とかいっためんどくさい描写はほぼ皆無。
清々しいくらい怪獣プロレスに特化した、血沸き肉躍る超ド迫力トクサツ怪獣ムービーでありました。
【ゴジラ】

タイトルには先に名前が出てますが、今回のゴジラはコングのライバル怪獣としての立ち位置を通していたように感じます。
前作で「人類の敵ではない」と認定されたはずのゴジラが、なぜかペンサコーラのAPEXサイバネティクス本社をピンポイントで襲撃します。

前作の主人公:マディソン・ラッセル(演:ミリー・ボビー・ブラウン)はゴジラの行動に疑問を抱き、APEXの内情を探っていたバーニーと男友達のジョシュと3人でAPEXの焼け跡を調査。
その後3人は高速移動設備に隠れているうち、ひょんなことでそのまま香港へと運ばれてしまいます。
この辺はかなりのご都合主義というか滅茶苦茶な展開ですが・・・まあそこはそれ、深呼吸して心穏やかに受け入れましょう。
この映画は昔の「東宝チャンピオンまつり」の再来なのですから(笑)。
【コング】

タイトルこそ『ゴジラvsコング』ですが、実質的主役怪獣はコングだったように思います。
冒頭シーンで、前作『KOM』でオルカやギドラが放った交信波にコングが反応しなかった謎が解明しました。
特務機関モナークは髑髏島内に島の自然環境を再現したドーム状施設を建設してその中にコングを隔離していたのです。
最初にこの設定が見えたときは「お?、なかなか良く出来たシナリオじゃないか!。」と感心したのですが・・・。

巨大企業APEXに雇われて地下空洞世界の探索に挑むのは、元モナークの地質学者だったネイサン・リンド。
前の地下空洞探索に参加した兄が急激な重力反転現象によって事故死したことで第一線から退いていましたが、蓮とAPEX社長のシモンズの誘いを受けて再び地下空洞世界に挑むことになります。

ネイサンの兄が参加したという地下空洞世界探索に関しては、前作『キング・オブ・モンスターズ』のエンディングに伏線が張られていました。
この探索の失敗によって急激な重力反転があることが分かりAPEXは特殊な探査艇を開発していたのです。

怪獣たちの起源が地下世界にあることから、その本能を利用してコングに水先案内をさせるというアイデアを思いついたネイサン。
コングと意思疎通が出来るという聾唖の少女ジアとその親代わりのアンドリューズを説得してチーム・コングを結成します。

手話でコングと会話が出来るというジア。
彼女はこの映画で唯一印象に残る人間であり、なんだかとても優しい気持ちにさせてくれる存在でした。
演じたカイリー・ホットルさんは実際の障碍者であり、日常的に手話でコミュニケーションしているのだそうです。
(メイキングのインタビューにも手話で答えていました)
手話と豊かな表情によって一所懸命言葉を伝えようとする姿があまりにも健気で美しく、彼女の頼みであればたとえ「宿敵のゴジラを助けてあげて」と言われて渋々応えてしまうコングの気持ちがよく分かります。
やっぱり、コングは女の子に弱いのですね(笑)。

地下空洞への入り口がある南極に向かう途中、海上でゴジラに襲われます。
ゴジラとコングでパンチパンチパンチ!。
本当に久し振りに見る怪獣同士の格闘戦にかつての怪獣少年の血が滾りました。
コングが空母の戦闘機をダーツみたいに投げつけたのはかなり笑えましたが、水中戦では元・海棲爬虫類のゴジラに分があって第一回戦はゴジラの勝ち!。

チーム・コングはゴジラの攻撃が及ばないようコングを空輸することに。
この絵面はオリジナル『キングコング対ゴジラ』にもありました。
コングを吊っているワイヤーはやはり東京製綱の製品なのでしょうか?(笑)。

地下世界に到達したチーム・コングは様々な怪獣に襲われながらもコングの故郷へ向かう。
先のゴジラ戦ではあまりいいところがなかったコングでしたが、ここでは無敵の強さを見せつけます。

地下世界で分かったことは、コングとゴジラは先祖の代から戦い続けてきた永遠のライバルだったということでした。
祖先の中にはゴジラに勝った者もいたらしく、ゴジラの背ビレで作った斧を手に入れました。
コングは再びゴジラに挑みますが、飛び道具(放射火炎)と尻尾という二つの武器を持つゴジラにやはり苦戦気味・・・。

そういえば、歴代のキングコングたちは乱立する大都会で悲しい最期を迎える運命にありました。
もしかするとコング一族には遺伝子レベルでその悪夢が刻み込まれていて、ビル街での戦いには苦手意識を感じてしまうのかも知れません。
第2ラウンドもゴジラの勝利に終わり、コングは心肺停止一歩手前にまで追い込まれてしまいます。
しかし、両者の決着はまだついてはいません。
【メカゴジラ】

APEXサイバネティクスが密かに開発していた対ゴジラ兵器:メカゴジラ。
その中枢部は前作で残ったキングギドラの骨を利用した生体コンピューターでした。
ゴジラがAPEX本社を襲ったのは、このメカゴジラの存在を察知したからだったのです。
このメカゴジラのデザインは気に入らないですね~。
せめて『レディ・プレーヤー1』に出てきたメカガッズィーラくらいの重量感は欲しかったです。
パワーも攻撃力もゴジラを凌ぐものの、燃費が悪過ぎてわずか数分で電源が落ちてしまうという欠点がありました。
そのため、地下空洞にあるとされるゴジラたち怪獣のエネルギー源を採掘しようというのがAPEX社の目論見だったのです。

メカゴジラを開発・操縦していたのは日本人青年でした。
名前は芹沢蓮。
あの故・芹沢博士の息子らしいのですが、なぜか作品中そのことは一切語られません。
セリフもわずかしか無く、メカゴジラ操縦中もずっと白目を剥いてトランス状態という実に中途半端な扱いです。
アダム・ウィンガード監督に物申す!!(怒)。
ゴジラ映画において”芹沢”という名前は特別なものなのだよ!。

せめて芹沢博士の息子である事と、彼がなぜ父の遺志(怪獣との共存)に相反する行動をとったのかくらいは描いて欲しかったです。
あと、前作で父の最期を看取ったマーク・ラッセルと出会うシーンがあったら芹沢親子の物語を深堀り出来たはずです。

演じた小栗旬は「これで俺もハリウッドデビューだ!」とさぞ張り切ったことと思いますが、今の彼の心中を察するに余りあります。
ただ、「実は小栗氏の英語があまりにも下手糞だったため出番を大幅にカットされた」なんて話もチラホラと・・・。

地下世界のエネルギーを得たメカゴジラはついにその邪悪な姿を現します。
しかも、キングギドラの思念が目覚めて芹沢ジュニアの操縦を離れて勝手に香港の街を破壊し始めます。
芹沢ジュニアは、哀れトランス状態のままお亡くなりに・・・(合唱)。

自ら(キングギドラ)の意思で動くメカゴジラは、パワー・飛び道具・知略の全ての面で天然ゴジラを圧倒します。
あやうしゴジラ!。
がんばれゴジラ!。

そこへ、ラスベガス一週間分の電気エネルギーを受けて蘇ったコングが乱入!。
最後はやはり、地球怪獣同士が力を合わせて狂暴凶悪なメカゴジラ(中身はキングギドラ)に立ち向かいます。
実は、コングは心優しいジアちゃんに説得されて、今まで仲が悪かったゴジラと力を合わせる決心をしたのでした。
つまりジアちゃんは『地球最大の決戦』のモスラの役どころだったのですね(笑)。

最後にメカゴジラの首を取ったのはコングでした。
「討ち取ったり~!」
ゴジラとの2度の対戦には負けたものの、やっぱりこの映画の主役はコングでした。
【追悼:ラドン】

今回とても大事なことがオープニングでさらりと描かれていました。
モナークはゴジラとコングを除くほぼ全てのタイタン(怪獣)を殺処分していたのです!。
それは昭和31年に『空の大怪獣ラドン』で主役デビューしたラドンも例外ではありません(合掌)。

前作『キング・オブ・モンスターズ』で、全く歯が立たない宇宙怪獣キングギドラの前に平伏すラドン。

そのギドラを破ったゴジラの前にあっさり手の平返して平伏すラドン。

以前は、ゴジラ・モスラと並ぶ東宝スター怪獣としてキングギドラと死闘を繰り広げたラドンをこんな情けない日和見野郎にしてしまったハリウッドに憤りすら感じたものでした。
でも、「日本のゴジラ映画とモンスターバースは全くの別物」と割り切って見ているうち、今は『ゲゲゲの鬼太郎』のねずみ男みたいに憎めない奴になっています。
ラドンの冥福と、世界のどこかに彼の卵が生き残っていることを心から祈ります。
【モスラは死なず】

あと、東宝怪獣スターといえばモスラのことも忘れてはいけません。
前作でキングギドラに消滅させられましたが、あれで終わりであるはずありません。

『キング・オブ・モンスターズ』のエンディングには「モナークがモスラの卵を発見した」という新聞記事が出ています。
これは次回作(あるいはその次)への布石以外の何ものでもありません。

でも・・・もしモスラが再登場するなら、今度は幼虫のグロテスクさをもうちょっとなんとかして欲しいですね~(笑)。
あんまり楽しかったんで、ついつい長文になってしまいました。
しかもネタバレを一切気にせず書いております。
まだ無駄な項目も多い気がしますが、これ以上短縮する気になれなかったのでそのまま掲載しました。
【今週のその他諸々】
■7/5(月)
『ウルトラQ』第15話「カネゴンの繭」
(ホームシアター:BS4K録画)

今回見返して、ふと「自分はこの物語を純粋に子供目線で楽しんだ経験がない」ことに気が付きました。
初回放送時はまだ物心がついておらず(当時まだ2歳)見た記憶がありません。
また、白黒作品ということで地元のTV局は一度も再放送してくれませんでした。
私が『ウルトラQ』を初めて見たのは大学進学で地元を離れ大阪に出てすぐの頃(83年~84年)です。
大阪に出た途端、レンタルビデオや朝日放送の再放送でいとも簡単に見ることが出来て私は心底「都会って本当に素晴らしい!」と実感したものでした(笑)。
ただし、実際に見たときには、すでに雑誌などで情報を仕入れていてかなりの耳年増状態だったため、このストーリーに込められた寓話性を自然に受け取ってはいなかったように思います。

初放映当時、これを見た子供たちの反応はどうだったのでしょうか?。
巨大怪獣が暴れ回らないハズレ回でつまらないと思ったか?。
嫌なクラスメートに置き換えながら見て憂さ晴らしした?。
それとも、我が身に置き換えて怖かった?。
怖かったとしたらどの部分?。怪物化?、それとも友達に見捨てられること?。
少年時代にリアルタイムで見た人に当時の感想を訊ってみたいです。
それと同時に、子供時代(物心付いた頃)に『ウルトラQ』を一切再放送してくれなかった地元放送局を恨めしく思います(笑)。
■7/10(金)
『ウルトラマン80』
(ホームシアター:ファミリー劇場録画)
第31話「怪獣の種飛んだ」

今回からアバンタイトル(オープニング前の短いシークエンス)が付加されました。
今回の猛は私服姿でマリコと接することが多かったため初期の先生編を思わせてくれます。

病気の母親を元気付けたいと花を育てる純真な少女マリコ。
彼女の花畑に異様な植物が生えるのですが、平等に花を愛するマリコは「宇宙生物?」と攻撃しようとする猛を制します。
その植物が鳥を食うところを目撃していながらも、猛はマリコの訴えに折れて様子を見ることに。
(ていうか明らかに怪しいだろ)

いろいろおかしなところも多いストーリーではありますが、とりあえずマリコちゃんが健気で可愛いから全て許します。
私もキングコングもウルトラマンも、男は皆美少女の涙には決して勝てないのですから。
第32話「暗黒の海のモンスターシップ」

特定の航路上で船舶が消息を絶つ事故が頻発。
現地調査に向かった矢的が見たものはグロテスクな巨大船だった。
その正体は、15年前に氷山に衝突して沈んだとされる完全コンピューター制御の船クィーンズ号。
コンピューターが自己改良を繰り返して巨大化し、当初のプログラムを実行して日本に帰ってきたのだ。
「これってどこかで見たことあるような話だな~」と考えてみたらやはり思い当たるものがありました。

これって『80』と同じ年に公開された劇場版『スター・トレック』のヴィジャーそのものでは?
『スター・トレック』日本公開は1980年7月12日。
「暗黒の海のモンスターシップ」放映は11月5日。
・・・あ、こりゃもう間違いないわ(何が?)。

今回災難に遭う船の船長役はガッツ石松さん。
ラストはハッピーエンドで「OK牧場!」ってとこですかね。
今週はずいぶん長い記事になってしまいました。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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