週刊映画鑑賞記(2022.8/22~2022.8/28)
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。

先日の記事に書いた通り、解約したNETFLIXの視聴期限が今月24日で切れました。
そのため、今週はNETFLIX独占配信作品を集中的に見ておりました。
8/22(月)
『月影の下で』🈠
(ホームシアター:NETFLIX)

この日選んだのは、NETFLIXでも評価が高い(らしい)SFサスペンスものです。
ネタバレ御免!。
未見の方はご注意願います。
冒頭は2024年の荒廃した世界の映像から始まり、そこから次に時代は1988年に遡ります。
原因不明の連続出血死が起こりそれが殺人事件であることが判明しますが、犯人と思われる黒人女性は地下鉄にはねられて死亡し事件はうやむやのまま闇に葬られます。
ところがその9年後、犯人の女が9年前と全く同じ姿のまま生きて現れて殺人を繰り返します。
犯人の女性は2024年の未来から9年ごとにタイムマシンで時間を遡ってきて、未来に細菌兵器で大量虐殺を起こす関係者全員を殺して未来の悲劇を防ごうとしていたのです。
タイムトラベルは月がある特定の位置に達する9年ごとにしか行えないため、彼女は9年ごとに同じ姿のまま出現するという話でした。

アイデア自体は面白いと思いましたが、見せ方の手際が悪いためその面白さに気付くのはかなり終盤に近付いてからです。
そのため、中盤まではひたすら謎の殺人事件を追うことに固執して家庭も友人も失っていく一人の男の姿を延々見せられることになります。
ラストで判明する犯人の正体も意外なものだったので本当に惜しいと思いました。
8/23(火)
『リム・オブ・ザ・ワールド』🈠
(ホームシアター:NETFLIX)

前日の『月影の下で』が多少グロい表現もある重い話だったので、今度は子供が主役のジュブナイルものをチョイスしました。
監督のマックG氏は『チャーリーズ・エンジェル』シリーズ(キャメロン・ディアスが出ていたやつ)や『ターミネーター4』を手掛けた人ですが、実はギレルモ・デ・ルトロ監督並みの日本サブカル大好き人間で『七人の侍』と『美少女戦士セーラームーン』とAKB48のファンだそうです。

テンポ良くストーリーが走り、子役の演技も嫌味がなくてその点では楽しめました。
ただ、子供の目の前で大人が怪物に食い殺されるシーンがあるのはいかがなものかと思います。
演出に配慮の欠如と品の無さを感じました。

あと、『ジュラシック・パーク』にそっくりな場面があって、そこはもう少し工夫が欲しかった気がします。
あれではオマージュではなくタダのパクリです。
(ちなみに最初の『ジュラシック・パーク』には子供の目の前で大人が恐竜に食い殺される場面はありませんでした)
それと、子供たちがいちいち『スター・ウォーズ』や『インデペンデンス・デイ』などのSF映画ネタを口にするのもあの状況下では違和感がありました。
まるでゲーム感覚です。

・・・と、最初のうちはいろいろツッコミ入れながら見てたんですが、「自分は自転車に乗れないから皆だけで逃げてくれ」と言う主人公を他の3人がサポートして乗れるようになり皆で走り出す場面で思わずジ~ンときてしまいました。
そこからは細かいことはどうでもよくなりました。
パロディでもおふざけ多めでもご都合主義でも何でもいい、この子たちが無事目的を果たして逞しく成長することを願いながら最後まで見ておりました。
8/24(水)
『密航者』🈠
(ホームシアター:NETFLIX)

トム・ゴドウィンのSF小説『冷たい方程式』みたいなものかと期待しましたが全然違ってました。
そもそもこの映画の状況はあくまでも事故であって密航ではありません。
タイトル詐欺では?(笑)。

空気も食料も3人分しかない宇宙船の壁の中になぜかもう一人、作業員の黒人男性が紛れ込んでいたというお話。
その理由というのが実にお粗末なもので、作業員がまだ内部に残っているのに気付かず発射してしまったという管制側の凡ミスでした。( ゜o゜!)エェッ?
最初は一人くらい増えてもなんとかなるだろうと思っていたら、機械の故障で酸素は3人分しか無くなってしまい結局誰かひとりが犠牲になるしかなくなります。
この事態の元凶である間抜けな地球の管制官たちを意図的に映像上で一切見せようとしていないのが不自然極まりないです。
姿どころか声も聞こえません。
地球との交信は全て船内乗組員がヘッドホンインカムを使った一人芝居で表現しています。
単に地球の管制局を描く予算が無かったのか?。
責任の矛先が地球側に向かってしまうと話が進まなくなってしまうため描写を避けたのか?。
いずれにせよ、この時点でこの映画の信憑性はゼロになりました。
以下、ネタバレ御免!。

この作品も、物語よりポリティカル・コレクトネス(人種・信仰・性別などの違いによる偏見や差別を含まない中立的な表現や用語を用いること)が優先されていました。
元の搭乗員が白人女性2人に中国人(黄色人種)男性一人とかなり奇妙なチームですが、そこに黒人男性が紛れ込むといういかにも人種と性別に気を遣ったポリコレ的配置です。
結果的には2人いる白人女性の片方がミスをして酸素を失う結果になったため、その責任を取って彼女が自ら犠牲となって他のメンバーを救います。
『宇宙からの脱出』(’69)の船長のような尊い自己犠牲をしているのに、今作では「ポリコレ的には妥当な落としどころだな」とドライな考え方が浮かんでしまって素直に感動出来ませんでした。
でも、黒人が犠牲になればまた何かと叩かれるし中国市場を当て込んでるなら中国人を死なせるわけにはいかないだろうし・・・。
犠牲になった女性乗組員が美人だっただけに余計そこが気になりました。
あ、この考え方もポリコレ的には駄目なんですよね(笑)。

翌25日の朝NETFLIXを開いてみると、契約前の状態に初期化されておりました。
一応再契約の予定はあるのでアプリは削除せず残しておきます。
7月初頭にプレミアムプランに変更してから約2ヶ月弱の間にNETFLIXで見た作品は・・・
『アダム&アダム』
『オキシジェン』
『攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争』
『攻殻機動隊 SAC_2045 シーズン2』(全12話)
『インターセプタ―』
『ミッドナイト・スカイ』
『アポロ10 1/2 宇宙時代のアドベンチャー』
『グレイマン』
『レッド・ノーティス』
『CYBORG 009 CALL OF JUSTICE』(全12話)
『嵐の中で』
『TAU/タウ』
『月影の下で』
『リム・オブ・ザ・ワールド』
『密航者』
の15作品でした。
(他にもドキュメンタリーシリーズの1回目だけ数本見ています)
視聴料はこの2ヶ月間だけプレミアムプランだったので3,960円(1,980円x2)。
3,960円÷15だと1作品当たり約264円となり、ツタヤやゲオの新作レンタル価格を思えばギリギリ元は取れたとも言えますが、これは解約を見越してこの2ヶ月間NETFLIXを集中的に観ていたからこうなっただけのことです。
逆にこの間ディズニープラス(月額980円)のほうは1本も見ていません。
ディズニーに関して言えば2ヶ月分の契約料を損したことになりますから、やはりNETFLIXとディズニーの共存は難しいということです。
ついでに、私がNETFLIXに加入した2018年3月からこの日までの4年5ヶ月の間に見た全タイトル数も数えてみました。
(こういうとき毎週ブログに記録を書き残していたのが役に立ちます)
トータル数は38タイトルで、そのうちTVシリーズものが9タイトルでした。
2ヶ月前まではスタンダードプラン(月額1,490円)での利用でしたからそれで一律計算してみると、1,490円x53ヶ月=78,970円。
78,970円÷38では・・・1タイトル当たり2078円!?。
正規の映画館入場料より高くついてます。
全然元取れてません!。
確かに『グレイマン』『レッド・オーティス』『嵐の中で』『エクスティンクション』『エノーラ・ホームズ』『オールド・ガード』『ダーククリスタル エイジ・オブ・レジスタンス』など見応えあるオリジナル作品もいくつかありましたが、それでも常時複数のオンデマンドサービスを契約し続けることはどう考えても経済的にマイナスです。
私はWOWOWや日本映画専門chなどのBS放送やブルーレイ(市販/レンタル)もよく利用しているから尚更です。
私が次にNETFLIXを再契約するのは仕事がヒマになる12月から翌年2月まで3ヶ月間の予定ですが、プランのグレードや期間についてはそのとき観たいタイトルがどれくらいあるかによって変わります。
<(_ _)>
今週もお付き合いいただきありがとうございました。