週刊映画鑑賞記(2023.11/13~2023.11/19)
毎週日曜日はこの一週間に観た映像作品を日記代わりに書き留めています。

今週はこの3本。
う~む。
我ながら何考えてんだか・・・。
11/15(水)
『ゴジラ-1.0』
(劇場:MOVIX京都ドルビーシネマ)

先週に引き続き、今週も貴重な休みを費やして『ゴジラ-1.0』3回目に行ってきました!。
先週は大坂のIMAXで2回鑑賞しましたが今回は京都でDOLBY CINEMAです!。
ラージ・フォーマットでの上映があるうちに最高の環境で『ゴジラ-1,0』を楽しみ尽くしたいと考えています。
妻には「あなたの頭の中の”ゴジラ祭”が収まるまで好きにして。」となんだか諦めたような言われ方をされてしまいました(汗)。
でも、以前は「なんで地元の映画館じゃダメなの?」とか「同じ映画を何回見たら気が済むの?。」とか「この道楽もん!。」と呆れられたことを思えばこれでも大変な進歩(笑)です。
妻は怪獣映画には一切興味がない人なのですが、『ゴジラ-1,0』は私の出演シーンを見せつけるためそのうち一緒に映画館へ行って洗脳してやりたいと思ってます。

劇場は京都市三条のMOVIX京都さん。
ここへ来たのは『宇宙戦艦ヤマト2199<最終章>』先行劇場公開(2013年7月)以来ですから約10年ぶりです。
『宇宙戦艦ヤマト2199』は北陸地方では上映されなかったためこのMOVIX京都が最も近い上映館でした。

MOVIX京都のDOLBY CINEMAは別館にあります。

今回は初めてムビチケを使ってチケット購入してみました。
方法は至って簡単。
チケット購入ページで「ムビチケ」を選択し、ムビチケ裏面のスクラッチシール(コイン等でこすり取る部分)に書かれている数字を記入するだけです。
IMAXやDOLBY CINEMA等の特別料金分は後から追加引き落としになります。
ということは、各映画館のサービスデーやイオンのハッピー55でムビチケを使うと損することになりますから注意が必要です。

そうして購入したチケットがこちら。
座席番号はJ-11です。

私は映画館ではいつも前寄りの席を選ぶのですが、今回の目的はドルビーアトモス立体音響を100%堪能することなので劇場中央部の席(グリーンマークの席)を選択しました。
視覚上の画面サイズ感は小さめになりますが、映像に関しては先週IMAXの特大サイズで『ゴジラ-1,0』を体感したばかりだったので今回は”音”に重きを置きました。

黒をベースにブルーのラインで縁取られたDOLBY CINEMA特有の通路。
その側面には上映作品の大きな映像パネル。
このゲートを通って劇場入りすると、なんだか特別なもてなしを受けてるような気がします。

劇場内は座席から天井まで黒一色!。
これはスクリーンの光が壁や天井に反射してスクリーンに写り込む「迷光」を無くすためのものです。
劇場内で光るものはスクリーンだけにすることで、画面のコントラストや色の鮮やかさを損なうことがありません。

映像ではドルビービジョン(DOLBY CINEMAの映像規格)と漆黒の内装が効果を発揮しています。
ドルビービジョンとは、従来に比べて遥かに広い明るさの幅(ダイナミックレンジ)を表現できるHDR(High Dynamic Range)技術の一種です。
眩しい白はそのままに画面内の黒を潰れるギリギリまで沈めてコントラスト比を拡大しています。
そこに劇場内での反射光(迷光)を徹底排除したことが加わって暗いシーンのディテールがはっきり見えました。
これは作者の意図を限りなく100%表現するための仕様です。
かつてはルーカスフィルムの「THX」がその基準になっていましたが、ルーカスフィルムがディズニーに買収されたことでその基準は曖昧になり、代わってDOLBY CINEMAやIMAXが映画館の新ステイタスになりつつある印象です。
でも、日本にはDOLBY CINEMAもIMAXも対応映画館がまだまだ少ないんですよね。
福井にも・・・とまでは言いませんが、せめて北陸地方に一館だけでもいいので作って欲しいです。

ドルビービジョンによって、IMAXで見た時より映像がより精細に見えました。
例えばゴジラの皮膚や海面の細かな波がくっきり見えることによって立体感と遠近感が5割増し(体感比)になります。
そのため木造船がゴジラに追われるこの場面ではIMAX以上の迫力と緊迫感がありました。
あと細かな点では、ラストの典子のうなじに現れたアレがウニョウニョと動いていることに初めて気が付きました。
IMAXで見たときは画面が大きすぎて「木を見て森を見ず」ならぬ「森を見て木を見ず」状態になっていたようです。
画面の大きさは断然IMAXですが、画面内の情報をつぶさに拾い出す見方をしたいならDOLBY CINEMAが向いています。
私の場合はIMAX⇒DOLBY CINEMAの順で見たせいか、回を増すごとに見えるものが増えていきました。
この順番で見て正解だった気がします。
出来れば今度はDOLBY CINEMAの前方寄りの席で見てみたいと思っています。

そしてドルビーアトモス音声。
流石は正規のDOLBY CINEMA上映館です。
例えばこの場面では、頭上からゴジラの咆哮が聴こえ、その足元を必死に逃げ惑う人々の悲鳴が前後左右に移動していきます。
この臨場感は凄かったです。
ブルーレイが出たら絶対買ってドルビーアトモス再生のリファレンスにしたいです。

もちろんIMAXシアターも天井スピーカーを使った立体音響を完備していますが、実はドルビーアトモス規格で制作された音は全てIMAX専用の音響規格に変換されて再生しています。
つまり、IMAXは映像の迫力は100点満点ですがドルビー音響に関しては制作者(監督や音響監督)の意図を100%表現しているとは言い難いのです。
それはつまり、私が過去にIMAX(109シネマズ大阪エキスポシティ)で見てきた全てのドルビーアトモス映画は正規の音響設定で鑑賞出来ていなかったということでもあります。
山崎監督が「ドルビーシネマで作りたかった」と言う『ゴジラ-1,0』の映像と音響をその意図通りに楽しむにはドルビーシネマ上映館で見る以外方法はありません。

音響監督の話によると、音楽もドルビーアトモスに対応していてBGM収録時は天井にもマイクを吊るして録音したとのことです。
ということは、サントラCDにもその音情報が織り込まれているのでしょうか?。
早速アマゾンでポチッ・・・と思ったら絶賛売り切れ中!?。
とりあえず注文しておいて入荷を待つといたしましょう。

『ゴジラ-1,0』はアトラクション映画としても良さげな感じなので、そのうち4DXにも挑戦してみようかな。
海のシーンが多いのでクライマックスシーンで●いてしまうかも知れませんけど(汗)、ゴジラの放射火炎の爆風や海神作戦を見ていて「衝撃に備えよ!」を体感してみたくなりました。
11/16(木)
『月光仮面 魔人(サタン)の爪』🈠
(ホームシアター:東映チャンネル録画)

昭和33年公開。
私が生まれる6年も前の作品です。
普段の姿は名探偵:祝十郎ですが、悪のあるところ月光仮面となって颯爽と現れバイクに乗り二丁拳銃を構えて敵と戦う。
現代劇の形をとってはいますがその原型は時代劇(『鞍馬天狗』や『遠山の金さん』等)です。
そしてその基本スタイルは70年代の『仮面ライダー』へと受け継がれました。

映画版3作目には『鞍馬天狗』に深い縁のあるゲスト女優が出演します。
『魔人(サタン)の爪』のヒロインは当時子役として大人気だった松島トモ子さん(当時13歳)。
月光仮面を「おじさん」と呼んでやたらと腕にすがりつきますが、これはやはり『鞍馬天狗』の杉作役の影響でしょうか?。
11/16(木)
『月光仮面 怪獣コング』🈠
(ホームシアター:東映チャンネル録画)

「怪獣」と銘打っていますがどちらかと言えば「怪人」です。
TVドラマ版では巨大怪獣として登場したそうですが、何故か映画版では等身大の怪物にスケールダウンされました。
映画のほうが予算が多いはずなのでもっと派手な特撮画面が作れそうなものですがね。

映画版『月光仮面』は作品ごとに監督が変わりますが、本作の相野田悟監督はなかなか攻めた画を撮る人です。
月光仮面がバイクで駆け抜けるショットをローアングルで撮ったり、アクションシーンのカット数が多目で編集もスピード感があります。
過去三作ではガニ股で単車にまたがるおっさんにしか見えなかった月光仮面が急にカッコ良くなりました(笑)。

コングの正体は特殊な人体強化薬を注射しすぎた国際暗殺団首領の成れの果てでした。
その首領を演じていたのは、なんと加藤嘉さん!。
『砂の器』の父親役が印象深い名優ですが、お若い頃(といっても当時40代)にはこんなお仕事もされていたのですね。

ビックリしたのは、国際暗殺団アジトの建物に「トルコ風呂」と書かれていたことです。
( ̄◇ ̄;)エッ
50代以下の人は知らないと思いますが、「トルコ風呂」とは現在の「ソー●●ンド」の旧称なのです。
「おいおい、お子様向けヒーローものにこんなの出していいのか?」と頭の中が混乱しましたがこれは私の早合点でした。

映画『月光仮面 怪獣コング』が制作された昭和33年の「トルコ風呂」は、トルコを含む中東の伝統的公衆浴場を模して男性入浴客に女性コンパニオンが垢すりしてくれるだけのものでした。
それが現在の性風俗ソー●●ンドの様式になったのは前の東京オリンピック(昭和39年)の頃からです。
海外への体裁を気にして赤線が廃止されたことで多くの風俗嬢が行き場を失いましたが、その受け皿としてトルコ風呂が性風俗店となって急発展しました。
つまり、この時代のトルコ風呂はまだ健全(?)な公衆浴場のひとつだったのですね。
(゚∇゚;)ナルホド !
勉強になりました!(笑)。
m(__)m
今週もお付き合いいただきありがとうございました。