週刊映画鑑賞記(2022.9/5~2022.9/11)
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。

今週観たのはこの2作品でした。
9/5(月)
『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』🈠
(ホームシアター:ディズニープラス)

映画館で見そびれてしまった作品ですが、こうして家庭でも4K HDR DOLBYATOMSに加えてIMAXアスペクトでも楽しめてしまうことにつくづく良い時代に居合わせたと思います。
で、この映画の感想なんですが・・・。
なんでこうなったのかぜんぜん分からん!

どうやら、ディズニープラスで配信しているドラマシリーズ『ワンダヴィジョン』を先に見ておくべきだったようです。
『ワンダヴィジョン』抜きでいきなりこの映画を見ても『インフィニティ・ウォー』『エンドゲーム』後のワンダがどうしてああなってしまったのか全く理解出来ず、完全に置いてけぼり状態でした。

異次元世界(マルチバース)に無数に存在するワンダの中には二人の子供が居て幸せな家庭を築いている彼女も存在しており、それを夢という形で感知したことから子供が居ないこのユニバースの彼女の心が蝕まれていったといったところでしょうか?。
イマジナリー・チャイルドとでも呼ぶべき空想上の我が子を追い求めてしまうワンダの心情は、子供がいない私たち夫婦には痛いほどよく分かります。
でも、ドラマシリーズを見ていない者も物語に入り込める工夫はするべきだったと思います。
過去作やスピンオフを知っていないと新作を楽しめないというのは、MCUが「一見さんお断り」状態になってきている現れではないかと思います。

本作には、マルチバースを自在に行きする能力(まだその力を制御出来ないが)を持つ”アメリカ・チャベス”という女の子が初登場します。
今後マルチバースを軸としてMCUシリーズを続けるために新登場させたキャラクターだと思われますが、その思惑が見え見え過ぎて正直「そこまでしてこの先も続けたい(儲けたい)のか?」とMCUに対して反感すら覚えます。
フェーズ5とか6とかこの先の展開も用意されているみたいですが、正直言ってもうMCUはどうでもよくなりました。
9/10(土)
『ルパン三世 カリオストロの城』
(劇場:イオンシネマ白山)

9月9日から2週間限定で『ルパン三世 カリオストロの城』の「クラリスの結婚式を記念した特別再上映」が行われています。
作中の描写からあの結婚式の日は1968年9月13日であることが分かっているからです。
(私としては、日付はともかく年については疑問に思っているのですがその件については後ほど・・・。)
近隣の対応劇場を調べてみると、やっぱりというか我が福井県では上映予定無しでしたが、お隣石川県では北陸圏で一番良い上映施設を持つイオンシネマ白山(それもウルティラ高画質上映システム)で上映されるとのこと!。ヾ(*´∀`*)ノ
今回、妻も誘ってみたところ「私も行く!」と珍しく大乗り気だったのでドライブがてら一緒に行くことになりました。
昨年福井でも上映された7.1ch音声版のときは「家にブルーレイがあるんだからわざわざ映画館へ行かなくても・・・」とあっさり断られたのでちょっと意外でしたが、今回は(彼女はまだ行ったことがない)イオンモール白山そのものに興味があったみたいでした。

そうと決まれば早速座席指定チケットを予約購入です。
ところが・・・?。

今回に限って夫婦50割がありません。
ハッピー55を選んでも、なぜか全年齢(子供料金も含めて)1,600円統一です。
これは通常の興行ではなくイベント上映的なものだからでしょうか?。

それでもシアター中央部の一番良い席を確保しました。
私がD列の11番、妻が12番です。
ちなみに支払いに使ったのは2席分とも私のクレジットカードでした。

こうして二人の休みが重なった10日土曜日、1時間ほどかけてイオンモール白山へ!。
ただし妻はこの日5時から歯医者の予約を入れていたため、朝から出かけて午前中は妻の買い物に付き合い、昼食を摂ってから『カリ城』を観て帰るというスケジュールになりました。

この日の観客は私たちを含めて30人くらいだったでしょうか。
意外に若いカップルも多かったです。

9月13日がクラリスの結婚式の日(同時にカリオストロ伯爵の命日)であることは、作中で不二子が提供した結婚式前日の新聞切り抜きをよ~く見ると分かります。

日付の部分に「12 September(9月) 1968」と書かれています。
クラリスの結婚式はこの翌日の9月13日ということになることからこの日を含む期間に『カリ城』再上映したのです。
こんな酔狂な企画を思いついて実行した人がいたんですね。
こういうの大好きです(笑)。
しかし、私は1968年というのは演出か担当アニメーターのミスに違いないと思っています。
『カリ城』は1979年(公開時)の物語であり、その10年以上前にバカやって粋がったルパンがゴート札に手を出して失敗したのが1968年だったと考えるのが妥当です。


なぜなら、本作でルパンや銭形たちが食べているカップラーメンが発売されたのは’70年代以後だからです。
銭形と警官隊が食べていた日清のカップヌードルは1972年に発売開始されたものです。
また、ルパンが食べてたマルちゃんの赤いきつねに至っては、『カリ城』公開の前年(1978年)の発売です。
つまり、1968年が舞台であるならばこれらの食品が画面に登場することは絶対におかしいのです。

だから私は「1968年というのは演出か作画のミスに違いない」と思っているのですけど、実は次のカットにも同じ新聞の裏側が映っていてそこにも「12 September(9月) 1968」としっかり書かれています。

宮崎駿監督ほどの名匠が2カット連続でミスショットを見逃すとは考えにくいです。
何かの意図があって1968年に設定したのでしょうか?。
それとも、やはり演出と担当アニメーターのダブルチョンボなのか?
どなたかこの矛盾について腑に落ちる説明をしてくれる人はいませんかねぇ。

『カリ城』の内容とか面白さについて今更書くことは控えますが、妻も映画館の大スクリーンで『カリオストロの城』を楽しめたことで終始ご満悦な様子でした。
帰路の約一時間ほどの間、50代の夫婦が中学生みたいに『カリ城』を熱く語り合っておりました(笑)。
このとき話題に挙がったのは、今はもう鬼籍に入られた当時のオリジナル声優さんたちの話でした。
ルパン役の山田康雄さん。
銭形役の納谷悟朗さん。
五右衛門役の井上真樹夫さん。
そして、つい先日お亡くなりになられた次元役の小林清志さん。
庭師のおじいさん役の宮内幸平さん。
あと、カリオストロ伯爵役の石田太郎さんとジョドー役の永井一郎さんも数年前に他界されています。
スタッフでは作画監督を務めた大塚康夫さんが昨年3月に、そして美術監督の小林七郎さんも先月お亡くなりになっています。
『カリ城』に限らず、自分たちが小中高生時代に面白いアニメを作ってくれた人たちが今はほとんど残っていないことに改めて気付きました。
あと、上映前の予告編の中にとても懐かしいアニメの再上映告知がありました。

高畑勲さん&宮崎駿さんコンビの名作『パンダコパンダ』『パンダコパンダ 雨降りサーカスの巻』の2作が、制作50周年を記念して9月23日(金)から2週間限定で再上映されるとのことです。
妻はこの予告を見た瞬間、私の腕を掴んで揺さぶりながら「これ行こ!これ行こ!」と子供みたいにはしゃいでおりました。
私としても『パンダコパンダ』は2作とも小学生のとき祖母に連れて行ってもらった「東宝チャンピオンまつり」で見ていますが、今回映画館で見られるとしたらあの最初のとき以来です。
お互いに23日後の休みの日を確認し合ったことは言うまでもありません。

あと、土曜の夜はTVの前に座り込んで、22時からのBSプレミアム『発表!全ウルトラマン大投票』をリアルタイム視聴してました。
私が投票した初代ウルトラマンは5位、セブンは2位、そして一番好きな帰ってきたウルトラマンは13位でした。
1位に選ばれたのはウルトラマンティガ。
子供たちからパワーをもらって戦う最終回は確かに私も涙目になって見ていたくらい傑作でしたが、ティガは他のウルトラマンとは全く違う存在であるため「あれが1位というのは少し違うんじゃないか?」と少々複雑な気分でもありました。

メカ部門では私が投票したポインター号が3位に入賞してました。
あと、マイナーながらも私の一押しだったマットジャイロが19位と健闘していたのは嬉しかったです。
怪獣部門では私が投票した中ではベムスターの18位が最高位でした。
もちろん初代『ウルトラマン』や『セブン』からも選べばジャミラやエレキングにも投票したとは思いますが、私はリアルタイムで見た作品の範疇にこだわったので幼少期のインパクトが強い『帰ってきたウルトラマン』からチョイスしてました。
そのことには微塵も悔いはありません(笑)。

あと、『発表!全ウルトラマン大投票』と時間が重なっていたNHK総合の『レギュラー番組への道 1オクターブ上の音楽会』も予約録画で見ました。
こういう番組に出ている竹中直人さんを見ていると、昔のフジテレビの『ワーズワースの庭で』を彷彿とさせてくれます。
この番組は当初『ウルトラマン大投票』に気を取られて完全ノーマークだったのですが、いつも懇意にさせていただいているしろくろshowさんのブログで知ったおかげで見逃さずに済みました。
(しろくろshowさん、情報ありがとうございました!)
この日は『ゴジラ対へドラ』の主題歌「かえせ!太陽を」を、当時映画にも出演していたオリジナル歌手の麻里圭子さんが生歌を披露してくれてました。

70代とはとても思えない麻里圭子さんのお肌の綺麗さにビックリ!。
ひとつ残念だったのは、ステージセットが綺麗過ぎたことです。
映画のようにサイケデリックな映像を背景に映したり、魚のマスクを被ったバックダンサーがいたら完璧だったのに(笑)。
でも流石に「へドラマーチ」までは歌ってくれなかったですね(笑)。
♪トンボも鳥も皆殺し 空も野原も全滅だ全滅だ
♪硫酸ミストが跳ね上がれ 光るヘドラの熱線銃 走るゴジラの放射能
「皆殺し」という凶悪なフレーズを小学校唱歌のように明るく聴かせてくれる歌を私は他に知りません(笑)。
『1オクターブ上の音楽界』でそのうちやってくれませんかねえ。
でも、現在これをテレビで放送するのは「死ね死ね団のうた」の次くらいに難しいかも・・・。
<(_ _)>
今週もお付き合いいただきありがとうございました。