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映画と日常

週刊映画鑑賞記(2022.10/17~2022.10/23)

トガジンです。
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。

先週冒頭に書いたように、今月は長編映画を見る時間は取れそうにないため1時間未満のアニメだけに絞ることにしています。
「何見ようかな~」とか「尺の短い奴ないかな~」なんて探すだけで時間を無駄にするくらいなら、最初から「30分以内のアニメ見よ」と決めてかかるほうが効率的というものです(笑)。

『スター・ウォーズ ビジョンズ』横長ポスター
そんなわけで、今週見た作品はこれ。
ルーカスフィルム公認のもと、日本のアニメスタッフが作ったオムニバス作品集『スター・ウォーズ ビジョンズ』全9話中の6話です。
1本あたり15分以上20分未満の短編ばかりですが、これを1日1本づつ見てました。

他にも時代劇専門チャンネルで放映中の『忍風カムイ外伝』と、ネット配信で『うる星やつら』(リメイク版)第2回も見てますが、これらについては今回はスルーします。



『スター・ウォーズ ビジョンズ』(全9話中6話)🈠
(ホームシアター:ディズニープラス)
『スター・ウォーズ ビジョンズ』トップ画面
視聴は当然ながらディズニープラス。
アニメとはいえ『スター・ウォーズ』なので、ホームシアターの大画面(シネスコ120インチ)で鑑賞しました。
今回は日本語吹き替え版で見たため音響は普通の5.1chサラウンドです。
英語版だったらドルビーアトモスで楽しめるらしいので、気に入ったエピソードだけそのうち試してみようと思います。

『スター・ウォーズ ビジョンズ』1~4話
視聴順は普通に並んでいる順番そのままです。
評価はもちろん、日本人アニメスタッフの誰が作ったかも知らないまま見始めました。
まあ、サムネイルの絵だけで「あ、●●●の監督さんだな」と分かってしまうものもありましたけど(笑)。

『THE DUEL』
『スター・ウォーズ ビジョンズ』 THE DUEL 1
黒澤明監督の『七人の侍』と『用心棒』を組み合わせたような内容でした。
R2タイプのドロイドを連れた素浪人(素ジェダイ?)が立ち寄った村に、野伏ならぬ野トルーパー軍団が襲来。
しかし、若い村長が雇った用心棒たちが村人を守って迎え撃つというお話です。
ところが野トルーパーの親分は女シスで目茶苦茶強い!。
そこで素浪人が助太刀に入るが、彼が使うライトセーバーはなんとシスの色(赤)でした。

『スター・ウォーズ ビジョンズ』THE DUEL主人公
尺が短いため物語の背景がよく分からないのが難点ですが、シャープなモノクロ画面の迫力と『スター・ウォーズ』の原点とされる黒澤映画へのオマージュが良く出ていたと思います。
見ていて、ジョージ・ルーカスが当初オビ=ワン役を三船敏郎にオファーして断られたという有名な話を思い出しました。


『タトウィーン・ラプソディ』
『スター・ウォーズ ビジョンズ』タトウィーンラプソディ バンドメンバー
これは・・・う~む。
オーダー66から生き残った少年ジェダイ(パダワン)が何故かタトウィーンでジャバ・ザ・ハットの同族のミュージシャンに誘われてバンドを組みポッドレース会場でコンサートを開く・・・?。
そんなお話でした。
『ボヘミアン・ラプソディ』のパロディですかね?。

『スター・ウォーズ ビジョンズ』タトウィーンラプソディ ジャバもノリノリ
う~む、何がやりたいのかよく分かんないです(汗)。


『THE TWINS』
『スター・ウォーズ ビジョンズ』 THE TWINS
『天元突破グレンラガン』『キルラキル』の今石洋之監督作品。
スターデストロイヤー、戦闘機、フォース、ライトセーバー、双子の姉弟。
あと「悪い予感がする」のセリフ。
短い尺に『スター・ウォーズ』の要素の全てをぶち込んで、この監督さんらしい派手なアクションが展開します。
そして最後はライトセーバーでスターデストロイヤーを真っ二つ!。

『スター・ウォーズ ビジョンズ』 THE TWINS スーパー姉弟ゲンカ
うん、面白かった!。
でも、本国アメリカの人たちにこの独特のデフォルメ感と爆速テンポが通じるのかちょっと心配です。


『村の花嫁』
『スター・ウォーズ ビジョンズ』 村の花嫁 「私はジェダイ」
これは良かった!。

オーダー66後も生き残っていた女性ジェダイ:エフがとある自然豊かな惑星キーリアに立ち寄り、心豊かなキーリアの人々を略奪者たちから護って戦うというストーリーです。
ジェダイが悪党から村を護るというシチュエーションは『The Duel』と似てますが、こちらの作品は余計な捻りを加えることなくジェダイ騎士とフォースの本質が分かり易く描かれています。

『スター・ウォーズ ビジョンズ』 村の花嫁 エフ
昔から日本人は山や川や湖にはもちろん、石や物にも神が宿っていると考えていて、それらを畏れ敬い、そして感謝を捧げて生きてきました。
それは『帝国の逆襲』でジェダイマスター:ヨーダが語っていたフォースの概念とよく似たものです。

そんな日本人古来の思想によく似たキーリアの人々と接することでフォースの本来の意味を悟ったエフは、いざ村人が処刑されそうになった瞬間「私はジェダイ」と宣言して力を発動させます。
そのときの彼女のカッコ良さは筆舌に尽くし難いものがありました。

日本人が作る『スター・ウォーズ』とはこういう作品であるべきです。


『9人目のジェダイ』
『スター・ウォーズ ビジョンズ』 9人目のジェダイ 待ち受ける者たち
『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズや『009 RE:CYBORG』などの神山健治監督作品。
ライトセーバー専門の刀工が9つのセーバーを完成後謎の刺客に襲われるが、セーバーを託された刀工の娘は9本のライトセーバーを依頼者たちが待つ場所へと必死の逃避行を試みます。
しかし、ようやくたどり着いた場所に待ち受けていたのは、再興を志すジェダイたちなどではなく(一人の若者を除き)シスの集団でした。

『スター・ウォーズ ビジョンズ』 9人目のジェダイ ヒロイン
そこに本当の依頼者が現れてシスを撃退しますが、最後の9本目のセーバーを手にとって戦ってみせたのは、なんとジェダイでもなくフォースも持たないはずの刀工の娘でした!。

『ファントム・メナス』で「体内にミディ・クロリアンなる共生微生物を多く持つ者だけがフォースを使える」という設定が描かれたとき、多くの『スター・ウォーズ』ファンは激しく失望しました。
「もしかしたら訓練次第で自分もフォースが使えるようになるかも?」という子供の夢を木っ端微塵に打ち砕かれたからです。

本作品では、全く素人の女の子がライトセーバーを使いこなす場面が描かれます。
色は青でも赤でも緑でもない半透明の無色ですが、それでもフォースを信じる者にはその力が宿るということを描いているように感じました。
ジョージ・ルーカスが作った本家『スター・ウォーズ』の基本設定を反故にしている点では批判は免れないかも知れません。
でも、私たちファンが愛し夢見た『スター・ウォーズ』の世界とはこうあって欲しかったんだ、と見ていて嬉しくなる一品でした。


『TO-B1』
『スター・ウォーズ ビジョンズ』 TO-B1と博士
まず、初期の手塚治虫先生のような絵柄で『スター・ウォーズ』をやろうというその着想そのものが面白いです。

ある辺境の星に住む、科学者(昔の手塚キャラ花丸博士にそっくり)と、彼が作った好奇心豊かな少年型ドロイド:TO-B1。
住居の壁一面に描かれた落書きにご注目!。
デス・スター攻撃や惑星ホスでのスノー・ウォーカーとの闘いの情景が壁画のように描かれています。
実は博士はジェダイの生き残りだったのです。

『スター・ウォーズ ビジョンズ』ドロイドジェダイ:TO-B1
少年ドロイド:TO-B1役の声優さんは大ベテランの野沢雅子さんでした。
『ドラゴンボール』の悟空や『銀河鉄道999』の星野鉄郎の声でお馴染みですが、今回見ていて「野沢さんみたいな声だな」とは思ったものの、まさか本当に野沢雅子さんだったとは思いませんでした。
好奇心のかたまりでジェダイ騎士に憧れるドロイドの少年をごく自然に演じていてすんなり心に入ってきました。
これがベテラン声優の技というものなのですね。

スターウォーズ・ビジョンズ THE ELDER
スターウォーズ・ビジョンズ のさうさロップ
スターウォーズ・ビジョンズ 赤霧
今週は6話までしか見られませんでした。
残り3話は来週に持ち越しです。





今週は簡素でスミマセン。
お付き合いいただきありがとうございました。
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COMMENTS

2 Comments

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へろん  

スターウォーズは実写版のあの雰囲気が強烈ですから、アニメの絵柄になると結構微妙なものも出てきそうですね。手塚治虫先生のような絵柄が意外に違和感ないかな?と思ったのですが、そういえば手塚作品にもスターウォーズを意識した『未来人カオス』というのがありますので、それで見慣れているからかも知れませんね。

>ライトセーバーでスターデストロイヤーを真っ二つ!
ええっ、あの菱型のバカでかい宇宙戦艦を!? 刀身の長さから考えて……いやたしか柳田理科雄先生の考察では、本当に作ろうと思えばエネルギーを刀身の長さにとどめるというのが難しいそうなので、それを解放してやれば……?
まあ斬鉄剣で建築物や飛行機をぶった切るよりは理屈はつけられそうかも……ってヤボな話ですみません(^^;)

2022/10/26 (Wed) 06:46 | EDIT | REPLY |   
トガジン

トガジン  

つまらぬモノを斬ってしまった

へろんさん、コメントありがとうございます。

週前半はヤマトの記事を書くのに時間を割いているためまだ残り3本は見れてませんが、初期の手塚治虫タッチの『TO-B1』と、スターデストロイヤーをぶった斬る『THE TWINS』と、日本の山岳信仰や神羅万象に神が宿るという日本古来の考え方をフォースに重ね合わせて描いた『村の花嫁』の三つは、コアな本国のSWファンに見せても決して恥ずかしくない出来栄えでした。
アメリカの人がどこまで理解出来るかが心配ですが、すでに第2シーズン制作が決定しているとのことなので本国でも一定数以上の支持者がいると考えてよさそうです。


>スターデストロイヤーを真っ二つ

あれはライトセーバーを精神力でスターデストロイヤーの高さ以上に伸ばして、スターファイターの上に立ったまま敵艦に向かってハイパードライブしてその勢いでぶった切ってました。
実写映画であれをやったら『最後のジェダイ』のレイアの宇宙遊泳以上に非難されそうですけど、良くも悪くも「まあアニメだから」と言うことで(笑)。

2022/10/26 (Wed) 21:11 | EDIT | REPLY |   

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