『ゴジラvsコング』を観てきました

昨日の7月7日(水曜日)。
2度にわたる公開延期を乗り越えてようやく『ゴジラvsコング』を見てきました!。

劇場は大阪エキスポシティの109シネマズIMAXシアター。
昨年10月の『テネット』以来およそ8ヶ月ぶりです。
ここで映画を観ることは、私にとって年に数回のプチ贅沢なのです。
この日、大阪は福井以上に雨が強かったです。
エキスポにはこれまで20回近く来ていますが、ここまで雨が酷かったのは初めてです。
土砂災害の危険があると言われるくらいの大雨で一時は中止することも考えましたが、この日を逃してしまうと7月中に終日休みが取れる日はもうありません。
そうなると『ゴジラvsコング』をIMAXで観る機会は永遠に失われてしまいます。
すでに良い席のチケットを確保済みだったこともあって決行することにしました。
移動には今回電車を利用しました。
いつもなら自家用車や高速バスで行くのですが、大雨の中を長時間運転するのが嫌だったのと、コロナ感染の影響で高速バスは運行停止中だったためです。
移動費がかなり高くつきましたが、たまにはゆっくり車窓の風景(雨ですが)を眺めながらのんびり行くのも良いものです。

席は事前にセンターライン上のエグゼクティブシートを確保しました。
エグゼクティブシートは値段がバカ高いですが、これは自分へのご褒美と思っているので気にしません。

何度行っても、ここの断崖絶壁のような巨大スクリーンには圧倒されますね~。
私にとって、今のところここを超える映画館はありません。
で、『ゴジラvsコング』のざっくりとした感想を・・・。

この映画にはテーマだのメッセージだの求めてはいけません。
「東宝チャンピオンまつり時代のゴジラ映画(それも『ゴジラ対メガロ』とか『ガイガン』あたりの対象年齢低めなやつ)が超ド派手になって帰ってきた!」
これが(良くも悪くも)私の偽らざる感想です。

拳vs拳!

牙vs牙!

ビームvs斧!

昭和37年の『キングコング対ゴジラ』では見ることが叶わなかったゴジラとコングのガチのどつき合いがお腹一杯見られる映画です。
それだけで十分ではないでしょうか。
だって昔の『キングコング対ゴジラ』では、ゴジラもコングも岩を投げたり熱海城の壊しっこするばかりで全然ガチの戦いではなかったですから。
どうせなら、コングには『キンゴジ』本編には無かったジャイアントスイングを決めて欲しかったな~(笑)。

その代わり、コングは今回別の怪獣をぶんぶん振り回してましたけど(笑)。
本当は疑問や不満もいっぱいあるのですよ。
■前作までの登場人物がラッセル父娘以外ほとんど登場しない
シリーズものとして世界観の継承がうまく出来ていない気がします。
コング隔離ドームにいたモナークの黒人男性は『髑髏島の巨神』に出てたジョン・グッドマンの部下の人だったのか?。
あの美人中国人女性は?
髑髏島の住人たちはあのあと全滅して、手話の少女がその生き残りだと言うのか?。
モスラ担当のチェン博士はどうなった?。
マーク・ラッセル(父)の登場も最初と最後に顔見せ程度。
■ゴジラとコング以外の怪獣はいつの間にか皆殺処分されていた
しかも、そのことがオープニングの短い説明カットでさらっと示されるのみ!。
日本では単独主演映画でデビューしたあのラドンまで・・・許せん!。
■コングがゴジラと同じくらいまで巨大化した理由が明示されていない
「コングは大きくなり過ぎた」
おいおい、もうちょっと何か考えろよ~。
■ゴジラがコングを目の敵にする理由が適当すぎる
「昔から仲悪かったから」
おいおい、もうちょっと何か考えろよ~。
■小栗旬の役名が芹沢蓮なのに前作で死んだ芹沢博士(演:渡辺謙)との関係が一切語られないまま終わったこと
もし息子なら父親の最期を看取ったマーク(演:カイル・チャンドラー)と出会わせてドラマを膨らませることも出来たはず。
ていうか、それ以前に彼の扱いは酷過ぎる!。
後半は単に白目むいてトランス状態になってるだけで、最後は生死も不明なまま終わってしまった・・・。
■音楽がやたら五月蝿い。
それでいてメロディがほとんど記憶に残らない。
前作では伊福部昭先生や古関裕而先生のオリジナル楽曲をリスペクトしていて聴き応えあったが今回の音楽には全く魅力が無い。
(これは私の音楽の好みの問題かも知れませんが・・・)
■監督は「今度の映画ではゴジラとコングの闘いにしっかりと決着を付ける」と言い切っていたはずでは?。
私は「最初ゴジラとコングが争っているうち第3の敵が現れて共に戦うことで最後には両者の勝負はうやむやに終わるのだろう」と読んでおりましたが、全くその通りでした。
監督さんに「どこでどう勝敗をつけたのか?」と問いただしたい気持ちでいっぱいです。
・・・とまあ、文句を言いたいこともいっぱいあるのですけど・・・
「それはそれ、これはこれ」と、出来得る限り大らかな気持ちで鑑賞に臨みましょう(笑)。

前作の怪獣たちはオルカ(音波で怪獣をおびき寄せる装置)によって操られていた印象があって人間の都合で動かされている感がありましたが、今回のゴジラとコングはどちらも自分の本能や意志によって敵を見定め戦いを挑みます。
そうした怪獣たちの生きの良さこそが、今回の『ゴジラvsコング』の一番の見どころだと思います。
可能な限り大きなスクリーンの映画館で、頭を空っぽにして楽しむことをお勧めします。
ていうか・・・真面目に見ると腹が立って仕方なくなるかも?(笑)。
散文駄文におつきあいいただきありがとうございました。
日曜日恒例の「週刊映画鑑賞記」にはネタバレ有りの感想記事を書く予定です。