週刊映画鑑賞記(2021.9/20~2021.9/26)
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。
9/20(月)
『ワンダーウーマン1984』🈠
(ホームシアター:レンタルBlu-ray)

前作は第一次大戦時のお話でしたが、今回は約70年後の1984年が舞台です。
死んだスティーブ・トレバー(クリス・パイン)が再登場するとのことで、「どうやって彼を復活させるのか?」が気になっていました。
もちろん劇場で見たかったですが、例の567禍のせいで公開日がズルズル延びていくうちにいつの間にか見そびれてしまいました。

トレバーはダイアナ(ワンダーウーマン)が「一つだけどんな願いでも叶えてくれる不思議な石」に願ったおかげで84年に見事復活しましたぁ~。
・・・って、ええええ?
予算2億ドルの大作映画なのにそんなテキトーな話でいいのか?。
そうまでしてクリス・パインを再出演させたかったのか?。

ただし、「トレバー復活」と言っても実際にトレバー本人が蘇ったわけではありません。
現在(84年)生きている全く別の男性の肉体にトレバーの魂が憑依しただけです。
その男はトレバーの血縁者というわけでもなく、顔も似てはいません。
でも何故かダイアナにだけはトレバーの顔や姿に見えているということらしいです。

しかし、ダイアナよ。
君はそれで本当に幸せなのか?。
今君を抱いてる相手は、心はトレバーかも知れないが身体(下半身含む)は全く別の男のモノなのだぞ?。
この時ふと、数年前に話題になったガムのコマーシャルを思い出しました。
「息だけは福山雅治」シリーズ
現実の相手はブ男なのに、息だけは福山雅治ばりに爽やかなため女性がついヨロメイてしまうというアレです。

更に気になって仕方ないのは、この異様なシチュエーションを演出したのが女性(パティ・ジェンキンス監督)だということです。
監督も主演のガル・ガドットも「このラブシーンは変だ!」とか一切思わなかったのでしょうか?。
前作が結構良かったので期待していたんですが、変なとこで空中分解してしまった残念な続編でした。
【今週のその他諸々】
■9/13(月)
『ウルトラQ』第26話「燃えろ栄光」
(ホームシアター:BS4K録画)

心弱きボクサー:ダイナマイト・ジョーと熱によって巨大化するトカゲ:ピーターの話です。

でも、今日の記事ではどうしても一の谷博士のことを書きたくなってしまいました。
今回博士は一度も姿を見せていませんが、どうしても気になるシーンがあったのです。
それは・・・。

「残念ながら私の知識の到底及ぶところではありませんの。一の谷博士に調べていただいたんですわ。」
と、由利子の口から「深海生物:アリゲトータスについて一の谷博士に教えてもらった」と名前のみ語られただけだったのが気になって仕方なかったのです。
本来であればこの場面には一の谷博士自身も同席するべきだと思うのです。
だって、ピーターのような不思議な生物は一の谷博士の専門分野であった筈ですから。
そこで色々と調べてみたところ、意外な事実を知ることになりました。

『ウルトラQ』における一の谷博士の登場回は以下の通りです。
第3話「宇宙からの贈りもの」・・・初登場回。科学者の中でただ一人宇宙からの贈り物の正体に警戒感を抱く。
第4話「マンモス・フラワー」・・・「太古の生物は巨大なのだ」とさらりと言い切り、撲滅作戦のアドバイザーを買って出る。
第8話「甘い蜜の秘密」・・・謎の地盤隆起事件を受けて友人が責任者を務める農事試験場を訪ねる。主に怪獣の解説役?。
第12話「鳥を見た」・・・人を襲う小鳥の正体が古代怪鳥ラルゲユウスだと見抜き、飼い主の少年と隔離させるよう指示した。
第13話「ガラダマ」・・・群馬の山奥に落ちた隕石を地球外のガラス状結晶体チルソナイトだと見抜く。
第22話「変身」・・・モルフォ蝶の毒を解毒する熱原始線X砲を速攻で開発。
第25話「悪魔ッ子」・・・少女の分離した肉体と精神を統合する超短波ジアテルミー装置を速攻で開発。
第26話「燃えろ栄光」(名前のみの登場)
第27話「206便消滅す」・・・管制官が教え子だったことから管制室に入ることが出来、206便の万城目に指示を送ることになる。
第28話「あけてくれ!」・・・沢村(柳谷寛)と似た症状の女性を診察していて事件の関連性を示唆。
こうして見てみると、中盤しばらく出てこない時期はありますがシリーズ全体の3分の1の回に登場していて、しかもどれも重要な役割を果たしています。
・・・しかし!。
上記の話数表記はあくまでも放送順です。
これらを制作順(制作時期も付記)で並べるとこうなります。
制作第1話「マンモスフラワー」(制作時期:1964年9月27日~11月中旬)
制作第2話「変身」(制作時期:1964年10月~11月中旬)
制作第3話「悪魔ッ子」(制作時期:1964年10月5日~10月26日)
制作第4話「あけてくれ!」(制作時期:1964年10月29日~11月11日)
制作第5話「宇宙からの贈りもの」(制作時期:1964年10月下旬~11月初旬)
制作第6話「鳥を見た」(制作時期:1964年11月18日~?)
制作第9話「206便消滅す」(制作時期:1965年1月21日~2月)
制作第10話「甘い蜜の秘密」(制作時期:1965年1月~2月)
制作第17話「ガラダマ」(制作時期:1965年6月)
制作第18話「燃えろ栄光」(名前のみ登場)(制作時期:(1965年6月~7月)

制作順で見ると、一の谷博士は10話目までは7話と8話を除いて連続登場していますが、その後数話飛んで17話「ガラダマ」に登場したのを最後にシリーズから忽然と姿を消しています。
11話から16話まで出番が無かったのは偶然としても、17話以降には一の谷博士の知識を必要とするエピソードが多数存在します。
海底原人ラゴンやゴーガの伝説なども一の谷博士の明快な解説が欲しかったエピソードですが、これらの回には別の専門家を解説役として登場させています。

中でも私が最も違和感を感じるのはケムール人の回です。
何故かあの一平がやたらケムールに詳しくて、そればかりか後半では物語の牽引役まで担っていました。
ここだけは何度見ても役割分担が不自然な気がします。
また、一の谷博士が活躍した「ガラダマ」の直接の続編「ガラモンの逆襲」に全く登場しないというのもどこか変です。
この回では一の谷博士に代わって(?)に花沢主任(平田昭彦さん)が科学者として登場していました。

’65年6月頃、一の谷博士役の江川宇礼雄さんの身に何かあったのでしょうか?。
色々と調べているうち驚くべき事実を知りました。
なんと!。
江川宇礼雄さんはスポンサー関係のトラブルに巻き込まれて途中降板させられていたというのです。

江川さんは武田薬品工業提供の『ウルトラQ』に出演するずっと前に同業ライバル会社のコマーシャルに出演されていました。
このことが問題視されて、後半の制作作品では一の谷博士の登場シーンがカット(あるいは差し替え)されてしまったものと考えられます。
ただし、これは江川さんご自身に問題があったわけではありません。

実は『ウルトラQ』は製作開始時点ではまだスポンサーが決まっていませんでした。
武田薬品工業が一社提供スポンサーに決定したのは1965年になってからのことです。
だから、それ以前に江川宇礼雄さんが同業他社のCMに出ていたとしても、それを咎められる言われはないはずです。
しかし、「レギュラー出演者が同業他社のCMに出演していたのは問題だ」と、江川さんは『ウルトラQ』を降ろされてしまったのだそうです。
(江川さんが撮影に参加しなくなった時期とスポンサーが付いて放映開始が決定した時期とはほぼ一致しています)
このとき江川さん降板の決定を下したのは頭の固い武田薬品の上層部だったのでしょうか?
それとも、TV局か円谷プロがスポンサー様に対して勝手に忖度した結果なのでしょうか?。
もう真実は分かりません。
しかし、江川さんの無念と、その後のストーリーや配役変更の労苦を強いられたスタッフの気持ちを想像すると、なにかひどく理不尽なものを感じてしまいます。
『ウルトラQ』のために高い合成機材をTV局に買わせた特撮の神様のご威光も、スポンサー様の前には効き目がなかったのでしょうか・・・。
まあ、でも・・・。

「金色の玉が二つ!」
このセリフを子供番組で言ったから干された・・・ってわけではなかったのですね。
安心しました(笑)。
【今週のトピック】
いつもなら(書いた自分も読み返すのが億劫なくらい)メチャクチャ長くてクドい記事になるのですけど、今週は『ワンダーウーマン1984』と『ウルトラQ』第26話の2本のみです。
毎週順番に見てきた出崎統監督のOVA版『ブラック・ジャック』も今週はパスしました。
なぜならば。

実は今週は耳の不調に悩まされていたのであります。
少し前から右側の聞こえが悪くなっている気がしてはいましたが、それは「単に耳クソが溜まっているせいだろう」くらいにしか思っていませんでした。
ところが!。
火曜の朝起きると、右耳の下あたりがポッコリ腫れていて、しかも触れてみるとズキンと痛むではありませんか!。
(写真↑では分かりにくいですが耳たぶの下が腫れています)
そして「ジ~~~~~」という甲高い感じの耳鳴りも常に聴こえてきます。
その日はそのまま我慢して仕事に出たんですが、翌日になると今度は食事で口を動かすたび右耳下部の腫れた部分が痛むようにまでなってしまいました。
さすがに「こりゃヤバい」と思って仕事帰りに耳鼻科で診てもらうことに!。
そして、耳の穴はもちろん鼻の穴にまで内視鏡を突っ込まれて受けた診断は・・・

外耳炎と内耳炎を併発しているとのことでした!。
内視鏡写真(グロいのでさすがにブログに載せるわけにはいきません)を見せてもらうと、確かに鼓膜の付け根あたりが赤く腫れ上がっておりました。
この腫れが鼓膜の振動を妨害して音の聴こえ(特に高音部)が悪くなり、耳鳴りも引き起こしていたそうです。
あと、外耳炎のほうについては私の雑な耳かきが原因だったみたいです。
私の耳は元々右側の孔が左に比べてやや狭いため、無理に耳かきすると内壁を傷つけてしまうことが多いのです。
今回はその傷に加えて血液の状態が膿みやすい状態になっていたため化膿したということらしいです。
(注:以上はあくまでも素人の私が勝手に理解した内容です)

時間をかけて体調を整える必要があるそうなのですが、今は連日仕事が入っているため毎日の通院は不可能です。
そのため、この日はとりあえず点滴を打ってもらってあとは毎日の薬で処置することにしてもらいました。

で、その薬の量というのが半端ないのですよ。
毎日3度の食事前後にこれだけの薬を飲まなければなりません。
(ボトル状のものは直接耳の穴に投擲するもので飲み薬ではないです)
このうち一つは漢方薬で、これだけが食前です。
しかもお湯に溶かして飲まないと20%効力減という・・・あ~、めんどくせえ!

朝食と夕飯はどうせ家で食べるので問題はありませんが、昼食は基本的に外で食べることになるためこうして必要分をチャック付きビニール袋に入れて持ち歩いています。

あと、電動で耳クソを吸い出すタイプの耳掃除機を買いました。
耳鼻科でプチプチッと吸い出してもらったのがすっごく気持ち良かったのですよ(恍惚)。
アマゾンで1,200円くらいでした。
しかし、右側だけ音が聴き取りにくいというのも困りますね~。
私はビデオ制作関係の仕事をしているのですが、撮影や編集時の音声チェックに支障が出ないかとヒヤヒヤしています。
それに、映画を見ようとしても大事なセリフが聴き取り難いのです。
特にサラウンドの場合は聴感が無意識に全方位へ広がるため、片耳がこうもひどい耳鳴り状態ではとてもじゃないが集中出来ません。
「モノラル映画ならなんとか見れる(聴ける)かな?」と思って見始めた作品もあったのですけど、やはり違和感が先に立ってしまうためすぐに中止しました。
そんなわけで、当分映画を楽しむのは諦めて医者に言われた通り治療に専念することにしております。
でも、中耳炎って治るまで結構時間がかかるらしいんですよね~。
あ~あ、せっかく映画鑑賞に最適な時期だというのにこんなことになろうとは・・・。
仕方ないので、今週は書きかけのまま放置していた記事を片っ端から仕上げていくとしますかね。
今週もお付き合いいただきありがとうございました。