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映画と日常

週刊映画鑑賞記(2022.7/18~2022.7/24)

トガジンです。

毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。

20220724 「週刊映画鑑賞記」トップ画像
今週もNETFLIXオリジナル配信作品を中心に見ておりました。
あと、偶然見つけたちょっと変な特撮短編も・・・(笑)。



7/19(火)
『ミッドナイト・スカイ』🈠
(ホームシアター:NETFLIX)
『ミッドナイト・スカイ』ポスター画像(横長)
俳優ジョージ・クルーニーさんが監督したディストピアSF。
監督本人が主演も兼ねていますが、他に『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のフェリシティ・ジョーンズさん、『スーパー8』『キング・オブ・モンスターズ』のカイル・チャンドラーさんなど、共演者も豪華でSF映画慣れした俳優さんが多いです。

『ミッドナイト・スカイ』老人と少女
核戦争か、あるいは原子力施設の破壊かなにかで放射能汚染された近未来の地球。(原因は具体的には語られていない)
人類のほとんどが死滅してしまい、地表の生存者は北極の天文観測基地に一人残った余命僅かな老科学者:オーガスティン博士と脱出時に取り残された少女の二人きり。

『ミッドナイト・スカイ』サリー
そんな地球の状況を知らないまま移住可能な惑星の調査を終えて帰路に着いていた宇宙船:アイテル号では、地球との交信が一切途絶えたことに不安を募らせていた。
一方のオーガスティン博士もアイテル号の帰還を中止させるため、なんとか連絡する手段を探ろうとする。

『ミッドナイト・スカイ』DOLBYATOMS効果は上々(喜)
NETFLIXが契約料金を値上げしてまで予算を注ぎ込んだ(笑)だけのことはり、良い俳優が揃っていて映像のクォリティもサウンド効果も上々です。
特に冒頭で何機ものヘリコプターが上空を飛び交うシーンでは、ドルビーアトモスの真価を味わえました。
あと、中盤の北極圏の猛吹雪や、アイテル号がスペースデブリ群にぶつかるシーンのスぺクタルは部屋中が音に包まれて映画の世界にどっぷり入り込めます。

『ミッドナイト・スカイ』普通もう死んでます
しかし、たった一つの演出ミスがこの映画への没入感を台無しにしてしまいました。
デブリ群との衝突事故時、船外に出ていた乗組員の一人がヘルメット内に浮かぶ血の玉を見てようやく自分の身体がデブリに貫通されていたことに気付くというおかしなシーンが出てきたのです。

『ミッドナイト・スカイ』仲間の事故死
宇宙空間で身体を貫通されたということはつまり宇宙服に穴が開いたということですから、彼女はその時点で即死しているはずです。
完全に地上と同じ感覚で作られてしまっていて、これはもう宇宙ものとして演出ミス以前の問題です。
せめて「あの宇宙服には空いた穴を瞬時に修復する機能がある」などといった説明があれば良かったのですがそれは無かったように思います。
これまで培ってきたリアリティが瓦解して、この作品に対する私の集中力もこの時点で大きく削がれてしまいました。

『ミッドナイト・スカイ』誰?
あと、もう一点残念だったのは時々挿入されるオーガスティン博士の若い頃の記憶や夢のシーンです。
そこに出てくる若い頃のオーガスティン役の俳優が、老後を演じているジョージ・クルーニーさんに全然似ていないのです。
これも没入度を大きく削がれた要因のひとつでした。
もっと念入りにクルーニーさん似の俳優を探してキャスティングして欲しかったです。

『ミッドナイト・スカイ』交信
ラストは老いて余命幾ばくもないオーガスティン博士とアイテル号の女性クルー:サリーとの意外な関係が判明します。
さぞ感動的な場面になったはずですが、上記2つの理由から私は今一つ気持ちが入りきれませんでした。



7/21(木)
『アポロ10 1/2 宇宙時代のアドベンチャー』🈠
(ホームシアター:NETFLIX)
『アポロ10号1/2宇宙時代のアドベンチャー』ポスター画像
内容は、アポロ11号月面着陸成功時NASAの近くに住んでいた一人の少年が、「アポロ10号1/2」と銘打って自分がアームストロング船長になった気分で月へ行くことを妄想するお話です。
その彼なりの空想上の設定というのが実に子供らしい都合の良い話で、「NASA職員がうっかり月着陸船を小さく作ってしまったため子供の自分をパイロットとしてスカウトしにきた」というものでした(笑)。
でも、子供時代にヒーローと自分を同一化して妄想すること自体は私にも覚えがあるので微笑ましい気持ちで見ておりました。

『アポロ10号1/2宇宙時代のアドベンチャー』主人公
映像は俳優を使って撮影した映像や実際の記録フィルムをセルアニメーション風にシェーディングしたもので、大昔のディズニーアニメやラルフ・バクシの『指輪物語』のような多少気味の悪さを感じさせる画面になっています。
ただし、ひたすらアニメ絵に変換しているだけで何かケレン味のある特殊なアクションがあるわけでもないため、見ているうちに「これ、どうしてもアニメ風にしないといけなかったのか?。」とか「普通に実写映画でいいんじゃないか?。」と思えてしまいます。
1969年のアメリカの風俗を知る人には良い作品かも知れませんが、キャラクターの魅力とかストーリーの面白さを求めると私みたいに途中で居眠りしてしまうことになると思います(笑)。

『アポロ10号1/2宇宙時代のアドベンチャー』TV中継に見入る
一番印象に残ったシーンは、主人公が兄弟たちと見ていたホラー映画の中になぜか東宝特撮『マタンゴ』が出てくるところです。

『マタンゴ』もアニメ風に
水野久美さんと八代美紀さんのこの場面がしっかりアニメライズされてました。
東宝特撮ファンはここだけでも見て下さい(笑)。



今週観たNETFLIX作品は2本とも残念な結果でした。
それに、コッテリした洋モノばかりが続くとさすがに飽きてしまいます。
そんな中、今週はNHK(それもEテレ)が口直しにピッタリな和風の超素晴らしいミニ特撮番組を放送してくれてました。

『タローマン』
『TAROMAN 岡本太郎式特撮活劇』(全10話中5話まで)🈠
(自室49インチ液晶テレビ:NHK Eテレ)
見た目のレトロさから「大阪万博の時代にこんな番組があったのか?」と勘違いしそうになりましたが、実際は70年代を装って現代の技術で作られた最新の特撮作品とのことです。
岡本太郎が世に送った“作品”と心を鼓舞する“ことば”を組み合わせ、特撮映像で超感覚的に岡本太郎の世界へと誘う異色の番組・・・だそうです。

7月24日現在、第5話まで放送されています。
「見逃した」という方も大丈夫!。
NHKですからそのうち必ず再放送してくれると思います。



NHK 全ウルトラマン大投票
また、NHKのウェブ上では「全ウルトラマン大投票」を開催中。
「ウルトラヒーロー」は私はもちろん最初期のウルトラマン、ウルトラセブン、帰ってきたウルトラマンの3人に投票。
「ウルトラ怪獣」5匹はずいぶん迷いましたが、やはり最初にリアルタイムで見た『帰ってきたウルトラマン』からタッコング、グドン、モグネズン、シーゴラス、そしてベムスターをチョイス。
夫婦(めおと)怪獣シーゴラスとシーモンスを一緒に投票してやれなかったことだけが悔やまれます。
「ウルトラメカ」3機は『ウルトラセブン』からホーク3号とポインター号、そして『帰ってきた~』のマットジャイロに投票しました。
”トガジン”名義でコメントを書きましたが、もしかすると番組内で読み上げてもらえるかも知れません。

NHK全ウルトラマン大投票 9月10日(土)放送
投票結果は7月30日(土)の「歴史秘話 ウルトラマンヒストリア」で中間発表、9月10日(土)夜10時から最終結果を特番で発表するとのことです。
NHKがこうした企画&番組を展開するということは、初代『ウルトラマン』4Kリマスター版の放送が近いということでしょうか?。


<(_ _)>
今週もお付き合いいただきありがとうございました。
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COMMENTS

4 Comments

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しろくろshow  

偏った投票になりそうです

こんにちは、ひさしぶりにお邪魔しに来ました(そういう元気も出てきたと言うことで(^_^;))

「ウルトラマン大投票」、わたしも楽しみにしていますが、まだ投票できていません。ざっとページの方は見たのですけど今回は平成令和のシリーズも入っているため膨大なデータ量があり( ̄。 ̄;)とてもすべて追い切れませんでした(5年前のBSプレミアムウルトラ投票のときはは昭和シリーズだけでしたもんね)

「ヒストリア」を絡めるのは昨年の仮面ライダーと同じパターンですが、わたしもこれを機会に4Kウルトラどんどんやってもらたいたいと思っています(投票は今夜にでもあらためてやろうかなと。トガジンさんとおなじくマットジャイロはたぶんぜったい一票入れると思います)

2022/07/25 (Mon) 15:06 | EDIT | REPLY |   

トガジン  

改めまして復活おめでとうございます

しろくろshowさん、コメントありがとうございます。

マットジャイロ、いいですよね!。
個人的には冬木透先生の名曲「マットのテーマ」(別名:ワンダバ)が最も似合うメカだと思っております。

全国の若いウルトラファンに、シリーズ初のヘリコプター型ウルトラメカであるマットジャイロの魅力を伝えたいです。
米軍のオス●レイが事故ってばかりいなければ「マットジャイロこそオス●レイの原型なのだぞ、若造どもよ。」と声高に言えたはずなのに残念です(笑)。

2022/07/25 (Mon) 20:49 | EDIT | REPLY |   

へろん  

>ヘルメット内に浮かぶ血の玉を見てようやく自分の身体がデブリに貫通されていた
ううむ、不思議な現象ですね。船の隔壁みたいに、場所によってはすぐに全部の空気が抜けないような仕掛けが……あ、それなら血の玉もヘルメットまで来ませんよね。ダメか(^^;)
やっぱりすぐに穴をふさいでしまうような仕掛け……宇宙船の外壁だったら発泡剤が自動的に噴出されて、みたいな仕掛けもありますが、宇宙服だと厳しいなあ……

でも私がいちばん気になったのは、血の玉を見るまで気が付かなかったって、痛みはなかったの!? という点ですね('◇')ゞ

2022/07/26 (Tue) 18:18 | EDIT | REPLY |   

トガジン  

SFってこういう初歩的ミスやられると気持ちが萎えますね

へろんさん、コメントありがとうございます。

『スター・ウォーズ』のようなファンタジー系とか『スタートレック』のような超未来系ならまだしも、『2001年宇宙の旅』や『ゼロ・グラビティ』のような近未来系SFでは「真空の宇宙空間で宇宙服やヘルメットが破損したら即死あるのみ」ってこれまでも散々描かれてきたはずなのに、『セロ・グラビティ』に出演したジョージ・クルーニー監督がこんなチョンボをやらかすとは残念です。

西部劇では早打ち勝負で自分が撃たれたことに気付かないまま「勝った」と思って笑いながら倒れるというシーンがよくありますが、完全にあんな感覚で演出してたんでしょうね。

そういえば『宇宙戦艦ヤマト完結編』で、島くんが宇宙空間のはずのヤマト甲板で撃たれて血を流しながらも死なずに最後までヤマトを操縦してましたけど、あれは昭和版ヤマトの世界だから許される(?)ことですからね~。
それに脳死にさえ至らなければ数年後には復活できる世界ですし(笑)。

2022/07/26 (Tue) 20:24 | EDIT | REPLY |   

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