週刊映画鑑賞記(2023.3/6~2023.3/12)
CATEGORY週刊映画鑑賞記
トガジンです。
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。

今週は久し振りに映画館に行きました。
映画館で映画を観たのは年明けの『空の大怪獣ラドン』(「午前十時の映画祭」)以来なのでおよそ2ヶ月ぶりです。
3/6(月)
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』🈠
(劇場:福井コロナシネマワールド)

今年に入って2本目となる映画館での鑑賞作品は、アカデミー賞候補にも名を連ねているこの作品でした。
パラレルワールドものということと、昔『インディ・ジョーンズ』に出ていた子役さんが久し振りに映画出演しているということで観に行きました。

劇場は福井コロナシネマワールド。
毎日通勤に使う国道沿いにあるため仕事帰りに立ち寄ることも多いシネコンですが、ここに入るのも昨年暮れの『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』以来なので約2ヶ月半ぶりです。

しばらく行かないうちに、座席予約チケットが紙ではなくスマホに表示したQRコードを受け付けで読み込ませて入館するシステムに変わっていました。
あと、以前は必ず行われていた体温チェックが無くなっていました。
昨今の567ウィルス感染に対する世相の変化を受けて撤廃したものと思われます。

客数は私を入れて20人くらいだったと思います。
平日の午前中であることを考えればよく入っていたほうではないでしょうか。
ただ、ただでさえややこしい話が猛スピードで展開するうえに下品なギャグが多かったこともあってか、帰り際には皆さんなんだか複雑な表情をしてました(笑)。

無限に存在するパラレルワールドの中の一つの世界で、他の世界に生きている自分とリンクする技術が開発された。
それと同時に全てのユニバースを消去しようとする巨悪も出現。
そちらの世界のウェイモンド(演:キー・ホイ・クアン)は、この世界では冴えない平凡な男として生きている自分にリンクして別の世界ではカンフーマスターだった妻のエブリン(演:ミシェル・ヨー)の力を借りて敵に立ち向かおうとする。
・・・という解釈で合ってますかね?

実は私、学生時代に8ミリやビデオで自主映画を作っていた頃からパラレルワールドものは大好物でして、30分くらいのパラレルワールドもの短編SFを何本も作ったことがあるのですよ。
ていうか、一番作りやすいSFネタでした。
大掛かりなセットも派手な仕掛けも必要なく、脚本の練り込みと俳優の演技力だけで普段とは微妙に違う世界に迷い込んでしまう恐怖や面白さを作り出せるからです。
そのおかげで、本作の二重三重に絡み合った複雑なパラレルワールド設定もすぐに受け入れることが出来ました。
基本設定さえ自分なりに飲み込めば、あとは見せ場の連続で息つくヒマもないくらい面白かったです。

この映画には『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』の名子役:キー・ホイ・クァンさんが出演しています。
冴えない旦那/頼れるカンフーの達人/エブリンと結婚しなかった”もしも”の世界の優男/滅びかけた世界の指揮官といった別の人生を歩んだ同じ人物を演じ分けていました。

先日クァンさんがハリソン・フォード氏と38年ぶりに再会した時の写真が話題になりましたが、ハリソンさんは彼を一目見ただけで「ショート・ラウンドか!?」と声をかけてくれたそうです。

『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』を見てその理由が分かりました。
今は50歳近いはずですが、顔つきはショート・ラウンドがそのまんま大人になったような風貌で、声もまだ声変わりしていないかのようなあの高い声のままです。
そういえば、どこかで一瞬『魔宮の伝説』のショート・ラウンドのセリフを喋っていたような気も・・・?
大人になってからは俳優として活躍するチャンスに恵まれなかったとのことですが、そんな彼が表舞台に帰ってきたことを今は手放しで喜んでいます。

ただ、この映画は言葉にするのも憚られるお下劣なギャグが多くて閉口しました。
別の世界の自分とリンクする時は「普段は絶対しないような奇行をする」ことが発動条件になっています。
最初のうちは靴を左右逆に履くとかスティックのりをむしゃむしゃ食べるといった程度の可愛いものでしたが、ストーリーが進むにつれてそれがどんどんおかしな方向にエスカレートしていくのです。
具体的にはとても書けませんが、↑の画像のスキンヘッドの警備員と左足上げてる奴には要注意です(笑)。
3/10(金)
『1999年の夏休み』🈠
(ホームシアター:WOWOW録画)

1988年公開作品。
いわゆるBL(ボーイズ・ラブ=少年同士の同性愛)を描いた映画ですが、宝塚のように4人の少年役を10代の少女が演じることで生臭さが全く感じられない異色作です。
もし現在の日本映画界で作られるとしたらジャ〇ーズあたりの美少年をかき集めるところでしょうが、本作で描かれた少年でも少女でもない独自の中性感は絶対に出せないと思います。
ただし、声に関しては女の子っぽさを隠し切れなかったのか、4人のうち2人のセリフはプロの声優さんによって吹き替えられています。
監督は平成『ガメラ』シリーズの金子修介監督。
実は『ガメラ 大怪獣空中決戦』を見た後、レンタルビデオで『咬みつきたい』『毎日が夏休み』など過去の金子監督作品をいくつか続けざまに見たことがあって、その中に『1999年の夏休み』も含まれておりました。
しかし、当時の私は「女の子が少年役を演じる同性愛もの」という奇抜すぎる内容についていけず、最初の数分で見るのを止めてしまいました。
だから実質今回が初観賞になります。

禁断の恋にひた走る無垢な少年たちの姿を描いた映画・・・なのですが、50代のおっさんになった今の私には短パンからのぞき見える彼ら(彼女たち)のむちっとした太ももとか、隠しきれない女性体形に目が行ってしまって己の心の汚れ具合を思い知らされるばかりでありました(恥)。

ブラウン管と基盤がむき出しの奇怪な形状のパソコンなどを見ると、現在私たちが生きているこの現実世界とは全く違う歴史を歩んだ異世界のようであり、また、4人の少年以外誰一人姿を現さないことから意図的に終末の雰囲気を醸し出しているように思えます。
時代設定はタイトルにある通り1999年。
”1999年の夏”といえば、「ノストラダムスの大予言」で”恐怖の大王が降りてきて地球は滅亡する”と言われていた時期です。
世界最後の夏を閉ざされた学園宿舎で迎えることになる少年たちの不思議で倒錯した物語ということでしょうか?。

4人の出演者のうち一番年下の少年を演じたのは深津絵里さん(当時の芸名は水原里絵)です。

実は私、大ファンとはいかないまでも彼女が出ている映画やドラマは結構見ていて、深津さんが出演していると何だか安心感があるのですよ。
色々な作品で見せてくれるはにかんだ笑顔が大好きなのです。
『ハル』のパソコン通信(死語)で顔も知らない相手に惹かれていくOL役も、『博士の愛した数式』の心優しく機転が利く家政婦さん役も、『ステキな金縛り』等のコメディエンヌぶりも良かったです。
また、おととし私がどハマりしたNHKの朝ドラ『カムカムエブリバディ』のるい役も記憶に新しいところです。
上白石萌音さん、深津絵里さんとお気に入りの女優さんが連続で出演していたので毎朝楽しみでした。

今は凄くいいオンナになっているけれど、少女時代はボーイッシュで自分のことを「ボク」と言っていたのだな・・・みたいな、やはりオジサン的な見方をしてしまう私です(汗)。
ひとつだけ最後まで疑問が残るのは、映画冒頭で語られる年老いた男性の声が回顧するナレーションです。
「わたしがまだ何も知らなかったあの年の夏休み。世界がそれまでとは全く違って見えるような、今でもはっきり思い出すことができるあの年の夏休み・・・。」
1999年の夏休みに結局恐怖の大王は来なかったのか?。
そして、あの声の主は4人のうちの誰なのか?。
まだまだ考察の余地が残る作品です。
【明日は確定申告+アカデミー賞】

明日は税務署に直接出向いて確定申告を済ませてきます。
毎年この時期になると「あの領収書が無い!」とか「車と機材の減価償却費っていくらだったっけ?」とあたふたしております。
成長というものが無いですね(笑)。
今はスマホで簡単に出来ると言われますが、やっぱり直接税務署へ行って教えてもらいながら提出するのが安心です。
あとから何か言われたとしても「提出したとき税務署の奴がOK出したんだから」と言えますから(笑)。

そして明日は第95回アカデミー賞発表の日でもあります。
確定申告は早めに済ませて作品賞や監督賞など主要な発表はリアルタイムで見るつもりです。
去年のビンタ事件とか6年前の作品賞発表ミスみたいな派手なハプニングが起こらないとも限りませんから(笑)。

ちなみに、私が見た範囲内では『西部戦線異状なし』に作品賞を獲らせてあげたいです。
今週もお付き合いいただきありがとうございました。
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。

今週は久し振りに映画館に行きました。
映画館で映画を観たのは年明けの『空の大怪獣ラドン』(「午前十時の映画祭」)以来なのでおよそ2ヶ月ぶりです。
3/6(月)
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』🈠
(劇場:福井コロナシネマワールド)

今年に入って2本目となる映画館での鑑賞作品は、アカデミー賞候補にも名を連ねているこの作品でした。
パラレルワールドものということと、昔『インディ・ジョーンズ』に出ていた子役さんが久し振りに映画出演しているということで観に行きました。

劇場は福井コロナシネマワールド。
毎日通勤に使う国道沿いにあるため仕事帰りに立ち寄ることも多いシネコンですが、ここに入るのも昨年暮れの『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』以来なので約2ヶ月半ぶりです。

しばらく行かないうちに、座席予約チケットが紙ではなくスマホに表示したQRコードを受け付けで読み込ませて入館するシステムに変わっていました。
あと、以前は必ず行われていた体温チェックが無くなっていました。
昨今の567ウィルス感染に対する世相の変化を受けて撤廃したものと思われます。

客数は私を入れて20人くらいだったと思います。
平日の午前中であることを考えればよく入っていたほうではないでしょうか。
ただ、ただでさえややこしい話が猛スピードで展開するうえに下品なギャグが多かったこともあってか、帰り際には皆さんなんだか複雑な表情をしてました(笑)。

無限に存在するパラレルワールドの中の一つの世界で、他の世界に生きている自分とリンクする技術が開発された。
それと同時に全てのユニバースを消去しようとする巨悪も出現。
そちらの世界のウェイモンド(演:キー・ホイ・クアン)は、この世界では冴えない平凡な男として生きている自分にリンクして別の世界ではカンフーマスターだった妻のエブリン(演:ミシェル・ヨー)の力を借りて敵に立ち向かおうとする。
・・・という解釈で合ってますかね?

実は私、学生時代に8ミリやビデオで自主映画を作っていた頃からパラレルワールドものは大好物でして、30分くらいのパラレルワールドもの短編SFを何本も作ったことがあるのですよ。
ていうか、一番作りやすいSFネタでした。
大掛かりなセットも派手な仕掛けも必要なく、脚本の練り込みと俳優の演技力だけで普段とは微妙に違う世界に迷い込んでしまう恐怖や面白さを作り出せるからです。
そのおかげで、本作の二重三重に絡み合った複雑なパラレルワールド設定もすぐに受け入れることが出来ました。
基本設定さえ自分なりに飲み込めば、あとは見せ場の連続で息つくヒマもないくらい面白かったです。

この映画には『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』の名子役:キー・ホイ・クァンさんが出演しています。
冴えない旦那/頼れるカンフーの達人/エブリンと結婚しなかった”もしも”の世界の優男/滅びかけた世界の指揮官といった別の人生を歩んだ同じ人物を演じ分けていました。

先日クァンさんがハリソン・フォード氏と38年ぶりに再会した時の写真が話題になりましたが、ハリソンさんは彼を一目見ただけで「ショート・ラウンドか!?」と声をかけてくれたそうです。

『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』を見てその理由が分かりました。
今は50歳近いはずですが、顔つきはショート・ラウンドがそのまんま大人になったような風貌で、声もまだ声変わりしていないかのようなあの高い声のままです。
そういえば、どこかで一瞬『魔宮の伝説』のショート・ラウンドのセリフを喋っていたような気も・・・?
大人になってからは俳優として活躍するチャンスに恵まれなかったとのことですが、そんな彼が表舞台に帰ってきたことを今は手放しで喜んでいます。

ただ、この映画は言葉にするのも憚られるお下劣なギャグが多くて閉口しました。
別の世界の自分とリンクする時は「普段は絶対しないような奇行をする」ことが発動条件になっています。
最初のうちは靴を左右逆に履くとかスティックのりをむしゃむしゃ食べるといった程度の可愛いものでしたが、ストーリーが進むにつれてそれがどんどんおかしな方向にエスカレートしていくのです。
具体的にはとても書けませんが、↑の画像のスキンヘッドの警備員と左足上げてる奴には要注意です(笑)。
3/10(金)
『1999年の夏休み』🈠
(ホームシアター:WOWOW録画)

1988年公開作品。
いわゆるBL(ボーイズ・ラブ=少年同士の同性愛)を描いた映画ですが、宝塚のように4人の少年役を10代の少女が演じることで生臭さが全く感じられない異色作です。
もし現在の日本映画界で作られるとしたらジャ〇ーズあたりの美少年をかき集めるところでしょうが、本作で描かれた少年でも少女でもない独自の中性感は絶対に出せないと思います。
ただし、声に関しては女の子っぽさを隠し切れなかったのか、4人のうち2人のセリフはプロの声優さんによって吹き替えられています。
監督は平成『ガメラ』シリーズの金子修介監督。
実は『ガメラ 大怪獣空中決戦』を見た後、レンタルビデオで『咬みつきたい』『毎日が夏休み』など過去の金子監督作品をいくつか続けざまに見たことがあって、その中に『1999年の夏休み』も含まれておりました。
しかし、当時の私は「女の子が少年役を演じる同性愛もの」という奇抜すぎる内容についていけず、最初の数分で見るのを止めてしまいました。
だから実質今回が初観賞になります。

禁断の恋にひた走る無垢な少年たちの姿を描いた映画・・・なのですが、50代のおっさんになった今の私には短パンからのぞき見える彼ら(彼女たち)のむちっとした太ももとか、隠しきれない女性体形に目が行ってしまって己の心の汚れ具合を思い知らされるばかりでありました(恥)。

ブラウン管と基盤がむき出しの奇怪な形状のパソコンなどを見ると、現在私たちが生きているこの現実世界とは全く違う歴史を歩んだ異世界のようであり、また、4人の少年以外誰一人姿を現さないことから意図的に終末の雰囲気を醸し出しているように思えます。
時代設定はタイトルにある通り1999年。
”1999年の夏”といえば、「ノストラダムスの大予言」で”恐怖の大王が降りてきて地球は滅亡する”と言われていた時期です。
世界最後の夏を閉ざされた学園宿舎で迎えることになる少年たちの不思議で倒錯した物語ということでしょうか?。

4人の出演者のうち一番年下の少年を演じたのは深津絵里さん(当時の芸名は水原里絵)です。

実は私、大ファンとはいかないまでも彼女が出ている映画やドラマは結構見ていて、深津さんが出演していると何だか安心感があるのですよ。
色々な作品で見せてくれるはにかんだ笑顔が大好きなのです。
『ハル』のパソコン通信(死語)で顔も知らない相手に惹かれていくOL役も、『博士の愛した数式』の心優しく機転が利く家政婦さん役も、『ステキな金縛り』等のコメディエンヌぶりも良かったです。
また、おととし私がどハマりしたNHKの朝ドラ『カムカムエブリバディ』のるい役も記憶に新しいところです。
上白石萌音さん、深津絵里さんとお気に入りの女優さんが連続で出演していたので毎朝楽しみでした。

今は凄くいいオンナになっているけれど、少女時代はボーイッシュで自分のことを「ボク」と言っていたのだな・・・みたいな、やはりオジサン的な見方をしてしまう私です(汗)。
ひとつだけ最後まで疑問が残るのは、映画冒頭で語られる年老いた男性の声が回顧するナレーションです。
「わたしがまだ何も知らなかったあの年の夏休み。世界がそれまでとは全く違って見えるような、今でもはっきり思い出すことができるあの年の夏休み・・・。」
1999年の夏休みに結局恐怖の大王は来なかったのか?。
そして、あの声の主は4人のうちの誰なのか?。
まだまだ考察の余地が残る作品です。
【明日は確定申告+アカデミー賞】

明日は税務署に直接出向いて確定申告を済ませてきます。
毎年この時期になると「あの領収書が無い!」とか「車と機材の減価償却費っていくらだったっけ?」とあたふたしております。
成長というものが無いですね(笑)。
今はスマホで簡単に出来ると言われますが、やっぱり直接税務署へ行って教えてもらいながら提出するのが安心です。
あとから何か言われたとしても「提出したとき税務署の奴がOK出したんだから」と言えますから(笑)。

そして明日は第95回アカデミー賞発表の日でもあります。
確定申告は早めに済ませて作品賞や監督賞など主要な発表はリアルタイムで見るつもりです。
去年のビンタ事件とか6年前の作品賞発表ミスみたいな派手なハプニングが起こらないとも限りませんから(笑)。

ちなみに、私が見た範囲内では『西部戦線異状なし』に作品賞を獲らせてあげたいです。
今週もお付き合いいただきありがとうございました。
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