週刊映画鑑賞記(2021.12/20~2021.12/26)
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。

今週見た映画は『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』『マトリックス レザレクションズ』の2本です。
月曜の夜に2本連続劇場で観てきました。
昔は3本くらい平気で観れたんですが、仕事帰りのアラ還オヤジに洋画2本ハシゴは少々キツかったです(笑)。
12/20(月)
『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』🈠
(劇場:福井コロナシネマワールド)

おととし公開された『ヴェノム』の続編です。
前作はWOWOW放映で見ているのですが、実はほとんど記憶に残っていません。
ていうか、「週刊映画鑑賞記」で過去記事を検索してもなぜか出てきません。
あれ?。
確か「”史上最も残虐なダーク・ヒーロー”というキャッチコピーから「デビルマンみたいな話なのか?と身構えていたが、ヴェノムは粗暴だけど結構気のいい奴でまるでど根性カエルみたいだった。」と書いたはずなのですが・・・?。
下書きを別に書いて本記に載せるのを忘れたのかも知れません。(←ときどきやらかします)
毎週欠かさず続けてきてもこれじゃダメですね(汗)。

あと、登場する女性が年増ばっかりだったこともマイナスポイントでした。
だって出てくる女性といえば、医者に乗り換えた元カノ・お店のおばさん・ホームレス・子供持ちの科学者くらいでしたから。
たとえ「セクハラだ」と怒られようとも、正常な男としては映画に奇麗な女性を求めるのは当然だと思っております。

しかし、今回のパート2は前作より数倍面白かったです。
ヴェノム着脱を活かした高速アクションに加え、エディとヴェノムの二人羽織漫才にもさらに磨きがかかっていました。
ストーリーが単純明解なので、仕事明けの疲れた頭にはちょうど良い刺激になったと思います(笑)。

今回メガホンをとったアンディ・サーキス監督は、『キングコング』『スター・ウォーズ』『猿の惑星』などのクリーチャー役(モーションキャプチャー)を数多く演じた人で、こういった怪物の扱いには慣れている人です(多分)。
日本の特撮で言えばスーツアクターが監督した怪獣映画といったところでしょうか?。

ヴェノムは元々スパイダーマンの敵キャラの一人でした。
(サム・ライミ版『スパイダーマン3』にも登場してます)
しかし、様々な大人の事情が絡んだため今回の『ヴェノム』シリーズはスパイダーマンとは別の世界の物語として制作されることになったそうです。
それが最近になってヴェノムのMCU参入が決まった(これも大人の事情による)とのことで、本作には何らかの形でトム・ホランド演じるMCU版スパイダーマンとの関係性が描かれるだろうと思っていました。
それはマーベル作品恒例のポストクレジット(エンディング中に差し込まれるオマケ映像)にありました。
エディ(とヴェノム)が身を潜める汚い安アパートに突然閃光が走り、次の瞬間なぜか彼らは高級ホテルの一室に?。
そしてその部屋のTVに映っていたのは、正体をバラされた直後のピーター・パーカーでした。
MCU最新作『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』ではドクター・ストレンジが時空を歪ませて他のスパイダーマン世界の悪役を呼び寄せてしまう展開になるらしいです。
あの閃光はまさにその瞬間だったということでしょうか?。
つまり、マーベルはドクター・ストレンジの不手際のせいにして(笑)ヴェノムをMCU世界へ強引に引き入れたわけです。

劇場は国道8号線沿いのショッピングモール内にある福井コロナシネマワールド。
そのうちのドルビーアトモス対応に改装された10番シアターです。

天井にはイオンシネマ白山と同じ球体型スピーカーが並んでいました。
おそらく同じ業者が手掛けたものと思います。
ただ、天井の高さがイオン白山より低いせいか全体に音の密度が濃かった気がします。
ちょっとうるさく感じる部分もありましたが、『ヴェノム』のようなSF・アクションものにはピッタリでした。
『マトリックス レザレクションズ』🈠
(劇場:福井コロナシネマワールド)

『ヴェノム』終了からおよそ20分後、同じ10番シアターで『マトリックス レザレクションズ』を鑑賞。

さすがに「仕事帰りに洋画2本ハシゴはキツイかも?」と思い、眠気醒ましのモンスターエナジーをポケットに忍ばせて劇場入りしました(笑)。

こちらもドルビーアトモス音響作品。
『マトリックス』は仮想空間をテーマにした作品ということもあって、元々サラウンド音響とは抜群に相性が良いです。
今回は内容以上に最新の音響設計を楽しみに劇場入りしました。
音響に関しては確かに素晴らしくよく出来てました。
上から攻撃を受けるなどドルビーアトモスを意識したシーンも多かったです。

しかし、映画の感想はというと・・・
なんで今さら?
これが全てでした。
それと同時に「どうして今マトリックスなのか?」を考えてみました。

一作目の『マトリックス』の魅力は、映像やストーリーの斬新さだけではありませんでした。
あの映画には、当時最先端の未来予測が描かれていたのです。
それは「仮想現実世界」という概念でした。

あれから20年。
時代は『マトリックス』の世界に大きく近づきました。
インターネット上で多人数が同時参加するタイプのゲームや、ネット内の仮想店舗で人と交流したり買い物することが当たり前になっています。
また、最近ではそれらを統合した”メタバース”なるものも提唱されています。
それは多分『レディ・プレイヤー1』の”オアシス”や『サマー・ウォーズ』の”オズ”のようなものだろうと推察します。

フェイスブック社のマーク・ザッカーバーグCEOは、社名を「メタ」に変更して仮想空間サービスの拡充に注力すると宣言しているほどです。
昨今の567パンデミックによりオンライン世界に商機を見出したのでしょう。
規格を世界統一した仮想空間を構築してその覇権を握った者は、それすなわちIT業界全体のトップを獲ったも同然ですから。

日本でも、2050年までに人が身体・脳・空間・時間の制約から解放された社会を目指す”ムーンショット計画”なるものが進められています。
これは漫画やアニメの話ではなく、ましてや新興宗教の戯言でもありません。
今現在、日本の内閣府が進めているれっきとした国家事業のひとつです。
つまり。
『マトリックス』最新作が18年ぶりに作られた理由とは、「時代が旧作の世界観に追いついた」からだと考えます。
だとすれば!

本作にはこのキャッチコピーのように「先」を見せて欲しかったです。
冒頭部分はほぼ1作目の焼き直し。
旧作を知らない(あるいは覚えていない)者には絶対についていけないであろう一見さんお断りのストーリー展開。
『マトリックス』といえば万人が「あっ?」と驚く映像マジック(360度回り込みとかエビぞり銃弾避けとか)が詰まっていましたが、今作には新しい映像体験は皆無です。
旧作の代名詞だったバレットタイム撮影も効果的な使われ方はされていません。


最も残念だったのは(たぶん大人の事情によるものと思いますが)エージェント・スミスやモーファイスといった重要人物が全く別の俳優に代えられていたことでした。
特にエージェント・スミスはヒューゴ・ウィーヴィングのあの強烈な顔あってこそのキャラクターです。
旧3部作で解放されたスミスが今度はネオを助けてくれる場面がありましたが、もし前作と同じ俳優であったらここはもっと熱くなれたと思うのですがね。

ただ、今回の映画で私が一番ビックリしたのは監督のウォシャウスキー兄弟の変化でした。
旧3部作の頃は、↑こんないかつい男性だったはずが・・・。

二人ともいつの間にか性転換していて、ウォシャウスキー兄弟からウォシャウスキー姉妹に変わっておりました。
兄はラリーからラナに、弟はアンディからリリーにそれぞれ女性名に改名して性転換手術済みだそうです。
私はそのことを知らなかったため、クレジットに「監督:ラナ・ウォシャウスキー」と書かれているのを見ても「誰?」と不思議に思っておりました。

これまでウォシャウスキー兄弟はトランスジェンダーとして長い間自分の性不一致に悩んでいたとのことです。
映画の世界(空想の世界)では本来の性別で生きる自分の姿を夢想していて、そのことがマトリックスの発想に繋がったのかも知れません。
【大雪注意発令中】

いよいよ本格的に雪が降り始めました。
福井市内は20センチ強の積雪があったみたいです。
幸い私の住むところは海の近くなので(海風のおかげで)今朝はこの程度で済みました。
覚悟していた早朝の雪かきの必要が無かったのは本当に助かりましたが、運転中は何度かホワイトアウトに遭遇して冷や汗をかく場面がありました。
この状況はあと2~3日続くみたいです。
4年前や去年のような豪雪に至らないことを願うばかりです。

金曜日から福井でも4Kリマスター版『モスラ』(午前十時の映画祭)の上映が始まりました。
特撮系ブログのお仲間さんの中には既に見た人(Bグループ)が何人もいて、皆さん口を揃えて「素晴らしかった!」と絶賛されています。
私も早くその話の輪に入りたいのですが、残念ながら仕事と大雪対応のため来週後半までおあずけになりそうです。
あ~、雪うっとうしい!。
今週もお付き合いいただきありがとうございました。