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映画と日常

週刊映画鑑賞記(2023.10/30~2023.11/5)

トガジンです。
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。

20231105 TOP
今週はこの2本。
ポスターの色調は似てますが内容は真反対です(笑)。



11/1(水)
『おしょりん』🈠
(劇場:福井コロナシネマワールド)
『おしょりん』ポスター(横長)
福井県鯖江市は眼鏡枠生産世界一を誇っています。
『おしょりん』はその発祥の物語です。
全国公開は11/3ですが、福井で撮影された福井が舞台の映画ということで福井県でのみ2週間早く先行上映されました。
せっかくなので先行上映期間中に見ることにしました。

2023-11-01 劇場_デジタルチケット
観客数はざっと見渡した感じ20人くらいだったでしょうか。
特筆すべきはその年齢層で、そのほとんどが見た目60歳以上の方々でした。
おそらく普段映画館に行くことなど滅多にないからでしょうけど、知ってる場所が映ったりセリフに地名が出てくるたびにおばちゃんたちがペチャクチャ喋り始めます。
あんまり五月蠅いようなら注意しようかと思いましたが、声はそれほど大きくなかったことと、福井弁を喋る他の観客と一緒に福井の映画を見るのもまた乙なものだと考えてそのまま最後まで見てました。
これはこれで得難い映画体験だったと思っています。

メガネの聖地
福井県鯖江市はメガネ枠の生産日本一を誇ります。
メガネ愛好家からは「メガネの聖地」と呼ばれているとかいないとか。
高速道路やJRから見える山の中腹にメガネマークが飾ってあるくらいです。
まるでハリウッドですな(笑)。
手前味噌ではありますが、その品質やデザインセンスも他所の製品とは一線を画していて福井県民はこのことをもっと誇ってよいと思ってます。

『おしょりん』原作本表紙
福井のご当地映画は過去にもいくつかありましたが、そのほとんどが位置関係が変だったりストーリーの流れを無視した観光PRシーンばかりで地元民としてはいつもゲンナリしておりました。
しかし『おしょりん』は原作がしっかりしていることとメガネ作りの話に焦点を絞ったことで、福井県人も安心して見ていられる映画になっています。
「これならNHKの朝ドラでも結構いけるのでは?」とさえ思えました。

・・・が、しかし!。

福井の名所・名産品
本編内に観光PRが無い代わり、映画の冒頭は福井の観光紹介ビデオから始まります。(・∀・)ポカーン
最初は上映前に流れるCMかと思ったのですが、「盗撮禁止」の広告後に始まったのでまぎれもない本編の一部です。
これがまた「俺は何を見に来たんだっけ?」と分からなくなるくらい長ったらしい!。
恐竜、越前そば、越前カニ、越前和紙、東尋坊、永平寺ときて最後は来年3月に福井へ延線する北陸新幹線で締めくくり、そこから蒸気機関車の画に繋がってようやく本編が始まります。
現代の福井から始まって大正時代の先人たちの物語に繋げるという意図は分かりますがあれではこの映画の普遍性が失われてしまいます。
おそらく出資した地元企業のお偉いさんがゴリ押しして付け加えさせたのだろうと思いますが、こんなところで商売っ気出しちゃダメですね。

『おしょりん』ここから
無駄に長いPR映像さえなければ、70点くらい(注:地元民の贔屓点を加味)付けられる出来だったと思います。
最初のうちはCGのチャチさとか、ロングショットが殆どない(予算の都合で大正時代の福井の風景が作れない)事に歯痒さを感じていましたが、視力が悪い少女が初めて眼鏡をかけたこのシーンで一気に引き込まれました。
私的にはこの子がこの映画のMVPです(笑)。

『おしょりん』津田寛治さん
その後は地元職人たちの頑張りと増永家当主の資金繰りの苦労話が続きます。
福井出身の俳優:津田寛治さんが「メガネとは人の顔の一部になるものだ」と職人たちに教える熟練工役で出演しています。
そういえば津田さんは『シン・ゴジラ』でも終盤で美味しいとこを持って行ってましたっけ。

「おしょりん」とは?
ちなみに、「おしょりん」とは田畑を覆う雪が固く凍った状態を指す福井の方言です。
おしょりんになると回り道せず行きたい方向に真っ直ぐ進めることから、メガネ作りに真摯に向き合った人々のことを表しています。

ただ、おしょりんを車で走っていて油断すると・・・。
田んぼ落ち
こうなります(笑)。
冬季に車で福井へ来るときはくれぐれもお気をつけください(笑)。



11/2(木)
『M3GAN/ミーガン』🈠
(ホームシアター:レンタルBlu-ray)
『ミーガン』日米ポスター
ポスター画像を検索していて面白いことに気が付きました。
本国アメリカ版は単にケイディとミーガンの2ショットですが、日本語版ポスターのミーガンは血塗られた刃物を持った禍々しいイメージになっています。
これではミーガンがケイディをつけ狙っているみたいで内容と一致しないと思うのですがね。
観客動員を優先して実際の内容とは異なるショッキングなポスターを作ったり変な邦題をつけたりするのは日本の映画興行界の悪癖です。

『ミーガン』レンタルBD
私は基本的にホラー映画は苦手なのですが、噂の「ミーガンダンス」を見たいと思ってブルーレイをレンタルしてみました。
ブルーレイにはショックシーンを極力削除したR13版と血しぶきドバドバなアンレイテッド版の二種類が収録されてます。
ノミの心臓の私は迷わずR13版をチョイス。
それでも怖くて見ていられなくなったら途中を飛ばしてダンスシーンだけ見るつもりでいましたが、思ったほど怖くはなくて普通に最後まで見てしまいました。

『ミーガン』ミーガンとケイディ
実際に見て初めて知ったのですが、この映画はホラーではなくSFだったのですね。
てっきり『チャイルド・プレイ』みたいに誰かの怨念とか怨霊が人形に乗り移る話だと思っていたら、ハイテク人形にインストールされたA.I.が暴走する話でした。
両親と死別して心を塞いでしまった少女:ケイディにロボット工学者の叔母が与えた最新型お友達ロボットがミーガンです。
ミーガンには「ケイディを守る」という至上命令が組み込まれますが、それが常軌を逸した暴走に繋がっていきます。

『ミーガン』子供を●するのはちょっと・・・
ケイディと自分の身を守るためには手段を選ばず、●人さえも厭わないミーガン。
ただ、身勝手な騒音オバサンとか利益至上主義の上司や企業スパイなら成敗してくれてスカッとしますが、いじめッ子とはいえ子供を●なせるのはいかがなものかと思います。(ミーガンが直接手を下したわけではない)
学校のシーンならケイディに手を出そうとした変態エロ教師とかにするべきだったと思います。

『ミーガン』ミーガン
見ているうち、暴走するミーガンが最近増えているストーカーやサイコパス殺人犯と重なって見えてきました
「ケイディを守る」という指示に忠実に学習し続けてとんでもない結論に達するA.I.と、思い込みが激し過ぎて常識を見失った人間。
その差はあまり無い気がしました。

『ミーガン』四足走行
ミーガンは(一部を除いて)CGでもアニマトロクスでもなく、撮影当時12歳だった子役のエイミー・ドナルドさんが演じていたというから驚きです。
中盤の四つ足走行もエイミーさん自身が演じたそうです。
凄い身体能力!。
そしてまだ10代だというのに凄い女優根性!。

『ミーガン』噂のミーガンダンス
そして終盤に登場した噂のミーガンダンス!。
このダンスもエイミー・ドナルドさんが吹き替えなしで踊っていたそうです。
でも、ストーリーとは全然リンクしていなくていきなり踊り出したという感じで時間もほんの数秒でした。
予告編で見たあのインパクトに引かれてブルーレイをレンタルしたのにちょっと肩すかしを喰った感がありました。
結局私も宣伝の上手さに乗せられてしまったということですね(笑)。

『ミーガン』ミーガンvsブルース
最後は『エイリアン2』に出てきたパワーローダーみたいなマシンで狂ったミーガンに立ち向かいます。
気になるところはいくつかありましたが、いや~面白かった!。
ホラーが苦手な人であっても最初の『エイリアン』や『ターミネーター』が大丈夫なら楽しめると思います。



11/3(金)
番外『ゴジラ・フェス2023』🈠
(ホームシアター自室49インチ液晶テレビ:YouTUBE)

この日は初代『ゴジラ』公開日にして最新作『ゴジラ-1.0』の公開日。
そして今年は『ゴジラ対メガロ』公開から50周年。

『オペレーション:ジェットジャガー』50年ぶりの実写版
毎年恒例となった「ゴジラ・フェス」用短編新作フィルムの今年の主役はメガロではなくジェットジャガーです!。
BGMは伊福部音楽だけでなく大島ミチルさん作曲のミレニアム三式機龍のテーマが使われていてこれがピッタリ合っています。

『オペレーション:ジェットジャガー』ゴジラとジャガー
最初は平成版メカゴジラのような対ゴジラ兵器として登場しますが、両者共通の敵怪獣が出現したことでゴジラとジャガーは共闘体制に移り、次回(来年?)の「怪獣大決戦」に続きます。
(あれ?来年は昭和版メカゴジラでは?)

『オペレーション:ジェットジャガー』キングギドラといえばこのアングル!
その敵怪獣とはキングギドラ!。
キングギドラといえばこの鳥居越しのアングルですよ!。
実は平成版ゴジラでは一度もこの画をオマージュしていません。
流石は中川和博監督、分かってるなあ。

『オペレーション:ジェットジャガー』グッジョブ!
あの「グッジョブ!」ポーズも盛り込んでくれていて、50年来のジェットジャガーファンとしては感極まるものがありました。
出来ればあの科学理論ガン無視ムクムク巨大化シーンもリメイクして欲しかったですが、令和の時代にジェット・ジャガーをアナログ特撮で作ってくれたことが本当に嬉しいです。

中川監督ありがとうございます!。
次の日本製ゴジラの監督は貴方にお願いしたいですっ。


m(__)m
今週もお付き合いいただきありがとうございました。
来週はIMAXの特大画面で『ゴジラ-1,0』を楽しむために大阪へ出撃します!。
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COMMENTS

2 Comments

There are no comments yet.

ぐらごる  

強烈な意思

ゴジラが来るまで自分がメガロと戦わなくちゃいけない。
その強烈な意思がきっとジェットジャガーをあんな巨大にしたんだろうな。

東宝特撮史に残る名台詞だと思います。
明日マイナスワンですね! 行ってらっしゃい!

2023/11/06 (Mon) 16:08 | EDIT | REPLY |   

トガジン  

やったぜジャガー

ぐらごるさん、コメントありがとうございます。

ジェットジャガーは小3のときに映画館で見て「カッコいい」「あんなロボットうちにも欲しい」と思ったんですよね。
でも、大学生になって周囲に特撮映画に詳しい仲間が増えたとき皆があまりにもジェットジャガーをバカにしたり毛嫌いするのでなんだか言い出せなくなってしまいました。
でも、A.I.の時代になった現在なら大きな声で言えます。
50年も前にA.I.ロボットを登場させた怪獣映画があったんだぞ、と。
顔は可愛いいけど冷酷なミーガンと、顔は般若みたいで怖いけど心優しいジェットジャガーは好対照でした(笑)。

『ゴジラ-1,0』本当に楽しみです。
全身で見て、聴いて、感じてきます!。

2023/11/06 (Mon) 20:33 | EDIT | REPLY |   

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