週刊映画鑑賞記(2022.4/11~2022.4/17)
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。

今週見たのはこれだけでした。
『全地球史アトラス』は65分の学術映像。
『ザ・カゲスター』は往年の特撮ヒーローものの1話と2話。
仕事や暑さで疲れたときはこうした短いものしか見られませんが、それでも今回は得られるものがいっぱいありました。
4/15(金)
『全地球史アトラス』🈠
(ホームシアター:YouTUBE)

『シン・ウルトラマン』の最新予告を見ようとYouTUBEを眺めていて見つけた動画です。
元々各4分から8分くらいの全12話に分かれている作品ですが、今回観たのは全話をひとまとめにした「フル・ストーリー」バージョンです。
「フル」と言っても全部合わせても65分なので、疲れた身体でも完走出来ると思い視聴し始めました。
どこかの博物館か博覧会パビリオンで上映されていそうな学術映像といった感じです。
CGはお世辞にもリアルとは呼べないレベルで、まるで一昔前のNHKの科学ドキュメンタリーを見ているかのようでした。
でも、内容的には今回初めて知った最新の人類進化原因説なども出てきてなかなか面白かったです。
BGMが非常にゆったりしていてとても聴き心地が良いです。
人間をリラックスさせて集中力を高める効能があるという528HZの音程を使った楽曲だと思われますが、実は528HZの音って、睡眠導入効果もあるんですよね。
ナレーションも低い男性の声でゆ~っくりと喋るため、途中で猛烈な睡魔に襲われてしまいました。
でも、元々12のチャプターに分かれている作品ですから30分ほど仮眠しても特に支障は無かったです(笑)。

まずは45億6千万年前の地球誕生から。
きっかけは天の川銀河とアンドロメダ銀河の衝突でした。
そこから生じたたくさんの星屑がぶつかり合い、とてつもないレベルの物質大循環が起こりやがて地球と月が誕生します。

小松左京先生が『日本沈没』を着想する元となったプレートテクトニクスもCGアニメーションで分かりやすく解説してくれます。

私は反射的に映画版『日本沈没』に登場した竹内均教授(ご本人役)の解説シーンを思い出しました。
今回の『全地球史アトラス』のCGアニメは映画の中で竹内教授が説明に使用していた図と同一のものでした。

今回新しい驚きがあったのは、サルがヒトへと進化した原因の考察です。
ここでは頻繁に発生していた火山噴火により放出された放射性元素がヒトサルの脳の発達を促したとされています。

その証拠として、ヒトザルの脳が急激に発育した時期と大規模な火山噴火の時期がピッタリ重なっているとのことです。
ほほう、なるほど・・・。
こうしてグラフ化してくれるとよく分かります。

ここは『2001年宇宙の旅』で描かれたモノリスとの邂逅に相当する部分です。
『2001年宇宙の旅』では高度に発達した異性文明がヒトザルの進化を促してやがては宇宙に導くという話になってますが、この理論では地球に含まれる何らかの成分がサルの脳の進化に影響を与えたという理論になっています。
・・・ということは?。

サルの進化、つまり人類の出現とその文明の発展は実は地球の意志によるものだと言い換えることが可能ではないでしょうか?。
・・・と、まあ、こんなSF的発想にも発展出来てしまって見ていて全然飽きません(笑)。

人類が誕生して現在の時代に到達したところで終わりかと思いきや、そのまま地球の最期まで突っ走ります。

ここで地球最期の原因とされていたのは、始まりの時と同じく私たちの住む天の川銀)とアンドロメダ銀河の衝突でした。

ここで私は「こんな画が『宇宙戦艦ヤマト完結編』にもあったなあ」とぼんやり思っておりました。
『ヤマト完結編』で「銀河系同士の衝突」という壮大なアイデアを出したのはSF作家:豊田有恒先生ですが、豊田先生はこうした天文学にも深い知識を持っておられたのですね。
残念ながらSFセンスの欠片も無いプロデューサーがしゃしゃり出過ぎたため『ヤマト完結編』ではこの壮大なSF設定を上手く生かし切れませんでしたが、こうして『全地球史アトラス』を見ると豊田先生はしっかりとした知識に裏打ちされたSF設定として作られていたことが分かりました。
小松左京先生といい、豊田有恒先生といい、優れたSF作家の知識や勉強量は実は大変なものなのだと感じました。
そのインテリジェンスとイマジネーションが、SFをただの絵空事ではなく未来予測と呼べるものにまで昇華させていたのですね。
4/11(月)
『ザ・カゲスター』
(ホームシアター:東映チャンネル録画)

今週から東映チャンネルで『ザ・カゲスター』再放送が始まりました。
見るのはおそらく本放送時以来です。
初放映は小6の時でした。
その頃の私は特撮やアニメから(一時的に)気持ちが離れていて、プロ野球やアイドルに夢中なごく普通の男子でした。
当時『ザ・カゲスター』は福井でも放映されてはいましたが、特撮ものから気持ちが離れていたことと雑誌に載っていたカゲスターのデザインがあまりにもカッコ悪かったことから「見たい」とは1ミリも思わなかったです。
ところが!。
ある日、クラスの男子数人がなにやらひどく興奮した様子で大騒ぎしているではありませんか!。
「カゲスターに出てる女、ちっかっぺパンツ丸見えですげー!。」
女子の冷たい目線もなんのその、カゲスターではなくベルスターを熱く語る彼らの言葉に私の少年の心が強く反応したのです。
「おおっ、それはなんとしても見てみなければッ」
こうして、特撮から卒業したはずの私も2話目だったか3話目だったかを見てみたのでした。

実際に見ると、確かに聞きしに勝るサービスショットのつるべ撃ちでありました(笑)。
あれほどの眼福は『キカイダー01』の志穂美悦子さんや『レッドバロン』の牧れいさん以来ではなかったかと思います。
ところが、そこに突然やっかいなお邪魔虫が・・・!。
3歳下の妹が「お兄ちゃん何見てるの?」と近寄って来てしまったのです。
そして丁度クライマックスのパンチラ・・・じゃなくてアクションシーンを食い入るように見ていた私に一言。
「お兄ちゃんのエッチ!」
以後『カゲスター』は猛烈に見づらくなってしまいました(笑)。
次に見たのは確か夏休み明けでした。
クラスで「夏休み中に地元の海辺で特撮ものの撮影をやっていたらしい」という話題でもちきりになったのです。

私の住んでいる街には「自●の名所」にもなっている絶景の断崖絶壁と心霊スポットとしてもかなり有名な●島があるのですが、そのエリアの小学生多数がそれらの場所で特撮番組の撮影をしているところを目撃したというのです。
そしてその特撮番組というのが、あの『ザ・カゲスター』なのでした。
それからというもの、私は毎週真剣に『ザ・カゲスター』を見るようになりました。
地元の風景がTVの特撮番組に映るなんて滅多に・・・いやもう二度と無いことですから絶対に見逃したくなかったのです。
妹には「またエッチなやつ見てる~」とからかわれましたが、「いや、夏にこれの撮影が東●坊と●島でやっていてもうすぐその回が放映されるはずなんや。」と今度は胸を張って(笑)見ておりました。
お隣石川県の山代温泉が出てきたとき「お?そろそろかな?」と思っていたら、その次が福井ロケの回でした。
自●の名所と名高い断崖絶壁の上でカゲスターと敵怪人がバトルを繰り広げ、原始人みたいな恰好の子役が安全な岩場を走り回っておりました。
ちなみに、この回登場した怪人は、福井名産の越前ガニにちなんだカニの怪人でした(笑)。

『ザ・カゲスター』福井ロケ回については、放送後(たぶん6月末か7月頭)にもっと詳しく記事にしたいと考えております。
だって、福井で(それも地元で)撮影された唯一の特撮ヒーローものなのですから!。
<(_ _)>
今週もお付き合いいただきありがとうございました。