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映画と日常

週刊映画鑑賞記(2022.3/28~2021.4/3)

トガジンです。

毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。

20220403 「週刊映画鑑賞記」トップ
今週は脈絡なさそうで実は全て特撮関係というこの3本です。



3/29(火)
『ふたりのウルトラマン』🈠
(ホームシアター:BS4K録画)
『ふたりのウルトラマン』
『ウルトラQ』『ウルトラマン』制作当時の円谷プロの物語はこれまでも様々な書籍やドラマなどで見てきました。

今回のドラマは『シン・ウルトラマン』公開に合わせて作ったか、あるいは現在BS4Kで進行している『ウルトラ』シリーズ4Kリマスター版の宣伝だろうと軽い気持ちで見始めたんですが、実際には全く様子が違っていました。
これは金城哲夫さんと上原正三さんの二人のウルトラマンならぬウチナンチュー(沖縄人)の物語です。

劇団民藝「光の国から僕らのために」
沖縄出身者の視点を通して円谷プロの黎明期を描いている点では、4年ほど前に見た舞台『光の国から僕らのために―金城哲夫伝―』とほぼ同じです。

>光の国から僕らのために(2018 9/14)

『光の国から僕らのために』過去の公演場面
いや、これはむしろあの舞台をドラマ化したものではないのか?とさえ思ってました。
上原さんが沖縄から上京して先輩格の金城さんと出会うところから始まり、金城さんが円谷で挫折して沖縄に帰り「本土との懸け橋になりたい」と言いながら道半ばで事故死するまでを、全て上原さんの視点を通して描いています。

お二人を演じた俳優さんが本当に良かった!。
金城さん役の満島真之介さんも上原さん役の佐久本宝さんも沖縄出身の俳優さんです。
ドラマの冒頭、字幕が必要なほどのネイティブ沖縄弁で自然に会話する二人の姿に一気に引き込まれました。

光の国から僕らのために―金城哲夫伝―
そういえば満島真之介さんって、心なしか「光の国から」のポスターに写ってる金城さんに似てる気がします。

満島真之介
「金城さんが乗り移った」とは言い過ぎかも知れないですが、同じ沖縄出身者として満島さんなりのシンクロポイントを見つけて演技されていたのだと思います。

佐久本宝
上原正三さんを演じたのは、朝ドラ『エール』で主人公の弟役を好演した佐久本宝さん。

上原さんは、「沖縄のことを書きたいから」と最初は特撮もので脚本家デビューすることを拒みますが、金城さんや円谷一さんの熱意につき動かされて、やがて特撮やアニメに沖縄人としての想いや本土の人間への怨念などを暗に書きき込むようになっていきます。

そんな上原さんのセリフで特に印象に残ったものがありました。
それは、特撮を「子供騙しのジャリ番組」とバカにする他の脚本家に対して上原さんが静かに言い放った言葉です。

「子供は騙せないよ」

思わず鳥肌が立ちました。
これこそ子供相手に世間とか人生とか人の道といったものを本気で語り続けた脚本家:上原正三さんならではのセリフです。

ただ、このセリフを言わせるのであれば、『帰ってきたウルトラマン』「怪獣使いと少年」でやり過ぎて『ウルトラ』シリーズを干されるところまで描いて欲しかった気がします。
(確か「光の国から僕らのために」にはその場面があったと思います)

今回残念だったのは、円谷一監督以外の円谷プロスタッフが顔見世だけで終わってしまってほとんど活躍の場がないことです。
金城さんと上原さんだけでなく、市川森一さん藤川圭介さん佐々木 守さんなど他の脚本家も出すべきではないでしょうか?。
また、監督や技術スタッフは円谷一監督も含めて妙にカリカチュアされた描き方がされていて実在感が希薄です。
円谷一監督は必要以上に粗野な男になっていましたし、飯島敏宏監督はインチキ臭いキザ男にしか見えませんでした。
当時のTV映画界では映画畑から来た監督さんとの軋轢なんかもあったはずで、それをセリフだけでなく画(場面)として見せて欲しかったと思います。
それと、光学撮影の中野稔さんが出るのなら特技監督の高野宏一さんも登場すべきでは?。
唯一、金城さんと直接絡むエピソードが描かれていたのは『セブン』第8話「狙われた街」の実相寺昭雄監督だけでした。

全体的にダイジェスト的な感じになっていたのは、尺が70分ほどと短めだったせいかも知れません。
あと20~30分かけて初期の『ウルトラ』に関わった人たちをじっくり見せて欲しかったです。



4/1(金)
『ゴジラvsタイガース』🈠
(ホームシアター:YouTUBE)
ゴジラvsタイガース
今どき信じる人は居ないと思いますが(笑)、一応説明しておくとこれはエイプリルフールのフェイク予告編です。

公式サイト


でも、これが結構よく出来ているのですよ。
タイガース選手のセリフが棒読みなのはご愛敬として(笑)、メカトラッキー出動シーンのカット割りは『ゴジラxメカゴジラ』みたいですし、音楽が大島ミチルさんというのも「解ってくれてる!」って感じです。
思わず「これ作ったのは手塚昌明監督か?」と思いました。

あ、そういえば『ゴジラxメカゴジラ』には巨人時代のゴジラこと松井秀喜選手が出演してましたっけ。
今回『ゴジラxメカゴジラ』をモチーフに使ったのはそのアンチテーゼなのかな?。

ゴジラ対トラッキー
が、しかし・・・!。

阪神タイガースさん、4/3現在開幕9連敗中です(爆)

中日ファンの私でさえ、「おいおいフェイク動画なんか作ってる場合か?」と心配になってしまいます。



4/2(土)
『黄金バット』🈠
(ホームシアター:東映チャンネル録画)
『黄金バット』ポスター画像
♪おうごんバァ~~~~~~ッ

1966年、『ウルトラQ』『ウルトラマン』と同じ年に公開された映画です。

『黄金バット』蘇る黄金バット
TVアニメ版は小さい頃に見た覚えがありますが、実写映画は今回初めて見ました。

ストーリーも表現方法もツッコミどころが数限りないですが、原作が昭和の紙芝居ということなのでおおらかな気持ちで楽しみましょう。
もちろん、こんな話と演出を令和の現在にやられたら酷評どころでは済まないですが(笑)。

『黄金バット』千葉チャンと黄金バット
それにしても固定概念とは御しがたいものです。
『仮面ライダー』世代の男がこのキャスティングを見たら、誰だって黄金バットの正体はヤマトネ博士(演:千葉真一)だろうと思ってしまいますよね。
いつヤマトネが姿を見せなくなって代わりに黄金バットが出てくるのかと注視しておりました。

黄金バットとヤマトネは全くの別人でした。
例えるならアイアンキングと静源太郎みたいな関係でしょうか。
あれも見る前はイケメンの源太郎(演:石橋正次)が変身するに決まってると思ってましたから。
(でも『アイアンキング』なんて今の若い人には分からないでしょうね)

『黄金バット』高見エミリー
黄金バットと人間の間を繋ぐ巫女のような役割を担う美少女:エミリー。
あんまり可愛いので黄金バットは彼女にだけ自分を呼び出すアイテムを授けます。
まるで知り合ったばかりの女の子に連絡先を知らせるおぢさんみたいで、黄金バットが前歯が欠けたただのロリコンおやじに見えてしまいました。

『黄金バット』幹部ケロイド
敵幹部の一人ケロイド。
「『ウルトラセブン』第12話(欠番)のスペル星人は駄目でどうしてコイツはOKなのか?」と声を大にして問いたいです。

この俳優さん、どこかで見たなと思っていたら、『ウルトラQ』第16話「ガラモンの逆襲」に出ていたトラック運転手(沼田曜一さん)でした。

『黄金バット』黄金バット
黄金バットの「わははははははは」という高らかな笑い声。
声優は小林修さん。

『さらば宇宙戦艦ヤマト』ズォーダー大笑い
小林修さんは『さらば宇宙戦艦ヤマト』のズォーダー大帝役でも有名で、やはり豪快な笑い方を披露してました。

「生命あるものはその血の一滴まで俺のものだ。宇宙は全てわが意思のままにある。私が宇宙の法だ。宇宙の秩序なのだ。」

『黄金バット』お墓の前で
ラストシーン。
場所はなんと、どこかの河原に作った敵のお墓!?。
う~む、着想がぶっ飛んでますねえ(笑)。
国連秘密機関のメンバーたちに黄金バットが訓示を垂れます。

「力をもって世界を征服せんとするものは自らの力によって滅ぶ」 by黄金バット

『黄金バット』教訓
プーちんに聞かせてやりたい言葉です。





おととい判明したばかりの朗報です

日本映画専門チャンネル 円谷英二特撮4K
この春も日本映画専門チャンネルがやってくれます。
昨年のゴジラ8作品に続く「東宝特撮映画4Kリマスター化計画第2弾」です!。٩(๑•̀ω•́๑)۶ ヨッシャー!!

5月は『モスラ』
これは昨年「午前十時の映画祭」で上映されたのと同じものでしょうか?。
「午前十時~」と同じく序曲も付いていてくれると嬉しいのですがね。

6月は『フランケンシュタイン対地底怪獣』
こちらは2~3年前にも日本映画専門チャンネルでデジタルリマスター版が放送されましたが、今度のは4Kリマスターということでさらに綺麗になっているはずです。
気になるのは、これが国内上映版かラストで突然タコが出てくる国際版のどちらだろうか?ということです。
私としては、タコは出ないほうがスッキリ見終えられるから好きなのですがね。

あと、これをやるなら『サンダ対ガイラ』もセットで放送して欲しかったなあ。

7月は『マタンゴ』
今回一番の注目はこれです。
食ったら確かに大変なことになりそうなあのケバケバしいキノコの色が4Kリマスターでどこまで毒々しく見えるのか?。
そして「妖艶」という言葉は『マタンゴ』のこの人のためにある!と思わせてくれた水野久美さんのお姿も楽しみです。

8月は戦時中の戦争映画2本。
『ハワイ・マレー沖海戦』と『加藤隼戦闘隊』
『ハワイ~』は、終戦後GHQが実際にハワイロケしたと勘違いしたほどの精密なセットとミニチュアが見どころです。
『加藤隼戦闘隊』は本多猪四郎監督(本作では助監督)と円谷英二特技監督が初めて出会った記念碑的作品。
どちらも「こんな昔の映像を4Kで細部まで掘り起こしたら粗が目立つだけじゃないか?」と心配になりますが、逆にミニチュアの精巧さがはっきり見て取れるのであればそれはそれで良しと思います。

日本映画4Kチャンネル モスラと大魔神
そして日本映画専門チャンネルと時代劇専門チャンネルの合同4Kチャンネルでは、前述の円谷特撮作品5本のピュア4K放送に加えて『大魔神』三部作もピュア4K放送してくれます。

『大魔神』4K放送は昨年末にBS日テレ4Kで三作放映してくれましたが、私はうっかり録画予約をミスして1作目を撮り逃してしまっておりました。
どちらにせよ民放局のBS日テレ4KにはCMや宣伝テロップが出ていたため保存版にはなりませんでしたが、今度のは間違いなく完全保存版に出来そうです。
もちろん、2Kの時代劇専門チャンネルでもダウンコンバート版が放送されるのでそちらもセットでBD-Rに残します。

今年の5月は『シン・ウルトラマン』公開に加えて、『モスラ』『大魔神』の4K放送に山崎貴監督の超大作怪獣映画の撮影(エキストラに当選できるかどうかは別ですが)と、特撮好きにとって幸せな一ヶ月となりそうです。



【567ワクチン3回目接種】
コロナワクチン3回目接種(個人情報消去)
月曜日の午後は3回目のコロナワクチン接種でした。
前の2回はファイザー製ワクチンでしたが今回はモデルナワクチンです。
モデルナはファイザーに比べて副作用が強いと聞いていたので少し不安がありました。
別の日時であれば今回もファイザー製を選べたのですが、3月末から人が大勢集まるイベント関係の仕事が入っているため早めに打っておきたかったのです。
それと、以前「ファイザー/ファイザー/モデルナと打つのが一番効果が高い」と聞いたことがあったのでグズグズ迷わず決めてしまいました。

2022-03-28 3回目ワクチン接種
結果としてはモデルナということで副作用はかなり強かったです。
前2回は注射した左肩が少し痛むだけ(痛いというより重い感じ)でしたが、今回は左肩が上がらなくなるくらい痛くてそれが水曜日まで続きました。
それと熱こそ出ませんでしたがなんか頭がボーッとして集中力が保てなかったです。
念のため接種日の月曜だけでなく翌日も休みにしていて、「なんともなければ映画でも見に行こう」とか思っていましたがとてもそんな気にはなれない状態でした。

567ワクチン接種済み証明書(個人情報マスク)
なにはともあれ無事3回目のワクチン接種を終え、こうして正規の接種済み証明書も手に入りました。
人が集まるイベントの仕事ではこれが必要になることが多いんですよね。
また、映画のエキストラ募集でも「最低2回のワクチン接種証明が必須」という条件のところもあるため、この証明書は今後いろいろな場面で役立ちそうです。


<(_ _)>
今週もお付き合いいただきありがとうございました。
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COMMENTS

4 Comments

There are no comments yet.

ゾンビマン  

毎度です。

我が阪神タイガース、いきなり終わりましたね。
やはり監督がキャンプインに退陣宣言したら案の定という感じで。
ゴジラが起爆剤になってくれたら良いのですが。
何事にも反動というのはあって、連敗の次は連勝に期待したいです。

2022/04/03 (Sun) 20:52 | EDIT | REPLY |   

へろん  

おお、あのズォーター大帝の高笑いは初めて見た時から印象に残っていたのですが、かの黄金バットゆずりだったんですね! なんかものすごく腑に落ちました(?)

『ゴジラvsタイガース』いや、確かに、映像はとてもよくできてると思いますよ。
「ゴジラを止める前に連敗を止めようよ」と素でつぶやいてしまいましたが(苦笑)

2022/04/04 (Mon) 11:48 | EDIT | REPLY |   
トガジン

トガジン  

>ゾンビマンさんへ 「ドラゴンズファンからもエールを送ります」

ゾンビマンさん、コメントありがとうございます。

矢野監督って元々は中日の選手だったんですよね。
だから今度の連敗も他人事とは思えなくて、なんとか巻き返して立浪ドラゴンズとの好試合を見せてもらいたいです。

2022/04/04 (Mon) 15:17 | EDIT | REPLY |   
トガジン

トガジン  

>へろんさんへ 「笑う門には彗星来たる?」

へろんさん、コメントありがとうございます。

>ズォーダー笑い

あの他人を見下した豪快な笑いっぷりが悪役としてサイコーだった気がします。
小林修さんも演じていてさぞ気持ちよかったんじゃないでしょうか?。

『さらば~』を見ていて「どうして彗星帝国にはガミラスの時みたいに「愛し合うべきだ」と考えないんだろう?」と疑問に思ったんですが、あの高笑いを見たらそんな気持ちは吹っ飛びました(笑)
『さらば~』には絶対悪が必要だったのですね。

>タイガース

作っていたときはまさか開幕後こんな状態になっているとは思いもしなかったでしょうね。
ゴジラを貸し出した東宝もかなり当てが外れて焦っているんじゃないでしょうか?。

2022/04/04 (Mon) 15:36 | EDIT | REPLY |   

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