週刊映画鑑賞記(2022.5/16~2022.5/22)
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。
今週観た映画は『シン・ウルトラマン』一本です。
ただし、一日に2回見てきましたけど(笑)。
あと、家でもWOWOWや日本映画専門chなどで録画した映画をいくつか見るつもりでいたんですが、週後半は仕事と地元の大きな祭りが重なったためゆっくり映画を見ている時間が取れなくなりました。
さらに!。
先週『超大作怪獣映画(仮題)』のロケに参加してきたばかりだというのに、昨日(21日)は別の映画にエキストラ参加するため京都へ行っておりました。
前夜仕事を終えてそのまま京都へ向かい、到着後現場近くの道の駅で車中泊して早朝現場へ集合という結構ハードな週末でありました(疲)。
5/17(火)
『シン・ウルトラマン』🈠
(劇場:イオンシネマ白山)

2年間ずっと楽しみに待っていた映画です。
少しでも大きな画面で楽しみたかったので、北陸圏では一番優れた上映システムと音響設備を有する隣県のイオンシネマ白山まで足を運びました。

その上映システムの名はULTIRA(ウルティラ)。
まさに『シン・ウルトラマン』のために誕生したかのような劇場名です(笑)。

この日は9時25分からの回と(一回分飛ばして)14時35分からの回の計2回見てきました。

そして、パンフレットも迷わず購入。
私としてはかなり珍しいことです。
【感想など(微ネタバレ含みます)】

最初にざっくりとした感想を書いておきます。
かなり控えめに言って最高です!
以下、ネタバレに考慮しながら書いたためモヤっとした感想になってますが、観ながら思ったことを2回分まとめてつらつらと書き並べてみました。

シン・ゴジラ・・・じゃなくてゴメスにグリーンモンスにぺギラも?。
へぇ~、そこから始めますかぁ?。
じゃあ、科特隊・・・じゃなくて禍特対の設立に関する説明部分に一の谷博士(に相当する科学者)が登場しても良かったんじゃないかな?。

今回、ウルトラマンが神永(斎藤工)に同化し「地球人を好きなった」理由には思わず鳥肌が立ちました。
(冒頭部分なのでそのまま書きます)
神永シンジは、ウルトラマン対禍威獣の戦いの余波から逃げ遅れた子供を守るためその身を盾にして絶命します。
本来は合理的(サイコパス的)思考しか持たなかったウルトラマンは神永の理解困難な行動(自己犠牲)に興味を持ち、自身の生命と同化させたのです。
これって、初代ウルトラマンとハヤタの関係というより、『帰ってきたウルトラマン』の郷秀樹と2代目ウルトラマンとの関係に近いではないですか!。
ウルトラシリーズの中で『帰ってきたウルトラマン』が一番好きな私としてはこの時点で100点満点確定でした。

ただ、一つだけ難を言わせていただくなら、生前(?)の人間:神永シンジがどんな男だったのかという描写がもう少しあっても良かった気がします。
前述した通り、私は逃げ遅れた子供を助けようと駆け出していく神永に郷秀樹の姿を重ねて観ていたので、ウルトラマンと同化した後の彼の性格の無機質さ(「それが群れか・・・」等)にかなり違和感を覚えました。
そして、(元の)神永の描き方次第であのラストシーンの意味も感動の質も大きく変化するはずだと思うのです。

後半はウルトラマンより長澤まさみさんばかり見ていた気がします。
気合入れるたびお尻を叩くとか、やたらローアングルが多くて「監督さんありがとう!」状態だったりとか(笑)。
あと、メフィラスが出るというので期待はしてましたがまさか本当にやるとは思ってなかったのあの●●化シーンとかも。
出てきたときは画面内の群衆と一緒にポカンと口を開けて見てました。
あと、女性から見たらどう思われるかは別として・・・「くんくん」するシーンはなんかゾクゾクしました(笑)。

オリジナルのTVシリーズでは予算不足のために同じ怪獣の着ぐるみを何度も改造して使っていました。
最も有名なのはバラゴン→パゴス→ネロンガ→マグラー→ガボラですが、そうした点さえもしっかりストーリー設定に落とし込んでいる実に見事な脚本でした。

オリジナル版にあったイデ隊員がウルトラマンに依存する心弱さを克服するエピソードも巧みに盛り込まれていました。
『ウルトラマン』の要素のほぼ6割は網羅されていた気がします。

でも『ウルトラマン』の面白さとか深さってあれが全てではないんですよね。
今回登場しなかったバルタン星人を使った宇宙的規模の移民話とか、せっかく人間を好きになってくれたウルトラマンの前に人間の負の部分が生み出した怪獣(ジャミラなど)が現れてしまう話などまだまだ作れるはずです。
続編制作を熱望します。
そのタイトルが『シン・帰ってきたウルトラマン』とかでも笑いません(笑)。
ただし、このシン・シリーズには兄弟とか親子は出さないでいただきたいですが・・・。
【昼食】

イオン白山で食事を摂るときはいつもフードコートの100時間カレーを食べることにしてるのですが、今回はあえてマクドナルドにしました。

注文したのがシン・チキンタッタであることは言うまでもありません(笑)。
【エキストラ絡みの話】

当然この『シン・ウルトラマン』も撮影当時エキストラ募集が行われていて私も片っ端から応募しましたが、残念ながら全て落選。
あ~あ、どんな役でもいいから出たかったなあ。
当選させてくれたら東京だろうがどこだろうが絶対行ったのに!。
あと、エキストラといえば・・・。

先週長野県での『超大作怪獣映画(仮題)』エキストラ参加時に出会った特撮仲間のことも思い出しながら観ておりました。
彼らはもう『シン・ウルトラマン』を見ただろうか?
そして何を思っただろう?
やはり私と同じように、楽しかったあのひと時の特撮談義を思い出しながら見た(見る)のでしょうか?。
【またもやエキストラ出演してきました】

実は昨日(21日)、エキストラとして藤井道人監督の新作映画に協力するため、京都山中にある某ゴミ処理場へ行っておりました。
集合はなんと朝6時半(!)。
前日金曜日の仕事を終えてすぐ高速に乗って京都へと向かい、0時頃に現地入りして最寄りの道の駅で車中泊しました。
かなりの強行軍となりましたがこうでもしなければ絶対間に合わないので仕方ありません。
でも、なぜか「シンドイ」とか「断れば良かった」とは全然思わなかったんですよね。
だって好きでやってますから(笑)。
今度の作品は既にある程度情報公開されていますのでタイトルを明かします。

『ヴィレッジ』
『新聞記者』『余命10年』などで高い評価を受けている藤井道人監督の最新作です。
主演は今が旬といった感じの横浜流星さん。
二人のコンビはミュージック・ビデオなども含めると今作で5回目だそうです。
あと、横浜流星さんといえば・・・。

実は私、昨年10月に横浜さんの主演作『線は、僕を描く』(小泉徳宏監督)の滋賀県ロケにも参加してきたばかりなのですが、今度の作品では部落差別に苦しみ殺人にまで手を染めてしまうダークな役柄とのことで、半年前に見たアイドル的な姿とはまるで別人のようでした。
横浜流星さん以外のキャストはまだ公表されていないため明記は控えますが、この日現場に居た他の出演者もかなり豪華でした。
故・竹内結子さんの元旦那の歌舞伎俳優。
ジャニーズの誰か若い子(結局名前分からなかった・・・)。
平成『ウルトラセブン』のホンジョウ隊員。
そして、ヒロインは藤井監督の前作『余命10年』でも横浜さんと共演していた女優のKさん。
Kさんはこの映画のラストで能を踊るとかで、そのリハーサルにも参加させていただきました。
ただし私はラストシーン撮影日には参加不可能なので、当日私が担当したパートは別のエキストラさんが演じることになります。
そこはちょっと淋しいですが、それと同時に完成シーンがどうなっているかが楽しみです。
この日の撮影は主人公の職場(ゴミ処理場)から遺棄された殺人死体が発見されるという重要なシーンでした。
エキストラは警察関係者、従業員、村人、報道関係者など総勢100名くらいいたんじゃないでしょうか。
私は報道関係者の一人としてTVカメラマン役を演じさせていただきました。
それで、たまたま隣にいた記者役の方と「僕ら記者とカメラマンのコンビになりませんか?」と一緒に行動しておりました。
こんな朝早くから山奥の現場まで自費で行くような人たちですから、そこにいるのはやはり映画好きな人ばかりです。
コンビ役の方以外の報道班チームの皆さんとも一日楽しく過ごさせていただきました。
今回は怪獣は出ませんが(笑)、映画好きなエキストラ同士の結束力はどこも同じです。
藤井監督の演出はスタッフやエキストラには少々過酷ですが、俳優さんにとってはとてもやり易いのではないかと思います。
例えばカメラを主演俳優に向けて撮影中も、そのカメラの後ろにいる別の俳優やエキストラも全員配置して演技させながら撮るのです。
普通なら映らない部分の担当者はお休みして主演俳優とその背景に映る人や物だけを配置しますが、藤井監督は常にメイン俳優の周囲の状況を一定に保っているのです。
非効率とも言えますが、そうやって俳優さんの演技を100%以上引き出しているのですね。
あと、報道陣が地面の重要人物である横浜さんにインタビューするシーンでは、私たちエキストラ自身がビデオカメラにディスクやテープを入れて撮影してみて欲しいと依頼されました。
ファインダー内にRECマークが出ているとより真剣に撮影している演技に繋がりますし、監督ご本人が「もしかするとその撮ったビデオの映像を本編で使うかも知れない」と仰っていたので私を含めてビデオカメラ担当者は全員演技ではなく本気で撮影しておりました(笑)。
私、一応そっち系のプロなので使ってもらえたら嬉しいのですが、持たされたのが普段使い慣れない小さいカメラだったためどうなることやら・・・?。
色々な意味で映画の公開が楽しみです(笑)。
また、警官役として集まった大勢のエキストラの中から「係長!」と上司を呼ぶセリフを言う役をオーディションで決めるというユニークなこともしてました。
おかげで報道班の私たちはフェンスの外側で捜索現場から聞こえる何種類もの「係長!」「かかりちょー!」「カカリチョウ!」という声を聞きながら延々待つ羽目になりましたが(笑)。
藤井監督はこういった工夫で素人(エキストラ)にも本気の演技をさせているのですね。
しかし、そのせいかスケジュールは延期と変更が相次ぎ、エキストラ調達担当のYさんという方は本当に大変そうでした。
私が『ヴィレッジ』のエキストラ募集に登録したのは4月初旬で、その時点で参加出来そうな日を片っ端からエントリーしておいたんですが、そのことごとくが「中止」「延期」が続いて参加する機会がほとんど失われていったのです。

で、もうほとんど忘れかけていた5月17日(『シン・ウルトラマン』を観に行った日です)、いきなり当選メールが届いたというわけです(笑)。
時間的にも距離的にも大変ではありましたが、現場でお会いしたYさんご本人はとても気の良い若者で「彼の頼みなら・・・」という気にさせてくれる好人物でした。
また、助監督さんも若いながら目配りと気遣いの出来る方だったので、現場で戸惑うことはほとんどありませんでした。
強いて文句があるとしたら、午後から出番がほとんど無かったことくらいです(笑)。
例によって撮影現場の写真撮影は厳禁です。
(以前の撮影で俳優の写真を撮ってつまみ出された人がいたそうです)
そのため、今お見せできるものといえば・・・

撮影場所の入り口ゲート付近とか・・・。

現場で食べたお弁当とか・・・。

休憩中に撮った自撮り写真(服装はオール自前)。
急いで撮ったので自分の指が写ってしまってます、お恥ずかしい・・・。

あとは参加記念品の巾着袋くらいです。
ちなみに巾着袋に描かれているマークは、映画の舞台である山梨県の架空の町のロゴマークです。
現場にはこのロゴが描かれた事務服を着たエキストラさんが大勢いました。
19時頃に撮影終了し、とりあえず福井に向けて出発。
途中2箇所のサービスエリアで仮眠をとりながら今朝帰宅し、風呂にだけ入ってまた仕事に出かけるというハードな日曜日となってしまいました。
でも、疲れはしてもなぜか「大変だった」とか「もう嫌だ」とは全然思っていないんですよね。
むしろ得難い体験をしたと面白がっている自分がいます。
映画『ヴィレッジ』は2023年公開予定です。
その時もしこの記事を思い出していただけたなら、画面の中に私の姿を探してみてください(笑)。
今週もお付き合いいただきありがとうございました。